44.救助隊、マスターレベルへ

【登場人物】  
三洲次 密航してきた日本男児の盗賊。発音は「みすじ」。
ランプ お金一筋のエルフの司教。自分の店を持つのが夢。
美濃 いろいろミステリアスな日本人の巫女(僧侶)。
センマイ ドワーフの戦士(兄)。敵を千枚に切り刻む名手。
ハチノス ドワーフの戦士(弟)。敵を蜂の巣に突く名手。
ギアラ 救助隊リーダーを務める病弱なエルフの魔法使い。

読了時間 (目安):約6分



地下4階のアラームを使って稼いでいますが......、
何か物足りない......。


やっぱりウィザードリィの醍醐味の1つと言ったら、
苦労して倒した敵から手に入れた宝箱の開錠とアイテムのゲットですよ!!

これがないと、物足りないんですよ!!


...って、ことで、今回から地下3階の固定戦闘ポイントで稼ぎます。
タイムアタックって何だったんだ?




──── 地下3階




やっぱりウィザードリィって言ったら、宝箱ですよね!!

さぁ、お宝は?!!



「けん」。


「ねむり」の巻物。


「ちりょう」の薬。


アイテムがヘボ過ぎて、楽しくない......。




戦闘効率も悪いので、やっぱり地下4階で稼ぎます。
タイムアタックとか、もうどうでもよくね?


──── 地下4階


今回はセンマイの調子がよく、真っ先に敵を攻撃しまくり。



ハチノス 「兄者っ!今日は絶好調だなっ!!」
センマイ 「うむ! 自分でも成長が感じられるぜ!!」
ギアラ 「確実に修行の成果が現れてますね!」
三洲次 「まぁ、修行を始めた時は、一番最初に死んでたけどな……」
ランプ 「挽回したのですから、褒めてやるべきですよ」
ハチノス 「これなら、またすぐにレベルアップしますぜっ!!」
センマイ 「おぉよ! さぁ、次は?!」



センマイ 「むしろレベルダウンしそうだぜ……」
三洲次 「エナジードレインする敵って、ここでも出るんだ……」
ランプ 「こういう敵を乗り越えてこそ、真の成長です!
 頑張ってください!センマイ!」
センマイ 「お、おりゃあああぁぁぁ!!」


センマイ 「どうだあああぁぁ??!」
三洲次 「一撃で倒しましたよ!」
ハチノス 「さすが兄者だぜっ!!」
ギアラ 「でも、まだ3匹も居ます」
ランプ 「ま、こういう敵は、聖職者に任せて下さい」


ギアラ 「一気にディスペルしましたね!!」
ランプ 「地下9階で鍛えてますから」
三洲次 「でも、これじゃ経験値が……
ランプ 「聞こえないです!」

とりあえず、被害無しで勝利。

三洲次 「センマイも、本当に素早くなったな」
センマイ 「ま、オレはこのパーティーの中で、一番『素早さ』が遅ぇけどな!」
三洲次 「え? え?!」

まぁ、「素早さ」が低いセンマイがそれなので、もっと足の速い前衛2名、
つまりハチノスと三洲次も.....、



.... 毎回敵が動き出す前に、攻撃を繰り出してくれる。



.... って言うか、こちらの6名全員が、大抵敵よりも先に攻撃をしくれる。

まるで、「ずっと俺のターン!!」状態。

ランプ 「全員、素早くなりましたね」
センマイ 「おぉよ! これも、修行の成果だぜ!!」
ハチノス 「ここいらの魔物ごときにゃ、攻撃なんてさせねぇぜっ!!」



三洲次 「いだだだだだっっ!!!」


ハチノス 「あぢじゃじゃじゃじゃじゃっっ!!」
三洲次 「メッチャ攻撃させてるしっ!!」
ギアラ 「マ、マカニトっ!!」




三洲次 「ぐは…っ!!」
ランプ 「ゆ…油断大敵ですね……」


美濃 「はい! ディアルマ!ディアルマ~~!
 ディアルマァァアア~~ァ♪♪」
三洲次 「治すのに時間かかるから、早くマディ覚えろって……こほっ」


そんなこともありつつ、無事に死者を出ずに戦い続け、
とうとう......、




三洲次(盗賊)レベルアーーーップ!!!

しかも、なんと!!!
あの三洲次が、H.P.を18もアップーーーーっっ!!

おーーーっしゃああーーーーっ!!!


生命力が16以上あると、H.P.の上昇にボーナスが付くので、
今回の生命力アップで、とうとう三洲次も高H.P.キャラの仲間入りに!!

長い長い修行の成果が、とうとう開花したっっ!!!

これで地下10階での戦闘でも、生き残れる確率が増えたであろう!!!

よしよし!!


そして......、




.... さらに戦い続けて......、



戦士2人レベルアップっ!!!


センマイは....、


H.P.が1しか上がらなかったが、必要な能力値は高いので、
まぁいいでしょう。

そして、もう1人の戦士ハチノスは....、


やはりH.P.が1しか上がらなかったが、素早さが18になるなど、
必要な能力は十分になったので、特に文句は無し!


よしよし!

さて、ギアラ(魔法使い)が全体攻撃魔法を覚えるマスターレベル(レベル13)まで、
あと少し!!!

頑張って稼ぐぞ!!!!


とりあえず宿で魔法を回復し......、


......

美濃(僧侶)レベルアップした.....


いきなり全呪文習得!!!!

重要な呪文を全然覚えないので、
ロース(僧侶)と比べてダメな奴だと思っていたら、
ロースより早いレベルで全呪文を習得しやがった......。

優秀なんだか、ダメなんだか.....、
本当によく分からん奴だっ!!!


ま、結果オ~ライで。




──── 地下4階

ランプ 「全員、順調に成長していますね」
センマイ 「おぉよ! もうマスターレベルだから、
 ここいらの敵なんぞ、恐くもねぇわ!!」
ハチノス 「バリバリ倒してやるぜっ!!」

さて、ギアラのレベルアップを目指し、引き続き地下4階で経験値稼ぎを。

もう危なげなくいけるだろう....と戦闘をしていたが...、



いきなり初戦から、奇襲でもないのにハチノスが麻痺

まぁ、今さら大した状態異常じゃないので、とっと治療して次の戦闘へ向かう。

しかし、これがケチのつき始めなのか....、



.... 次々と敵の奇襲を喰らう。

おまけに......、


ハチノス 「やっと奇襲も止んで、通常戦だぜ」
センマイ 「しかも、たかだが2匹だ!」
三洲次 「これは楽勝でしょう」


ハチノス 「ぐぎゃあああぁぁっっ!!」
三洲次 「………………」

またも奇襲でもないのに、ハチノスが麻痺
敵に攻撃する隙を、普通に与えてるじゃねぇか....、こいつら....。

まぁ、いい。
とりあえず、次は....?



3・回・目っ ! ! !

美濃 「ハチノス殿も、三洲次殿と同じく麻痺の快感に目覚めたのですね」
ハチノス 「ぢ……ぢが……っ…」
三洲次 「バカなこと言ってないで、僧侶としての仕事しろよ!!」



美濃 「お片付けしましたわ」
三洲次 そっちじゃないっっ!!!
センマイ 「け、経験値がぁ……」
ハチノス 「ぐ……が……ご……ぎっ……」

まぁ、ディスペル指示したの、俺だけどさ......。


ハチノス 「ふぅ…、ひでぇ目にあったぜ」
三洲次 「本当に強くなってるのかな…」
ランプ 「地下4階でこれでは、深い階では心配ですね…」
センマイ 「心配ねぇですよ!!
 ガンガンいきやしょう!!」



センマイ 「ぐわあああぁぁ!!!」
三洲次 「あじゃじゃ!!あじゃじゃ!!」



ギアラ 「ひぃやああぁぁっっ!!」
三洲次 「あぢぃっ!! あぢぃぃいっっ!!」


ギアラ 「2連続で奇襲ブレスとは……」
美濃 「ディアルマ~! ディアル~マァア~♪♪」
三洲次 「マディを覚えたんだから、使えって!!」
美濃 「ディア……あら、切れましたわ。
 じゃぁ…、詠歌祝いのディオ~~~ス♪」
三洲次 意味分かんねええぇぇしっっ!!
ギアラ 「あの…、僕もレベルアップできると思いますので、
 そろそろ切り上げましょう」
ハチノス 「最後が奇襲だったとか、後味が悪いぜ…」
センマイ 「じゃぁ、あと1回だけ敵を呼ぶか?」


三洲次 「3連続だしいいぃぃっっ!!!」


目ええぇ!!!


なんか、最後はボロボロな内容となったが、
とりあえずギアラがレベルアップするだけの経験値は稼いだ。

ここで城へと帰還する。





ギアラ(魔法使い)レベルアーーップ!!!

ってか、H.P.上がりすぎいいぃぃっ!!!!

魔法使いとは思えない上がり方っっ!!!

いや、これは嬉しい想定外だ!!!


で、肝心の魔法は...?




マロール習得!!!

ティルトウェイト(核爆発による全体攻撃魔法)は習得しなかったが、
まぁ美濃のリトカン(全体攻撃の聖なる魔法)があるから良しとしよう!!!


よし!!
救助隊の準備は整った!!!


今後こそ本当に、メインパーティーでの地下10階探索を開始だっ!!!


……………………


…………


ランプ 「みんな、よく成長してくれました。
 特にギアラは、病弱な身体(初期H.P.が2)だったのに、
 最後の最後に大幅に成長してくれて、本当に良かったです」
ギアラ 「これもランプさんと三洲次さんが、導いて鍛えてくれたおかげです。
 ありがとうございます」
美濃 「三洲次殿……(そっ…)」
三洲次 「ん?」
美濃 「もし三洲次殿たちに何かありましたら、私たちがすぐにでも 駆けつけて差し上げますわ」
三洲次 「あ、あぁ…、頼んだぞ」
美濃 「ですから、大船に乗ったつもりでどんどん全滅して下さい!
三洲次 美濃おおおおぉぉぉっっ!!!


最後に、今回の修行の成果を掲載しておきます。

名前 LV H.P. コメント
三洲次 16 72 18 18 11 16 18 18 3 こちらの修行でH.P.が大幅アップ。助かったぜ!
ランプ 14 51 15 18 18 15 17 11 3 地下10階探索での一番心配事は、彼の低H.P.だな。
美濃 13 99 11 13 18 18 18 16 2 最後で、やっと期待以上の成長を果たしてくれた。
センマイ 13 110 18 13 18 18 17 11 4 優秀な戦士に成長してくれて良かった。
ハチノス 13 105 18 14 18 18 18 14 3 最後なんかボロボロだった。心配させるぜ。
ギアラ 13 72 11 18 17 18 18 15 2 最後の最後にH.P.が大幅アップ!


………………………………



……………………



…………



……



──── 地下10階 上級魔術師協会 本部

レベル7メイジ 「偵察してきました!!
 ローラーレンジャーズの奴ら、地下に潜るのを止めて、
 地上でのうのうと毎日 休んでます!!」
アーチメイジ なにいいいぃぃぃっっ!!
ハイウィザード 「人が休出してまで待ち構えているってのに、
 地下に来るの止めたのかよ……」
アーチメイジ 「あ、あやつら……、
 ありえねぇ……!!!
ビショップA 「ねぇ、アーチメイジ様ぁ?
 代休取っていいですかぁ?」
アーチメイジ 「は?」
ビショップB 「ターゲットが来ないなら、ここで待っててもしょうがないでしょぉ?」
ビショップC 「休日まで潰して待ってたんだぞぉ!!」
ビショップD 「代休取らせろぉ!!」
ビショップE 「代休ぅ!代休ぅ!!」
アーチメイジ 「お前ら、まだ何も仕事をしてないじゃろっ?!」
ビショップA 「え~~?!」
ビショップB 「いまや『戦い方改革』が叫ばれてる時代ですよぉ!」」
ビショップC 「休まないと質のいい攻撃・防衛ができないのは、
 今や常識で~す!!」
ビショップD 「それとも、なんすかぁ?パワハラっすかぁ?」
ビショップE 「代休ぅ!代休ぅ!!」
アーチメイジ 「あ~、もう……。
 分かった、分かった。
 明日から代休を取っていいぞ」
ビショップ達 「「やったー!!」」
ハイウィザード 「余も代休を取って宜しいでしょうか?」
アーチメイジ 「好きにしろ……」
ハイウィザード 「では………」
アーチメイジ 「はぁ…………、
 なんてこった…………」



次回から、いよいよ地下10階です!!


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【更新履歴】
2021年 7月17日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2019年10月 7日:次ページへのリンクを設定。
2019年 9月29日:新規公開。