142.内偵

【登場人物】  
サーロイン ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
接近戦最強のくノ一(忍者)。すぐキレる。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約12分(動画無)約22分(動画込)
※画面撮影アプリの影響で動画にノイズ音があります。申し訳ありません。
※ページが崩れる場合、本サイトのキャッシュをクリア願います。



──── ギルガメッシュの酒場 早朝......

ローラーレンジャーズの6人がテーブルに付くと、
先日接客したグラマラスなウエイトレスがやって来た。

ウエイトレス 「いらっしゃ~い!
 みなさん、今日は何になさる?」
ブリスケット お嬢様お手製のスウィートな料理を、是非!!
三洲次 「お前、前回から何も学習してないだろ?」
ウエイトレス 「スウィートな料理ぃ?」

ウエイトレスは一瞬眉をしかめたが、すぐ艶めかしい目つきに変わると、
ブリスケットの顎をクイッと持ち上げ、視線を合わせて......、

ウエイトレス 「いいわよぉ~~!
 じゃぁ、私が世界で一番スウィートな料理を食べさせて・あ・げ・る」
ブリスケット 「い、一番っすか?!」
ウエイトレス 「えぇ、世界で一番スウィートなのをねぇ~」
ブリスケット 「そ、それは、期待していいんすか?!」
ウエイトレス 「もちろん、楽しみにしてて」
ブリスケット (ふん! ふん! ふん!)
ウエイトレス 「それで……他の皆さんは、どうなさるの?」
サーロイン 「今日はバゲットと農家風オムライスにしようかな」
ランプ 「いいですね、そこにハムを加えてもらえますか?」
ロース 「あとサラダもほしいわ、みんなで取り分ける大皿で」
ウエイトレス 「じゃ、今日は海産品をたくさん仕入れたから、シーフード・サラダを用意するわ」
ロース 「あ、それ、いいわね! それで!」
三洲次 「ぅ~………こ~ひぃ~………」
「ぅ~………みるくぅ~………」
ウエイトレス 「じゃ、以上かしら。
 ね! ハンサムなプリーストさ~ん?」
ブリスケット 「へい!」
ウエイトレス 「最高にスウィートな体験をさせてあげるから、待っててねぇ~~」
ブリスケット (ふん! ふん! ふん!)

ウエイトレスブリスケットの頬を軽く撫でると、厨房へと入って行った......

ブリスケット 「さ、最高にスウィートな体験と、とは、な、なんすかねっ?!」
ランプ 「興奮し過ぎですよ……」
ブリスケット 「や、やはり、個室に呼ばれて……ほ、ほんでもって………そんでもって………」
三洲次 「んな訳あるか」
サーロイン 「ま、来てのお楽しみだな」

しばらくローラーレンジャーズの6人が他愛もない会話で時間を潰していると、
ウエイトレスがテーブルに戻って来て、
茶色にすすけた蟹が山盛りの皿をブリスケットの前に置いた。

ウエイトレス 「お待ちどおさま~!!
 はい! どうぞ、ハンサムさん!!」
ブリスケット 「へ? ………なんすか、この薄汚いカニの山?」
ウエイトレス 「世界で一番スウィートなカニの料理よぉ~」
ブリスケット は?!
 スウィートぉ?!
 このカニが???」
ウエイトレス 「そうよ!
 昨日、アフリカから届いたばかりなの!」
ランプ 「アフリカ? ………もしかして『ディープシークラブ』ですか?!」
ウエイトレス 「あら? ご存知なの?」
ランプ 「えぇ……貧相な色合いの見た目とは正反対の華やかな味が特徴で、
 カニにありがちな臭みが無く、肉厚でジューシーで、しかも甘いという……。
 ただ『幻のカニ』とも呼ばれてて、普通はお目にかかれない珍しいカニですよ、それ」
ブリスケット 「またっすか…………」
ロース 「さ~~て、今回はお幾らなのかしらねぇ……」
ブリスケット 「しかも、こんな山盛りに…………」
ウエイトレス 「いっぱい食べてねぇ~~」
ブリスケット 「スウィートな期待が…………」
ウエイトレス 「わたしね、男らしくいっぱい食べる人を見ると、なぜか女心が刺激されちゃうのぉ~。
 ハンサムさん?
 どういう意味か………お・分・か・り?」
ブリスケット 「へ? そ、それって……」
ウエイトレス 「全部食べるところなんて見ちゃったら、わたしぃ、きっとあなたのこと、タダでは帰さないわぁ~」
ブリスケット これ、全部いただきやす!!!
 お嬢様!!
 今日は二人で思い出を作りやしょう!!!
サーロイン 「ブリ助?」
ブリスケット 「へい!」
サーロイン 「浮かれてるところ悪いが………店としては料理を出した以上、タダ(無料)では帰さないのは、当たり前だぞ」
ブリスケット 「へ?」
ウエイトレス 「ちぇっ、バレちゃった…!」

ウエイトレスはそう言うと、ブリスケットの頭を軽く撫でてから、大声で笑いながら厨房の方へ消えていった。

ブリスケット 「…………………………………」
ロース 「ブリ助?」
ブリスケット 「へい?」
ロース 「あなた、チョロ過ぎ」
ブリスケット 「ええぇぇぇ………」
ランプ 「ブリ助?」
ブリスケット 「………へい?」
ランプ 「自腹ですよ」
ブリスケット 「ええぇぇぇ………」

 

……………………………………………………


…………………………………………


………………………………


……………………


…………


……


──── 地下10階 第六玄室
     上級魔術師協会(6代目) 本部
     会議室

協会本部会議エリアは岩石で囲われた玄室の一角に備えられており、
木製の長テーブルの周りに椅子が置かれただけで、飾りが何一つ無い殺風景な場所であった。

今、その会議卓に会長アーチメイジ副会長ハイウィザード
そして直轄幹部レベル10メイジ3人がやって来ると、
上座にアーチメイジが座り、彼の左手側にハイウィザード、右手側にメイジ3人が順番に座った。

ハイウィザード 「では、只今より会議を始めます」
LVL10メイジA 「議題は何ですかな?」
ハイウィザード 「『いかにしてローラーレンジャーズを倒すか』」
LVL10メイジB 「結局それですか……」
アーチメイジ 「今の我々の最大の課題だからな」
LVL10メイジC 「いや、そうですが………」
ハイウィザード 「では、1人ずつ案を出して下さい」
LVL10メイジA 「無いです」
LVL10メイジB 「ゼロです」
LVL10メイジC 「諦めましょう」
アーチメイジ やる気無さ過ぎだろっ!!!
LVL10メイジA 「いや、そうは言いましても……」
LVL10メイジB 「もう手は打ち尽くしておりますぞ?」
LVL10メイジC 「もはや何をやっても無駄かと」
ハイウィザード 「ふむ………状況は膠着しておりますな………。
 となると………現状打破には、奴らのことをよりよく知る必要があるでしょう。
 奴らの新しい側面を知れば、新しい打開策を考えることも可能です」
アーチメイジ 「なるほど、そういう発想は無かったな。
 さすがワードナ様の元で修練を積んだウィザードだけある」
ハイウィザード 「敵を知り、相手を知れば、百戦危うからず……です」
アーチメイジ 「それ、両方とも敵じゃん……。
 己を知れば……だろ」
ハイウィザード 「細かいことは気にしないで下さい。
 それより、奴らを調査することを考えましょう」
アーチメイジ 「どうする?」
ハイウィザード 「誰か仕事に余裕のある者に内偵させましょう」
LVL10メイジA 「あ! 明日からズル休みの予定が入りました!」
LVL10メイジB 「最近生理痛がヒドくて、できれば内勤の方が……」
LVL10メイジC 「アイタタタ……持病の仮病が………」
アーチメイジ 「ブン殴られたいか、お前ら?」
ハイウィザード 「ビショップ達が暇してましたから、奴らに頼みますか」
アーチメイジ 「ま、行ける奴がいるなら、誰でも構わん」
ハイウィザード 「かしこまりました。
 ビショップ達にローラーレンジャーズを調べさせましょう。
 では、本日の会議はここまで」


…………………………………………


今回もアイテム全種類入手の目標に向け、残り1つの下記アイテムを求めて、
地下10階第三玄室までを周回します。

・守りの盾



【目次】

1周目:アンケート

2周目:内偵




■1周目:アンケート





──── 地下10階 第一玄室(1周目)


初っ端はシーフが出てきたので、無視しようとしたら......


三洲次 うぎゃあ!!

....いきなり逃走に失敗した。


サーロイン 「もう一度逃げるぞ。
 逃げ遅れるなよ」
三洲次 てめええぇぇ、ぶった斬ってやるっっ!!!
ランプ 「それ、桃の真似ですか?」
「ほら、三洲次、逃げんぞ(ずるずるずる…)」
三洲次 桃おおおぉぉっ!!!
 放せえええぇぇぇっ!!!(ずるずるずる…)」
   
シーフ 「…………………………」

パタン!


今度は逃走成功
入り直す。



三洲次 江戸の仇を駿河で取る!!!


バンパイア フィギャアアァァッ!!!
   
ロース 「今の三洲次の発言って、どういう意味?」
ブリスケット 「『八つ当たり』っす」
ランプ 「ま、宝箱を開けましょう」


サーロイン 「じゃ、桃、いつも通り頼むぞ」
「うぃーす!」


サーロイン いつも通り『ガス爆弾は失敗』って意味じゃないっ!!!
「おっと(さっ!)」
サーロイン 「え?」


サーロイン 「失敗したくせに、自分だけ避けた………」
ロース 「サイテーね………」
「~~♪」
三洲次 「その内、報いがあるぞ」
ブリスケット 「天罰が下りやすぜ」
ランプ 「穴埋めが来ますよ」


あ、宝箱の中は金だけでした。



──── 第二玄室(1周目)


ゴーゴン 「ぶもっ♪ ぶもっ♪」
   
サーロイン 「………………………………」
三洲次 「このゴーゴンって、まさか……」
ランプ 「……例の協会から逃げ出したゴーゴンですね」
ブリスケット 「何度も遭ってると、見分けがつくようになるっすな」
ロース 「第二玄室へ移動してたのね」


サーロイン 「ま、長生きしろよ」
ゴーゴン 「ぶるるるんっ♪」

で、入り直して......


....テキトーに雑魚を無視していくと........


....ドラゴンゾンビが出て来た。

三洲次 「じゃ、桃、やるか?」
「うぃ!」



三洲次 「楽勝だな!(ハイタッチ!)
「ぃえっす!(ハイタッチ!)
ロース 「じゃ、後の一匹は……」


ロース 「あら………邪魔されたわ」
ランプ 「では、どうせロインでは一発で倒せないでしょうから、眠らせておきましょう」
サーロイン 『どうせ』って何だ!?
 『どうせ』って?!



ロース 「なんで一発で倒すのよ?」
サーロイン 倒しちゃ悪いのかっ!!?
ランプ 「せっかく寝かせ付けたのに……」
サーロイン お前ら、何かおかしくなってないかっ??!


ブリスケット 「カルフォ!…………毒針っすね」
サーロイン 「じゃ、桃も調べてくれ」
「む~~……」


「………………………………」
ブリスケット 「………………………………」
サーロイン 「ランプ、頼むよ」
三洲次 「ま、毒針だろ」
ぁあ!?



「………………………………」
三洲次 「だな……」
ブリスケット 「っすね……」
うー!!


うーーっ!!?


うぐぐぐっ!!!
三洲次 「因果応報」
ブリスケット 「天罰」
ランプ 「人生の穴埋め」
う゛ーーーっ!!!


・ひび割れた胸当て

ランプ 「おまけに呪われたアイテムとは……」
ロース 「最近、またロクなアイテムが出なくなったわね」

仕方ないので、次の玄室に希望を託し........


......第三玄室へ向かっていると、通路の途中で!!!


??? すいませーーん!!
サーロイン 「ん?」


ビショップA 「アンケートをやっていますので、是非お答下さい!」
サーロイン 「ア……アンケートぉ??」
ブリスケット 「何すかね?」
三洲次 「答えますか?」
ロース 「どう考えても、怪しいでしょ……」
サーロイン 「う~~ん………まぁ、たまには気分転換に良いかな。
 よし、答えてやろう!」
ビショップB 「ありがとうございます!!」
ロース 「こんなあからさまに怪しいのに答えるなんて、アホなの?」
サーロイン 「答えるぐらいだったら、別にいいだろ」
ビショップC 「それでは、さっそくアンケートにいかせていただきます!
 では、最初の質問です」
サーロイン 「うむ」
   
ビショップC 「『今、何問目?』」


サーロイン 次に行くぞっ!!!
ビショップD 「あぁ!! 待ってください!!」
三洲次 「1問目」
サーロイン 答えなくていいよっ!!!
ビショップE 「冗談です!! 冗談ですから!!」
ランプ 「今のってアンケートじゃなく、クイズですよね?」
ビショップA 「いや~」
サーロイン やるなら真面目にやってくれっ!!!
ビショップB 「分かりました」
ビショップC 「では、改めてまして、ちゃんとアンケートを取らせていただきます」
サーロイン 「うむ」
   
ビショップC 「何名様のパーティーですか?」
サーロイン 「6名だ」
ビショップC 「5歳以下のお子様はいますか?」
サーロイン 「いや、いない。
 そもそも全員独身だ」
ビショップC 「お煙草はお吸いになられますか?」
サーロイン 「いや、吸わない」
ビショップC ご新規6名様ぁ!!
 禁煙席にご案内ぃー!!
サーロイン 酒場かっ??!


サーロイン 無視して行くぞっ!!!
ビショップD 「あぁ!! 待ってください!!」
三洲次 「とりあえずビール」
サーロイン 注文しなくていいよっ!!!
ビショップE 「冗談です!! 冗談ですから!!」
ブリスケット 「ここで冗談をする意味が分からねぇっす……」
ビショップA 「いや~」
サーロイン 真面目にやれっ!!!
ビショップB 「分かりました」
ビショップC 「では、改めてまして、最初からやり直します」
サーロイン 「今度ふざけたら、本当に無視するからなっ!!」
ビショップC 「では……」
   
ビショップC 「……苦手な呪文はありますか?
 例えば、敵に唱えられるとパーティーが危機に陥るような」
サーロイン 「う~ん………やっぱり ティルトウェイトかなぁ」
ビショップD 「えぇと、もうちょっと我々でも唱えられそうな呪文で、無いですかねぇ?」
サーロイン 「………………………………」
ビショップE 「………………………………」
サーロイン 「…………じゃぁ、モンティノとか嫌らしいかも」
ビショップA 「なるほど………では、苦手な攻撃とかありますか?
 例えば、こう…」
三洲次 エナジードレイン!!!
サーロイン 「マジで答えたな………」
ビショップB 「エナジードレインですかぁ」
ビショップC 「もうちょっとメイジとかビショップが出来る攻撃で無いですかねぇ?」
サーロイン 「さっきから、何を聞きたいんだ?」
ビショップD 「え? いや………何って、別に…………」
サーロイン 「………………………………」
ビショップE 「………………………………」
サーロイン 「お前ら、上級魔術師協会の一員か?」
ビショップA 「え? ………えぇ、まぁ………」
サーロイン 「そのアンケートは、上からの命令か?」
ビショップB 「いえ、違います」
ビショップC 「私たちの独断です」
サーロイン 「じゃぁ、上からの命令は『調べてこい』ぐらいだな?」
ビショップD 「え?!」
ビショップE 「なんで分かるんですか?!」
ロース 「アホでしょ、こいつら………」
サーロイン 「調べてくる内容は、俺たちのウィークポイントですか?」
ビショップA 「えぇ、えぇ、そうです!」
サーロイン 「調べる理由は、それが分からないと、もう打つ手が無いから、ですか?」
ビショップB 「なんで分かるんです??!」
ビショップC 「はい、その通りです!!」
サーロイン 「アンケートにご協力ありがとうございました」


「にげる」をポチッとな。


サーロイン 「やっぱり例の協会の差し金だったな」
ロース 「あいつら、万策尽きてたのね」
ランプ 「って言うか、あれで巧くいくと思うってのが、ある意味スゴイですよね」
三洲次 「露骨過ぎだよ」

……………………

…………

ビショップA 「すげーな、あいつら!」
ビショップB 「あぁ、こっちの考え、全部お見通しだったぞ!」
ビショップC 「って言うか、アンケートって、ああやるんだな!」
ビショップD 「……………ん?」
ビショップE 「…………あれ?」

…………

……………………


とりあえず次の玄室へ向かおうとする......が!!


サーロイン 「ん?
 立て続けに、なんだ?」


ハイウィザード 「おい!!
 こっちに『アンケート』とかバカなこと言ってるビショップどもが居なかったか?!」
サーロイン 「あぁ、いた。
 すぐそこだ」
ハイウィザード 「まったく!!
 ローラーレンジャーズの弱点を調べて来い、とは言ったが、やり方が稚拙過ぎなんじゃ!!」
三洲次 「同感」
ハイウィザード 「……………ん?
 お前ら、ローラーレンジャーズじゃないか?」
ブリスケット 「今ごろ気付いたんすか?」
ハイウィザード 「まさかアンケートに答えたのか?」
サーロイン 「幾つかは………」
ハイウィザード 「………………………………」
サーロイン 「………………………………」
ハイウィザード 「もしかして…………お前ら、アホか?」
サーロイン アホって何だ?! アホって!!
ロース 「ほら、あんなのに答えるなんて、やっぱりアホじゃない」
サーロイン うるさいよっ!!
ハイウィザード 「とりあえず、あいつらを連れて帰らねばっ!」
サーロイン 「そうしてくれ」
ハイウィザード 「またな」
サーロイン 「あぁ」



三洲次 「今のハイウィザードって、例の警告に現れた奴ですよね?」
ブリスケット 「あやつだけは、これまでとはちぃと毛色が違って、比較的まともっすな」
ランプ 「ワードナの弟子とか言ってましたから、やっぱり教育が違うのでしょう」
ロース 「でも、部下があれじゃぁ、あんまり意味無いわね」
サーロイン 「とりあえず、次の玄室へ行くぞ」

ハイウィザードもやり過ごして........


....やっと第三玄室へ。


──── 第三玄室(1周目)


バンッ!        ← 扉を蹴破った音


サーロイン 「ふぁ?!」


サーロイン ぐほおっ!!


ふぉごっ!?


ブリーブA グエッ!!グエッ!!

奇襲ターン終了......


サーロイン 撤退っ!!撤退だっ!!
てめぇらあああぁぁっっ!!!
 根こそぎブッ殺してやるぅぅっっっ!!!
三洲次 「ほら、桃、撤退するぞ(ずるずるずる…)」
放せえええぇぇっっ!!!
 三洲次ぃぃぃっっっ!!!(ずるずるずる…)」
   
ニンジャ達 「「…………………………」」
ブリーブ達 「「クエッ♪ クエッ♪♪」」

パタンッ!


逃走、成功

入り直す。

バンッ!


サーロイン また?!


サーロイン ふおおおぉぉっ!!


サーロイン ぐぉぉおおおぉっ!!

ファイアードラゴン奇襲ブレスッッ!!?


うぉごっ!?


......は2匹だけ済み、後は桃がやられまくった........。

とりあえず、奇襲ターン終了


三洲次いぃぃっ!!?
 こいつらなら殺っていいなああぁぁ?!!
ランプ 「ファイアードラゴンは良いアイテムを持ってますからね」
三洲次 「どうぞご自由に」
ロース 「え~~………数いるんだし、ティルトウェイトで…」
ロースぅぅぅっ!!!
 手ぇえ出すなあああぁぁっ!!!
ロース 「はいはい………」


戦闘開始!!!

........と、同時に......

ぶっっ殺すっっ!!!


ドラゴンA グギャアアアァァ…ァァ…っ!!!
あたいに牙をむいて、生きていられると思うなあああぁぁっ!!!
 ゴミドラゴンどもがあああぁぁっ!!!!
   
ブリスケット 「また首刎ねでやり返しやしたね………」
ランプ 「やり返す時は、本当に容赦無ぇっすな………」
ロース 「残りは片付けていいかしら?」
サーロイン 「桃もあれで少しは気が晴れただろうし、いいんじゃないか?」
ロース 「じゃ………」


残りはティルトウェイトで一掃し......


......とりあえず勝利!


サーロイン 「久々のファイアードラゴンの宝箱だな」

8話ぶりかな?
本当に久しぶりだよ。

ランプ 「ファイアードラゴンは良いアイテムを持ってることが多いですからね!
 久しぶりの宝箱に、期待がかかります!」
サーロイン 「よし、桃、開けてくれ」
「うぃーす」


お金だけ........。

ランプ 「えええぇぇ、久しぶりに出て来て、お金だけですかぁ………」
ブリスケット 「期待外れっすね………」
サーロイン 「仕方ない。
 第三玄室まで来たし、いつも通り、ここで地上へ戻ろう」




1周目は成果無しで終わってしまった......。

 

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……………………………………………………


…………………………………………


………………………………


……………………


…………


──── 上級魔術師協会(6代目) 本部

ハイウィザード お前ら、バカじゃろっ!!!
ビショップA 「いや~~……」
ビショップB 「回りくどいことやるより、ストレートに聞いた方がいいかな、と思いまして」
ハイウィザード いい訳ないじゃろっ!!!
ビショップC 「ダメでしたかぁ~」
ハイウィザード 「この協会は、気付かれずに偵察するスキルに優れているんだ!!
 技術を教わって、隠密に調べてこいっ!!」
ビショップD 「魔法使いの集まりなのに、なんでそんなところが優れてるんです……」
ビショップE 「この協会、実は上級忍者協会だったりしません……?」
ハイウィザード いいから、行ってこいっっ!!!

 



■2周目:内偵




では、2周目です。


──── 地下10階 第一玄室(2周目)

バンッ!


サーロイン 「ええ?! またっ!?」


サーロイン ええ~っ!! またぁあっ!!?


三洲次 あちゃちゃちゃっ!!


三洲次 ふごおっ!!

奇襲ターン終了......


三洲次 桃おぉぉっ!!?
 こいつらなら殺っっていいなああぁぁ??!
「なんであたいに聞くんだよ……」


戦闘開始!!!

........と、同時に......

三洲次 ぶっっ殺すっっ!!!


ドラゴンA グギャアアアァァァッ!!!
三洲次 村正を喰らって、生きていられると思うなああぁぁっ!!!
 クズドラゴンどもがあああぁぁっ!!!!
   
サーロイン 「66ダメージか……まぁ、ファイアードラゴンでは生き残るのは難しいだろうな」
「じゃ、もう一匹はあたいが……」


三洲次 「あの……あっさり村正を上回るダメージを出すの、やめてもらえます…?」
「ロースがカティノで眠らせたから倍打した、ってだけじゃねぇか」
ランプ 「だとしても、元が72ダメージなので、十分上回ってますけど……?」


とりあえず勝利!


サーロイン 「では、宝箱を開けよう」
「うぃっす」



「む~~………」


「ん~~………」


「う~~………」


「ぎぃ~~………」


だああぁぁっ!!!
 面倒くせえぇぇっ!!!


「ぁ………………」
三洲次 「おい、コラ」



ロース 「………………………………」
「ぁ~……ロース、悪ぃ………」
ブリスケット 「ロースはんって、何気にブラスターに弱ぇっすよな」
サーロイン 「いいから、治してやれ」

パーティーがそんなやりとりをしている中、
その様子を陰から見ている者たちがいた........


………………………………

………………

ビショップA 「………………………………」
ビショップB 「………………………………」

………………

………………………………



ランプ 「中は『宝石の指輪』1個だけでした……」
ブリスケット 「最近、ファイアードラゴンの護ってる宝がショボ過ぎねぇっすか?」
サーロイン 「俺たちがあらかた漁ってしまったかな……」



第二玄室へ........


──── 第二玄室(2周目)


サーロイン 奇襲多過ぎだろっっ!!!


デーモンA 侵入者ダアアアァァッ!!!
   
サーロイン げ?! グレーターデーモン!?


三洲次 ぐおぉっ!!


ぐぎっ?!

奇襲ターン終了......


三洲次いぃぃっ!!?
三洲次 桃おぉぉっ!!?
三洲次 !!!


戦闘開始!!!

........と、同時に......

三洲次 !!!


デーモンA グギャアアアアァァッッ!!!


ニンジャA ぐわあああぁぁっ!!!
   
三洲次 よおぉーし!!(ハイタッチ!)
っしゃーっ!!(ハイタッチ!)」

ブリスケット 「桃っちはさすが、として………」
ランプ 「三洲次は、なんでグレーターデーモンの方を攻撃してんですかね?」


残ったニンジャはブリスケットがマリクトで片付けて......


....無事に勝利!!

ランプ 「ではでは、宝箱を開けましょう!!
ブリスケット 「カルフォ!!」


サーロイン 「じゃ、桃も頼む」
「む~~………ん~~………」


「罠なんて、どこにあんだ……?
 全然見つからねぇぞ……?」
三洲次 「ってことは……」
ランプ 「……罠がある、ってことですね」
うーーっ!!
サーロイン 「じゃ、ランプも頼むよ」
ランプ 「それでは……………カルフォ!!」



「………………………………」
三洲次 「だよな」
ランプ 「ですね」
うーーーっ!!!

………………………………

………………

ビショップC 「………………………………」
ビショップD 「………………………………」

………………

………………………………



罠は「ガス爆弾」で解除に挑戦し......



....今回は解除に成功

ブリスケット 「おぉ!! 皆の衆!!
 『鎧』と『剣』と、2つも入ってやしたぜ!!」
ランプ 「いえいえ………」


ランプ 「…もう1個『鎧』が入ってますよぉー!」
ロース 「3個も入ってるなんて、久しぶりね!!」
サーロイン 「やっと運が回って来たな!!」
ランプ 「では、さっそく鑑定を………」


聖なる鎧
・エルフの鎖帷子
カシナートの剣

三洲次 「三種の神器は入っているわ……」
ブリスケット 「カシナートは入っているわ……」
ロース 「大収穫ね!!!」
サーロイン 「まるで今日一日のアイテム運を、この箱1つに詰め込んだような成果だな」
ランプ 「君主の装備だったっぽいですね」
サーロイン 「きっと、どこかの名うてのパーティーを倒し、その中にいた君主から剝ぎ取ったんだろうな」


思わぬ大戦果ホクホクなまま......


....本日最後の玄室へ向かいます。



──── 第三玄室(2周目)

バンッ!


メイジA 「あっ!!」
メイジB 「ローラーレンジャーズっ!!」
メイジC 「貴様らっ!!?」
サーロイン 失礼しましたっ!!!

バタンッ!!


サーロイン 「今日は、ちょいちょい例の協会と出くわすな」
三洲次 「6代目は活動が活発ですね」

とりあえず入り直す。



ランプ 「こいつらは論外です」
サーロイン 「気付かれない内に戻れ、戻れ」

........パタン!


サーロイン 「やれやれ……」

そんなパーティーの出入りの様子を、
第三玄室の中で陰から見ている者たちがいた........

………………………………

………………………

………………

ビショップA 「おい、あいつら、なんで出入りを繰り返しているんだ?」
ビショップB 「なんだ、ありゃ?」
ビショップC 「そのまま帰ったりしないだろうな?」
ビショップD 「様子を見てみるか?」

バンッ!!


ビショップA 「あ!?」
サーロイン 「あ?!」
三洲次 「お前ら、アンケートとってた奴らじゃん!!」
ビショップB 失礼しました!!
サーロイン 失礼しました!!

バタンッ!!


サーロイン 「やれやれ……」
ブリスケット 「あやつら、なぜあんなところに……?」
ランプ 「さぁ………」

………………………………

………………

ビショップC 「まさかちょうど入ってくるとは思わなかった……」
ビショップD 「また出くわしたらヤバイから、このまま大人しく隠れてようぜ」
ビショップA 「やれやれ………」

………………

………………………………


サーロイン 「では、入り直そう」

ギィィィ......ッ



サーロイン 「よし!!
 こいつらなら、見逃す手はない!!」
ランプ 「しかも先制ですしね!」
三洲次 「どう倒します?」
サーロイン 「ジャイアントはマカニトで一発だろうから、先制中にシーフの方を片付けよう!」
三洲次 「よし!(スラッ!)」




見事、先制中に前衛が1人1匹ずつ敵を倒す!!!


通常ターンになっても......


が速攻、かつ一撃でシーフ1匹倒す!
ってか、2回連続フルヒットとは、さすがである!!


つづいてロースマカニトが飛び、ジャイアント倒す!!

やはりローラーレンジャーズ女性陣2名は、素早いわ、確実だわで、本当に素晴らしい!!!


残ったシーフも、サーロインが確実に仕留めて......


....あっさりと勝利!!

サーロイン 「やはり余裕だったな」
ランプ 「ではでは、宝箱を開けましょう!」


ブリスケット 「ふむ……………罠はガス爆弾っすね」
サーロイン 「桃の見立ては?」
「む~~~………」


「………………………………」
ブリスケット 「………………………………」
三洲次 「またか………」
ロース 「まぁ………」
ランプ 「ガス爆弾でしょうね………」
うーー!!
サーロイン 「仕方ない、ランプ、頼む」


ロース 「ね」
ランプ 「ですね」
うーーっ!!!

………………………………

………………

ビショップA 「おい、あの忍者の小娘………」
ビショップB 「さっきから罠の判定が全然ダメじゃないか……」
ビショップC 「最初の部屋じゃ、解除にも失敗していたし………」
ビショップD 「もしかして、ここに突破口があったりしないか……?」
ビショップ達 「「う~~む………」」

………………

………………………………




第三玄室の宝箱はガス爆弾だったが、解除に成功しやがった........ちっ、ネタにならねぇ

いや、別に悪くはないけど........


ランプ 「『極上の鎧』………」
ブリスケット 「こりゃまた、微妙な中身で………」
三洲次 「ま、今日は第二玄室で大収穫があったから、それでいいのでは?」
ロース 「そうね!」
サーロイン 「じゃ、今日はここまでとしよう」


 

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………


………………


………………………


………………………………


………………………………………




そうそう、今回手に入れた「聖なる鎧」ですが......、


....後衛に移った際に回復アイテムを外したブリスケット(僧侶)に、改めて持たせました。


これでローラーレンジャーズは、6名中5名回復アイテムを持つことになりました!!

ロース 「私も回復アイテム欲しぃ~~!!」
サーロイン 「いや、おまえ、後衛だし………」
ランプ 「H.P.が一番ありますし………」
ロース 「もぉー!!」


──── 冒険者の宿......

さて、ここでサーロイン(君主)三洲次(侍)レベルアップ!!


■サーロイン(君主)


やっと素早さが上がったか。

そしてH.P.も爆上がりし、とうとう男性陣の中では一番のH.P.成長!!
やっとリーダーらしくなってきたかも。


■三洲次(侍)


なんとか能力のパーフェクトが復活しました!


各メンバーのレベルアップが復調傾向で、ちょっと安心したよ。


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──── 地下10階 第六玄室
     上級魔術師協会(6代目) 本部

ビショップA 「ハイウィザード様っ!!」
ビショップB 「ローラーレンジャーズの新しい弱点を見つけました!!」
ハイウィザード 「なに?!
 それは本当か!?」
ビショップC 「はい!
 あいつら、宝箱の罠を調べたり外すのがド下手くそです!!」
ハイウィザード 「宝箱の罠が苦手だと……?」
ビショップD 「えぇ!
 特にくノ一の小娘は、罠を全然当てられなくて、ボロボロですよ!」
ビショップA 「しかも、俺たちが見ている時に、解除にも失敗してましたし!」
ハイウィザード 「う~む………と、なると………」
ビショップB 「カルフォでも判別がしにくい上に、解除するのが難しい罠を用意すれば、あいつら罠にかかりまくりですよ!」
ビショップC 「それを『テレポータ』の罠でやれば、奴らを石の中に飛ばすことが可能です!!」
ハイウィザード おぉっ!!
 それは、これまでに無かった発想だな!!
 奴らを倒すのだから、如何に戦うか……ばかりに捉われていたが、まさかそんな手段があったとは!?
 よし!!
 すぐに高難度のテレポータを用意して、守衛どもに言って、差し替えてもらうんだ!!」
ビショップD 「は! お任せ下さい!!」 
   
  ……スタスタスタスタスタスタ……
   
ハイウィザード 「くくく………ローラーレンジャーズを消し去る時が、いよいよやって来たぞ!!

 

「143.テレポータの罠に嵌めろ!!」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 17 154 18 18 17 18 17 14 1 0 今回で皆の能力がほぼ17~18になった。運の強さ以外。
三洲次 17 150 18 18 18 18 18 18 5 4 久しぶりの能力パーフェクト復活!
21 161 18 18 18 18 18 18 0 0 そういや、こいつはもうレベルアップが望めないな…
ロース 20 161 17 18 18 18 18 14 0 2 彼女はレベルアップしても、もうあまり意味無いかも。
ランプ 23 124 17 18 18 17 18 17 0 9 呪文全然覚えてねぇんだから早くレベルアップしろ!
ブリスケット 19 142 18 18 18 18 18 15 3 5 お前がレベルアップすると、何か嬉しいことある?

 


【更新履歴】
2021年10月 2日:台詞を一部見直し。次ページへのリンクを設定。
2021年 9月25日:新規公開。