148.サーロイン 死す!!

【登場人物】  
サーロイン ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
接近戦最強のくノ一(忍者)。すぐキレる。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約20分(動画無)約27分(動画込)
※画面撮影アプリの影響で動画にノイズ音があります。申し訳ありません。
※ページが崩れる場合、本サイトのキャッシュをクリア願います。





守りの盾えええぇぇ..........



出てくれえええぇぇぇ..............







──── ギルガメッシュの酒場 早朝......

ローラーレンジャーズ6名が朝食にハンバーガーを注文をすると、親衛隊長あがりのコックがすぐに厨房で調理をし、
ブロンドの髪のグラマラスなウエイトレスと一緒に料理を持って戻り、テーブルに料理を並べだした。

ウェイトレス 「お待ちどおさまぁ!!」
酒場のコック 「しっかり体力をつけてくれよ」
サーロイン 「相変わらず美味しそうだな」
酒場のコック 「そう言えば、ロインさん。
 一度聞きたいと思っていたことがあるんだ。
 プロの冒険家としての条件だよ。
 あんた達のようにこれだけ長く冒険をしながら一度も全滅をしない冒険パーティーになるには、
 どんな条件がいると思う………?」
サーロイン 「…………………………………」
酒場のコック 「なに、むずかしく考えられたら困るんだが………」
サーロイン 「…………………………………」
酒場のコック 「いつか、あんた達が全滅したニュースを聞かされることになるんじゃないか………と、
 いつもハラハラさせられているんでね」
   
サーロイン 「………10%の才能と
 20%の努力…………
 そして、30%の臆病さ………
 残る40%は………”運”だろう………な…………」
   
酒場のコック 「………………………………」
ウェイトレス 「さ、このハンバーガーを食べてみて!
 この味と香りは、運なんかじゃないわよ!!」
三洲次 「はぐっ!……むぐむぐむぐ……」
「ガツッガツッガツッガツッガツッ!!」
ブリスケット 「んぐんぐんぐ………うん、うめぇっす!!」
ランプ 「そう言えば、今日は厨房から声が聞こえませんね。
 例のロードの少年はどうしたんです?」
酒場のコック 「仕事の邪魔になるんで、もう勘弁してやった」
ロース 「その方が静かでいいわ」
三洲次 「でも、それだと、またどこかで食い逃げするんじゃ……」
酒場のコック 「そう思って、ロードに向いた職場を紹介しておいたよ」
サーロイン 「なるほど。
 その方が彼のためになるな」
酒場のコック 「じゃ、ごゆっくり」
ウェイトレス 「ハンサムさん、今日も頑張ってね」
ブリスケット 「はい!! 頑張りやす!!!」
   
三洲次 「むぐむぐ………あの少年、どこで働いてるんですかね?」
ブリスケット 「ロードに向いてる職場ってぇと、戦士の技術を学べる場所か、
 あるいは僧侶呪文が活かせる場所っすね…………どこでやしょう?」
ランプ 「この街にいれば、その内またどこかで会えるでしょう」
ロース 「あんまり会いたくないけどね」
サーロイン 「さ、食事を済ませて、今日も張り切って地下に潜ろう!!」

 

………………………………


………………………


………………




【目次】

1周目:プロの鉄則

2周目:サーロイン 死す!!






──── 地下10階 某所......


??? 「上級魔術師協会も壊滅し、ローラーレンジャーズはこの地下でやりたい放題…………、
 ……もはや彼らを止めることは不可能…………。

 ですが、心配は不要です。
 不可能を可能にする男がいます。

 その男の名は……………」






おっと、今回の冒険を始める前に、前回でブリスケット(僧侶)レベルアップしていたので紹介を。


H.P.が11もアップ!!

ブリスケットも、転職前のの時よりレベルが高くなってきた......ってことですね。



いつまで続くんだ、これ..........?



……………………………………………………


■1周目:プロの鉄則





──── 地下10階 入り口


それでは、本日も頑張って行きましょう!!



──── 第一玄室(1周目)


バンッ!        ← 扉を蹴破った音


忍者A 「おい!! 殿様を見なかったか?!」
サーロイン ズコーーーーーッ!!!
三洲次 もういいって、これ!!


忍者B 「なぁ? 知らないか?!」
サーロイン 知るかっ!!!

バタンッ!


ランプ 「最近、前のことを時々引きずりますね………」
ロース 「しかもウザイ奴に限ってよね………」
サーロイン 「とりあえず入り直そう」

バンッ!


シーフA 「おい!! 御庭番を見なかったか?!」
サーロイン ズコーーーーーッ!!!
三洲次 だから、もういいって!!!


サーロイン あっちだ!!!
シーフA 「おぉ、ありがとう!!」
サーロイン 頼むからもう二度と出てこないでくれっ!!!

バタンッ!!


サーロイン 「しばらく間をおいてから入ろう……」
ランプ 「そうですね」

で、まぁ、入り直します。

バンッ!


サーロイン 「なに?!」
   
??? 曲者が来たぞっ!!!
 殺れ!! 殺れぇぇっ!!!
   
サーロイン 「え? ……それって………」

ジャイアントA 狼藉者めぇぇっっ!!!


「ぐぎぃっ!!」

ジャイアントB 不届き者めぇぇっっ!!!


「うぐわぁっ!!」

ジャイアントC 不埒者めぇぇっっ!!!


「ふごぉっ!!」


サーロイン 「なんか………過去のこと…………」
ブリスケット 「本当に引きずりやすね…………」
ロース 「しかもウザい奴に限ってよね…………」
ランプ 「ただ、あれって、桃じゃなくて三洲次がやられてましたよ?」
サーロイン 「……………………………………」
ブリスケット 「……………………………………」
ロース 「……………………………………」
ランプ 「……………………………………」


ハイプリースト 不心得者めえぇっっ!!
 死ぬがいいいぃぃっ!!!
三洲次 「ぐぎっ!!」


奇襲ターン終了........


ハイプリースト 「お前らが、ここらを荒らし回っているパーティーだな。
 かなりの猛者たちと聞いていたが………ふ、口ほどにもない………」
   
サーロイン 「…………………………………」
   
ジャイアントA アッサリ奇襲 ガ 成功シタゼェ!!!
ジャイアントB メッタメタ ニ ブッ殺シテヤルゼェ!!!
   
サーロイン 「…………………………………」
   
ハイプリースト 「ふふふ………おまえらを襲うと決めた時、俺はおまえらのことに関してのありとあらゆることを調べ上げた!
 その結果、わたしがおまえらを倒すのなら………奇襲以外にないと考えた…………」
   
サーロイン 「…………………………………」
   
ハイプリースト 「調査の結果から、おまえらを狙って失敗に終わった大勢の魔物の手口を知らされた………、
 それはみな大きな”罠”や”戦術”を仕掛けてのものだった………、
 超一流の冒険パーティー、ローラーレンジャーズ………、
 それを恐れるあまり、単純なことを忘れているんだ。
 それは………」
   
サーロイン 「…………………………………」
   
ハイプリースト 「どんなに運動神経の優れた人間やエルフでも、
 奇襲をされたら何も”動き”はできない、と、いうことだ!」
   
サーロイン 「…………………………………」
   
ハイプリースト 「だからおまえらを襲おうと決めた時、
 わたしは自信をもって襲うことができたわけだ………」
   
サーロイン 「…………………………………」
   
ハイプリースト 「そして…………それは、みごとに図に当たった!!」
   
サーロイン 「思いつきだけで行動するのは………愚か者のすることだ…………、
 それを………得意気に話すのは、もっと愚か者のすることだ…………」
   
ハイプリースト 「なに?!」
   
サーロイン ブリ助っ!!


ハイプリースト 「(……ふごっ?!……ほごっ!?)」
   
サーロイン 「人を殺す時には、つまらんおしゃべりをしているひまに、呪文を唱えることだ………」
   
ジャイアントA ヒイィィッ!?
ジャイアントB ウワアァァッ!!
   
 シャッ


ジャイアントA グギャアアアァァッッ!!!
   
「あたいに牙をむけた奴は殺す………殺される前にな………それだけだ………」
   
ジャイアントB アワワワワッ!!?
   
三洲次  スラッ


ジャイアントB グワアアアァァッッ!!!
   
三洲次 「俺に牙を向けた奴には、 鎮魂歌(レクイエム)を聴かせてやる………必ず………」
   
ハイプリースト 「ち、ちくしょうっ!!」
   
サーロイン 「もし、おまえがプロのハンターなら………」
   
ハイプリースト 「え?」
   
サーロイン 「………奇襲の時に勝負を決めている!」
   
ハイプリースト 「……なに?!」
   
サーロイン 「プロ同士の対決で攻撃のチャンスはそうザラにはこない!
 最初につかんだチャンスをにがさないのが、プロの鉄則だ!
   
ハイプリースト 「く、くそっ!!(ザッ!)」
   
サーロイン  バッ!!


ハイプリースト ぎゃあああぁぁっ!!!
   
サーロイン 「相手を殺す時は………一撃で仕留めるんだ…………」
   

  
サーロイン おまえら、どうすりゃ満足なんだああぁっ!!?


ジャイアント達 「「フィギャアアアァァッッ!!!」」


ロース 「残りは消し飛ばしたわよ」
サーロイン 「ご苦労。
 では、宝箱を開けよう」



サーロイン 「………………………………」
ランプ 「………………………………」
三洲次 「………………………………」
ブリスケット 「………………………………」
ロース 「………………………………」
「………………………………」
   
   
ランプ 宝箱は?!
 宝箱はどこですかっ??!
ブリスケット 「え~~と……………、
 いや、どこにも見当たら無ぇですぜ………」
三洲次 「なんか、時々宝箱が無い時がありません?」
ロース 「どうなってるのよ?」
サーロイン 「まぁ、宝箱を持ってない奴も稀にはいるんだろう………、
 仕方ない、諦めて次へ行こう」


いや、マジで地下10階って、時々宝箱が出て来ないが無いですか......?


いまいち納得できないんけど..........しょうがない..........。


とりあえず第二玄室へ向かおう........と、歩き出した途端!!!!


サーロイン 「む?」


メイジA ローラーレンジャーズだなっ?!!
メイジB 殺された6代目会長の雪辱!!
 命と引き換えにしてでも、晴らしてみせる!!!
   
三洲次 「またムダなことを………」
   
メイジC じゃかあしぃいっ!!!
メイジD わしらの尊厳を取り戻すには、もはやこれしかないのじゃっ!!!
   
ロース 「戦っても勝てないと分かってて、なんで襲ってくるのかしら、こいつら?」
サーロイン 「………男なんてのは、自分が一番良いと思う事をやるしかないんだ………、
 たとえそれが、他人から見て、どう映っていようと………な。
 そして、一度決めたら状況がどうなろうと、信じるしかない…………」
ロース 「今日のあなた、変よ…………」


メイジA あ! こら!!
メイジB 待たんかっ!?

ま、逃走に成功したので、無視して次の玄室へ行きましょう。





──── 第二玄室(1周目)


サーロイン 「奇襲をされないよう、今回は慎重に入ろう」

ギィィィ........ッ


ブリスケット 「フロストジャイアントっす!!」
三洲次 「やった!! 楽勝ですね!!」


楽勝っ!!!


ランプ 「今回はちゃんと宝箱がありましたよ!!」
ブリスケット 「カルフォの結果は毒針でっせ」
「むぅ~~……………そうっぽいな」
ランプ 「では、さっそく開けましょう!!」


三洲次 さっそく引っ掛かりやがった!!!


「いぢぢぢ……っ!」
三洲次 「おまえ、いつになったら解除が安定するんだ……?」
サーロイン 「プロは、依頼に対して、全力を尽くして遂行する…………、
 そして、その結果に生じるすべての責任を負うのも、プロとしてのルールだ…………」
ロース 「さっきから、どうしたのよ、あなた?」
ランプ 「まぁまぁ、とりあえず中身を確認しましょう!」


サーロイン 「………………………………」
ランプ 「………………………………」
三洲次 「………………………………」
ブリスケット 「………………………………」
ロース 「………………………………」
「………………………………」
   
   
ランプ アイテムは?!
 アイテムはどこですかっ??!
ブリスケット 「え~~と……………、
 いや、どこにも見当たら無ぇですぜ………」
三洲次 「なんか、時々アイテムが無い時がありません?」
ロース 「もうアイテム運が地に落ちた感じね………」
サーロイン 「しょうがない、諦めて次へ行こう……」


いや、もう「守りの盾」が出るところの騒ぎじゃないですよ............



いまいち釈然としないけど........くそっ、しょうがない..........



とりあえず第三玄室へ向かおう........としたら、その途中で!!!!



サーロイン 「ん?」


サーロイン 「お?」


メイジA よく聞け、おまえら!?
 憎っきローラーレンジャーズが、もうすぐやって来る!!!
   
ゴーゴン 「ブルッ♪ブルッ♪ブルッ♪(ピョン、ピョン…ッ)」
   
メイジA こらあっ!!!
 勝手にどっかに行くなあっ!!!
 いいか!!?
 協会を壊滅された恨み、絶対に晴らすぞっ!!!
   
キメラA 「ムシャムシャムシャ…」
キメラB 「ガツッ、ガツッ、ガツッ…」
   
メイジA あ! こらっ! 勝手に拾い食いすんなっ!!!
 ってか、話しを聞けぇ!!!!
   
ゴーゴン 「ブルッ♪ブルッ♪ブルッ♪(ピョン、ピョン、ピョン…ッ)」
   
メイジA こらあっ! 戻って来いぃぃっ!!!
   
キメラA 「クチャクチャクチャ…」
キメラB 「ハムッハムッハムッ…」
   
メイジA おいっ!!! 食ってないで話し聞けってっ!!!

ロース 「なに、あれ?」
ブリスケット 「協会員じゃなく、なしてモンスターなんて引っ張って来てんすかね?」
ランプ 「協会も凡解して、人材がいなくなったのでは?」
ロース 「さっきからランダムエンカウントばかりだし」
三洲次 「守衛の役にも立たなくなったんだろ」


サーロイン 「ほっといて、行くぞ」




第三玄室へ........



───── 第三玄室(1周目)


ドラゴンA キィシャアアアァァッッ!!!
   
ランプ 「アイテムの護り神・ファイアードラゴンです!!!
 今度こそアイテムが出ることを期待して、倒しましょう!!」
ロース 「でも、最近ドラゴンのアイテムもヘボいわよ?」
サーロイン 「ま、こればかりは倒してみないと分からないだろ。
 桃?」
「あたいの目には標的だけしか写っていない…………」
三洲次 「いいから、早く倒せって」


余裕ぅっ!!!
サーロイン 「うむ、さすがだ」
ランプ 「では、さっそく宝箱を開けましょう!!」


三洲次 さっそく引っ掛かりやがった!!!
 ってか、2回目ぇぇっっ!!!



「ぁ~~……………」

やれやれ........




あ、アイテムは「力のメイス」でした。

 

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■2周目:サーロイン 死す!!





…………………………………………


………………………………


……………………


…………


……


──── 地下10階 某玄室......

その玄室の中には、前回ローラーレンジャーズが殺した8代目殿様徳川ヨッシー宗の後継、
9代目殿様こと徳川イェーイ重(いぇーいしげ)と、
彼の配下のレベル10メイジ4人の計5人が、立って集まっていた........。

旗本(イェーイ重) 「……………時間になったぞ」
メイジA 「まだ来ませんね」
メイジB 「おかしいな…………、
 時間には厳しい男と聞いていたのに」
   
??? 「………………俺なら、来ている」
   
旗本(イェーイ重) 「え?!」
メイジC 「うわ! いつの間に!?」
メイジD 「ハ、ハイマスター13!!」
   
ハイマスター13 「…………………………………」

部屋の隅の薄暗い場所に、一人のハイマスターが立っていた............

旗本(イェーイ重) 「こいつが、そうなのか?」
メイジA 「は、はい。
 彼に命を狙われて助かった者は一人もいない………、
 そして、全てが謎に包まれた男…………ハイマスター13!!」
旗本(イェーイ重) 「う~~む………」
メイジB 「H.P.15~60、AC-2、攻撃回数は3回で、そのダメージは9~90………」
旗本(イェーイ重) 「どこら辺が謎なの?」
メイジC 「本名、身長、体重、国籍………全てが謎に包まれた日本人です」
旗本(イェーイ重) 「国籍はバレてね?」
   
ハイマスター13 「…………………………………」
   
旗本(イェーイ重) 「よく来てくれた、ハイマスター13。
 まずは握手を……」
ハイマスター13 「利き腕を相手にあずけるほど、俺は自信家ではない………」
旗本(イェーイ重) 「……あ……あぁ………そう………」
   
ハイマスター13 「…………………………………」
   
メイジD 「とりあえず座ってくれ」

レベル10メイジDはハイマスター13に椅子を勧めると、
ハイマスター13が椅子に座ろうとするタイミングで、椅子の後ろに陣取ろうとした........その瞬間!!

ザッ!

メイジD 「うっ?!」


ハイマスター13 は、レベル10メイジDに なぐりかかった。
そして、いっかいあたり、13のダメージ.


メイジD ぐわっ!!
   
旗本(イェーイ重) 「な、何をする!!」
   
ハイマスター13 「おれのうしろに音もたてずに立つようなまねをするな………、
 おれはうしろに立たれるだけでもいやなので…………」
   
旗本(イェーイ重) 「…………………………………」
メイジD 「く、くそっ!!」
   
ハイマスター13 「俺は…………本能的に後ろに立つ者を排除する…………」
   
旗本(イェーイ重) 「こいつ、面倒くさくね?」
メイジA 「しかし腕は確かでして………」
旗本(イェーイ重) 「う~~ん………」

ハイマスター13はゆっくりと壁際まで下がると、壁に寄りかかった........

ハイマスター13 「用件を聞こうか…………」
   
旗本(イェーイ重) 「話しにくいんだけど…………」
   
ハイマスター13 「気にするな…………、
 立っていても話しは聞ける…………」
   
旗本(イェーイ重) 「しょうがない…………、
 では、用件に入ろう」
   
ハイマスター13 「…………………………………」
   
旗本(イェーイ重) 「あるパーティーを消すのに協力してもらいたい。
 相手は『ローラーレンジャーズ』。
 トレボーの御触れで集まって来た冒険パーティーの1つだ」
   
ハイマスター13 「なぜ、そいつらを狙う………?」
   
旗本(イェーイ重) 父上を殺された恨みだっ!!!
 父上・ヨッシー宗はこの地下迷宮の平穏を護る大役を担い、部下たちと共にそれを実現してきた!!
 だが、奴らはその立派な父上を、財宝欲しさに殺したのだっ!!!
 自分たちの私利私欲の為だけに…だっ!!!
   
ハイマスター13 「…………………………………」
   
旗本(イェーイ重) だから、なんとしてもこの手で奴らを殺し、父の仇を討ちたいのだ!!
 だが…………」
   
ハイマスター13 「…………………………………」
   
旗本(イェーイ重) 「……奴らはかなりの手練れと聞いている…………、
 我々だけで敵う相手ではないのだ…………」
   
ハイマスター13 「…………………………………」
   
旗本(イェーイ重) 「そこで、あなたを呼んだのだ!!
 この迷宮最強の殺し屋である、あなたをだっ!!」
   
ハイマスター13 「…………………………………」
   
旗本(イェーイ重) 「是非、奴らを殺すのに、協力してもらえないだろうか?!」
   
ハイマスター13 「…………………………………」
   
メイジ達 「「………………………………」」
   
ハイマスター13 「わかった………
 やってみよう…………」
   
旗本(イェーイ重) おぉ!!
 ありがとう、ありがとうハイマスター13!!」
   
ハイマスター13 「作戦を聞かせてもらおうか…………」
   
旗本(イェーイ重) 「うむ、聞いてくれ」
   
ハイマスター13  ………………………………
   
旗本(イェーイ重)  ………………………………
 ………………………………
 ………………………………


…………………………………………


………………………………


……………………


…………


……



──── 地下10階 ワードナ事務所........

いつもは壁際に並べられた燭台で照らされた事務所内だが、
今日は燭台の灯は全て消され、部屋の中は漆黒の闇に包まれていた。

そして今は、その闇の中にローラーレンジャーズに殺された6人のアーチメイジの姿が、
現代で言うホログラムのように浮かび上がっていた..........


バンパイアロード 「この6人は、上級魔術師協会の会長を務めた歴代のアーチメイジです。
 しかし、長い歴史の中で6代も続いたのではありません。
 わずか2年半の間に6代も交代したのです」
ワードナ 「…………………………………」
バンパイアロード 「交代の原因は全て同じです。
 地上から派遣されてきた『ローラーレンジャーズ』というパーティーに全員殺されたからです」

バンパイアロードはそこまで喋ると、軽く手を振った。
すると、その手に呼応して、空間に映し出された6人のアーチメイジの姿は消え、
代わりに3人のハタモトの姿が浮かび上がった..........

バンパイアロード 「この3人は、この地下迷宮の治安を守るハタモト達です。
 左側が火付盗賊改(あらため)・長谷川兵蔵、右側が武芸の達人・早乙女主水瀬玲苦始四之介、
 そして中央がこの2人を配下に持つ殿様の徳川ヨッシー宗。
 彼らはこの迷宮の多くの住民からの人望があるだけでなく、剣術の腕も一流で、
 ハイマスターらに引けを取らないクリティカルヒットの使い手でもあります」
ワードナ 「…………………………………」
バンパイアロード 「しかし、この3人も全員殺されました…………、
 『ローラーレンジャーズ』に………」

再度バンパイアロードが手を振ると、ハタモト達の姿も空間から消え去った........

直後、バンパイアロードの配下のバンパイア達が壁際の燭台に次々と灯を燈しだすと......
......事務所の中はいつもの薄暗い明かりを取り戻した。

部屋が明るくなっていく中、バンパイアロードは......

バンパイアロード 「この他にもグレーターデーモンやポイゾンジャイアントなど、
 大勢の魔物がこの『ローラーレンジャーズ』に殺されています」

....と、部屋の中央の玉座に座るワードナに........ではなく
誰もいない壁に向かって話しだした。



........................誰もいない壁?



バンパイアロード 「え?」
ワードナ 「……………!!」

直後、バンパイアロードが顔を向けた方向とは反対側の......離れた壁の方から、声が飛んで来た........

??? 「俺ならここに居る…………」
   
バンパイアロード 「………!?
 いつの間に、そっちに?!」
ワードナ 「…………………………………」
バンパイアロード 「なぜ、そんな………?!」
   
??? 「玄室が暗くなって………同じ所にじっと立っているほど、俺は自信家じゃない…………」
   
バンパイアロード 「なるほど………話しに聞いてはいたが…………、
 あんたは本物のプロだよ、ミスター・ハイプリースト13!」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「組織で訓練をうけた人間でも、そこまでプロには徹しきれまい…………、
 いや、恐れ入った…………」
   
ハイプリースト13 「不死の国の陰の支配者と言われるバンパイアロードから、褒めていただいたのだ………、
 ありがとう………と言うべきかな、
 それとも………舌うちをすべきかな」
   
バンパイアロード 「…………………………………」
ワードナ 「…………………………………」
   
ハイプリースト13 「話しをつづけてもらおうか……………」
   
バンパイアロード 「こう離れていては話しにくいが………ま、仕方あるまい」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「率直に言おう!
 君には『ローラーレンジャーズ』のメンバーを殺してもらいたいのだ!
 このパーティーにワードナ様の縄張りを荒らされるのは、もう止めなければならない!!」
   
ワードナ 「…………………………………」
   
ハイプリースト13 「パーティーの構成は………?」
   
バンパイアロード 「メンバーは全部で6人」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「リーダーを務めるのは君主のサー・ロイン。
 あらゆる呪文を身に付け、クリティカルヒットも使える男だ。
 そして、一度も全滅したことがないところを見ると、判断力と戦術論にも優れていると見られ、
 パーティーはいつ如何なる時もこの男の指示で動ている」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「この他に、最強の武器『村正』の使い手の侍、全ての呪文を自在に操る女魔法使いのエルフ、
 知識に優れた司教、パーティーの守護を担う僧侶、そして………」
   
ワードナ 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「………あらゆる魔物を赤子の手をひねる様に倒すくノ一………、
 このくノ一、先の上級魔術師協会で『この迷宮に来た冒険者達の中で史上最強』と評価されるほどの者だ………」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「それ故か、この迷宮のあらゆる魔物がこのパーティーを倒そうとして………、
 全て失敗してきた…………」
   
ハイプリースト13 「なるほど……………、
 メンツにかけてもそのパーティーを始末したいと…………いうわけだな…………」
   
バンパイアロード 「なにしろ…………魔界から召喚した大量のグレーターデーモンさえも消されているのでね………、
 あとへはひけないのだ…………」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「しかし………これほどのパーティーだ…………、
 あんたに仕事の無理強いはできない………」
   
ハイプリースト13 「俺がその程度だと思うのなら…………、
 他をあたってくれ…………(クルッ!)」
   
バンパイアロード 「あ………これは私のいい方がまずかった!
 ”舌うち”だけですましてくれたまえ、ミスター・ハイプリースト13!」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
ワードナ 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「あらためて、いいなおそう、
 ………なんとかこの仕事、ひきうけてもらえないだろうか、ミスター・ハイプリースト13?」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「文武・攻守・遠近……あらゆる面で隙のないパーティーだ。
 だが…………あんたなら、突破口を見い出せると信じている…………」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
ワードナ 「…………………………………」
   
バンパイアロード 「…………………………………」
   
バンパイア達 「「…………………………………」」
   
ハイプリースト13 「たったひとつ…………針の穴を通すような可能性がある」
   
バンパイアロード 「では……?」
   
ハイプリースト13 「やってみよう………」
   
バンパイア達 「「おぉっ!!」」
   
ハイプリースト13 「ジグゾー銀行の俺の口座に入金が確認され次第、仕事にかかる………」
   
バンパイアロード 「よろしく頼む、ミスター・ハイプリースト13!」
   
ワードナ 「…………………………………」




………


………………


………………………


………………………………


………………………………………………



──── 地上 冒険者の宿........


前回の冒険を終え、ロース(魔法使い)レベルアップ!!


で、このレベルアップによって........


魔法使いのH.P.がパーティーで一番高くなっちゃったよ!!


変なパーティー..........



──── 地下10階 入り口........


ま、それはそれで一つの個性として受け止め、
2周目に出発しましょう!!


──── 地下10階 第一玄室(2周目)


バンッ!


??? 「ローラーレンジャーズだな………?」
   
サーロイン 「え?」
ロース 「あら………声だけで、姿が見えないわ………」
ブリスケット 「ってぇことは………」
三洲次 「予想通り、天井から降りてきたぜ……」

シュルルルル..........シュタッ!


ハイマスター13 「…………………………………」
   
サーロイン 「やはり出て来たな、ハイマスター!」
ロース 「部下が可哀想だから、その登場の仕方は止めなさいよ」
   
ハイマスター13 「部下…………?
 何の話しだ…………?」
   
ランプ 「え? 珍しく1人なんですか?」
ブリスケット 「たった1人で何しに来たんすか?」
   
ハイマスター13 「………特に理由はない。
 それが、俺の“仕事”と、いうだけだ…………」
   
サーロイン 「しかし1人だと、こっちも倒しがいが無い、と言うか………」
   
ハイマスター13 「お前らに…………会いたがっている奴がいる…………」
   
サーロイン 「え?」

 

シュルルルル..........ドガシャーンッ!!

旗本(イェーイ重) うぎゃあっ!!!

シュルルルル..........ドターンッ!!!
          バターンッ!!!

メイジA ぐわあっ!!!
メイジB がはあっ!!!

ビターンッ!!!

ゴーゴン ブモオオオォォーーッ!!





旗本(イェーイ重) 「ぐわぁぁ……ぁぁ……っ」
メイジA 「あがが……がが……っ」
メイジB 「ぐおお……おぉ……っ」
ゴーゴン 「ブモォォ……ォォォ……ッ」

サーロイン 「………………………………」
三洲次 「だからその登場の仕方は止めろって………」
ロース 「部下が可哀想だって言ってるでしょ」
   
ハイマスター13 「部下とは………一言も言っていない…………」
   
サーロイン 「じゃぁ、後ろの三人と一匹は何だ?」
   
旗本(イェーイ重) 「いででで………お、おいっ!!
 我が父………いたたた………徳川ヨッシー宗を覚えているかっ!!?
   
サーロイン 「え?」
ランプ 「ゴーゴンに乗って現れた『殿様』ですね」
ブリスケット 「『我が父』……ってぇことは………!?」
   
旗本(イェーイ重) 余は、お前らに殺されたヨッシー宗の息子、徳川イェーイ重だっ!!!
 いぢぢぢ……っ!」
   
サーロイン 「イェーイとは正反対な状態で、まぁ、ご丁寧に………」
ロース 「って言うか、その名前、どういうセンスよ?」
三洲次 「名付けた親の顔が見たいな」
ランプ 「親を殺したの三洲次ですよ?」
   
旗本(イェーイ重) 父の無念……いたたたっ………今ここで晴らしてみせるっ!!
   
ブリスケット 「仇討ちっすか………」
   
旗本(イェーイ重) こちらには、この史上最強の忍者、ハイマスター13もいるんだ!!
 ………いちちち………、
 お、お前らの命運も、ここまでだっ!!!
   
サーロイン 「ハイマスターは助っ人なのか」
ブリスケット 「助っ人を連れて来るたぁ……典型的な仇討ちっすね」
ロース 「でも、助っ人は選んだほうがいいわよ」
   
旗本(イェーイ重) ってか、ハイマスター13っ!!!
 なんでこんな登場方法なんだっ!??
   
ハイマスター13 「この登場の仕方は………俺のルールだ……………」
   
旗本(イェーイ重) 「はぁ……?」
   
ハイマスター13 「俺に仕事を依頼したからには…………俺のルールには従ってもらう…………」
   


ハイマスター13 「………おれにとっては任務に過ぎない………、
 引き受けたことを、やる!
 それだけのことだ…………!!」
   
サーロイン 「クライアントとの関係は、良好に保った方が良いと思うぞ」
三洲次 「可哀想だけど………、
 殺らないとこちらが殺られるなら、仕方がないな………、
 桃っ?!
うぃっす!!



旗本(イェーイ重) ぎゃあああぁぁっ!!!
ゴーゴン ブモオオオォォッ!!!
   
三洲次 「よし!!(ハイタッチ!)
「うっし!(ハイタッチ!)
   
ハイマスター13 「…………………………………」
   
サーロイン 「さて、依頼人は死んだが…………まだ、やるのか?」
   
ハイマスター13 「俺の中では………依頼はまだ生きている……………」
   
サーロイン 「そうか………しょうがない…………、
 ロース!!!
ロース ティルトウェイトォォッ!!!
   
ハイマスター13 「なに?!」


ハイマスター13 うぐおおおぉぉ……っ!!!


メイジ達 「「ふぉがあああぁぁ…っ!!!」」



サーロイン 「ザコは………ザコにすぎん…………」



ランプ 「お、宝箱を持ってましたよ、あいつら」
サーロイン 「忍者のか旗本のか知らないが、まぁ、貰っておこう」
ブリスケット 「カルフォの結果は、プリーストブラスターっすね」
「ん~~…………あぁ、そうっぽいな」
サーロイン 「では、さっそく開けてみてくれ」


三洲次 さっそく引っ掛かりやがった!!!
 ってか、3・回・目ええぇぇっっ!!!



ブリスケット 「あ………が………っ」
   
「あ………ブリ助、悪ぃ…………」
三洲次 桃ぉお~!!
サーロイン 「ブリ助、大丈夫か?」
   
ブリスケット 「つ………つつつ………」
   
サーロイン 「痛そうだな………、
 ランプ、治療してやってくれ」
ランプ 「もちろん!!
 アイテムの確認をしてからっ!!!」
三洲次 「順番おかしいだろ………」
   
ブリスケット 「え………えええ…………」
   
ランプ 「どれどれぇ~……」


ランプ 「兜ですか………」
ロース 「転移の兜とかじゃないかしら?」
   
ブリスケット 「ぶ………ぶぶぶ………」
   
サーロイン 「なに笑ってるんだ、ブリ助?」
三洲次 「頭までおかしくなる麻痺でしたかね?」
   
ブリスケット 「き………ききき………」
   
ロース 「完全に頭にもきちゃってるわね」
サーロイン 「そんな強力なブラスターだったか?」

ブリスケット 「つ………つつつ………」


ブリスケット 「え………えええ………」


ブリスケット 「ぶ………ぶぶぶ………」


ブリスケット 「き………ききき………」






   
サーロイン 「おい!!!
 すぐに鑑定だっ!!!」
ランプ 「ただちにっ!!!」
三洲次 「なぁ、治療は…?」
ランプ 「もちろん!!
 アイテムの鑑定をしてからっ!!!」
ロース 「だから、順番おかしいわよ………」










「手裏剣」

3個目きたーーーーーっ!!!

ランプ 「これは三種の神器の一つにして、忍者最強の武器っ!!!」
三洲次 「あの宝箱、ハイマスターのだったんですよ!!!」
サーロイン 「変な奴だと思っていたが、忍者としては一応優秀な奴だったんだな!!」
ロース 「あっさり倒しちゃったけどね」
ランプ 「手裏剣にはエナジードレインを防ぐ効果がありますからね。
 これで前衛3人分の手裏剣が揃ったので、バンパイアとかの奇襲ももう怖くありません!」
サーロイン よし!!
 さっそく俺が持とう!!!




サーロイン エナジードレイン克服ぅーーーっ!!!
三洲次 「それ、俺の真似じゃん………」
サーロイン もうバンパイアもナイトストーカーも怖くないぞっ!!!
ロース 「この変わりよう………」
サーロイン これでまた、俺は最強へ一歩近づいたのだっ!!!
ランプ 「テンション上がり過ぎですよ………」

ま、待望の前衛全員の手裏剣装備により、これで冒険の安全度一気にアップですよ!!!

やったぜぇっ!!!



ブリスケット 「あ……あの………、あっしの………治療………?」



では......、


....この好調の波に乗って、第二玄室へ向かいましょう.....と歩き出した途端!!!


サーロイン 「ん?」


ハイプリースト13 「…………………………………」
   
サーロイン 「お?
 なんだ、おまえ?」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
サーロイン 「やるか? ぇえ?!」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
サーロイン 「まぁ、この俺は先ほどメチャクチャパワーアップしたから、
 おまえらなんて楽々と片付けちゃうけどな!!」
ランプ 「あの………手裏剣を手にしただけで、強さは変わってないかと………」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
サーロイン 「どうした、どうした?!
 最強のロードを前に、手も足も声も出ない、ってか?!」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
サーロイン 「ま、可哀想だから、命だけは見逃してやろう!!
 よし、全員、次へ行くぞ!!」


「にげる」をポチッとな........

   
ハイプリースト13 「浮かれた頭では……………」
   
サーロイン 「え?」
   
ハイプリースト13 「正常な判断もできないだろう…………」
   
サーロイン なんだとっ!?
三洲次 「うわあっ?!
 襲ってきた!!


三洲次 うげぇっ!!!


三洲次 うごおっ!!!
サーロイン 「なっ?!」
   
ハイプリースト13 「どんなパーティーにも…………弱点となる穴は…………ある!!」
   
サーロイン 「は?」
   
ハイプリースト13 ………………………………
   
ランプ 「あいつの…………あの詠唱はっ!?」
ロース 「………バディ?!」
   
ハイプリースト13 「おまえ達の穴は……………」
   
サーロイン 「…え?」



ハイプリースト13 おまえだっ!!!


サーロイン ぐぉおおっ!!!


え?



............え?



ちょ............、



............マジで............???




うわああああぁぁぁっ!!!!!


死亡回数0回をキープしてきた
サーロインがあああぁぁっ!!!




いや..........待って!!!


俺、どこで判断ミスった??!!


何が............間違ってた??!



そ、それとも............ただ、"運"が悪かった............だけ?!



いや........そんな........そんな........そんなあああぁぁっ!!?



サーロイン ぐおおおぉぉ……ぉぉ……っ!!!
三洲次 「ロインっ?!」
ランプ 「大丈夫ですかっ?!」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
サーロイン 「はぁ…………はぁ……………」
ブリスケット 「こ………これは………、もう手遅れでっせ!!!」
ロース 「そ……そんなっ?!」
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
サーロイン 「み…………みんな…………」
三洲次 「………………………………」
サーロイン 「……すまん……………」
ランプ 「………ロイン………………」
サーロイン 「まさか………こんなところで…………」
ロース 「………………ロイン………」
サーロイン 「だが、これは…………緊張感を失っていた………俺の………ミスだ……………」
「………………………………」
サーロイン 「悔しいが……っ!!」
ブリスケット 「………………………………」
   
ハイプリースト13 「財宝を手にして浮かれた人間に………正常な判断は出来ない………」
   
サーロイン 「………く…………っ!」
   
ハイプリースト13 「だが、判断を誤った事を悔やむ必要はない…………、
 "運"に見放されただけだ……………」
   
   
   
サーロイン 「くたばるのは無念………、
 しかし………、仕方ないのさ………これも………!
 無念であることが そのまま『生きた証』………!」
   
三洲次 「………………………………」
   
サーロイン 「死すべき時を知らざる人は、生くべき時を知らず…………」
   
ランプ 「………………………………」
   
サーロイン 「大丈夫だ…………、
 私は………神に会う覚悟はできている。
 もっとも……………、
 神の方に…………私と会見するという厳しい試練への覚悟が出来ているかは………疑わしいがな…………」
   
ロース 「………………………………」
   
サーロイン 「おわった………、
 なにもかも……………」
   
「………………………………」
   
サーロイン 「幕を降ろせ…………、
 喜劇は終わりだ……………」
   
ブリスケット 「………………………………」
   
サーロイン 「地下迷宮か…………、
 なにもかもなつかしい……………」
   
三洲次 なぁ……?
ランプ えぇ……よく喋りますね………
   
サーロイン 「なにかも………うんざりだ……………」
   
ロース 「あなたの今際(いまわ)の言葉にも、そろそろうんざりなんだけど………」
ふぁあ~~~あ………
   
サーロイン 「最期の言葉なんてものはな…………、
 生きてるうちに言いたいことを全部言わなかったバカ者どもが口にするものだ………」
   
ブリスケット 「自分のことっすか……?」
   
サーロイン 「愛してくれて………ありがとう!!!
   
   
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
   
サーロイン 「はぁ…………はぁ……………」
   
   
   
   
サーロイン 「(ガクッ!)」
   
   
ハイプリースト13 「…………………………………」
   
   
サーロイン 「……………………………………」
   
   
   
三洲次 「さすがに死んだか…………」
ランプ 「長かったですね………」
ロース 「じゃ、後はこいつらを………」


サーロイン おれが最期にみせるのは 代代受け継いだ未来に託す冒険者魂だ!!!
 人間の魂だ!!!


&敵


サーロイン 「はぁ…………はぁ……………」


&敵


サーロイン 「(ガクッ!)」


&敵


サーロイン 「……………………………………」


&敵


サーロイン 「……………………………………」


「………………………………」
ブリスケット 「さすがに、くたばったっすか………」
ランプ 「では、戦闘に………」


サーロイン 「(ムクッ!)我が生涯に一片の悔いなし!!!


&敵


サーロイン 「はぁ…………はぁ……………」


&敵


サーロイン 「(ガクッ!)」



ロース
   _, 、_
(; ゚ _ ゚)………………………………
   
   
サーロイン 「……………………………………」
   
   

ランプ
   _, 、_
(; ゚ _ ゚)………………………………
   
   
サーロイン 「……………………………………」
   
   

ブリスケット
   _, 、_
(; ゚ _ ゚)………………………………
   
   
サーロイン 「……………………………………」
   
   
三洲次 「さすがにコト切れたか…………」
「じゃ……」



サーロイン 「(ガバッ!)ロイン死すとも冒険は死せずっ! ! !

&敵 !!!!




サーロイン..........死亡!


ロース 「しぶとかったわね………」
ブリスケット 「ありゃあ長生きしやすぜ」
三洲次 「たった今 死んだけどな」


ハイプリースト13 「…………………………………」
   
ランプ 「で、こいつらですが………どうしますか?」
ロース 「ってか、こいつ、ロインが狙いだったの?」
   
ハイプリースト13 「おまえらを倒せる可能性は…………たった一つだ…………」
   
ブリスケット 「え?」
   
ハイプリースト13 「おまえらは………リーダーの統制下でしか行動をしたことがない………、
 つまり………統率する者が居なくなった今…………、
 おまえらはただの烏合の衆だ!!」
   
三洲次 「それでロインを狙ってきたのか………」
   
ハイプリースト13 「これで、おまえらの冒険記は…………このハイプリースト13によって…………、
 最後はこう締め括られるのさ!!!
   
ランプ 「………………………………」
   
ハイプリースト13 『あばよ、ローラーレンジャーズ!!』
   
ロース 「………………………………」
   
ハイプリースト13 「………とな!」
   
「おい!!」
三洲次 「おまえ!!」
ランプ 「良いことを……」
ブリスケット 「4つ……」
ロース 「…教えてあげるわ!!」
   
ハイプリースト13 「ん?」
   
「1つ目………、
 思いつきだけで行動するのは………愚か者のすることだし…………、
 それを………得意気に話すのは、もっと愚か者のすることだぜ!!!」
   
ハイプリースト13 なにぃ!?
   
ランプ 「そして、最も重要な……」
三洲次 「2つ目……」


ランプ ロインは死んでも、ロインの戦術は…
三洲次 みんなの中で生きているのさっ!!!

反撃開始っ!!!


ハイプリースト13 「(むむ?!)」
   
ブリスケット 「3つ目………、
 人を殺す時にゃぁ、つまらんおしゃべりをしているひまに、呪文を唱えることですぜ!!
   
ハイプリースト13 「(や、やり返せっ!!)」
ジャイアントA ウガアァァーーッ!!


ブリスケット ぐわああぁっ!!
   
三洲次 「ドMのブリ助のために、攻撃を喰らわせる!!」
ランプ 「戦術はしっかり生きてます!!」
ブリスケット そんな戦術聞いたこと無ぇし、
 そもそも戦術ですらねぇっすから!!!
三洲次 「え?
 でも以前、好んで攻撃を喰らってたじゃん?」
ランプ 「久しぶりに前衛に出たから、いつもの見せ場を用意しただけでして……」
ブリスケット そんな見せ場要らねぇっす!!!

ハイプリースト13 「(…くっ…!?)」
   
ロース 「そして、最後の4つ目………」
   
ハイプリースト13 「(…むっ…?!)」
   
ロース プロ同士の対決では、攻撃のチャンスはそうザラにはこないわ!!
   
ハイプリースト13 「(…ん…!?)」
   
ロース つかんだチャンスをにがさないのが、プロの鉄則よっ!!!
   
ハイプリースト13 「(…んんんんっ!!!)」



敵たち 「「ふぎゃあああぁぁぁっ!!!」」


ロース 「冒険記は終らなかったし、セリフは………、
 『あばよ、ハイプリースト13!!』
 ………だったわね!」




三洲次 「やれやれ、想定外のトラブルだったな………」
ランプ 「では、すぐにでも地上に戻りましょう」
ブリスケット 「その前にダメージを回復しやしょうや」
ロース 「そうね、また想定外の出来事が起きる前に、態勢は可能な範囲で万全にしましょう」


ブリスケット 「回復は終わりやした」
ランプ 「では、地上にワープしましょう」

....と、ワープ地点へ向かおうとした......その途端!!!


三洲次 「うわっ?!!」


ジャイアント達 「「シャアアァァ…ァァ…ッ!!!」」

三洲次 「こんな短距離で、敵に遭遇するか……」
ブリスケット 「急いでいる時に限って邪魔が入る………よくある事ですぜ」
ランプ 「回復しておいて、正解でしたね」
ロース 「とっと片付けましょ」
三洲次 「じゃ、ジャイアントは後衛に任せるよ。
 桃、後ろの奴らを片付けるぞ!」
「うぃっす!」



三洲次 「よおぉし!(ハイタッチ!)
「余裕っ!!(ハイタッチ!)


ブリスケット 「ジャイアントも片付けやした」
ランプ 「では、地上に戻りましょう!」





………


………………


………………………


………………………………


………………………………………






──── 地上 カント寺院......

では、カント寺院でサーロインを蘇生しましょう!



ただ..............


三洲次 ( ゚ _ ゚ )……………………………
( ゚ _ ゚ )……………………………
ブリスケット ( ゚ _ ゚ )……………………………
ロース ( ゚ _ ゚ )……………………………
ランプ ( ゚ _ ゚ )……………………………
   
   
君主の少年 T・E・M・P・L・E、 カント!!
 T・E・M・P・L・E、 カント!!
   
三洲次 「なんで………こいつが、ここに…………?」
ブリスケット 「まさか…………紹介された職場って…………」
ロース 「確かに僧侶の呪文を活かせるけど…………」
ランプ 「あの………何をしているんですか………?」
   
君主の少年 カーント、カント、カーント寺院!
 カーント、カント でアルバイトォー!!
   
三洲次 「マジでここで働いてるんだ………」
ブリスケット 「まぁ、金払いは良さそうっすが…………」
   
君主の少年 カーント、カント、カーント寺院!
 カーント、カント、高収入ぅー!!
   
ロース 「さすが………ボルタック以上に強欲と言われてる寺院だけあるわね………」
ランプ 「あの…………もしかして蘇生を頼んだら…………、
 あなたがするのですか…………?」
   
君主の少年 カーント、カント、即日搬入!
 カーント、即日カードルトォー!!
   
   
君主の少年 観光気分でカドルト、カント!!
 リゾート気分でカドルト、カント!!!
   


とりあえず......、


....サーロインの蘇生を依頼します。







無事、復活!!!


良かった........ひとまず安堵..........。



今日は、もう........ここまでにしておこう。

 


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………………………………………………………………



しかし........せっかくの死亡回数0回の記録が............、



くそっ......!!!




もっと早く..........「守りの盾」が出ていれば............



また違った結果になっていたかも知れない........かと思うと..........




悔しいぃぃ!!!




「149.武士道」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 17 154 18 18 17 18 17 14 1 1 ああああぁ……死亡0回の大記録がぁ………
三洲次 17 150 18 18 18 18 18 18 5 4 おまえなら、もう1回ぐらい死んでも良かったんじゃ…
21 161 18 18 18 18 18 18 0 0 死亡回数0回の大記録……最後の希望の星!!
ロース 21 162 18 18 18 18 18 15 0 2 一番最初の死亡者だったが、その後はしぶといな…
ランプ 24 130 16 18 18 17 18 18 0 9 奇襲ブレスを考えると、いまだ油断ならないH.P.。
ブリスケット 20 153 18 18 18 18 18 15 3 5 このまま後衛にいれば、死亡回数アップは防げるか?


【参考】

「くたばるのは無念………
 しかし………
 仕方ないのさ………これも………!
 無念であることが そのまま『生きた証』………!」
赤木しげる(漫画のキャラクター)


「死すべき時を知らざる人は、生くべき時を知らず」
ジョン・ラスキン(イギリスの美術評論家)


「私は神に会う覚悟はできている。
 だが、私と会見するという厳しい試練への覚悟が、
 神の側でできているかどうかは別の問題だ」
ウィンストン・チャーチル(イギリスの政治家)


「おわった………
 なにもかも…………」
力石徹(漫画のキャラクター)


「幕を降ろせ、喜劇は終わりだ(…は演じきった)」
フランソワ・ラブレー(フランスの作家)


「地球か………
 なにもかも
 なつかしい…………」
沖田十三(漫画のキャラクター)


「なにもかも、うんざりだ」
ウィンストン・チャーチル(イギリスの政治家)


「出て行け、失せろ!
 最期の言葉なんてものは、生きてるうちに
 言いたいことを全部言わなかったバカ者どもが口にするものだ」
マルクス・アウレリウス・アントニヌス(ローマ皇帝)


「愛してくれて
 …………ありがとう!!!」
ポートガス・D・エース(漫画のキャラクター)


「おれが最後にみせるのは
 代代受け継いだ未来にたくすツェペリ魂だ!
 人間の魂だ!」
シーザー・アントニオ・ツェペリ(漫画のキャラクター)


「わが生涯に一片の悔いなし!!」
ラオウ(漫画のキャラクター)


「諸君、嘆ずるなかれ。
 板垣退助死するも日本の自由は滅せざるなり
 (板垣死すとも自由は死せず)」
板垣退助(日本の政治家)
(*) 括弧内は、新聞社へ電報する際に短くしたため、こちらが掲載されて有名になった。

 


【更新履歴】
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2021年11月 6日:新規公開。