15.名前は重要

【登場人物】  
三洲次 密航してきた日本男児の盗賊。発音は「みすじ」。
ランプ お金一筋のエルフの司教。自分の店を持つのが夢。
美濃 いろいろミステリアスな日本人の巫女(僧侶)。
センマイ ドワーフの戦士(兄)。敵を千枚に切り刻む名手。
ハチノス ドワーフの戦士(弟)。敵を蜂の巣に突く名手。
ギアラ 救助隊リーダーを務める病弱なエルフの魔法使い。

読了時間 (目安):約6分



救助隊を結成し、最初の冒険である。

パーティーの並び順は....、


....とした。

ポイントは、僧侶よりも盗賊を前衛に配置した点。

盗賊とは言え、レベル11かつ「力」の能力値も高いので、レベル1の僧侶より十分強いだろう。
それにローラーレンジャーズの時の経験から、僧侶は異常攻撃が来にくい後衛の方が良いので。

後は自動的に順番が決まる。

当面は、この並びで大丈夫だろう。
(*) ただ、しばらくして美濃とランプの順番は交換しています。


かくして地下に降り、まずは城の近くの玄室へ。


さぁ!このチームで最初の戦闘だ!!

扉を蹴破ると....、


お!
救助隊として、幸先の良い初戦闘となった。


相手は「がいこつ」4匹。

とりあえず経験値がほしいので、最初はディスペルはせずに、どれだけ殺せるか様子を見てみる。


センマイ 「うりゃあぁぁ!!切り刻んで、千枚に下ろしてやるぜええぇぇ!!!」
ハチノス 「うっしゃあぁぁ!!突きまくって、蜂の巣にしてやるぜえぇぇっ!!」

この名前の2人を戦士にしたのは、こういう台詞を言わせたかっただけです。
もう満足っす

ランプ 「彼ら、本当に救助隊ですかね……」
三洲次 「このチームの方が、ハック&スラッシュに向いている気がする……」


が、戦士といえど所詮レベル1
1人当たりたった2~3のダメージ。
さすがに、地下1階の中では強敵に分類されるがいこつ=アンデッドコボルドは、一撃で倒れない。


しかし、レベル11&良い短剣 の盗賊の三洲次は、さすが。
一撃で敵を倒す。
まぁ、気持ちダメージ量に、そんな差があるようにも見えないけどさ....。

これじゃぁ、1ターンに1匹ずつ倒すことになりそうなので、センマイとハチノスの安全を考え、やはりディスペルをしていくことにする。
なので、次のターンは、まず美濃がディスペルを。


これで1匹を土に帰す。

....1匹だけかぁ....。

しかしその後は、戦士と三洲次がひたすら殴り続け....、


....終わってみれば、なんとノーダメージで勝利!!

敵の攻撃が全くヒットしなかったことも大きいが、ともかく、実に幸先の良い初戦となった。



その後も戦闘を重ねるが、三洲次がとにかく役に立つ

レベル11と高い「力」の能力値に加え、「良い短剣」のAT値(≒攻撃回数)の効果もあり、地下1階の敵ならば、ほぼ全てを一撃で倒していく。
体感的に90%以上の敵は、一撃で倒している。

さらには、敵の攻撃を引き受けることも多く、30オーバーのH.P.だと、地下1階の敵の攻撃などびくともしない
実は、ロース(僧侶)よりもこいつを前衛にしておいて良かったのでは?....と思えてくるほどだ。


そんな中、まだこちらはレベル1だと言うのに....、


....いきなり地下1階最強の敵ブッシュワッカー、それも4体と遭遇した!

ランプ 「マハリトっ!!」
ブッシュワッカーA 「ぐはああぁっ!!」
ブッシュワッカーB 「そんなああぁっ!!」
ブッシュワッカーC 「グループ攻撃なんてええぇ!!」
ブッシュワッカーD 「卑怯だああぁぁっ!!」

ま、ランプがあっさりと壊滅。

ギアラ 「すごいです、ランプさん……」
ランプ 「君も、すぐに使えるようになるさ。
 それどころから、もっと強力なラハリト(グループ攻撃の爆炎魔法)とかも、私より先に使えるようになりますよ」
ギアラ 「とても想像できないです……」

支援に入った2人がキッチリ仕事をこなしてくれるおかげで、まったく不安がない
レベル1のメンバーが中心なのに、いきなり平然と6~8回は戦闘をこなしてしまう。


そして、宝箱も片っ端から開けていく

ここでも三洲次が大活躍

盗賊ゆえに、罠をバンバン解除していく!!

しかも、仮に石弓の矢に当たってもH.P.が高いのでビクともしないし、
仮に毒針に当たっても金にモノ言わせて買った毒消しがあるし、
仮にスタナーに当たっても寺院に払う金が潤沢にあるどころか、バックにはロースも控えているし。

もう片っ端から宝箱の開錠に挑んでいく!!

センマイ 「おおぉぉ!!金だ!!金だあぁ!!」
ハチノス 「三洲次さんっ!!マジで素晴らしいですぜっっ!!!」
三洲次 「もう一人頭2,000G.P.以上持っているから、こんなのはした金だろ…」
センマイ 「何を言うだ!!」
ハチノス 「宝箱からお宝をゲットするなんて体験、三洲次さんが居る今しかできねぇっすよっ!!」
センマイ 「三洲次さま、さまさまじゃぁぁ!!」
三洲次 「お前ら、どんだけ財宝に餓えてるんだ……」
美濃 「三洲次殿(そっ)……なんて素晴らしいお方……」
三洲次 「(ゴクッ)…そ…そうですか?」
美濃 「お金に御縁のある殿方は、やはり違いますわ……」
三洲次 実はお前もかっっ!!?
ランプ ですよね! やっぱり男はですよね!!
三洲次 そこ!黙れ!!


ただし!



これだけはダメだ!!

仮に解除に失敗すると、H.P.がしかないギアラには、脅威過ぎるほど脅威である。

このチームにとって、地下1階最大の敵は、この「ばくだん」だ。
なので、この時だけは開けずに立ち去る。

これで、地下1階は盤石である。


おかげで死者も出さず、アッと言う間に救助隊のメンバー全員がレベル2に成長。

この調子で、どんどん成長していってほしい。



引き続き、救助隊のレベルアップを目指し、地下1階で経験値稼ぎを行う。

とりあえず、まだレベル2なので、安全を考慮して城に近い玄室のみ。

レベルが低いからなのか、敵の奇襲も多いが.....


....三洲次が盾となり、ダメージを引き受けてくれるので、助かる。
これまで、H.P.が30台で低いとか書いてきたけど、地下1階だとむしろ多過ぎるぐらいだ。

また、ランプとギアラが素早いので、カティノ(魔物を眠らせる魔法)が速攻で唱えられるのも良い。


敵が爆睡したところで......、

センマイ 「おりゃああぁぁ!!切り刻んで、千枚に下ろしてやるぜええぇぇ!!!」


ハチノス 「どりゃあぁぁっ!!突きまくって、蜂の巣にしてやるぜえぇぇっ!!!」



三洲次 「眠らせたのがこちらとは言え……」
ランプ 「寝ている奴らを相手に……」
三洲次 「本当に救助隊かよ……」

......そこをタコ殴りにする。


だが、とうとう悲劇が起きた。


突如、敵の奇襲を受ける!!
相手は不確定名「にんげんがたのいきもの」4匹。

しかも、よりにもよって4匹全員がハチノスを集中攻撃してきやがった!!!


ハチノス、いきなり戦死!!!!

センマイ 「おおお!!!ハチノスが蜂の巣にされたああぁぁ!!!」
三洲次 「……もしかして、今の笑うところだった?」
ランプ 「バカ!」
ギアラ 「あぁ……、大切な仲間が……」
ランプ 「どけ、ギアラ! 一発で借りを返してやる!マハリトッ!!」


とうとう死者を出してしまった。

さっき「これで盤石」とか言ってなかった?
ちょっと運が悪かったかな。
集中攻撃を喰らうとは....。



とりあえずハチノスをカント寺院に放り込み、蘇生を依頼。


ちょっ!!

いきなりですかっ!!!

まだこのチーム始まったばかりのに、いきなりロストの危機!!


こいつがロストしたら、メンバーの名前を牛の胃で揃えた意味がなくなるじゃんっ!!


しょうがないから、再度献金して、復活に賭ける。
以前と違い、今回は金は唸るほどあるからなぁ....。


 


あぶねええぇぇ......。

とりあえず、安堵である。


そしてここで、救助隊の全員がレベル3になる。





画面は、順番にセンマイ、ハチノス、美濃、ギアラだが、全員生命力がアップし、良い感じである。



さて、レベル3にもなったので、少し遠出をすることに。

場所は、地下1階の北東(右上)のエリア。
ここは玄室が集中しており、効率的に経験値を稼げる。

そして、戦闘は相変わらず、ギアラとランプの素早い魔法使い2人がカティノで敵を眠らせ、戦士2人と三洲次がそこをタコ殴りにする。
もう、ひたすらこれの繰り返しである。

ぶっちゃけ、ただの野盗である。

救助隊とは一体......?


まぁ、そうやって殺戮を繰り返していくと、三洲次の攻撃力が、実はかなり強いと気付いた。


例え寝ていない敵でも、ほとんど一撃で敵を倒してくれる。
三洲次がこんなに活躍したのって、ゲームを開始して以来はじめてだ。

三洲次も、実は前衛として十分優秀なんじゃん!!


なんて褒めた傍から、「わなはかかっていない」と出たのを信用して宝箱を開けたら.....、


うわああぁぁぁ!!!

恐れていた事態がああぁっっ!!!


......が、ダメージを受けたのは三洲次とランプと美濃だけで済んだ。

とりあえずH.P.の低いギアラが無傷で、マジでホッとした


そんなこんなで、アッと言う間に救助隊4名がレベル4に。

まぁ、さっきレベル3になったと書いたばかりの気もするけどさ....。
ローラーレンジャーズの頃を考えると、話しの展開がどんだけ早いのか....って話しですわ。


各メンバーが生命力をアップさせる中、ギアラだけ生命力がアップしなかった。
彼の生命力が、なんか不安になってくる。

やはり彼も、ボーナスは生命力に多く割り振っておくべきだったかなぁ......。
まさか、こんな貧弱な体質のキャラになるとは思わなかった。


ランプ 「ギアラさん、なんで救助専門のパーティーを作られたのですか?」
ギアラ 「僕は昔から、病気になりがちな体質でした。
 でも、周囲の人たちは、そんな病弱な僕をかばい、いろいろと助けてくれました。
 食事や薬を持ってきてくれたり……。
 私の周りの方々は、弱い人を気遣う、とても良い方ばかりでした」
三洲次 「誰かさんたちに聞かせてやりたい話しだ……」
ギアラ 「でも、そうやって助けられる度に、『いつまでも助られるだけいいのか?』と、思うようになりました。
 助けられていたばかりの僕が、今度は助ける番にならなければ、これまで僕を支えてくれた人たちの善意が意味をなしません。
 だから、救助隊を結成しようと考えたのです」
ランプ 「そうか…」
三洲次 「とても良い心がけだと思うよ。
 でもさ……、なんであんなハック&スラッシュ大好きなドワーフたちを採用したの?」
ギアラ 「名前が気に入ったので」
三洲次 そこかよ!!

 

名前 LV H.P. コメント
三洲次 11 36 16 14 8 12 18 15 0 こちらでは戦闘に開錠にと大活躍!
ランプ 10 35 13 18 16 11 17 8 1 いざって時のマハリトがとても心強い。
美濃 4 18 8 11 15 16 13 11 0 呪文を着実に習得中。彼女は優等生かも。
センマイ 4 25 13 7 13 14 10 9 0 力・生命力がアップせず。頑張れ、兄者!
ハチノス 4 18 14 9 13 15 11 8 1 H.P.がアップしなかった。頑張れ、弟者!
ギアラ 4 12 9 16 13 14 16 9 0 並べると、実は生命力は別に低くない?



さて、その頃....、三洲次とランプが外れた ローラーレンジャーズ は、冒険には出ず、ギルガメッシュの酒場に入り浸って、のんびりとした時間を過ごしていた......。


───── ギルガメッシュの酒場

ロイン 「たまには、こういうのんびりした時間もいいな」
ロース 「そうね。少しは休養しないと、体力が持たないわね」
ブリスケット 「うむ! 一句できやした!
 『古池や ジャイアントトード飛び込む 水の音』
ロース 「え?なに?! その毒々しい詩!!
 センス無さ過ぎだわっ!!」
ブリスケット 「そ……そうでやしたか?!
 ……うーん………」
「ZZZzzz………z」

 

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【更新履歴】
2021年 8月21日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2021年 6月12日:発言者名を右寄せにしました。
2020年12月19日:セリフを一部見直し。
2019年 3月18日:敵の名前の誤字を修正。その他、一部表現を見直す。次ページへのリンクを設定。
2019年 3月11日:新規公開。