146.逃がすな、逃げるな、逃げる時

【登場人物】  
サーロイン ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
接近戦最強のくノ一(忍者)。すぐキレる。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約12分(動画無)約20分(動画込)
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──── ギルガメッシュの酒場 早朝......

店員 食い逃げだーーーーっ!!!

サーロイン 「むぐむぐ………ん?」
ロース 「何かしら?」

ローラーレンジャーズの6人が店の入り口の方を見ると、
まだ少年と言える年頃の若者が脱兎のごとく店から飛び出して行き、
その後に元親衛隊長だったコックが走って追い駆けて行った。

ロース 「けっこう若い子だったわよ、逃げたの」
ランプ 「お金も無く食事に困ってたってことは、孤児か何かですかね?」
三洲次 「もぐもぐ………なんか俺自身の若い頃を思い出すな」
ブリスケット 「そういや、三洲次っちは孤児で身寄りも無く、盗みで日々をしのいでやしたね」
ロース 「その割に、盗賊の腕は微妙だったわよねぇ」
三洲次 「おまえ、いちいち一言多いその性格、止めた方がいいぞ」
ロース 「余計なお世話ですぅ~」
ランプ 「食い逃げした子、捕まりますかね?」
ブリスケット 「あのオヤジさんに追い駆けられたんじゃ、逃げ切れやしねぇでしょ」
三洲次 「逃げるのにもスキルが要りますからね」
サーロイン 「逃げる時は、ちゃんと相手や周囲の状況を見極めて行うべきだ。
 それは我々の冒険でも同じだ」
ロース 「何度か逃げ損なって、危ない目にも遭ったわね」
サーロイン 「逃走の状況における選択肢は3つ、
 『逃(に)がすな、逃げるな、逃げる時』だ」
ブリスケット 「なんすか、それ?」
サーロイン 「追い詰めた相手が逃げるのを選んだ時、その時の選択肢は『逃がすな』。
 逆に自分達が追い詰められた時、逃走すると事態が悪くなる時は『逃げるな』。
 もはや逃走しか手段が無い時、あるいは戦う価値が無い時の選択肢は『逃げる時』。
 これを逃走の三段活用と言う」
ランプ 「聞いたことないです」
三洲次 「相手を『逃がす』って選択肢は?」
サーロイン 「ゴロの良………まぁ、相手を逃がす時は、放っておいても逃げるから」
ブリスケット 「ゴロでテキトーに作りやしたね………」
ロース 「あなたって、けっこうゴロで決めるわよね、アタック25作戦とか」
サーロイン 「せっかくだから、今日はこの逃走の三段活用を意識しながら冒険してみよう」

そこまで会話した時、酒場のコックが食い逃げした少年を掴みながら店内に戻って来た。

ブリスケット 「あの少年、よく見るといい服装してやすし、端正な顔立ちでっせ」
ロース 「孤児ってよりも、貴族の息子って感じね」
ランプ 「なんかお金には困って無さそうに見えますが………分からないものですね」

コックは空いているテーブルに少年を座らせると、向かい合って座り、淡々と少年を説き伏せ始めた。

ロース 「どうするのかしら?
 食い逃げするぐらいだから、捕まえても払えないでしょうし」
ブリスケット 「あっしらが代わりに払ってあげやすか?」
サーロイン 「ま、あのオヤジなら、悪いようにはしないだろ。
 ほっといていいさ」 
三洲次 「ロインって、時々"善"の戒律とは思えない発言しますよね」
サーロイン 「ほっといてくれ」
ロース 「冷たいわね」
サーロイン 「ほっとけ」
ランプ 「"ほっとく"の三段活用ですか?」


…………………………


さて、現在はアイテムの全種類入手を目標に、地下10階第三玄室までを周回しています。

残る未入手のアイテムは下記1種類だけなのですが........


・守りの盾


....そろそろ出て来てくれぇぇ........




【目次】

1周目:逃がすな、逃げるな、逃げる時

2周目:6代目協会のフィナーレ




■1周目:逃がすな、逃げるな、逃げる時






では、いつも通り、地下10階を周回していきます!


──── 地下10階 第一玄室(1周目)




今回も狙った敵が出るまで出入りを繰り返していると......


サーロイン な?!


「よっと!(さっ!)」


サーロイン 「うわっ!(ひょい!)」


三洲次 ぐはっ!!

ブリスケット 「何気に三洲次っちって……」
ロース 「マーフィーズゴーストに弱いわよね……」
ランプ 「あれに弱いって、どういうことですか……」



サーロイン 「諸君、朝の話しを覚えているな?!
 戦う価値の無い時の選択肢は、『逃げる時』だ!
ランプ 「その通りです!」
サーロイン 全員、撤退っ!!

バタンッ!      ← 扉を閉めて逃走した音


サーロイン 「逃走成功だな。
 では、守衛が変わった頃を見計らって、入り直そう」

入り直す。

バンッ!        ← 扉を蹴破った音


??? そなたらの首、拙者らが頂くっ!!!
サーロイン 「なに?!」


忍者A 「がぶぅっ!!」← 噛み付いた
「ぐぎっ!」


忍者B 「がじぃっ!!」← 噛んだ
三洲次 うぎゃあっ!


忍者C 「がぶりっ!!」← かじった
サーロイン ぎにゃっ?!

ロース 「また、ハデにやられてるわね……」
ブリスケット 「噛み付くの三段活用っすか?」
ランプ 「まぁ、首刎ねが無くて良かったです」
ロース 「それって、刃物を使わずに噛んでるからじゃない?」

奇襲ターン終了......


ブリスケット 「なんすか、それ?」
「「
ランプ 「いえ、レアアイテムが期待できない時の選択肢は、『逃げる時』です」
三洲次 「やられっ放しで許さない時の選択肢は、『逃げるな』だ!!」
ランプ 「いや、アイテムがヘボいですから……」
サーロイン 「逃げ損なって、せっかく回避出来たクリティカルヒットを喰らっては、元も子もない!!
 朝の話しを思い出せ!!
 逃走すると事態が悪くなる可能性がある時の選択肢は、『逃げるな』だ!!
ロース 「しょうがないわ、戦いましょう」
ランプ 「えぇ………」
サーロイン さあ!! 反撃開


忍者A ふぎゃあああぁぁっっ!!!
首を頂くってぇのはなぁ!!!!
 こうやんだあああぁぁっ!!!!
 分かったかあああぁぁっ!!!!

サーロイン 早っ?!
ランプ 「桃って、やり返す時は本当に速攻でやり返しますよね………」
ブリスケット 「そんで首刎ねでやり返しやすよね………」

三洲次 おいっ!!
忍者達 「「え?」」
三洲次 「ロクに剣の腕も知らないヘボ忍者ども!!!
 その身のほど知らずさを、この俺の剣の腕前と『村正』で、タップリと味あわせてやる!!!」


忍者B 「ZZZZzzz……」
忍者C 「グ~~……ガ~~………」
忍者D 「スピー……スピー………」
   
ランプ どうぞ、ご存分に!
三洲次 「いや………その………なんか、やり応えが無いと言うか………みみっちくなったと言うか…………」



ランプ 「おー!(パチパチパチ!)」
ブリスケット 「さすがっす!(パチパチパチ!)」
三洲次 「おまえらさぁ………」
サーロイン 「バカにしてないか………?」


ロース 「残りの1匹は倒したわ」
サーロイン 「やれやれ…………」

無事に死者を出さずに勝利!


「首を頂いたけど、いるか?(ブラ~ン)
三洲次 いらないっ!!!
ロース 気持ち悪いから、捨てて来てっ!!
サーロイン 「じゃ、宝箱を開けよう」
ランプ 「マスターニンジャじゃアイテムは期待できないですが、
 仕方ないから、貰えるだけ貰っておきましょう」
ブリスケット 「では…………カルフォ!!」


三洲次 「サイテーだ…………」
サーロイン 「今日は初っ端から、いろいろ不運だな」
ロース 「次に行きましょ」





──── 第二玄室(1周目)


??? 「ウケケケケケケッッ!!!」
   
サーロイン 「む、この声は………」


フラック 「ケケケケ!!
 地獄に落ちたい奴はぁ、どいつだぁ?!
 死にたい奴は、どいつだぁ?!」
   
サーロイン 「やっぱり…………」
三洲次 「こいつって、進歩しないですよね」
ブリスケット 「マーフィーの数が減って、むしろ退化してやすぜ」
ランプ 「マーフィーの数って、強さと関係無くないですか?」
サーロイン 「ふん、久しぶりの登場で申し訳ないが、
 あっさりと退場してもらおうか!!!」


フラック ぎぃはあっ!!!
   
サーロイン 「……………あれ?」
ランプ 「まぁ、いつもの…………」
ロース 「ことね……………」
   
フラック やりやがったなああぁぁ!!!
 ムカ着火ファイヤー!!!
ブリスケット 「なんすか、それ?」
フラック やい、貴様らあ!!
 わらわを本気で怒らせて、大人しく地獄に落ちれると思うなよ!!!
 タップリと痛めつけ、苦悶の中で冥府の闇に落としてやる!!!
三洲次 ふん!!
 地獄からの使者なら、相手に不足はない!!!
 この『村正』の威力と剣技の冴え、とくと味あわせてやる!!!


フラック 「グガァ~~………ピュルルル~~………」
   
ロース どーぞ、ご存分に!!
三洲次 「いや………その………なんか緊迫感が無いと言うか………セコくなったと言うか………」


ロース 「やったー!(パチパチパチ!)」
三洲次 「………バカにしてるだろ?」


2ターン目......


サーロイン 「残りはこいつらだな」
   
マーフィー達 「「………………………………」」
   
三洲次 「どうした? かかってこいよ」
   
マーフィーA 「オ前ガ 行ケヨ」
マーフィーB 「オ前ガ 行ッテコイ」
マーフィーA 「オ前ガ 行ケッテ」
マーフィーB 「オ前ガ 行ケヤ」
マーフィーA 「オ前ガ 行クベキダ」
マーフィーB 「オ前ガ 行クベシ」
マーフィーA 「オ前ガ 行クンダヨ」
マーフィーB 「オ前ガ 行キナサイ」
マーフィーA 「オ前ガ 行クノダ」
マーフィーB 「オ前ガ 行クノデス」
マーフィーA 「オ前ガ 行ケバ」
マーフィーB 「オ前ガ 行ク時」
マーフィー達 「「以上、『行ケ』ノ12段活用デシタ」」


サーロイン それがどうしたあっ!!!
マーフィーA イケエエエェェッ!!!
   
三洲次 あの世に逝っていこいやあっ!!!


三洲次 「………………………………」
   
ランプ 「まさかの『村正』で………」
ブリスケット 「『剣技の冴え』って、なんすか?」
ロース 「はぁ~~……」


死ねえええぇぇっ!!!
マーフィーB イクウウウゥゥッッ!!!
   
ランプ 「それに引き換え………」
ブリスケット 「桃っちの安定度は………」
ロース 「ただ一人信頼できる前衛ね………」


とりあえず、フラックの宝箱へ.......


ブリスケット 「罠は無ぇっすぜ」
「む~~………確かに、無いっぽいぜ」
サーロイン 「じゃ、もうそのまま開けよう」



ブリスケット 「『杖』が1本だけっすか………」


ランプ 「『力のメイス』………」
三洲次 「今さらフラックからそれって………」
ロース 「今日も低調ね………」




──── 第三玄室(1周目)


バンッ!


??? 「む? 誰だ?!」


マスターシーフ あーーーっ!!!
 老人レンジャーズ!!!
サーロイン 誰が老人レンジャーズだっ!!!
ランプ 「こいつ、あのファイター10人以上で襲撃してきて、自分だけ逃げた奴ですよ」
三洲次 「ってか、頭文字が『ロ』ならなんでもいい呼び方、止めてほしんだけど………」
サーロイン よく見ろ!!!
 俺たちのどこが老人だ?! ぇえ!?」 
マスターシーフ 「…………………………………」
サーロイン 「間違ってると、分かったか?」
マスターシーフ 「……………ロリータレンジャーズ?」
サーロイン それは以前も間違えたやつだあっ!!!
ブリスケット 「なして一気にソッチにいくんすか………」
三洲次 「マジで先頭が『ロ』なら、なんでもいいよな、こいつら………」
マスターシーフ 「申し訳ないが、俺はそっちの趣味はないんで」
サーロイン こっちも無いわっ!!!!
マスターシーフ 「こっちも無いって、じゃあ、どっちなんだよ?」
サーロイン 「え?…………どっち って…………あっち?」
三洲次 「………あっちがどっちだよ………?」
マスターシーフ 「あっちとかこっちとか、どの辺のことだよ?」
サーロイン 「どの辺って………え~と………あの辺?………いや、その辺?」
マスターシーフ じゃ、俺はこの辺で!(バッ!)」
ランプ 「あ! うまいこと言って、逃げる気です!!」
サーロイン 「逃がしてはいけない敵の時、それは『逃がすな』っ!!!
ロース もちろんよっ!!!


マスターシーフ アッチイイイィィィ!!!


サーロイン 「ティルトウェイトの詠唱が間に合うんなら、昔からそうしてもらえない?」
ロース 「あなたが訳分かんない会話で時間を稼いでいたからじゃない」
ランプ 「まぁまぁ、宝箱を開けましょう」


三洲次 「第三玄室のガス爆弾…………!
 みなさん!!
 これは『逃げる時』です!!(すたすた…」
逃げんなっ!!!(ガシッ!)
三洲次 「ちょ!!」
おめぇはあたいの傍に居んだよ!!(ずるずるずる…)」
三洲次 いやだあああぁぁ!!!
 毒に侵されたくなーーい!!!(ずるずるずる…)」
…」



ブリスケット 「『鎧』が1個っすか………」
三洲次 「ぜぇ……ぜぇ……心臓に悪い………」
ロース 「過剰に反応し過ぎよ」
「~~♪」


ランプ 「『錆びた鎖帷子』………」
ブリスケット 「盗賊団の頭領とは思えぬヘボい装備っす………」
ロース 「最近、アイテム運が本当に絶っ不調ね………」
サーロイン 「ま、第三玄室まで来たし、一度地上へ戻ろう」



1周目はここまで。

 

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■2周目:6代目協会のフィナーレ




…………………………………………


………………………………


……………………


…………


──── 地下10階 第六玄室
     上級魔術師協会(6代目) 本部

アーチメイジ 「う~~~ん…………」
ハイウィザード 「どうされましたか、会長?」
アーチメイジ 「あの憎ったらしいローラーレンジャーズをどう倒すか、良いアイデアは無いものか………」
ハイウィザード 「あまり悩んでばかりいると、ハゲますぞ」
アーチメイジ 「うっさい! ってか、もうハゲとるわい!!
 いや、そんな事はどうでもよくて、本当に良いアイデアは無いのか?」
ハイウィザード 「アイデアは無いですが、先々代はアイデアを考える時、
 迷宮内を散策しながら考えていたそうです」
アーチメイジ 「なるほど、それなら気分転換になって、良いアイデアが浮かぶかも知れんな。
 よし! わしも散歩しながら考えるか!」
ハイウィザード 「いってらっしゃいませ」
アーチメイジ お前も来るんじゃよっ!!
ハイウィザード 「え~~~………メンドくさい………」


…………


……………………


………………………………


…………………………………………




それでは、2周に行ってみましょう!


──── 地下10階 第一玄室(2周目)


バンッ!



三洲次 「うわああぁぁ……これは仰山出て来ましたね………」
ブリスケット 「こりゃ、逃げ損なったら大変でっせ」
サーロイン 「じゃぁ、戦うか?」
ランプ 「何を言っているんです!!
 戦っても得る物が無い時、それは『逃げる時』です!!
サーロイン 「でも、ナイトストーカーが5匹も居るから、逃げ損なうとシャレにならないぞ?」
三洲次 「俺、別に大丈夫です」
「あたいも」
サーロイン 「いや、そりゃ、おまえらは『手裏剣』を持ってるからいいけど………」
ロース 「被害はロインだけっぽいから、逃げましょ!」
サーロイン いやいやいや!!
 クリティカルヒットする忍者も3人いるし、逃げ損なうとヤバい時は『逃げるな』だって!!
ランプ 「でも、アイテムが……」
サーロイン 戦うぞっ!!
ブリスケット 「強引っすな………」


戦闘開始!!

三洲次 「いくぞ!! 桃!!」
「うっし!!」



ナイトストーカー達 「「キイイィィィッ!!」」

三洲次 「オッケー!(ハイタッチ!)
「ぅいっし!(ハイタッチ!)
   
ロース 「じゃ、残りは消し飛ばすわね」





敵たち 「「ヒィギイイイィィッッ!!!」」


ロース 「あら、ドレインできるナイトストーカーが1匹残ったわ」
サーロイン なにぃい?!!
 死ね!!! 死ねっ!!! 死ねえぇっっ!!!


ナイトストーカーE フギャアアァァッ!!

サーロイン 「ふぅ……」
ランプ 「大嫌いな虫が出ただけで、家ごと木端微塵に爆破する勢いですよ、今の……」


サーロイン 「さ、スッキリしたところで、宝箱を開けよう!」


ランプ 「ええぇぇぇ………」
ブリスケット 「スッキリしきれなかったすな……」
サーロイン 「仕方ない、諦めるか」


サーロイン 「立ち去るぞ」
開けるぜ!
三洲次 「やめろって(ずるずるずる…)」
「箱ごと木端微塵に爆破すりゃ大丈夫だって!(ずるずるずる…)」
三洲次 「中のアイテムも壊れるから意味無いって(ずるずるずる…)」

宝箱は諦めて、第二玄室へ......


──── 第二玄室(2周目)


ギィィィ........



パタン!


サーロイン 「今のは『逃げる時』だ」

入り直す。

バンッ!



久々のフロストジャイアントーーー!!!

やったーーーー!!!!


楽勝ぉっ!!!


ランプ 「今回全然良いアイテムが出てませんから、1度ぐらいはレアアイテムを!!!」


「いでででっ!!」
三洲次 「今回全然失敗してないから、1度ぐらいは失敗しておいたのか?」
う゛ーーっ!!!


・エルフの鎖帷子

しょぼ..........

ランプ 「ぐすん………」
サーロイン 「しょうがない。
 じゃ、桃の治療が済んだら、次の玄室へ行こう」


......と、歩き出した途端!!!



アーチメイジ 「あれ? ローラーレンジャーズじゃん」
サーロイン 「あれ? 上級魔術師協会じゃん」
アーチメイジ 「お前ら、また荒らし回っているのか?」
サーロイン 「お前ら、また徘徊しているのか?」
アーチメイジ ここで出逢えたのも、何かの因縁!!
 貴様らを、ぶっ殺してやる!!
サーロイン ここで出逢えったのは、何かの不運!!
 貴様らから、逃げ切ってやる!!
アーチメイジ 「へ?」
サーロイン 関わりたくない奴が出て来た時、それは『逃げる時』だ!!!


「にげる」をポチッとな。

アーチメイジ 宿敵と出会った時の選択は、ただ1つ!!!
 それは『逃がすな』じゃ!!!
サーロイン 「は?」
ブリスケット 「うわっ?!
 回り込まれたっす!!」
サーロイン なにぃ!?
   
アーチメイジ わしらの怒りは有頂天!!!
 カム着火インフェルノォォォォオオウ!!!
   
   
アーチメイジ いくぞおおぉぉっっ!!!
 マジック・コンサアアァァァトオオォォォッッ!!!!
   
サーロイン 「え? どこかで似た名前を……」
三洲次 「あ、あれは奴らの必殺技です!!!」
サーロイン 「そうだっ!!!
 しまったあぁぁっ!!?
   
アーチメイジ 積もり積もった憎悪は、イントロから激情を解き放つ!!!!
 灼熱の復讐心が生み出す、万物を凍えさす攻撃的なイントロォッ!!!
 それは……っ!!!


アーチメイジ マダルトオオオォォッ!!!
   
サーロイン なにぃ?!!


サーロイン ふぐぉおおおぉぉっ!!!

LVL8ビショップA 我らの憤怒と呪怨の唄を、
 とくと聴けえええぇぇ!!!


ロース きゃあ!!!

ハイウィザード コンサートのクライマックスは、やはりこれだ!!!!
   
ブリスケット 「ぐ……っ!」
ランプ 「まさか、また……」
   
ハイウィザード 憎悪と怨恨が渦巻き、全ては極点に集約される!!!
 混ざり合って頂点に達した恩讐は、一点で爆発し、全てを消滅させる!!!
   
サーロイン 「え……?!」
三洲次 「こ、この表現は………マダルトではない……?!」
   
ハイウィザード 最強最大にして究極の攻撃魔法おおぉぉぉっ!!!!
   
ロース 「うそっ?!!」
ブリスケット そ、そいつぁは、まさかああぁぁっ?!!



……………………………………
敵たち 「「……………………………………」」
ハイウィザード 「……………………あれ?」


三洲次 「うん……まぁ………確かにダメージ量は最強最大だけど………」
ランプ 「アンデッド用ですよね、それ…………」


アーチメイジ てめぇぇ!こんな時に!!(ドカ!ボコ!)
ハイウィザード 「イタッ!イタィッ!!」
ビショップA なんて呪文唱えんだ!!(バキ!ベシ!)
ハイウィザード 「いてっ!いてぇっ!!」
ビショップB マジメにやれっ!!(ドコ!ボカ!)
ハイウィザード 「ゴメンなさい!ゴメンなさい!!」


サーロイン 「………………………………」
ブリスケット 「なんかいつも通りで安心したっす」
ロース 「この方があいつららしいわよね」

ビショップB 「あ、そうだ!」
   
サーロイン 「ん?」


ビショップB フィナーレは、最高潮に沸いた熱狂が魂を揺さぶる火焔のレパートリーィィっ!!
   
サーロイン ぐおおおぉぉっ!!!


逃走失敗ターン終了........


ランプ 「ぐぉぉ………」
三洲次 「く、くそ……っ!」
サーロイン おのれええぇぇ!!!
 激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム!!!
ブリスケット 「マジでなんすか、それ?」
   
アーチメイジ ふははははは!!!
 さてはアンコールを望むかっ?!!
   
サーロイン あぁ!! 素晴らしい演奏をありがとうな!!
 これが俺たちからのスタンディングオーベーションだあぁっっ!!!


アーチメイジ ひゃああああああ!!!



ハイウィザード達 「「ありがとうございましたあああぁぁぁっ!!!」」


サーロイン 「やれやれ…………」
三洲次 「思わぬところで、6代目を倒しちゃいましたね……」
ロース 「もう本当に勘弁してほしんだけど、あいつら………」
ランプ 「また復活する前に、『守りの盾』を見つけましょう」
ブリスケット 「じゃ、最後の玄室へ行きやすか……」





──── 第三玄室(2周目)


三洲次 「えぇと……白状すると、またアーチメイジ2連戦とか予想していました………」
ロース 「その発言止めてもらえる………実際に他の敵で何度も起きてるから………」
サーロイン 「とりあえず、こいつらを倒すか」
三洲次 「じゃ(スラッ!)」


三洲次 「…………あれ?」
サーロイン 「何やってるんだ、おまえ。
 そこで見てろ」


サーロイン 「…………あれ?」
ロース 「あなたもそこで見てて」
サーロイン 「グスン……………」
死ねええええぇぇ!!!


デーモンA グハアアアァァッッ!!!(ズシャーン!)

ランプ 「さすが」
ブリスケット 「ほんに何すか、この違いは……」
ロース 「あなた達、恥ずかしくて逃げ出したいなら、逃げていいわよ」
ロイン&三洲次 「「グスン……………」」



三洲次 「この玄室でこの罠の時、それは『逃げ…」
逃げんなっ!!(ガシッ!!)
三洲次 「ちょ!?」
だから、てめぇはあたいの傍に居んだよ!!(ずるずるずる…)」
三洲次 いやだああぁぁぁ、毒に侵されたくなーーい!!(ずるずるずる…)」
   
ランプ 「今日2回目ですよ……」
ロース 「じゃ、今回も大丈夫でしょ」


ブリスケット 「指輪が1個だけっすか……」
三洲次 「ぜぇ……ぜぇ……寿命が縮まる………」
ロース 「ちょっと過敏過ぎじゃない?」
「~~♪」
サーロイン 「じゃ、鑑定しよう」

......と、キャンプを開こうとした途端!!!


サーロイン 「え!?」


サーロイン 「え?!」


三洲次 「なんだよ………」
ロース 「ビックリさせるわね」
ランプ 「気付いてないですし、逃げます?」
サーロイン 「一匹ぐらいなら、チャチャッと片付くだろう。
 こういう時の選択は、『逃げるな』だ!!
 とやっ!!!


サーロイン 「…………あれ?」
ロース 「恥ずかしくて逃げ出したいなら、逃げてもいいわよ」
サーロイン 「グスン……………」
死ねええええぇぇ!!!


ドラゴンA グエエエェェェッッ!!!
   
ランプ 「さすが」
ブリスケット 「ほんに何すか、この違いは……」
サーロイン 「………………………………」
三洲次 「………とりあえず鑑定しようぜ」



指輪は「宝石の指輪」でした........。




本日の冒険は、ここまで!


………


………………


………………………


………………………………


………………………………………


地上に戻ったら、超久~しぶりに、ランプ(司教)レベルアップ!!


さりげなく「力」を失っているが、まぁ、そこはどうでもいい!!

待望の呪文の習得!!


さぁ、何を覚えたのか?!



マディ習得!!!


きたーーーーーーっ!!!

とうとう司教もここまで成長したぞおおぉぉぉ!!!!



長い旅路だ..........






──── ギルガメッシュの酒場 夜......

ブリスケット 「さぁ、一日の疲れをビールで吹っ飛ばしやしょう!!」
サーロイン 「そっちが空いてるな、そこにしよう」

ローラーレンジャーズの6人がテーブルに向かっていると、
賑やかな店内の喧騒に負けない声で、厨房からが聞こえてくる........

??? 「さかな、さかな、さかな~~~♪
 さかなを食べ~ると~~~♪
 あたま、あたま、あたま~~~♪
 あたまが1~あが~~~る♪」

ブリスケット 「…………なんすか、あの歌?」
ロース 「さぁ…………」

6人がテーブルに付くと、元親衛隊長だったコックがやって来た。

酒場のコック 「お疲れ、いつも通りビールにするかい?」
サーロイン 「あぁ、頼むよ。
 ところで、あの歌は?」
酒場のコック 「あぁ、あれね………。
 朝、食い逃げした少年がいたんだが、金を持っていなかったので、働いて返してもらってるんだ」
ランプ 「あぁ、朝の少年ですね」
酒場のコック 「……もらってるんだが、料理しながら、ずーーっと歌い続けてて………」
三洲次 「変わった奴ですね」
サーロイン 「どんな少年なんだ?」
酒場のコック 「どうも地方の君主の息子らしいんだが、親が世間勉強のために、独りでこの地に放逐したらしい。
 だけど働いたことなど無く、どうすれば働けるかも知らなかったらしい」
ロース 「世間知らずなのね」
酒場のコック 「で、親から貰った金を食い潰して、食うのに困っての行動だったよ」
三洲次 「実家に戻ればいいのに」
ブリスケット 「放逐するほどの両親じゃぁ、『戻って来るな』ときつく言われてんじゃねぇっすか?」
酒場のコック 「将来は自分もロードを目指しているらしいんだが、あの感じじゃどうなるやら……」
サーロイン 「ロード……?」
ランプ 「それって………」
三洲次 「ここの地下で………」
ブリスケット 「なんか既視感が………」
ロース 「あるわね………」
酒場のコック おーーーいっ!!
 ビール6つ持って来いっ!!!
君主の少年 はーーいっ!!

すぐにビールのカップを6つ持った少年が厨房から出て来ると......

貴族の少年 「ビール、ビール、ビール~~~♪
 ビールを浴び~ると~~~♪
 あたま、あたま、あたま~~~♪
 あたまが濡れ~ちゃう~~~♪」

......少年はローラーレンジャーズのテーブルにビールのカップを6つ置いた。

酒場のコック 「おい、よく聞くんだ。
 この方々はローラーレンジャーズ。
 この地で、今もっとも魔除け奪還に近いパーティーだ。
 お前も自己紹介をしな」
君主の少年 「はい!」
   
君主の少年 「こ~んど越してきた、僕です!」
サーロイン 「僕って、誰だよ?」
君主の少年 「は~じめまして、ときちゃうんだ!」
三洲次 「きちゃうのかよ……」
君主の少年 「魔法はそれほど得意じゃない!」
ランプ 「君主になれるんですか?」
君主の少年 「ケンカも言うほど強くない!」
ロース 「ここでやっていけるの?」
君主の少年 「月火水木、一週間、中で日曜が大好きで~」
ブリスケット 「そこは分かりやす」
君主の少年 「平均点の子供だーーい!!」
サーロイン 「平均点かどうかは周りが決めるんだ」
君主の少年 「分かってくれたら、けっこうけっこう」
三洲次 「全然分からねぇよ………」
君主の少年 「こ~んな、僕です!
 よろしく頼みます!!」



酒場の準レギュラーも増やして、はてさて、どうしよう........
酒場の準レギュラーも増えて、はてさて、どうなるやら........


 

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「147.三匹を斬る!」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 17 154 18 18 17 18 17 14 1 0 なんかアイテ運が絶っ不調だなぁ……
三洲次 17 150 18 18 18 18 18 18 5 4 ってか、本当に「守りの盾」って出るの?
21 161 18 18 18 18 18 18 0 0 奇襲に弱くなったなぁ……最近、油断し過ぎだろ。
ロース 20 161 17 18 18 18 18 14 0 2 なんかティルトウェイト唱えてるだけかも。
ランプ 24 130 16 18 18 17 18 18 0 9 とうとうマディ習得!これで安全度がさらにアップ!
ブリスケット 19 142 18 18 18 18 18 15 3 5 最近、カルフォ唱えてるだけじゃね?

 


【更新履歴】
2021年10月30日:台詞を一部見直し。ステータスランの更新漏れを修正。次ページへのリンクを設定。
2021年10月23日:新規公開。