76.瞑想室と魔法の修行場

【登場人物】  
サーロイン ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
元接近戦最強の少女。現在は盗賊。すぐキレる。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約10分



前回で、地下6階の探索が完了

ただ、完了時点で余力があったので、
そのまま地下6階で経験値稼ぎをすることにしました。

稼ぎ場所は、1x1マスの玄室が多く連なる南東のエリアです。




──── 地下6階 最南東エリア


サーロイン 「では、この中で経験値稼ぎの修行をするぞ」
ブリスケット 「じゃ、入りやしょう」

バンッ!        ← 扉を蹴破った音


??? 「む?! 誰じゃ?」


メイジA 「何じゃ、お主らはっ?!」
ビショップA 「お前らもこいつらと同じで、盗みに来た奴らかっ!?」
サーロイン 「こいつら?」
ロース 「シーフが居るわ。
 盗みに来た奴らって、あいつらのことじゃない?」
ビショップB 「全員が留守にしてる隙に、次から次へと……」
メイジB 「油断も何もあったもんじゃないわっ!」
ビショップC 「お前らもここにある宝物とかが欲しくて、ノコノコとやって来たのか?!
 答えろっ!」
ロース 「ひそひそ…(ねぇ、あんなシーフと一緒にされたくないから、否定しておいてよ…)」
ブリスケット 「ひそひそ…(ここは一つ穏便に…)」
サーロイン 「ひそひそ…(そうだな…)」
ランプ もちろんっ!!
サ&ロ&
メイジC 「盗っ人猛々しいとは、このことじゃっ!」
メイジD 「我らの施設に入ってきたことを、後悔させてやるわっ!!」
三洲次 「うわっ!襲ってくるっ!!」
ロース 「もぉ! 面倒くさいわねぇ!!」


敵たち 「「ぐわああああぁぁっっ!!」」
   
サーロイン 「根こそぎやったな……」
ブリスケット 「シーフたちは とばっちりな気もしやすが…」
ロース 「助けたところで、どうせ恩を仇で返してくるタイプよ」
三洲次 「なんか『我らの施設』とか言ってませんでした?」
サーロイン 「そう言えば以前来た時も、メイジたちに不法侵入扱いされたな…」
ブリスケット 「ここはメイジたちの施設なんすかね?」
ロース 「じゃぁ、メイジたちに遭遇しまくるのかしら?」
ランプ 「モンティノなら まだたくさん唱えられますから、問題無いですよ」
サーロイン 「そうか。 では、中に進むか」


ロース 「どこから入るの?」
サーロイン 「そうだな……」

メイジ? 「おーい!
 練習の的(マト)にする トラと狼が来たぞぉ!」
メイジ? 「その檻には 猛獣が入ってるからな!
 慎重に運べよ!」
メイジ? 「オ~ライ、オ~ライ……」

三洲次 「ん?」
ランプ 「……遠くから声が聞こえますね」
サーロイン 「とりあえず端から順番に入っていこう」

  ガチャン!
メイジ? 「うわあっ! トビラが開いたあぁっ!!」
メイジ? トラが逃げ出したぞおおぉぉっ!!
メイジ? 「ひぃえええぇぇっっ!!」
メイジ? 「ぎゃああっ!!こ、こっち来んなあぁっ!!!

三洲次 「………なんだ?」
ランプ 「騒がしいですね……」
ブリスケット 「トラがどうとか叫んでやせんか?」
サーロイン 「気にするな。
 行くぞ」

メイジ? 「おおおおぉぉいっ!!
 そこに居る人たちぃーーっっ!!」
メイジ? 「トラと狼がそっち行ったぞおおぉぉっっ!」

ロース 「……ねえ? なんか今、呼ばれなかった?」
サーロイン 「え?」



サーロイン 「へ?!」


ワータイガーA 「ガブウウウゥゥッッ!!」
サーロイン ぎゃああああぁぁっっ!!
三洲次 「うわあぁっっ?!
 なんだ?! なんだっっ?!」

ワータイガーB 「グワッ!!グワオオォッ!!」
三洲次 ごほぉわっ!!
 いだだだだだああっっ!!
ブリスケット 「ちょ?!
 こ、こっち来んなっっすっ!!!」

ワータイガーC 「ガウッ!ガウッ!ガウウゥゥッ!」
ブリスケット あだぁっ!あだっ!あだだだだぁっっ!!!

ロース 「……なに?
 ………このトラたち?」
ランプ 「知らないですが………」

ワータイガーD 「グルゥゥッ!ガウゥッッ!」
サーロイン 「ぎゃあっ!ぐわあっ!!」
ワータイガーE 「ガウウゥゥッ!グウウゥゥッ!」
三洲次 「いだいっ!!いだいっ!!」
ワータイガーF 「ガブッ!ガブゥゥッッッ!!」
ブリスケット 「だあっ!だあっ!だああぁっっ!!」

ランプ 「……エサだと思ってるのかも………」
ロース 「……まさに餌食ね………」

サーロイン マ、マカニトオォォッッ!!



三洲次 「あ……あだ……あだだだっ!」
サーロイン 「ぜぇ…ぜぇ……ひ、ひどい目に遭った……」
ブリスケット 「も…猛獣は……ちゃんと管理……してほしいっ……す……ぐはっ!」
ロース 「ほら、治療するから、そこに並んで」

……………………

…………


三洲次 「じゃ、入りましょう」
サーロイン 「あぁ」

バンッ!



プリーストA 「我らの瞑想を邪魔するのは、誰だ?!」
プリーストB 「神聖なる瞑想の場を荒らす不心得者どもめ!!
 天罰を与えてくれるわっ!!」」
サーロイン 「瞑想?」
三洲次 「邪魔しちゃいましたかね?」
ブリスケット 「しかし、そいつはぁ人を襲っていい理由にゃなりやせんぜ!」


プリーストC (ふぁっ?!……ふぉっ?!)
プリーストD (ふごっ?!……ふごぉ?!))
   
ブリスケット 「ま、ちょろいっすな」
サーロイン 「見事だ」




とりあえず、楽勝。

サーロイン 「じゃ、隣の部屋へ行こう」


バンッ!



Lv5プリースト 「誰だ? わが瞑想を妨げる者は?」
   
サーロイン 「おっと! こちらさんも瞑想中でしたか」
ロース 「ここら辺の個室って、もしかして僧侶の瞑想室なんじゃないの?」
   
Lv5プリースト 「我が名はレベル5プリースト……」
   
サーロイン 「あ、ご丁寧にどうも。
 私は準男爵のサー・ロインと申します」
   
Lv5プリースト 「今は、それしか思い出せぬ……」
   
サーロイン 「えぇと……、記憶喪失……ですか?」
   
Lv5プリースト 「今は自分が善なのか、悪なのか、
 それすらも分からぬのだ……」
   
サーロイン 「僧侶だから、中立では無いでしょうし……」
   
Lv5プリースト 「その私になに用だ?
 私を滅ぼすためにやって来たのか?」
   
サーロイン 「え?!  いや……、滅ぼすとか……そんなご大層な話しでは……」
   
Lv5プリースト 「意味もなく我が瞑想を邪魔したのか?!」


ランプ 「ぐほっ!」
サーロイン 「なんなんだ、こいつ……」
三洲次 「やれやれ……(スラッ!」


Lv5プリースト 「グゴゴゴゴ……。
 なんということだ……。
 この私が、たった1ターンでやられてしまうとは……」
   
三洲次 「レベル5程度で何言ってんだ、お前?」
   
Lv5プリースト 「しかし、この次はそうはいかぬぞ……」
   
ロース 「ぇえ~…この人、この次とかあるのぉ?」
   
Lv5プリースト 「グゴゴゴゴゴゴゴ……」


ランプ 「お!宝箱なんてあるじゃないですかっ!」
「あたいの出番だな」
   
三洲次 「意味不明な奴でしたね……」
ロース 「この次とかって、絶対に負け惜しみよねぇ…」
ブリスケット 「分かりませんぜ?
 エビル・レベル5プリーストとか名乗りながら、
 出てこねぇとも限らねぇっすよ?」
ロース 「何言ってんのよ……。
 そもそも また出てきたって、
 あんな奴にやられる訳ないでしょ」
   
「あ……」




ロース 「……あ………が…………」
「悪ぃ……。
 あいつ…、手の込んだ罠仕掛けてやがって……」
三洲次 「『この次』って……もしかして、これか?」
ブリスケット 「あんな奴にやられやしたね……」
ロース 「………ぃ………や…………」


ランプ 「『光る鎖帷子』に、ただの『メイス』でした」
三洲次 「新しいアイテムって、最近全然見ませんね」
サーロイン 「ま、今はマッピングと経験値稼ぎがメインだから、
 アイテムは小銭稼ぎていどでいいさ」
ブリスケット 「じゃ、次は隣の広間へ行きやしょう」

ってな訳で、扉を通って隣の広間(3x2マスの玄室)へ行こうとしたら....、


サーロイン 「じゃ、扉を開け…」
??? 「おいっ!! おぬしらっ!?」
サーロイン 「え?」
??? 「こんな危険な場所にノコノコと入ってくるとは、部外者じゃな?!
 排除してくれるっ!」


メイジ 「ぎゃああぁっ!!」
三洲次 「こういう迷宮で人を排除しようとする時は、
 自分も排除される覚悟で来るべきだぜ!」
ロース 「危険って……別にどこも同じようなものじゃない。
 何言ってるのかしら?」
ランプ 「何か意図があったんですかね?」

とりあえず、隣の玄室へ進む。


バンッ!




ブリスケット 「じゃ、蹴破りやすぜ」
サーロイン 「あ、待て!」
ブリスケット 「へ?」
サーロイン 「また瞑想中かも知れないから、静かに入ろう」
ランプ 「そこ、気を遣いますか?」
サーロイン 「邪魔しちゃ悪いからな。
 ブリ助、頼むよ」
ブリスケット 「へい」

カチャ………ッ




ブリスケット 「僧侶の集団が居やすぜ」
三洲次 「こいつらも瞑想してますね。
 瞑想中で、気付いてないですよ」
ロース 「やっぱりここら辺の個室は、
 どれも僧侶たちの瞑想室なんだわ」
ランプ 「瞑想によって、精神力を研ぎ澄ませてるんですね」
サーロイン 「よし!絶好のチャンスだ!!」
ランプ は?




サーロイン 「おりゃあああぁぁっっ!!」
ブリスケット 「死ねええええぇぇっっ!!」
プリーストA 「ぐわあああぁぁっ!!!」
プリーストB 「ぐぎゃああぁぁっっ!!」
プリーストC 「うわぁあ?!なんだ?!なんだっ?!」
   
ランプ 「さっき『邪魔しちゃ悪いから』とか言ってませんでした…?」
ロース 「邪魔どころの騒ぎじゃなくなってるわよ……」




ランプ 「ただの『短刀』ですね」
ブリスケット 「本当にロクなアイテムが出ねえっすね」
「………あ………がぁ………」
サーロイン 「ロース、頼むよ」


ブリスケット 「ここも瞑想室っすかね?」
サーロイン 「そうだろうな。
 今回もゆっくり開けるんだ」
ブリスケット 「じゃ……」

ギィィィ……ッ



ワータイガー 「グゥルルルルルル……ッ」
ブリスケット 「あ、失礼しやした」


パタンッ!

ブリスケット 「トラがいやした」
サーロイン 「トラを捕まえてきては、入れてるのかな?」
三洲次 「なぜ?」
サーロイン 「分からん。
 とりあえず、次の広間へと移動するか」

と、言うことで、さらに隣の広間 (3x2マスの玄室) へ行こうとしたら......、


??? 「あーーーっ!!危ないっ!!」
サーロイン 「え?」


サーロイン ふぉごおぉっ!!
メイジA 「なんで こんなところを歩いてるのじゃ?!」
三洲次 「あぢぢ……な、なんで…って……」
メイジB 「そんなところを歩いていては、
 練習中に飛んで来る魔法に当たって、危険じゃろうがっ!!」
ロース 「え?! 狙ったんじゃなくて?!」
メイジC 「あ!!
 もしかしてお主らは、最近噂の押し入り強盗じゃなっ!?」


サーロイン 「誰が強盗だっ!!失礼なっ!!」
メイジA 「ほぉごわあっ!!」


三洲次 「この世界で、人にダメージを与えておいて、
 ただで済むと思うなよっっ!!」
メイジC 「ぐぉひいぃっ!!」


サーロイン 「魔法を誤ってぶつけてきたくせして、謝るどころか
 いきなり人を強盗呼ばわりとは、失礼な奴らだっ!!」
ランプ 「とりあえず、次に行きましょう」


バンッ!


サーロイン 「失礼しま~す!!」
??? 「「え?」」


プリースト達 「「うぎゃあああぁぁっ!!」」


ブリスケット 「宝箱がありやしたぜ!」
ランプ 「よ~し! 頂ちゃいましょう!」
   
三洲次 「強盗じゃん………」
ロース 「強盗よね…………」




ジリリリリリリリリ……ッ!!!


??? 「おい!『警報』だぞ!!」
サーロイン 「しまった!」


シーフA 「てめぇら、強盗だな!?」
シーフB 「覚悟しろっ!!」
   
三洲次 「強盗に強盗呼ばわりされてるんだけど…?」
ロース 「もう意味が分からないわ……」



サーロイン 「どいつも強盗呼ばわりとは、失礼な!」
三洲次 「………もしかして、自覚無しですか?」
ロース 「この人、なんで君主になれたの……?」
サーロイン 「次の個室へ行くぞ」

まぁ、そんなこんなで......、


.....最後の個室も特に問題無く(…え?)片付けたので、
この後は広間でランダムエンカウントを狙って、経験値を稼いでいく。

ただ、出てくる敵が、なぜかメイジばかりである。
って言うか、メイジしか出てこない



メイジ達 「「ぐはあああぁぁっっ!!」」



メイジA 「ぎやあああぁぁっっ!!!」



シーフ 「ペイパーキャノーーーン!!」



メイジ達 「「ぐふぉおおおぉぉっ!!」」

三洲次 「おい、なんか混ざったぞ」
ロース 「ねぇ? この広間って、どうしてメイジばかり出て来るのかしら?」
三洲次 「いや……メイジ以外も、一応居たよね?」
サーロイン 「最初に会った奴らが『我らの施設』とか言ってたから、
 この3x2のエリアは、メイジたちの専用施設かも知れんな」
三洲次 「え? 俺だけ? シーフを見たの……?」
ブリスケット 「しかし、メイジたちは一体ぇここで何を……
??? 「いたぞおおぉぉっっ!!」
サーロイン 「ん?」


??? 「警備兵っ!!
 奴らを取り抑えるるのじゃっ!!」


サーロイン 「なっ?!」


サーロイン 「ぐぉほっ!!」


三洲次 「ぎゃひぃっ!!」


ブリスケット 「いでででっ!!」


アーチメイジA 「やっと見つけたぞ、盗っ人どもがっ!」
アーチメイジB 「大人しくお縄を頂戴せいっ!!」
サーロイン 「いてて……、そう簡単に捕まってたまるか!
 ブリ助っ!ランプ!ロース!!
 実力の違いを見せてやれ!!」
ブリスケット 「マダルトと!!」
ランプ 「ダルトと!!」
ロース 「マリクトで!!」
ブ&ラ&ロ
サーロイン 「お前らの負けは、これで決まりだっ!!」
アーチメイジC 「盗っ人のくせして、何を偉そうにっ!!」
アーチメイジD 「仕方ない! おい、警備兵っ!!」
サムライA 「我らはプロの警備……」
サムライB 「お前らのような奴らの取り扱いなど、
 十分に心得ておる!!」
サーロイン 「ふん! なにがプロの警備だっ!
 我々らが、今さらお前らごときに…」


サーロイン え?!


三洲次 え? え?!


ランプ えええぇぇえっ??!

アーチメイジA 「さすがプロじゃっ!!」
アーチメイジB 「暴漢の取り扱いに慣れておる」
アーチメイジC 「これで思う存分攻撃ができるのぉ!!」

三洲次 「マジで…?!」
ランプ 「せめて少しでも…っ!」


ランプ 「ダメです! ダルトでは火力が全然足りません!」
アーチメイジD ふはははははっ!
 我らが操る最強の攻撃魔法を喰らって、死ぬがよいっ!!
アーチメイジE 最強魔法の連打じゃっっ!!
 死ねえええぇぇっっ!!
サーロイン 「し、しまったあああぁぁっ!!」


ランプ 「いて」


三洲次 「あた」



サーロイン 「ハリト(初級魔法)が最強なんだ………」


(*) この階に出るアーチメイジはLv2魔法までしか使えない。

………………

………


グガーーーァ………
ブリスケット 「スピ~~……、スピ~~………」
   
サーロイン 「あの程度じゃ、やられることはなさそうだけど……」
三洲次 「にしても、まさか1ターンで1人しか倒せないとは……」
ロース 「ぅ……、ぅう………っ」
サーロイン 「ロースっ?! 起きたかっ?!」
ロース 「ぇ……えぇ……、もう……、大丈夫よ……。
 やり返して……やるわ!」


サムライC 「ぐほぉっ!!」
サムライD 「ま…まだまだあぁっ!!」
   
ロース 「うそ?! 倒れないのっ?!」
三洲次 「マダルトに耐えるとは……」
サーロイン 「さすがチャンプを冠するだけあるな……」
ランプ 「ダメ押しで、もう一発!!」


サムライ達 「「ぐおおおぉぉっっ!!!」」
   
三洲次 「やっとか………」
サーロイン 「残るは、偉そうなメイジたちのみだな!」


アーチメイジ達 「「ぐふぉわあああぁぁっっ!!」」

サーロイン 「やれやれ……」
ランプ 「ちょっと苦戦しましたね」
ロース 「まさかこんな奴ら相手に手こずるなんて、
 思いもしなかったわ……」
三洲次 「しかし………」
   
グガーーァ……、グゴーー……
ブリスケット 「スピ~~……、スピ~~………」
   
三洲次 「よく寝てやがる……」
サーロイン 「おい、起こしてやれ」



ロース 「さっき不発だったマリクトで、
 レベル7呪文の使用回数が0になったわ」
サーロイン 「じゃ、ここら辺で切り上げるか」
ランプ 「それが良いと思います」
   
メイジ? 「おーーい、代わりのトラが到着したぞぉ!」
メイジ? 「よーーし、檻をこっちに移動させろ!」
メイジ? 「オーライ、オーライ……」
   
三洲次 「ん?」
ブリスケット 「結局この南東のエリアは、なんだったんすかね?」
サーロイン 「この広い方の玄室は、メイジたちの修行場なんだろう」
ロース 「なんでこんな広い場所で修行しているのかしら?」
サーロイン 「いろいろ魔法をぶっ放すから、
 広い方が周りに迷惑をかけなくて済むんだろ」
三洲次 「あのぉ……なんか、またトラとか連れて来てるようですけど、
 あれって何んですかね?」
サーロイン 「ん?
 あぁ……あれを的(まと)にして、修行するんじゃないかな」
   
メイジ? 「オーライ、オーライ……」
  ガチャン!
メイジ? 「うわぁあっ! またトビラが開いたあぁっ!」
   
三洲次 「……………」
ランプ 「個室の方は、僧侶たちの瞑想室でしたね」
サーロイン 「瞑想するなら、静かな個室の方がいいんだろうな」
ロース 「つまりこのエリアは、魔法使いや僧侶といった
 呪文を使う人たちの修行の場だったのね」
   
メイジ? 「トラが また逃げ出したぞおおおぉっっ!!」
メイジ? 「待てえぇ! 待て……うわあ!戻て来たあっ!!
   
三洲次 「……………………」
ブリスケット 「にしちゃぁ、上の階と違って、盗みに入る奴が多かったっすね」
サーロイン 「きっと魔法の品が多いんだろう」
ランプ 「ただの『短刀』とか、一番安い『ローブ』とか、
 そんなのばかりでしたけど……?」
サーロイン 「じゃ、反対側の方にあった玄室で空振った奴らが、
 せめて少しでも…と、やって来るのかもな」
   
メイジ? 「逃げろおおおおぉぉっ!!」
メイジ? 「こっち来ないでえええぇぇっ!!」
   
サーロイン 「では、地上へ戻ろう!」
ロース 「そうね」
三洲次 「あのぉ……」
   
メイジ? 「ぐわああああぁぁっっっ!!」
メイジ? 「こらあっ! 食うなっっ!食うなあっっ!!
メイジ? ぎゃあああああぁぁぁっっ!!!
   
三洲次 「……なんか、またトラが逃げ出したっぽいですけど………助けてあげます?」
サーロイン 「ほっとけ、帰るぞ」





 

「77.地下迷宮の経済事情」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 9 110 13 12 13 13 12 10 0 0 最後の台詞、属性「善」の台詞じゃないぞ。
三洲次 9 160 14 11 10 13 13 14 1 3 最後の台詞、属性「中立」の台詞じゃないぞ。
10 150 13 16 13 13 13 15 0 0 そもそも台詞が少ないぞ。
ロース 10 151 13 18 17 13 17 10 0 2 最近は嫌味な台詞も減ってきたかな…?
ランプ 17 81 18 18 17 16 18 12 0 8 最近は台詞も落ち着てる。宝もショボイしな。
ブリスケット 10 142 10 15 14 10 11 9 1 4 お前の台詞って、けっきょく何弁なんだよ?!

 


【更新履歴】
2021年 6月19日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2020年 7月12日:アーチメイジの解説の間違いを訂正。
2020年 6月 7日:セリフを一部見直し。次ページへのリンクを設定。
2020年 5月31日:新規公開。