72.猛獣育成施設

【登場人物】  
サーロイン ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
元接近戦最強の少女。現在は盗賊。すぐキレる。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約12分



前回、地下5階の下(南)側半分を探索しました。
今回は、上(北)側半分を探索しようと思います。


──── 地下1階 迷宮入り口

ブリスケット 「今回も階段で地下5階に向かいやすか?」
サーロイン 「階段とエレベーターがほぼ同じ場所にあり、
 どっちで行っても大差無いから、今回はエレベーターにしよう」
ロース 「じゃ、常駐魔法を唱えるわね」
サーロイン 「あ、待て」
ロース 「え?」

さて....、前回のレベルアップで、サーロイン(君主)
ラツマピック(敵識別の呪文)ロミルワ(照明魔法)を習得。
これまでは、常駐魔法は元僧侶のロースに唱えてもらっていたが、
今回からサーロインに唱えてもらうことにしよう。


ロース 「そうね……どうせ呪文なんか使わないで腐らせてるんだから、
 せめてそのぐらいは役に立ってもわらないとね」
サーロイン 「お前……そのいちいち毒のある喋り方、直した方がいいぞ」
ロース 「余計なお世話ですぅ!」
サーロイン 「まぁ、いい。
 ところで、諸君?
 俺はまだレベルが低いから、唱えられる回数が少ない。
 貴重な俺の僧侶呪文の恩恵、ありがたく受けろよ!」
ロース 「ロインが唱えたら、役に立たない呪文になったり」
サーロイン 「呪文なんて、誰が唱えても同じだろ?
 ましてや常駐魔法だ。
 お前の嫌味も、今回ばかりは無理があるぞ」
三洲次 「いいから、早く唱えて下さい」
サーロイン 「それでは……………………ロミルワ!
 ……………………ラツマピック!!」
ランプ 「では、エレベーターに向かいましょう」




三洲次 「そういや、ダークゾーンがありましたね…」
ブリスケット 「貴重なロミルワが、さっそく無駄になってやすぜ」
ロース 「ほら、役に立たなかった」
サーロイン 「…………………………」




とりあえず、まずは通常エレベーターを経由して地下4階へ。

プライベート エレベーター前の玄室は......、



うむ、今回も幸先良し!
そのまま通してもらい、プライベート エレベーターで地下5階へ。



地下5階に到着。

まずは、前回行った場所まで向かおう。




初戦がいきなり先制とは、今回の探索もマジでツイている!


そして通常ターンはランプのモンティノが先制し、レベル5メイジもあっさり無力化。


おかげで、大した被害も無く勝利。



宝箱の罠も問題無く解除。
順調な滑り出しである。

そのまま南東(右下)に突き進み、前回ソードマンたちが出てきたエリアへ。

今回も敵が大勢出てくるかな?.....と思いつつ、部屋に入るが......、


ロース 「誰もいないわ」
ランプ 「前回、ソードマンと教官たちをあらかた倒しましたからね。
 ガラ空きになったのでしょう」
ブリスケット 「こりゃぁ、ファイターの補充は当面期待できねぇっすよ」
三洲次 「悪の組織をぶっ潰したって感じですね」
サーロイン 「では、このまま通してもらおう」

前回、受付のビショップ(勝手な想像)がいた場所も....、


....誰も出なかった。

完全に閉鎖だな、この訓練所は。

そして......、



....その先の通路をつき進み......、


....前回辿り着いた通路まで到着しました。





──── 地下5階 東側 (右方面) のエリア


ブリスケット 「どうしやすか?」
サーロイン 「とりあえず、目の前のT字路を見てみよう」
三洲次 「右側は……」


三洲次 「行き止まりに扉……」
ロース 「左側は……」


ロース 「…通路が奥まで続いているわ」
ランプ 「どうしますか?」
サーロイン 「まずは通路のマップを完成させるか」

と、言う訳で、まずは左側の通路を進んでいく。
すると一番奥は....、


三洲次 「これ……ダークゾーンですね」
サーロイン 「こういう面倒臭い場所は後にしよう」
ランプ 「では、ここを右側に曲がりますか」


ブリスケット 「っと……こっちも行き止まりでっせ」
ロース 「そして扉が5つね」
サーロイン 「通路はここまでか。
 では、とりあえず一番手間の扉から入ってみるか」


一番南寄りの扉に入り、そこから北東(右上)方向を目指すことに。
扉の中は....、



....一方通行の小部屋と、3x1の閉じた空間
ひたすら連続で連なっているエリアであった。

そして連なる小部屋では、次々とエンカウントが発生。





ただ、大したモンスターは出て来ず、
ガンガンと小部屋を突き進んでいく

そして、その小部屋群を抜けると....、



....比較的広い場所に出た途端......、


....キラーウルフ!
地下3階でも、さんざんお世話になってきた奴だ。







お前ら、攻撃外し過ぎっ! ! !

なんか、ここだけで無駄に時間だけが消えていったが....、



....とりあえず勝利。



敵も大したことはなく、桃の罠解除も今のところ安定しており、
探索は比較的順調かな。


広間には扉が3つ
その内の1つ(一番左側)は、マップを見ると元の通路に戻る扉なので、
一旦元の通路に戻ることにした。

元の通路では....、


....先ほどのダークゾーンのすぐ側にある扉へ入ってみると......、


....ジグザグとなっている通路が、西側(左方面)へと延々と続ていた。




で、ジグザグのエリアを抜け、その先を道なりに進んでいくと......、



ブリスケット 「前回見つけた、あの無意味な回転床でっせ?」
サーロイン 「つまり地下5階を、南東(右下)→北東(右上)→北西(左上)→南西(左下)と、
 外側をグルッと回ってきた……ということか」
ランプ 「玄室も一部を除いて少なく、ほとんど通路だから、簡単に回ってこれましたね」
ロース 「でも、途中入っていない扉もけっこうあったわ。
 どうするの?」
サーロイン 「この回転床付近の扉も、前回全然入らなかったからな。
 せっかくだから、ここら辺の扉の中を探索してみよう」





バンッ!        ← 扉を開けた音



サーロイン 「なにっ?!」


メデューサA キィシャアアアァァッッ!!!
サーロイン 「うぉおっ!!」
三洲次 「えっ?!」

ぐおおおおぉぉぉっっ!!
本戦記、初登場のメデューサリザード!!!

しかも、よりにもよって奇襲をしてきやがった!!!!

その名前から、どういう攻撃をしてくるかは......、
一目瞭然! ! !


メデューサB ガブウウゥゥッッ!!!
三洲次 !!
ブリスケット 「あぁっ?! 三洲次っちがっ!!」

ほら、来たああぁぁ!!!
石化攻撃ぃぃぃっっ!!!

が....、こいつ以外の攻撃は全て外れ....、


....とりあえず石化は1人の被害で済んだ。

三洲次 「………………………………」
ブリスケット 「三洲次っちが、石になっちまったす!!」
ランプ 「こいつらはメデューサリザードです!!
 この迷宮の中でも珍しい、相手を石にしてくる奴です!!」
サーロイン 「石にされたら……どうなるんだ?」
ランプ 「もちろん、何もできなくなります。
 しかも治す手段は、マディ(全快魔法)しかありません!」
ロース 「マディは、まだ私しか使えないわ!」
サーロイン 「では、ロースが前に出る事態だけは、なんとしても回避しなくては……」
ランプ 「こいつらに噛まれたり引っ掻かれたら、ほぼアウトですよ……」
   
メデューサC 「シュゥゥゥ……ゥ……ッ!」
   
ブリスケット 「じゃぁ、うかつに接近できねぇっすよ?!」
サーロイン 「どうすればいい?!」
ランプ 「大丈夫です。
 こいつらにはマカニト(Lv7以下の魔物を消す呪文)が効きます!」
サーロイン 「では、ここは素早い桃に頼もう!
 桃っ!!
 すぐにマカニト………」
   
「(コンコン………)」
三洲次 「………………………………」
   
サーロイン 「ん…………?
 ………………何やってんだ、桃?」
   
メデューサC シャアアアァァッッ!!!
   
ブリスケット 「ちょ!襲ってくるっす!!」
   
「なぁ? こいつ、面白れぇポーズのまま石になってんぞ!」
   
サーロイン そんなこといいから、マカニト唱えてくれぇえっ!!


ブリスケット ふぎゃああああ…あ…………………」
   
ロース 「きゃああっ!! ブリ助がっ!!」
   
「なぁなぁ?
 こいつ石のままぶっ壊したら、どうなるかなぁ?」
   
サーロイン 余計なこと考えなくていいからっっ!!!
   
メデューサD シュアアアァァッッ!!!
   
「ぶっ壊してみていいかぁ?!」
   
サーロイン そんなことよりマカニトぉぉおおっっ!!


サーロイン ぐわおお……お……………………」
   
ランプ 「うわぁっ! ロインまでえぇっ!!」
   
「え? マカロニがなんだって?」
   
メデューサE 「シュゥゥゥゥ………ッ……」
メデューサF 「シャァァァァ………ッ……」
   
ロース 「こ、今度は桃を狙ってるわっ!!」
ランプ 「さ…、先にカティノ(催眠魔法)で眠らせればっ!!」


ランプ 「そ、そんな…っ?!!」
   
「おー! みんな面白ぇ顔のまま、石になってんなぁ。
 こんなのはじめて見るぜ」
   
ロース 「桃ぉっ!! マカニトよっっ!!」
   
「あ?」
   
メデューサE キシィアアアアァァッッ! ! !
メデューサF キシャアアアアァァッッ! ! !
   
ランプ 「うわぁ!! 桃に向かっていったぁあっ!!」
ロース 「きゃああぁぁっ!!」
   
   
「……
 ……………けっ!
 てめぇらザコごときが………」



メデューサ達 「「ギャアアアアァァッ…ッッ!!!」」
   
「あたいに指一本触れられる訳ねぇだろ……」
   
ランプ 「た……助かったあぁぁ…………」
ロース 「し…、心臓に悪いわね…………」


桃ぉぉぉ......、
もうちょっと早くマカニト唱えてよぉぉぉ......。

転職してマディの使用回数が限られているから、勘弁してほしいわ




ロース (……メイジブラスター…?!)
ランプ 「サポートしてくれる三洲次が石になったままだから、
 一人でやることになりますが………」
「……………………」
ロース 「も…桃……、大丈夫なの?!」
「……………………」


止めた!
ランプ 「?」
「ロースは魔法使いだ。
 もし、メイジブラスターの解除に失敗したら、
 マディを唱えることができるロースまで石化しちまうかも。
 すると、誰も治療できなくなっちまう。
 危険だから………この宝箱には触らない」
ロース 「えらいわ、桃!!
 良い判断だと思うわ!!
 本当に英断よっ!!!」
ランプ 「………本心から言ってるの……、よく分かりますよ……」

ってか、プレイヤー的には、桃の腕がまったく信用できないだけだ。


とりあえずマディを使って、3人を回復させる。
これでマディの使用回数が、残り1回だけになってしまった。

やはり、早くブリスケットに育ってもらわないと
スピードも重視して基本職を入れたので、地下5~8階探検の安全性
いまやブリスケットの成長がカギを握ってると言っても良い。


さて、「帰還」が頭をよぎったが、回転床付近のエリアがあと少しなので、
そめてここだけ探索してから帰ろう。
安全第一の方針はどこにいった?!



....と強行したが、このエリアの一番奥の行き止まりまで、
特に問題もなく到達してしまった。


なので、ここでやっと地上に帰還し、
呪文と体力を回復させてきました。




──── 引き続き 地下5階....

さて、今度は北側のエリアへ向かいます。


先ほどの扉が5つ集まっていた通路から、西側(左側)にある3つの扉の内、
真ん中の扉に入って行く。

すると......、



延々と1x1の小部屋が連なっていた......。

ブリスケット 「小さな部屋がたくさん並んでやすぜ……」
ランプ 「中に何か居るんですかね……?」
ロース 「えぇ~…、これ1つ1つにぃ…?
 なんか気味が悪いわ……」
サーロイン 「よし!片っ端から入ってみよう!」
三洲次 「やっぱり入るのか……」


サーロイン 「よし!開けてみるぞ!」
ランプ 「何が出てくるのか……」


ロース 「きゃあっ!!」
三洲次 「クモでしたね……」
ロース 「いくらなんでもデカ過ぎでしょ?!」
ブリスケット 「何言ってやすか。
 何度も見てるじゃねぇっすか」
ロース 「今まで見てきたやつより、さらにデカイわよっ!!」
三洲次 「あ……そういや、はじめて見るモンスターですね」
ランプ 「でも、まったく襲ってきませんね」
ブリスケット 「それどころか………」
   
スパイダー (カサコソ……カサコソ……カサコソ……カサコソ……
   
ブリスケット 「……部屋から出ていっちまいやしたぜ?」
三洲次 「なんか逃がしてやった形になりましたね」
ランプ 「『あの時助けていただいたスパイダーです』とか言って、
 人間の姿で現れたりしないでしょうね……」
ブリスケット 「そん時きゃぁ、ロースはんに相手し…
ロース 絶対にイヤっ!!
三洲次 「すげぇ勢いで拒否ったな…」
サーロイン 「他には何も無さそうだし、とりあえず我々もここを出て、
 次の部屋に行ってみよう」



三洲次 「こいつが友好的って、珍しいかも」
アタックドッグ 「ペロペロペロペロ……ッ!」
ブリスケット 「おぅ…、人懐っこいっすな……」
ランプ 「相変わらず、ブリ助って動物に好かれますね」
ブリスケット 「ほら…、干し肉でっせ?食うっすか?」
   
アタックドッグ 「ガブッ!
 シュタタッ…タタッ……タタッ……タタッタタッ
   
ロース 「くわえて、どっか行っちゃったわ」
サーロイン 「ここは、これだけか?
 じゃ、次の部屋だ」



ロース 「さっき見た奴らと一緒ね」
ブリスケット ここで会ったがぁあ、百年目ぇぇっ!!
 南での恨みはぁ~、北で晴らすぅうっ!!
ランプ 「さっきの部屋と、態度が180度違いますよ……」
三洲次 「だいたい、それを言うなら『江戸の仇を長崎で討つ』だろ」
ロース 「何それ?どういう意味?」
三洲次 「この場合は、関係無い奴に八つ当たり」
サーロイン 「確かに、こいつらには罪は無いな。
 さっきの奴らと違って大人しいし」
ランプ 「ロインだってやられたじゃないですか。
 意外と寛容ですね」
サーロイン 「ひそひそ…(どっちかって言うと、桃の方に恨みがあるんだが?!)」
ランプ 「ひそひそ…(あぁ…、まぁ…)」
   
メデューサ (ズルズルズルズルズルズルズルズルズルズル……
   
三洲次 「……なんて喋ってる内に、こいつも出て行っちゃった……」
ロース 「なんか次々とモンスターを解放してるわね、私たち……」
ランプ 「良いんですかね……勝手に……」
サーロイン 「今さらしょうがないだろ。
 次、行くぞ」



サーロイン 「え?!また友好的なの?!」
ロース 「なんで友好的な魔物ばかりなのかしら…?」
ブリスケット 「さぁ………」
   
ミスト (ヒュルルルルルルルルルルルル
   
ランプ 「また逃げていきましたよ…?」
サーロイン 「しょうがない、ここも出るか」



ブリスケット 「一体なんすかね? ここ?」
ランプ 「どの部屋の魔物も戦う気が無い上に、
 扉を開けると、すぐ逃げていきますね」
ロース 「もしかして監禁されてたのかも」
サーロイン 「監禁か……部屋の大きさや、すぐ逃げ出すところを見ても、
 十分あり得るな」
三洲次 「なんで監禁してるのかな?」
サーロイン 「多分……普段は無害な昆虫や動物たちを、
 人を襲う猛獣に育つまで飼育しておく檻なのでは?」
ロース 「育成中だから襲ってこない奴ばかりだった…ってことね」
ブリスケット 「まぁ、メデューサなんちゃらってぇ時点で、
 十分モンスターモンスターしてやすがね」
三洲次 「グレイブミストは動物じゃないですよ?」
サーロイン 「じゃぁ、お化けとかも一緒に飼育してるんだよ!」
三洲次 「徐々に解釈に無理が出てきてますよ……」
ランプ 「しかし、わざわざこんな施設を作ってまで、猛獣を育てるなんて」
サーロイン 「いや~、実は昔からあったのを利用してるだけでは?」
ブリスケット 「なしてそう思いやす?」
サーロイン 「地下2~3階辺りもそうだったし、
 この迷宮の部屋が『玄室』とも呼ばれてるように、
 ここは元々、王族やその関係者の墓地だったのだろう」
ロース 「それとこの檻が、どう関係してるのよ?」
サーロイン 「これだけ大規模な地下墓地だ。
 当然、大勢の労働者や奴隷が働かされていたと思うが、
 その中には悪さを働く者や、問題を起こす奴もいただろう。
 そういう奴らを閉じ込めておく檻として、ここは用意されていたと思う」
三洲次 「前回の戦士の訓練所は?」
サーロイン 「あっち側はここと逆で、元々は普通に働いてた労働者のための居住区や、
 リクリエーション広場だったんじゃないかな」
ランプ 「なるほど」
ブリスケット 「じゃ、ここいらの分析はそれぐらいにして、
 そろそろ次へ行きやすか?」
サーロイン 「うむ」




ブリスケット 「動物っちゃぁ動物っすかね…?」
サーロイン 「あ! ここは育成施設じゃなくて、改造施設なのかも!」
ロース 「いろいろ思いつくわねぇ…」
サーロイン 「ほら、キラーウルフを魔改造したのが、目の前のワーウルフとか?!」
三洲次 「その内、ワースパイダーとか出てくるんですか?」
ランプ 「では、やっぱり人間の姿になって『あの時お世話になったスパイダーで…
ロース 「気持ち悪いから止めてっ!!」
ブリスケット 「ぃや~……やっぱ猛獣へ育成するだけじゃねぇっすか?
 メデューサリザードとか、もうそのままで良いじゃねぇっすか?」
三洲次 「ワーグレイブミストとか、意味分からないしな」
ロース 「私も、動物とかをモンスターへ育成している施設、って解釈で良いと思うわ。
 ほら、この部屋に居る奴ら、これまでの奴らと違って、
 鼻息や動きがちょっと荒々しいから…」
ブリスケット 「…狂暴化し始めてるって訳っすか」
ランプ 「この檻だけ、育成が完了してるんですね」
サーロイン 「オーケー、分かったよ。
 いずれにせよ、悪い芽は早目に摘むことにしよう!」




サーロイン 「よし、次だ」


三洲次 「ここは扉が2つ並んでますよ」
ランプ 「反対側も2つ並んでましたが、どっちも同じ部屋とつながってましたから、
 こちらもそうなのでは?」
サーロイン 「ま、開けてみれば分かる」
三洲次 「そうですね。
 では……」

ガチャッ!



ダイミョウA 「むっ! …なんだ?貴様ら?!」
三洲次 「ありゃ……、ここも小部屋だったか」
ロース 「でも、この部屋だけ雰囲気が違うわ」
ブリスケット 「檻ってぇいうより、事務所ってぇ感じでっせ」
ダイミョウB 「さっきから檻の方が騒がしいと思っていたが……、
 てめぇら、もしかして何か悪さをしていたのかっ?!」
サーロイン 「おっと…、発言から察するに、こいつらはここの飼育員かな?」
ランプ 「こっちの育成所も、マイナーダイミョウが育成を担当してるんですね…」
ブリスケット 「大名って、そういう仕事なんすか…?」
ロース 「どっかの君主が名ばかりで実質無職だし、似たようなもんでしょ?
 むしろ仕事してる分だけ、こいつらの方がマシだわ」
サーロイン 「そんな君主いるんだあ?(棒」
ダイミョウA 「おいおいっ!!
 勝手に事務所に入ってきて、質問にも答えず勝手にベラベラ喋って、
 おめぇら、どういうつもりだっ?!」
サーロイン 「え? あぁ……言ってることは至極ごもっともですが……」
ダイミョウB 「てめぇら、不法侵入者だな!?
 許さんっ!!」


ブリスケット 「いだだだだ…っっ!!」
三洲次 「こいつも噛んできたよ……」
サーロイン 「………やってることは至極 理解不能ですね………」
ランプ 「もし、こいつらが動物とかに人を襲うように指導してるのでしたら………」
ロース 「こいつらの攻撃方法がこうなのも………」
三洲次 「なんか理解できてきた気がしますね…………」
サーロイン 「長年の謎が解けたな!」
三洲次 「別に長年じゃないです……」



三洲次 「片付けました」
サーロイン 「ご苦労。
 三洲次も村正の腕が上がってきたな」
三洲次 「まぁ、早朝特訓の成果ですかね」
「あたいのお陰だな!」
ランプ 「お!宝箱がありましたよ!」
「あたいの出番だな!」



「うっし!」
三洲次 「罠の解除が大分安定してきたな。
 えらいぞ、桃」
Vサイン!
サーロイン 「では………」



サーロイン 「……残るは、この扉だけだな」
ロース 「事務所の隣ってことは、何かしら?」
ブリスケット 「飼育用具入れとか、そんなんじゃねぇっすか?」
ランプ 「ま、開けてみましょう」


三洲次 「通路でしたね」
サーロイン 「この施設への、もう1つの出入口って訳か」
ロース 「じゃ、この施設の探索はここまでね」



サーロイン 「しかし、こんな施設がこんなところにあったとは…」
三洲次 「でも、監禁されてた奴らは解放したし、」
ロース 「飼育員も倒したし、」
ブリスケット 「いいことしやしたね!!」
サーロイン 「うむ。
 いずれ補充されるかも知れないが、一時的とは言え、
 監禁などという悪行を潰せたのは有意義だった」
ランプ 「それでは、先に進みましょう」
サーロイン 「その前に………、
 これで地下5階はどの程度探索が終わったんだ?」
三洲次 「作ってきた地図を見ると……、
 外郭をグルッと探索し終わった感じですね」
ブリスケット 「ふむ………残すは最北(最も上)のエリアと、
 ちょうどド真ん中のエリア、そしてダークゾーンっすね」
サーロイン 「では、この施設を後にし、残りのエリアを探索するため、
 目の前の通路を進んでいこう!」




 

 

「73.魔法封じの大広間」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 9 110 13 12 13 13 12 10 0 0 力がエルフの魔法使いと同じって、どうよ?
三洲次 9 161 14 11 10 13 13 14 1 3 ボチボチな成長ぶり。ほぼほぼ村正頼り。
9 149 13 15 12 12 14 14 0 0 宝箱が全然出ず、活躍の機会が少ない。
ロース 9 150 13 18 16 12 16 9 0 2 僧侶呪文が便利で、ほぼ司教状態。
ランプ 17 81 18 18 17 16 18 12 0 8 大したアイテムが出ず、実はほぼ捨ててる。
ブリスケット 9 141 10 14 13 9 10 9 1 4 もう少しレベルが上がれば、活躍度増すかな?

 


【更新履歴】
2021年 7月 3日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2021年 6月26日:一部の台詞と文章を推敲しました。
2020年 5月10日:次ページへのリンクを設定。
2020年 5月 3日:新規公開。