51.地獄の道化師

【登場人物】  
ロイン 「ローラーレンジャーズ」リーダーの魔法使い。
三洲次 密航してきた日本男児の盗賊。発音は「みすじ」。
訓練所を首席で卒業した侍の少女。すぐ暴れる。
ロース こんな名前だが細身の美人僧侶。エルフだしね。
ランプ お金一筋のエルフの司教。自分の店を持つのが夢。
ブリスケット 日本オタクのエルフ。侍で、あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約6分



さて、今日は地下10階第三玄室までのマップを作ります。

まずはプライベートエレベーターに乗るために、手前の玄室に入って....


この玄室の奇襲、
6連続目ええぇぇっっ!!!

どうなってんだよ、ここっ?!



うっぜえええぇぇぇっっっ!!!!


とりあえず、次のターンで敵を一掃。

ランプ 「ディアルコっ!!」
ブリスケット 「はぁ…はぁ…、感謝っす、ランプはん…」
三洲次 「なんか、今日も悪いことが起きそうな感じ…」
ロース 「ちょっと!
 あなたの予感ってシャレになってないから、
 そういうこと言うの止めてよっ!!」
三洲次 「って、言われても……」


ランプがディアルコ(麻痺治癒の魔法)を唱えられるから、城に戻るほどの被害ではないが、
もう、この玄室....勘弁してくれっ!!!

とりあえず、次は地下9階


ワイバーン 「ペロペロペロペロ…ッ!」
ブリスケット 「ちょ…! またっすか…!」
ロース 「ブリ助、先に行くわよ」
ブリスケット 「あ、いや…ちょ…、待って…!」

──── 地下10階


ロイン 「では、今日はいよいよ、第三玄室まで進むぞ」
ブリスケット 「ちょっと緊張しやすね」
ロース 「新しい魔物とか出てくるのかしら?」
ランプ 「むしろ、新しいアイテムが出てきますよ!!
 なんせ今朝も、お寿司を食べてきましたからね!!
 きっと御利益がありますよっ!!」
三洲次 「また巻物ばっかりじゃないだろうな……」


...... 第一玄室


ロイン 「よし、いつも通り、ゆっくり開けてみろ」
ブリスケット 「へい…」


ギイイィィ......ッ



ロイン 「どうだ?」
ブリスケット 「また、ファイアージャイアントですぜ。
 今回も気付いてねぇっすよ」
ロイン 「これはチャンス!」


今回も先制中に倒し、あっさりと勝利。


宝箱からは「鉄の杖」をゲット。

ま、ファイアージャイアントだったし、
こんなものでしょう。


では、次は第二玄室......。



ギイイィィ......ッ



ブリスケット 「フロストジャイアントっす」
三洲次 「今日はジャイアント尽くしですね」
ロイン 「だが、これで経験値を稼げるぞ」


こちらも、余裕で勝利

ブリスケット 「余裕っすね」
ランプ 「さぁ、やってまいりましたっ!!
 お宝タアアァァーーーーイムッ!!
ロース 「カルフォ!」


ロイン 「ガス爆弾か……、三洲次の見立ては?」
三洲次 「えぇと……、そうですねぇ……」


ロイン 「…………………………」
三洲次 「…………………………」
ロース 「どうすんのよ?」
ロイン 「しょうがないな……。
 ランプ、お前もカルフォをしてくれ。
 それで多数決で決めよう」

(*) カルフォは同じ人が繰り返しても、毎回識別し直してくれますが....ま、気分の問題で。




ロイン 「三~洲~次~?」
三洲次 「いや、まぁ、どっちも爆弾だし、五十歩百歩でしょ?」
ロイン 「そういう問題じゃない!!」
三洲次 「ひっ!」
ロース 「とりあえず、多数決ならガス爆弾ね」


三洲次 「やれやれ……、えぇと……」



三洲次 「ふぅ……、開きました」
ロース 「あら? 盾が入ってるわ。
 珍しいわね」
ロイン 「お! 鎧も入ってたぞ。
 よし、ランプ?」
ランプ 「はいはいはいはい!
 さっそく鑑定致しましょう!!」
ロース 「2個も入っていたってことは、期待できるかしら?」
ランプ 「えぇと……」


ランプ 「おおぉぉっ!!
 鎧の方は『中立の鎧』ですよ!!」
ロース 「新しい装備ねっ!!」
ランプ 「お寿司の御利益って、すごいですねぇ!」
ブリスケット 「すごいっしょ!」
三洲次 「……マジか………、俺も食おっかな……
ロース 「せっかくだから、誰か装備する?」
ランプ 「これは名前の通り、中立の戒律の前衛職しか装備できないので、
 私たちの中では、桃だけが装備できます」
ロイン 「そうか。
 それで、ACはどの位良くなるんだ?」
ランプ 「今装備している『極上の鎧』と一緒です」
ロイン 「………何か特殊な効果は無いのか?」
ランプ 「無いです」
ロイン 「……………………」
ランプ 「……………………」
ロイン 「その鎧……、何が嬉しいんだ……?」

一応、桃(中立)が装備できるが、鎧を変えるメリットが無いし、
それなりにレアなアイテムだと思うので、この機会に
ボルタックのコレクションに加えようと思います。

ロース 「戦闘は楽勝だし、新アイテムもゲットしてるし、
 今回ばかりは三洲次の心配も杞憂に終わってるわね」
三洲次 「まだ第三玄室がありますよ……、今日は……」

さて、第二玄室からワープして......、


.... 第三玄室へ続く通路へとワープ。


そして、通路の形状をマッピングしつつ、歩を進めていく。

意外と長い通路なので.....、


......途中、ザコに攻撃を喰らったりもしつつ......、


...... とりあえず、マッピングを続けていくと......、

その途中でっ!!!


??? 「ウケケケケケケケケッッ!!!」
ロイン 「な、なんだ?!」



フラックっ!?

マジかよっ!?

三洲次の嫌な予感が、ここに来て的中っ!!

ブリスケット 「や…奴はっ?!」
ランプ 「あれは……地下10階最強クラスの敵の一人……、
 フラックです!!」
フラック 「ケケケケ!
 地獄に落ちたい奴はぁ、どいつだぁ?!
 死にたい奴は、どいつだぁ?!」
ロース 「や……やばいんじゃないの…?」
ロイン 「ぅうむ………」
フラック 「わらわは死の国の使い…、わらわは地獄の道化師……。
 手下どもよおおぉぉ!!
 わらわの恐ろしさ、お前らもとくと言ってやれええぇぇ~!!」
マーフィーA 「ショ~~ッ……、
 H.P.が15しかない時があるぞおぉぉ……、
 盗賊でも倒せるぞぉぉ……」
フラック 余計なことは言わんでいいっ!!!
マーフィーB 「シュ~~ッ……、
 攻撃回数は1回のノロマだぞおぉぉ……」
フラック なんじゃぁ!!そりゃあぁっっ!!
マーフィーC 「シャ~~ッ……、
 魔法にメッチャ弱いぞおぉぉ……」
フラック 人の弱点を教える奴があるかあああぁぁっっ!!!
三洲次 「なんか……全然強そうじゃないんだけど…?」
ロース 「なんて言うか……、お供が使えないわね……」
ロイン 「じゃぁ、ティルトウェイトっ!!!」
フラック 「え?!」


フラック はぎゃあああぁぁぁぁっっっっ!!!
ロイン 「本当に…あっさりと魔法が効きやがった……」

フラックの攻撃が来る前に、ティルトウェイト一発で倒す
あっさりと倒すことができて良かった。

むしろ........、


マーフィーA 「ショ~~ッ……効かんなあぁぁ……」
マーフィーB 「シュ~~ッ……そんなんじゃぁ死なんなあぁぁ……」
マーフィーC 「シャ~~ッ……かゆいぃ、かゆいぃぃ……」
三洲次 「お供が全員生き残ったんだけど……」
ロイン 「そりゃぁ、普通は他人のことより、自分たちが助かることを話すだろ」
ランプ 「完全にフラックを囮にして、生き残りを図りましたね……」
ロース 「フラックが強いのか良く分からなかったけど……、
 ……そもそも、お供がアレじゃぁねぇ………」
ブリスケット 「ま、残りはトロそうっすから、後は剣でブッた斬りやしょう!!」


マーフィーA 「ほぉぎょぎょぎょぎょおおおぉぉっっ!!!」


マーフィーA 「ひぃびゃびゃびゃあああぁぁっっ!!」


マーフィーC 「ぎぉあああぁぁぁっっ!!」

残りは、前衛の攻撃であっさりと倒す。
実はマーフィーズゴーストを倒したのって、51話目にして初めてかも。


しかし、こんな通路の途中でフラックに出くわすとは、完全に予想外だった。

ランプ 「フラックは、案外余裕でしたね」
ロイン 「ある意味、道化師だったな……」

さて、そんな出来事もありつつ......、


.... とうとう第三玄室に到着。

ロイン 「よし、ゆっくりだぞ…」
ブリスケット 「へい……」


ギイイィィ......ッ




お? ラッキー!




どこがラッキーだよっっ?!!

三洲次の嫌な予感、完璧に的中っ ! ! !

ロース ほらっ!! 三洲次が変なこと言うからっっ!!!
三洲次 そんなこと言ったってっ!!!
ロイン 「しぃ~~~! しぃーーっ!! 」
ブリスケット 「この3匹って、この前あっしらをズタボロにした、
 例の3匹っすよ!!!」
ランプ 「に、逃げましょうっ!!」
デーモンA 「ギィイイ?!」


幸いにも今回は先制!!
ここは逃走!!!


ポチッ!



逃走失敗いいぃぃっっ ! ! !

デーモンA マ゛アアアァァ テ゛エエエェェッッ!!!
ロイン 「ほらあ!!
 騒ぐから、気付かれたああぁぁっ!!」
三洲次 「そんなこと言ったってっ!!」

あ、あぶねぇ......!
先制じゃなかったら、壊滅していたところだった!!!

デーモンB 「シュゥゥウウゥゥ……ッ」
デーモンC 「シャァァアアァァ……ッ」
ブリスケット 「ど…、どうしやす?」
ロイン 「正面から戦ったところで、勝ち目がないのは明白だ……」
ランプ 「では…?」
ロイン 「もう一度、逃走を図るぞ!!」


ロイン 撤っ退ぃぃっっ!!



逃走成功!!

ブリスケット 「と…扉…、閉めやした……」
ランプ 「ぜぇ…ぜぇ…な、なんとか…逃げ切りましたね…」
ロース 「はぁ…はぁ…、心臓に悪いわね……」
ロイン 「少し休んで、時間をおいて入り直そう……」

しばらく休んだら、再度入室へ......。


ギイイィィ......ッ




三洲次 奇襲だあああぁぁっっ!!!
ロース 「きゃああぁっっ!!」
ブリスケット 「やばいっすっっ!!」
ランプ 「うわああぁぁっっ!!」
「あぁ? なんかまた、仲間を呼んでるだけだぜ…」
ロイン 「え?!
 じゃあ、まだグレーターデーモンがっ?!」
「いや…、ブリーブって野郎だ」
ブリスケット 「な、なんでぇ…、驚かせやがるっす…」
ロース 「じゃ、余裕ね…」
ロイン 「ほっ……」



ロイン 後ろにたくさんいるじゃんんっっ!!?


ロース 「きゃああぁぁっ!!」


ブリスケット 「ぎゃああぁぁああっ!!」


ロース 「こはっ…!」
ブリスケット 「ぜ…全然、余裕じゃねぇっすよ……」
ランプ 「でも、忍者も居ましたが、全員無事で何よりです」
ロイン 「うむ。
 さて、これだけの数が居るなら……


ロイン  …ティルトウェイトの出番だな」
三洲次 「反撃開始ですね!」
ブリスケット 「やられた分、やり返してやるっす!!」


ニンジャA 「ぐわあああぁぁっっ!!」
ブリスケット 「借りは返したっすぜ!!」
ロース 「よーし! 私も…」
ロイン 「あ、ロース?
 呪文の詠唱スピードでメイジに負けそうだから、
 あいつらの呪文、封じておいてもらえる?」
ロース 「えぇ~…それじゃぁ、私はやられっぱなしじゃない…」
ロイン 「頼むよ」


ロース 「これで、いい?」
ロイン 「助かるよ」
三洲次 「これで…とか、そういうレベルでやれるもんなの…?」


「うぜぇ野郎は片づけたぜ」
ロイン 「よし!
 後は任せろ!!」
ランプ 「早いところ、頼みますよ…」





ロイン 「ふぅ…、勝てたな…」
ランプ 「では、お待ちかねの、
 お宝タアアァァーーーイムッ!!
ロース 「カルフォ!!」


三洲次 「そうですね……、
 特に罠は無さそうです」
ランプ 「では、お寿司の御利益を期待して、
 レッツオオォォーーープンッ!!」
三洲次 「巻寿司って、そこまで御利益あるのかなぁ…(パカッ)」



ロイン 「巻物って、毎回出てくるな」
三洲次 「今は巻物がブームですから」
ランプ 「…………………………」

さて、せっかくなので......、



.... 第三玄室のマッピングをしてから......、


.... 城へと帰還しました。


………

………………

……………………


──── ボルタック商店


店員(女) 「今日は大漁ね。
 えぇと…あら、『中立の鎧』があるじゃない!」
ランプ 「珍しいでしょお?
 噂によると、レアなアイテムらしいじゃないですか?
 だから、買取価格は…
店員(女) 「じゃ、これは4,000G.P.ね」
ランプ 「え?!
 浅い階でも出てくる『極上の鎧』と、1,000G.P.しか違わないじゃないですか?!」
店員(女) 「どうせこれも、地下10階にたくさん転がってるんじゃないのぉ?
 同じ轍は、踏まなわいよぉ」
ランプ 「『早業の短刀』の件、そんなにショックだったんですか……」
ロイン 「その鎧、本当に何が嬉しいんだ……」

 

「52.因縁の決着!2代目協会の最期!」



名前 LV H.P. コメント
ロイン 14 84 18 18 13 18 18 14 0 やっと高レベルの魔法使いらしい活躍をし始めた。
三洲次 16 72 18 18 11 16 18 18 3 最近目立たないな(訳:たまには解除に失敗しろ)。
13 104 18 18 18 18 18 18 0 実は今回も、奇襲でダメージ喰らいまくりだった…。
ロース 14 109 18 18 18 18 18 15 2 最近目立たないな(訳:一度位カルフォ失敗しろ)。
ランプ 14 51 15 18 18 15 17 11 3 ボチボチと新アイテムをゲットし始めたぞ。
ブリスケット 13 115 18 18 16 18 18 11 2 目立たなくてOK(訳:首刎ねでネタ提供しかねん)。

 


【更新履歴】
2021年 7月10日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2020年 1月 5日:セリフの誤字を修正。
2019年11月24日:次ページへのリンクを設定。
2019年11月17日:新規公開。