79.扉から出る時は背後にご注意を…

【登場人物】  
サーロイン ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
元接近戦最強の少女。現在は盗賊。すぐキレる。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約12分



前回で地下7階の探索が完了しました。

今回から、ファミコン版オリジナルマップ最終フロアである
地下8階の探索を開始します。




──── ギルガメッシュの酒場 朝食

「うぃ~す」
三洲次 「はぁ~……、疲れた……」
サーロイン 「朝錬、ご苦労さん」
ロース 「お疲れ。
 朝食はどうする?
 私たちはフライアップ(※ 英国の朝食)にしたけど」
三洲次 「じゃ、それで。
 あ、豆は少なめでいいよ。
 あれ、あまり好きじゃないんだよ」
「あたいはソーセージを大盛でっ!!」
ブリスケット 「運動した後っすから、朝食が旨いっすぜ」
「ガツガツガツガツ…っ!」
   
ランプ 「ふん~♪ ふ~~ん♪
 あ、プディングを追加でどうですか、サー?」
サーロイン 「え? あぁ…、もらおうか……」
ランプ 「どうぞどうぞ」
   
「ガツガツガツガツ…っ!」
   
ランプ 「ロースは、紅茶のお代わりは?」
ロース 「え? じゃぁ…、いただくわ」
ランプ 「ふん~♪ ふ~ん♪(コポコポ……)」
サーロイン 「なんかご機嫌だな、ランプ」
   
「ガツガツガツガツ…っ!」
   
ランプ 「だって今日は、いよいよ王の玄室を見つけるかも知れないですからね。
 もしかしたら、見たこともない高価な宝も一緒に供えてあるかも知れません!」
ロース 「これまでも根こそぎ荒らされた後だったから、期待しない方がいいわよ」
   
「もぐもぐもぐもぐ……ごくっ!」
   
ランプ 「いえいえいえ、
 まだ見つかってない可能性だって、あるじゃないですか?」
サーロイン 「前回の探検、覚えてるか?
 入り口は厳重に守られたままだったが、すでに抜け道は作られてただろ?」
ランプ 「……………………」
サーロイン 「もう侵入経路が確立されてる、ってことだ」
   
(…………………足りねぇ……)
   
ブリスケット 「だいたいエレベーターが通ってるてぇ時点で、お察しでっせ」
ランプ 「えぇ~~……じゃあ、ダメですかねぇ………」
   
ガツガツガツガツガツっっ!!!
三洲次 だあぁあっっ! ! 俺の朝食をぉっっ!!!
   
ランプ 「はぁ~~………」
ロース 「残念そうね」
   
「むぐむぐむぐむぐ…んぐ! うめぇっ!
三洲次 「こ……こいつ、全部食いやがった………」
   
ランプ 「みんな、なんで根こそぎ取っていくのか……」
   
ランプ&三洲次 「「少しぐらい残しておいてくれてもいいのにぃ……」」




では、地下8階へ向けて出発です。


──── 迷宮の入り口


サーロイン 「いよいよ地下8階へ向かうぞ」
三洲次 「今回も階段から探索を?」
サーロイン 「うむ。
 いつも通り、階段とエレベーターを結ぶルートを見つけよう」
ロース 「地下8階へ降りる階段は、地下7階の一番奥にあったわ。
 また、あそこまで歩いていくの?」
サーロイン 「いや、マロールで行こう。
 無駄な消耗をしたくないからな」

と、言う訳で、マロール(瞬間移動の呪文)を使い....、



....一気に階段の前までワープする。


………ブウゥン………ブウゥン………!





そして、地下8階へ......。


…………………………………………


………………………………


……………………


…………





──── 地下8階


サーロイン 「いつも通り、まずは階段の座標を確認しよう」


サーロイン 「ふむ……とりあえず、マッピングを開始してくれ」
三洲次 「了解」
サーロイン 「で、周囲はどうなっている?」


ランプ 「パッと見は部屋の中のようです。
 奥の方(東方面)に壁が見えます」
ブリスケット 「左側(北側)は壁で、右側(南側)は……」


ブリスケット 「…ヘンテコな凹みに、意味の無ぇ扉がありやす。
 まぁ、こっちも壁同然っす」
ロース 「背後(西方面)は……」


ロース 「…部屋の隅っこね、きっと」
サーロイン 「つまりここは、そこそこの大きさの部屋で、
 中央に構造物がある…ってことか」
三洲次 「そうっぽいですが、この構造物って……」


三洲次 「…なんですかね?」
ランプ 「この扉、すごい無意味ですよね」
サーロイン 「その扉の向こう側は何だ?」
ブリスケット 「えぇと、左側へ1歩ズレて見やすと……」



?!

サーロイン 「しまった!!
 いきなりワープゾーンだったかっ!?」
三洲次 「しかもダークゾーンに飛ぶなんてっ?!」
ブリスケット 「こいつぁ、うかつ!!」
ロース 「ロイン! 宝石の指輪よっ!!」
サーロイン 「え、えぇと……」
ランプ 「落ち着いて下さい、皆さん。
 落ち着いて その場から動かず……、
 動・か・ず・に、顔だけ右に向けて下さい」
サーロイン 「え? 右……?」
ランプ 「えぇ、すると……」


ランプ 「…さっきの階段が見えます」
サーロイン 「へ?」
ランプ 「普通に見ることができるので、ここはダークゾーンではないです。
 それに一歩ズレた状態で階段が隣にあるので、ワープもしてないです」
サーロイン 「でも……目の前の視界って………」


サーロイン 「……こんなだよ?」
三洲次 「じゃぁ、目の前がダークゾーンなのでは?」
サーロイン 「そういうことか……」
ブリスケット 「いやいやいや!
 するってぇと、階段の前の風景がおかしいっすぜ?」

(再掲)

ブリスケット 「もし左に一歩ズレた所がダークゾーンってぇなら、
 この扉の左側にチョロッとでも壁が見えるってぇのは、変ですぜ?」
サーロイン 「あぁ………確かに」
ロース 「それに、今気がついたんだけど、
 階段から降りてきた直後って……」

(再掲)

ロース 「…壁に扉なんて無かったわよ?」
サーロイン 「そういや、そうだ………。
 つまり、見る角度を変えると風景がコロコロ変わるこの現象を、
 一言で説明すると……」
サーロイン 「……ってことだな」

階段を降りて、いきなり目の前がワープとは......。
まぁ、地下7階も似たようなものだったけど......。
そう考えると、あれって布石だったのかな? 考えすぎか....?


サーロイン 「とりあえず、この部屋の中央を、
 いろいろな角度で見てみるか……」







サーロイン 「部屋の中央は2x2の4マスしかないのに……」
三洲次 「扉と壁の見え方を考慮すると、見える景色がこんなに違うってことは……」
ロース 「4マスとも全部ワープポイント……ってことね」
サーロイン 「つまり……」
ブリスケット 「四択………ってことですぜ」
ランプ 「どう考えても、正解1つに、ハズレ3つですよ……これ……」
サーロイン 「うぅむ………」


何をもって正解なのか....?

ハズレだと何が待ち構えているのか....?

......そこら辺がまったく分からないのだが、
とにかく四択を強いられた状態に置かれたようだ。


こういう意図も見えない選択肢を強制された状態には、
言葉では表現できない不気味さがある......。


これは「ソリッド・シチュエーション・スリラー」というジャンルに近いだろうか?
例えば、映画では「CUBE」「SAW」などの。


「地下8階の迷宮」という『深く、かつ閉ざされた空間』というだけでも生まれる恐怖感が、
この無言の選択肢の登場により、一気に増幅され、今......プレイヤーを襲っています....。


この恐怖感......伝わるでしょうか?

 

開発者の方々が意図したかどうかは別として、
DRPGとして、そしてFC版最難関マップとして、
見事なスタートだと感じました。

 


ロース 「ワープ先に………何が……待ってるのかしら………?」
三洲次 「………どう………しますか……?」
サーロイン ま! 何かあってもマロールで戻れちゃうから
 テキトーにワープしちゃお!!

いやぁ~....俺は、全呪文を習得してから来たから、まだ気楽だけど、
そこまで育ってないパーティーでここに来た方が居たら、
その恐怖はいかばかりか......想像に難くないです

十分に育ててから来る計画にして、大正解だった......と、痛感してます。


サーロイン 「とりあえず、どのワープが正解だと思う?」
三洲次 「明るい場所へのワープが3つに、
 真っ暗闇へのワープが1つ………ってことは……」
ロース 「こういう場合って、たいてい一番足を踏み入れたくない真っ暗闇のとこが
 正解だったりするのよね」
ランプ 「まぁ……、そんな気もしますね………」

う~む......、どうしよう........?

これって、きっと真っ暗闇にワープするとこが正解なんだろうなぁ....多分......。

で、もって、真っ暗闇ってことは、きっとダークゾーンなんだよなぁ.....。
でも、ダークゾーンは一番最後にする方針だしなぁ......。

悩むなぁ......。


サーロイン 「ダークゾーンは一番最後にする方針だから、
 他に意見も無いなら、
 まずは降りてきた階段に近い方から順番に行ってみよう」

と、言う訳で......、


....まずは階段の目の前にあるワープから挑戦します!!


サーロイン 「では、いってみよう!」


......ワープっ!!




──── 地下8階 1つ目のワープ先....



サーロイン 「一番南西の端にワープしたか。
 周囲はどうなっている?」


三洲次 「個室ですね」
ブリスケット 「北と東に扉がありやす」
サーロイン 「じゃ、プライベート・エレベーターはここから東の方にあるから、
 まずは東側の扉から出て、東の方へ進んでみよう

ガチャ....ッ!


ガチャ....ッ!


ブリスケット 「ダークゾーンに入るしかねぇっす……」
サーロイン 「じゃぁ、こちらは一旦ここまでだ。
 今度はワープ先の北側にあった扉から出てみるか」


ガチャ....ッ!


ガチャ....ッ!


ブリスケット 「こっちもダークゾーンに入るしかねぇっす……」
三洲次 「しかも目の前のダークゾーンって、実は東側のダークゾーンと同じ座標です」
サーロイン 「なんだ……じゃ、どっちの扉から出ても一緒だったんだ」

さて....、


....このダークゾーンは十字路の中心にあり、
南側または西側から入り、北側へ出ると....、


....扉のある通路があり、東側へ出ると....、


....行き止まりであった。
なので、北方向へ進んでいく。

北方向の通路には扉が2つあったが....、





....どちらも誰も居ないし、行き止まりの個室。

仕方ないので....、


....通路の先にあるダークゾーンを通り、さらに先へと進む。

すると、ダークゾーンを通った先に....、



....さらなるダークゾーンの手前に、を発見。

まぁ、一歩進んだら扉が消えたので、隠し扉だったようだが。


で、この扉に入ってみるが....、


....やっぱり誰もいない。

ただ、奥の方を見ると....、


....さらに扉があったので、その扉に入ろうとしたら....、



サムライA 「おいっ!!」
サーロイン ビクッ!?
三洲次 うわっ?! う、後ろからいきなり……び、びっくりしたぁ……」
サムライB 「てめぇら!! 王家の財宝を盗ってきたのなら、ここに置いていきな!」
サムライC 「そうすりゃ、命だけは助けてやるぜ!」
ロース 「盗るも何も、まだここに来たばかりなんだけど……」
ランプ 「ん!?
 ってことは、この階には、やはり王家の財宝があるのですか?!」
サムライD 「ちっ……その感じじゃぁ、新参者らしいな」
サムライA 「宝は期待できねぇか……」
サーロイン 「はぁ……」
ブリスケット 「どうでもいいっすが、扉を開ける時に、
 背後から声をかけねぇでもらいてぇっす……」
三洲次 「ビックリしますよね……」
サムライB 「その程度でビビるんじゃねぇよ!
 これがこの階での流儀だからな!」
サムライC 「覚えておきな! 新顔ども!」
サムライD 「じゃな」
サーロイン 「はぁ…………」


三洲次 「行っちゃった……」
ロース 「なに?今の?
 背後から声をかけるなんて、そんな流儀聞いたことないわ」
ランプ 「テキトーな言い訳しただけじゃないですか?」
ブリスケット 「背後から襲うのは、卑怯者のやることっす。
 侍たるもの、常に正々堂々と戦うべきですぜ!」
三洲次 「侍だった頃に奇襲しまくってたお前が、それ言うか…?」
サーロイン 「とりあえず、横の扉に入ってみよう」

バンッ!       ← 扉を蹴破った音


三洲次 「左手に見えてる扉が入ってきた扉なので……」
ロース 「あの奥に見えてるのが、次の扉ね」

バンッ!


ブリスケット 「通路に出たっす」
サーロイン 「進もう」


ランプ 「奥に扉があります」
サーロイン 「入ってみよう」

バンッ!


バンッ!


三洲次 「モンスターです!」
サーロイン 「そうか。
 では、我々は”善”の戒律のパーティーだからな。
 正々堂々と………」


サーロイン 「正面から襲って………」


サーロイン 「宝物を奪おう」
三洲次 「それ……本当に"善"の戒律の説明ですか…?」


バンッ!



シーフA 「お? なんだ、てめぇら?」
シーフB 「このフロアに長く住んでる俺らでも、見ねぇ顔だな」
シーフC 「お前らも、宝の奪い合いをしてるのか?」
サーロイン 「いや、さっき来たばかりで、ただ迷ってるだけです」
シーフD 「なんだ、そりゃ?」
ランプ 「宝の『奪い合い』?」
シーフA 「ぁあ? 何も知らねぇのに、ここに来たのか?」
シーフB 「しょうがねぇなぁ……。
 新入りらしいから、特別にタダで少しだけ教えてやる。
 ここにはかつて、王と一緒に財宝が仰山埋葬されてたんだ。
 だから、だいぶ昔に野盗とかが我先に来て盗掘しまくってよ、
 お宝はそいつらが全部盗っていっちまったんだ」
ランプ 「あぁ……やっぱりそうなんですね………」
シーフC 「で、今はもう、盗掘されたお宝の奪い合いになってんだ」
シーフD 「だからよぉ……、背後には気ぃつけろよ!
 扉から出る時は、どうしても背を向けるから、
 そこを襲って宝を奪っていくってぇのが、ここでの流行りだからな」
ロース 「あら……さっきの侍たちも、そんなこと言ってたわね」
ブリスケット 「この階の奴らぁは、侍の風上にも置けねぇ奴らばかりっすね」
三洲次 「侍から離れろよ……」
サーロイン 「ところで、ここに長く居らっしゃるってことは、
 エレベーターの場所はご存知ですか?」
シーフA 「ぁあ? てめぇら、タダで情報を教えろってぇのか?」
シーフB 「さっきのは特別だって言っただろ?」
サーロイン 「あ、じゃ、いいです」
シーフC 「なんだよ、ドケチかよ……」
シーフD 「………………なぁ、おめぇらよぉ………、
 さっき『迷ってる』って言ってたなぁ?」
サーロイン 「えぇ、まぁ…」
シーフD 「じゃ、お情けで、特別にヒントだけ教えてやらぁ。
 そこの扉から、隣の部屋に行ってみな。
 エレベーターには近づくぜ」
シーフA 「はーーはっはっはっはっ!!!」
シーフB 「うめぇな、おめぇっ!!」
シーフC 「確かに、間違ってはいねぇなっ!!」
サーロイン 「……?」


サーロイン 「この扉のことかな?」
ロース 「ねぇ……罠だったりしない?」
ブリスケット 「まぁ、他に手掛かりも無ぇし、試しに入ってみても良いんでは?」
三洲次 「扉を開ける……ってことは………」
ランプ 「実は開ける瞬間に、あいつらが襲ってくるのでは……?」
サーロイン 「あいつらは友好的だったから、そこは心配いらないだろ。
 よし! 入ってみるか!」

ガチャッ!!



サーロイン 「お? けっこう広い部屋だな」
三洲次 「あれ? おかしいですよ?」
サーロイン 「え?」
三洲次 「作ってる地図を見ると、扉の先は1x1マスの個室じゃないと、
 マップとして成り立たないです」
ランプ 「では、ワープしたのでは?」
ロース 「扉に入るとワープする仕掛けだったのね」
サーロイン 「なるほど、エレベーターの近くにワープしたのかも知れん。
 座標を確認してみよう……」


サーロイン あれ?!
 最初の部屋に戻ってる!?」
ブリスケット 「へ?! 振り出しに戻ったんすか!?」
三洲次 「なんだよ……むしろエレベーターから離れてんじゃん」
ランプ 「いえ、好意的に解釈するならば、
 あの辺りからはエレベーターに行けないから……」
ロース 「別のワープ先からやり直せ……ってことかしら」
サーロイン 「なるほど……、その解釈が妥当そうだ。
 だが、まだ探索の途中だったから、
 まずは最初のワープ先を最後まで調べてみよう」

と、言う訳で......、


....再び最初のワープ先へと飛びます。


………


………………


………………………





──── 地下8階
     1つ目のワープ先(2回目)......

とりあえず......、


....先ほどチャンプサムライたちに遭遇した部屋の前まで戻ってきました。

左手の扉は先ほど入ったので、今度は奥のダークゾーンへと入って行きます。

ここのダークゾーンは......、


....1マスだけで、T字路となっており、北側へ曲がると....、


....行き止まりで、反対の南側へ行くと....、


....L字路となっていた。
なので、この南側のL字路を曲がって進んでいくと....、


....途中に扉があり、さらにその先は......、


....行き止まりで、何もなかった。
なので、先ほどの扉に入ることに......、


あれ? さっきの扉が無い?!

あ! さっきの扉は「隠し扉」だったのか。


今見ると壁しか見えないが、ここでボタンを押してドアを蹴破ると....、

バンッ!


....中に入れた。


先にここの構造を書いてしまうと、
ここは1マスのダークゾーンを中心に、四方に2x2マスの玄室が4つ存在している。

そこで、1つ1つの玄室を調べ行くことに。


バンッ!


ブリスケット 「2x2の大きさの玄室っす」
三洲次 「目の前の扉から出れますね」
サーロイン 「じゃ、そこから出よう」

....と、扉から出ようとした途端......、



??? お宝だあああぁぁーーっ!!
??? 殺っちめええぇーーっっ!!
サーロイン 「え?」


ブリスケット 「ぐほぉおっ!!」


ブリスケット 「がはぁあっ!!」


ブリスケット 「ご……ごはっ!」
三洲次 「ちょ……扉のとこで、本当に襲ってきやがった!!」
プリーストA 「次は攻撃呪文で一網打尽だぁっ!!」
ブリスケット 「こ、こ奴ら…、やはり武士の風上にも置けねぇっす!!
 こげな奴らの思い通りにゃあ、させねぇっすぜ!」
プリーストB 「おっと! 思い通りにいかねぇは、てめぇらの方だ!!」



ブリスケット (ふぉ……?!)
サーロイン 「ちょこざいなっ!!」
プリーストB 「てめぇもだっ!!」



サーロイン (ふが……もが……!)
プリーストC 「はははっ! たわいもねぇなっ!!」


ブリスケット ごばっ…!)
ロース 「ちょっと!!
 こんな奴らに、なにやられてんのよっ!?」
サーロイン (だっで……おばべ……ばざが…


サーロイン ぐばっ!!
ランプ 「こいつら、人を襲い慣れてますよっ?!」
ロース 「しょうがないわねぇ!
 ……マカニトッ!!



ロース 「もぉ~、本当に頼りないんだからぁ!」
サーロイン 「はぁ……はぁ………まさか、あんなあっさりと…
??? 「あっさりと倒してやるぜえぇっっ!!」
??? 「覚悟しなぁっっ!!!」
サーロイン ほへぇ?!


戦闘を終えた途端、いきなり連戦!!!


三洲次 「なんだよ、ここ?!
 マジで出口で敵が襲ってくるのかよっ!!」



サーロイン 「今度は、あっさりと……」
ブリスケット 「…倒してやりやしたぜ!!」
ランプ 「ま、盗賊ごときにやられる我々ではないですからね」


サーロイン 「扉から出るところを狙うのが、本当に流行ってるんだな……」
三洲次 「これは注意が必要ですね」
サーロイン 「じゃ、改めて出るけど……後ろは大丈夫か?」
ランプ 「えぇ……さすがに、もう誰も居ません」
サーロイン 「よし、出よう」

ガチャッ!


ロース 「この辺りは、通路を挟んで玄室が隣あってるのね」
サーロイン 「じゃ、隣の玄室へ入ってみよう」

バンッ!



サーロイン 「なんだ……普通に、入った途端に襲ってくる敵もいるじゃないか」
ランプ 「人間じゃないので、宝の奪い合いとか興味無いだけでは?」
三洲次 「ま、1匹なので、楽勝でしょう」


三洲次 「あれ?」
ワイバーン キィエエエェェーーッ!!


ワイバーン 「ガブウウゥッッ!!」
三洲次 うぎゃああぁっ!!

珍しく三洲次が一撃で倒してくれなかった....。
こんな奴ごときに2ターンかかることに......。

三洲次 「いぢぢぢ…っ! ど、毒が……」
ロース 「なにやってんのよ……」
サーロイン 「ブリ助、僧侶の出番だ、頼むよ」
ブリスケット 「え?」
サーロイン 「……………『え?』ってなんだよ?」


え?!
お前、まだラツモフィス(解毒の呪文)覚えてないのっ? ! !

プレイヤーでさえ、マジで気付いたよっ!!!

呪文の習得が遅いロード(サーロイン)さえ、もう覚えてるのにっ!!!

サーロイン 「お前……マジか………」
ブリスケット 「いやぁ~……申し訳ねぇっす………」
サーロイン 「しょうがない……ロース、頼むよ」
ロース 「……………分かったわ」


転職して大分経つのに、相変わらず僧侶呪文はロース(魔法使い)に頼りっきりだ....。



やれやれ......。




桃おおおぉぉぉっっ! ! !

こいつ、転職してからマジで使えねええぇぇっっ! ! ! !



6人中4人が負傷しやがった......。

そのため....、


....ロースのマディ(全快魔法)まで使って治療するはめに....。


マジでいまだに、僧侶呪文はロース頼りである。


まぁ、ランプ(司教)さえも凌ぐ全呪文の使い手として育ててるので、
その役割をここまでしっかりと果たしていることを考えると、
ロースだけは本当に超優秀なキャラに育ってるよ。


さて、1つ目のワープ先は、行ける範囲がこれだけだったので....、


......ここで、最初のエリアに戻ってきました。
次回は、2つ目のワープを探索したいと思います。


しかし......



ロース (……本当に頼りない男ばかりね………)

 

「80.呪われた立ち入り禁止区域」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 10 111 14 13 13 14 12 9 0 0 お前も僧侶呪文の使い手として役立ってないぞ。
三洲次 10 162 14 12 10 14 12 15 1 3 侍としてイマイチ頼りないのは、なぜなのか?
11 151 14 17 14 14 14 15 0 0 お前も優劣の差が極端なんだよ…。
ロース 11 152 14 18 17 14 18 10 0 2 パーティーを支える超優秀キャラとなった。
ランプ 17 81 18 18 17 16 18 12 0 9 司教は成長が遅すぎて、超優秀にはなりきれず。
ブリスケット 11 143 10 15 15 11 12 9 1 4 転職してから、いろいろヒドイぞ、お前。

 


【更新履歴】
2021年 6月19日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2020年 9月20日:セリフを一部見直し。
2020年 6月28日:セリフを一部見直し。次ページへのリンクを設定。
2020年 6月21日:新規公開。