57.ドラゴンと戦士団の護りし宝物

【登場人物】  
ロイン 「ローラーレンジャーズ」リーダーの魔法使い。
三洲次 密航してきた日本男児の盗賊。発音は「みすじ」。
訓練所を首席で卒業した侍の少女。すぐ暴れる。
ロース こんな名前だが細身の美人僧侶。エルフだしね。
ランプ お金一筋のエルフの司教。自分の店を持つのが夢。
ブリスケット 日本オタクのエルフ。侍で、あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約10分



──── レベル8ファイター警備隊詰所

ファイターA 「おい、ワードナ様から指令が来たぞ」
ファイターB 「なんだよ?」
ファイターC 「最近 地下10階に来てるパーティーを討伐する話しか?」
ファイターA 「そいつら関係だが、討伐じゃない。
 そいつらに宝を取られないよう、貴重なアイテムを
 迷宮の奥へ移動させよ…だってさ」
ファイターB 「なんだよ…」
ファイターC 「じゃ、腹ごしらえしたら、取り掛かるか」
ファイターA 「そうだな。
 それで、今日の朝食はカレーと?」
ファイターB 「ナンだよ」

……………


……………………


………………………………


──── ギルガメッシュの酒場 朝食

ブリスケット 「ロイン殿? 何すか、それ?
 コインに紐を結び付けて…」
ロイン 「これか? 催眠術だ」 
ランプ 「催眠術?」
ロイン 「紐でコインを垂らし、こうやって ユ~ラユ~ラと揺らすと、
 これを見ている奴は眠ってしまうんだ。
 しかも うまくいけば、動きや意識を操れるようにもなるぞ」
ロース 「そんなの、何に使うのよ?」
ロイン 「これがあれば、呪文を消費せずに魔物を眠らせられるぞ」
ブリスケット 「戦闘中にそんな悠長なことやってる暇なんて、無ぇですぜ?」
ロイン 「ま、そこは話術でカバーだな」
ランプ 「失敗するの、見え見えですよ」
ロイン 「しかし、誰かで一度試したいな……」
   
三洲次 「……おはよぉ~……。
 ぅ~~………眠ぃ………」
   
ロイン 「絶好の実験台が来たぞ」
三洲次 「………ふわぁ~~………」
ロイン 「三洲次、このコインを見ろ」
三洲次 「……へぁ……?」
ロイン 「ほ~~ら……(ユラユラ……」
三洲次 「…………………………」
ロイン 「だんだん……眠くな~る……
 眠くな~る……(ユラユラ…」
三洲次 「グ~~……ガ~~……」
ロイン 「どうだっ?! すごいだろっ!!」
ブリスケット 「寝ぼけてる相手じゃ、コインじゃなくても、そうなりやすぜ……」
ランプ 「で、誰が起こすんですか?」
   
「……ぅい~す……。
 ぅ~~……眠ぃ………」
   
ロイン 「お!もう一人実験台が来たぞ」
ロース 「せっかく起きてきたんだから、次々寝かさないでよ……」
ロイン 「桃、このコインを見ろ」
(ガブッ!!)
ロイン 「うわあ!! 食うなぁっ!!」
ガキガキ…)がでぇなぁ……」
ロイン 「お前、寝ぼけてるだろっっ!!
 食い物じゃないってっっ!!!」
   
ロース 「失敗するのが、目に見えてるわね……」
ブリスケット 「コインを奪われちまって終わるのが、関の山ですぜ」



──── 地下10階 第一玄室


さて、今回も地下10階で経験値とアイテムを稼ぎます。
まずは、第一玄室。


ギイイィィ......ッ



ドラゴンA 「シャアアアァァァッッ!!!」
ドラゴンB 「ガゥアアアアァァッッ!!!」
ブリスケット 「おっと!こやつらは…!」
ロース 「ファイアードラゴン…また出たわね!」
ランプ 「ドラゴンは宝の護り神でもあります!!
 今回もお宝が期待できますよっ!!!」
ロイン 「しかし、こいつらはブレスだけでなく、
 魔法も使えるんだったな。
 よし、ロース! モンティノだ!!」
ロース 「今度は成功させるわよっ!!」



ブリスケット 「うおっ!すぐ次が魔法でしたぜ?!」
三洲次 「さすがロース!助かった!!」
ロイン 「よし!
 後はカティノをかけつつ、倒すか」


カティノ・マダルト・打撃を駆使し、
見事にノーダメージでドラゴンたちを倒す!


ランプ 「今回は余裕でしたね」
ロイン 「うむ。
 ロースの活躍のおかげで、被害無しだな」
三洲次 いでぇっ!!


三洲次 「いででででっ!!
 ラツモフィス!ラツモフィスッ!!」
ロイン 「勝手に被害を出しやがった……」


三洲次 「ロース!
 ラツモフィス!ラツモフィスっ!!」
ロース 「あら? 鎧と兜が入ってたわ!」
ランプ 「おおぉぉ!
 さすがは宝の護り神!!
 これは期待できますよぉ!!」
三洲次 「いだい!いだい! は、早くっ!!」


ランプ 「なんとっ! 皆さん!!
 『転移の兜』がありましたよ!!!」
ロース 「新しいアイテムね!!」
三洲次 「お願い! 無視しないでぇっ!!」
ブリスケット 「で、この兜には、どんな効果がありやすか?」
ランプ 「マロールの魔法が封じられてます!
 その効果を解放することで、瞬間移動ができます」
ロイン 「それはスゴイいな」
三洲次 「ラツモフィス!ラツモフィス!ラツモフィス!」
ロース 「ドラゴンが宝の護り神って、本当なのね!」
ブリスケット 「で、どうしやす?
 誰か装備しやすか?」
ロイン 「う~ん…そうだなぁ……」
三洲次 ラーツーモーフィースーッ!!
ロ&&ブ !!!

「転移の兜」をゲット!!
......したは良いが、どうするかな?

いざという時(魔法使いがやられた時とか)に、
緊急脱出に使える優れものだし……持っておくか?

あるいは、救助隊に持たせるか?
そっちの方が、万が一の時の必要度合いは高そうだし。

.....とりあえず、地上に戻ってから考えるか。


三洲次 「ラチュモフィスゥ………」


──── 第二玄室



ドラゴンゾンビだったが、早々にマリクトティルトウェイトが飛び、
あっさりと勝てたので、詳細省略。


ランプ 「兜と……」
ロース 「あら! 指輪が入ってたわ!
 珍しいわね!」
ロイン 「こいつらも一応ドラゴンだからな。
 期待できるかな?」


ランプ 「『忍耐の兜』と『守りの指輪』ですか」
ブリスケット 「どっちも、もう手に入れたことあるっすね」
ロイン 「だが、今日はアイテム運が良い方だぞ。
 この調子でバンバン回っていこう!」


第二玄室まで来たので、一旦城に戻り......、


.... 結局、「転移の兜」は救助隊にあげました

メインパーティーが壊滅し、なおかつ救助隊さえも危機に陥った時の、
最後の脱出手段として。




今回、2周目。

──── 地下10階 第一玄室


ロイン 「とうとう催眠術を試す、絶好の相手が!!」
ビショップA 「お前らっ!!
 上級魔術師協会と共に殺された仲間の仇…


ビショップ達 「「ふぎゃあああぁぁっっ!!!」」
ロイン 「わあああぁぁ!!絶好の実験台があああぁぁ!!」
ロース 「そんな恥ずかしいこと、本当にやるつもりだったの?」
ロイン 「せ……せっかくの機会が……」
ブリスケット 「ロースはんが素早くて、良かったすよ……」
ランプ 「で、お宝は何でしょう?!」


ロース 「杖と鎧ね…」
三洲次 「まぁ、地下9階にも居た敵だったから…」


ランプ 「『粉砕のメイス』と『腐った皮鎧』……」
三洲次 「……そんなもんですよね」



途中、ランダムエンカウントした敵を倒しつつ、
次の玄室へ進む。


──── 第二玄室



ギイイィィ......ッ



ファイターA 「ん?誰か来たのか?」
ファイターB 「何だよ?」
ファイターC 「うわあああぁぁっっ!!
 ローラーレンジャーズッ!!」
ファイターA 「よりにもよってえぇっ!?」
ブリスケット 「なにいきなりビビッてんすか?」
ランプ 「『よりにもよって』?」
ロース 「何か悪だくみしてんじゃないのぉ?」
ロイン 「よし!
 今度こそ、覚えたての催眠術を試すぞ!
 おい! お前ら!
 この紐で釣ってるコインをよ~~く見ろ」
ファイターB 「なんだよ?」
ランプ 「本当にやるんですか、それ?」
ロイン 「ほ~~ら……(ユラユラ……」
ファイターC 「…………………??」
ロイン 「だんだん……眠くな~る……
 眠くな~る……(ユラユラ…」
ファイターA 「別に」
ロイン 「………カティノッ!!」


ファイター達 「「グ~~…ガ~~…」」
ロイン 「どうだ?! 俺の催眠術は?!」
ランプ 「今、カティノって言いましたよね?」
ロース 「それ、バカみたいだから止めてよ!」
ロイン 「いや……せっかく覚えたんだし……」
ブリスケット 「結局魔法を消費してるっすから、意味無ぇっすよ」
ロイン 「でも……その……」
ロース 「恥ずかしいから、絶対に止めて!!」
   
  ………………
   
  ………
   
ロイン  イジイジ……(せっかく覚えたのに……ブツブツ……)
   
三洲次 「いじけて、壁際に行っちゃいましたよ……」
ロース 「放っときなさい」
ブリスケット 「とりあえず、敵を倒しやしょう!」
ランプ 「眠ったんで、後は打撃だけで良いのでは?」


三洲次 「どうです?
 ちゃんと一撃で倒しましたよ?」
ロース 「寝てる相手を、ね」
三洲次 「いちいち、うるさいなぁ……」
ブリスケット 「でも、三洲次っちの攻撃も、安定してきたと思いやすぜ?」
ランプ 「前衛として、役立ってきた証拠ですよ」
三洲次 「これからもバリバリと役に立ちますよ!」
ランプ 「では引き続き、宝箱の解錠もお願い致します!」




ブ&&ラ !!!
三洲次 「ぶはぁっ!!げはぁっっ!!」
   
   
ロイン 「ん?
 …………何やってんだ? お前ら?」

…………


……………………


………………………………


ロース 「毒の治療は終わったわ」
ロイン 「ご苦労。
 では、あのファイターたちが持っていた物を、確認しよう」
ブリスケット 「なんか様子が変でやしたから、
 何か持ってるとか、運んでいたかも知れねぇっすね」
ランプ 「えぇと……」


ランプ 「おぉ!!
 『悪の兜』がありましたよ!!」
ロース 「また新しいアイテムね!!」
ブリスケット 「やはりイイ物持ってやしたね!」
三洲次 「あるいは運んでいたか……」
ロイン 「とは言え、また悪専用の装備か……」
ランプ 「でも、きっとレアなアイテムですからね!!
 今度こそ、高値で売れますよ!!」

──── ボルタック商店


店員(女) 一律4,000!
ランプ 「これもですかっ?!
 おかしいでしょっ!?」
店員(女) 「同じ轍は踏まないわ!」
ランプ 「これ、絶対にレアですよね!?」
店員(女) 一律4,000!!!
ランプ 「ひいきの店……変えますよ…?」


さて、商店での取り引きが終わったら、次は宿で休息ですが......、


ロース(僧侶)レベルアップ!!


って、レベルアップの内容、
ショボッ!!!


....いや、ロースは能力値がいずれも高いので、
むしろ下がらなかっただけ、ラッキーと捉えるべきだが......。

 



さて、前回のレベルアップでH.P.がアップし....、


....パーティーで一番H.P.が高いキャラを後衛に従えて、
引き続き地下10階を回って行きます。

って言うか、僧侶が一番H.P.あるのかよ......。
まぁ、すぐ抜かれるとは思うけど。


さて、地下10階でアイテム稼ぎをしていくのですが....、


.... ファイアージャイアントを倒しても......、


....罠がテレポータで諦めたり......、


....間違ってマーフィーズゴーストと戦ってしまい......、


.... お金しか手に入らないとか、
アイテムを手に入れる以前の問題も多く、
まったく進展の無い状況が続く......。


ただ......、



....経験値の高いフロストジャイアントと何回か戦えたこともあり、
ここで、さらにパーティーメンバー3名がレベルアップを果たす!!


まずは、ブリスケット(侍)!!


うーん....、H.P.に定評のあるブリスケットが、
今回1しか上がらなかった....。
まぁ、そういうこともあるか。


そして、次は桃(侍)!!


とりあえず、能力パーフェクトはキープっ!!
しかも、H.P.が13もアップ!!

.....が、それでも現在のロース(僧侶)の最大H.P.を越えられなかった。


ありゃ?

さっき、ロースのH.P.はあっさり抜かれるだろう、って書いたけど、
意外や意外、僧侶が一番H.P.が高い状態のままになってしまった。


前回、後衛にしたばかりなのに........。


おっと、まだロイン(魔法使い)が残っていた!


うーん、ロインもH.P.が 1 しか上がらなかったか......。
まぁ、現時点でも魔法使いとしてはH.P.が高い方のはずだから、
仕方ないのかなぁ......?

どうなんだろう?


ちょっと気になり、パーティーメンバーの取り得るH.P.を調べてみました。
(注) 理論値は、そのキャラクターのレベル・能力値でなれる最大値です。

名前 Lv サイコロ 理論値 現在値  
ブリスケット 14 (Lv+1)d(8+3) 165 116 (70%)  
14 (Lv+1)d(8+3) 165 117 (71%)  
三洲次 17 (Lv)d(6+2) 136 96 (71%)  
ロース 15 (Lv)d(8+3) 165 118 (72%)  
ランプ 14 (Lv)d(6+0) 84 52 (62%)  
ロイン 15 (Lv)d(4+3) 105 85 (81%)  

まず結論から言うと、だいたい理論値の70%ぐらいに
H.P.は落ち着くという感じですね。

上段4名のH.P.は、ちょうど落ち着くべきラインに成長をしているようです。

一方、下段2名はブレが出ており、
やはりランプ(司教)は、そのキャラの現時点の理論値から見てもH.P.が低く
ロイン(魔法使い)は同様にH.P.が高い、ということですね。

あと、侍と僧侶は同じ面数のダイスを振るのですが、
侍の方が (Lv + 1) 回振り、僧侶はLv 回振る、ということを考えると、
今回のレベルとH.P.の状態は、
実にこの仕組みに合致した値になっている、と言えるでしょう。




──── 地下10階 レベル8ファイター詰所

ファイターA 「おい!『悪の兜』を運んでいた仲間が、
 運悪くローラーレンジャーズに遭遇したらしい」
ファイターB 「いつ?」
ファイターA 「つい午前中の話しだ。
 運が悪かったな……」
ファイターC 「なんてこった。
 すると…?」
ファイターA 「当然だが、奴らは『悪の兜』を奪っていきやがった」
ファイターD 「大変なことしてくれたなぁ……。
 これが知れたら、ワードナ様に怒られるぞぉ……。
 それで、どうするんだ?」
ファイターA 「大事な任務だからな。
 とりあえず、残ったアイテムを運ぼう」
ファイターE 「うん」
ファイターF 「ん?!
 お前、『ん』が付いたぞ!
 お前の負けだーーっ!!」
ファイターE 「だあぁぁ……、ミスったああぁぁ…」
ファイターA 「ぁあ? 何の話しだ?」
ファイターB 「だから、『しりとり』だって。
 お前も参加してたんじゃないのか?」
ファイターA 「……会話が……しりとりだったの……?
 ……なんで……?」


…………


……………………


………………………………


さて、引き続き地下10階で経験値とアイテム稼ぎですが......、


....ウィルオーウィスプから......、


....「極上の鎧」をゲットしたり......、


....ゴーゴンたちから......、


....またも「極上の鎧」をゲットしたり.......、


....ハイプリーストから......、


................。

三洲次 「出る時って、本当に何個も出てきますね……」
ロイン 「粘り強く頑張るしかないな……」


とりあえず「極上の鎧」がたくさん出てきたので....、



.... 救助隊の戦士2人にあげました。



うーん....しかし、どうせ一日に3個も出てくるなら、
「村正」3個とか出てくれないかなぁ......。


出る訳ないか....。



………


………………


………………………




──── 地下10階 第一玄室

 

ギイイィィ......ッ



ファイターA 「なんだ? 今、扉が開かなかったか?」
ファイターB 「勘違いじゃないのか……?
 ああぁっ!!?」
ファイターC 「あああぁぁぁっっ!!!!
 ローラーレンジャーズだーーーーっ!!」
ファイターD 「だーーーーっっ?!!
 なんで、こんなタイミングで現れるだっ?!」
ファイターE 「だ、大丈夫だっ! 慌てるなっ!!
 むしろ先に殺ってしまうんだっ!!」
ファイターF 「だりゃあああぁぁっっ!!!」




ファイターA 「略奪しようったって、
 そうはいかないらな!!」
三洲次 「な、なんだよ、いきなり?!」
ロース 「略奪って……なに?何の話し?」
ファイターB 「しらばっくれるな!!」
ファイターC 「なにがなんでも、この盾は守ってみせるからな!!」
ブリスケット 「何を言ってんのか、サッパリでやすぜ」
ランプ 「絶対に何か勘違いしてますよ…」
ロイン 「よく話しが見えないんだが…、おい!お前ら?
 何の話しだ?」
ファイターD 「黙れっ!!
 これはワードナ様からの命令だ!!」
ファイターE 「だから、この盾は絶対に渡さないからな!!」
ロイン 「何の話しか、さっぱり要領を得ん……」
ファイターF 「『ん』?!
 あーーーーっ!!
 『ん』が付いたーーーっ!!
 お前らの負けーーっ!!」
ロイン 「決着も付いてないのに、
 なんでいきなり俺たちの負けなんだ?
 本当に何がなんだか、さっぱり分からん」
ファイターA 「『ん』?!
 あーーーーっ!!
 また『ん』が付いたーーっ!!
 もう誰がなんと言おうと、お前らの負けは決っっ定ーーーっ!!」
ロイン 「言ってることが、まるで分からん。
 どういうことだ?」
ファイターB 「だから、『ん』が付いたら、負けなんだよ!!」
ファイターC 「よく考えみろや!!
 お前の『ん』のせいで、会話が止まるんだよ!!
 『ん』だと会話を続けることができないだろ?
 だって『ん』だぜ?!
 『ん』!!!」
んなこたああぁ、どうでもいいいいぃっっ!!
 てめぇえらああぁぁっっっ!!?
 あたいを攻撃してきた以上
 生きて帰れると思うなっっっ!!!
ファイター達 「「「………なんで………『ん』で………会話……続くの……?」」」


ファイターA のののぉのぉのぉのおおおぉぉぉっ!!


ファイター達 「「「OOOOOOHHH!!!」」」


ロイン 「脳ミソがイカれてたかな? あのファイターたち?」
ランプ 「地下迷宮には、いろんな奴が居るもんですね……」

奇襲で集中攻撃を受けた桃の逆襲を皮切りに、
特に問題無くファイターたちを殲滅。

あ、ファイターたちが死んだので、会話のしりとりはここまでです。



ランプ 「あいつらが運んでいた『盾』が入っている宝箱は、
 これですね」
ロイン 「三洲次、頼む」
三洲次 「はい。……では……」


三洲次 「開きました」
ロイン 「ご苦労」
ロース 「えぇと……あ! あったわ!
 あいつらが運んでた『盾』よ」
ロイン 「ランプ、鑑定してくれ」


ランプ 「おぉ!『悪の盾』ですよ!!」
ロース 「またまた新しいアイテムね!!」
ブリスケット 「そして、また悪人しか装備できねぇ防具っすか」
ロイン 「あいつら、なんで悪専用の装備を
 次から次へと運んでるんだ…?」
ロース 「ワードナの命令がどうとかって、言ってなかった?」
ランプ 「どんな命令が出てるのか、我々のあずかり知らぬところですが、
 とりあえず、ありがたく頂いちゃいましょう!!」
三洲次 「結局、やってることは略奪だ……」
ブリスケット 「今さら、何言ってやすか……」
ランプ 「地上に戻ったら、この『悪の盾』を売って、お金にしましょう!!
 今度こそ、絶対に高値で売れるはずっ!!」

──── ボルタック商店

店員(女) 一律4,000!!
ランプ 「この『悪の盾』て、絶対にレアですよねっ?!!
 それに見合う価格を付けてくださいよっ!!!」
店員(女) 絶対に一律4,000!!!
ランプ 「くっ………強情にもほどが……」
ロイン 「ランプ、下がってろ」
ランプ 「え?」
ロイン 「ほら、この紐で釣ってるコインを、よ~く見てくれ」
ランプ 「それ…見てるこっちが恥ずかしいから、止めてくださいよ…」
店員(女) 「あら…?
 それ! 魔法のコインじゃない!!」
ロイン 「と、とりあえず見てくれ」
店員(女) 「??」
ロイン 「ほ~~ら……(ユラユラ……」
店員(女) 「……………………」
ロイン 「だんだん……眠くな~る……
 眠くな~る……(ユラユラ…」
店員(女) 「ウトウト…… ウトウト………コク……ッ」
ランプ 「………え?!
 …な……なんで効くんです?!」
ロイン 「……『早業の短刀』の買取価格は妥当だった……、
 ……『早業の短刀』の買取価格は妥当だった~~…~……。
 ……そして、他にもいろいろ高値で買いたくなる……、
 ……高値で買いたくなる~~~…~……」
店員(女) 「コクッ………コク……ッ」
ロイン パンッ!)   ← 手を叩いた音
店員(女) 「は?!
 ………え?
 ……………私………なに?」
ロイン 「うたた寝してただけですよ。
 ところで、売りたいアイテムがあるのですが…?」


店員(女) 「まぁ!『悪の盾』があるじゃない!!
 これ、なかなか手に入らない貴重な盾なのよね!」
ランプ 「…………………………」
店員(女) 「じゃ、これは12,500ゴールドでどうかしら?」
ランプ 「…………異論………ありません……」
店員(女) 「交渉成立ね!」

…………

……………………

………………………………

ランプ 「なんで今回は、催眠術が効いたんですか?」
ロイン 「普通のコインじゃダメだから、向こうの露天商のとこで
 魔法のコインを買って、使ってみたんだ」
ランプ 「へぇ~。
 使ってるコインが違ったんですか」
ロイン 「特殊なカティノの効果があるコイン(小銭)らしく、
 名前は『睡魔銭』(すいません)って言うらしい」
ランプ 「そんな胡散臭いモノ……よく買いましたね……」
ロイン 「おまけに………(ボロッ…」
ランプ 「なんです?
 その『?こわれたアイテム』は?」
ロイン 「さっきのコイン、破損率100%だって……」
ランプ 「使ったら、必ず壊れるんですか」
ロイン 「効率が悪いから、やっぱり止めるか、これ……」
ランプ 「でも、お陰様で、やっと適正価格で売れましたよ!!
 いや~、16,000ゴールドも儲かっちゃいました!
 今日の飲み代を考慮しても、黒字ですよ!!」
ロイン 「良かったな」
ランプ 「ところで、その魔法のコインって、いくらです?」
ロイン 「25,000ゴールド」
ランプ 赤字じゃんっっ!!!



それでは皆様、良いお年を!


「58.エナジードレインの恩恵」へ



名前 LV H.P. コメント
ロイン 15 85 18 18 14 18 18 14 0 H.P.が+1のみ。魔法使いだし、仕方ないかな…。
三洲次 17 96 18 18 12 17 18 18 3 やっぱり地下10階だと、前衛としてはイマイチ。
14 117 18 18 18 18 18 18 0 いまだパーフェクトをキープっ!!
ロース 15 118 18 18 18 18 18 15 2 僧侶なのに最大H.P.がチームNo1。
ランプ 15 52 16 18 18 15 18 10 4 悪専用の装備ばかり出てくる…。
ブリスケット 14 116 18 18 16 18 18 12 2 H.P.に定評のある彼も、一旦H.P.の伸びはお休み。

 


【更新履歴】
2021年 7月10日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2020年12月19日:文を一部推敲。
2020年 1月 5日:次ページへのリンクを設定。
2019年12月30日:新規公開。