62.魔神マイルフィック

【登場人物】  
ロイン 「ローラーレンジャーズ」リーダーの魔法使い。
三洲次 密航してきた日本男児の盗賊。発音は「みすじ」。
訓練所を首席で卒業した侍の少女。すぐ暴れる。
ロース こんな名前だが細身の美人僧侶。エルフだしね。
ランプ お金一筋のエルフの司教。自分の店を持つのが夢。
ブリスケット 日本オタクのエルフ。侍で、あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約10分



さて、前回ポイゾンジャイアントに奇襲され、
ズタボロになって帰ってきたパーティーですが、
ここでロイン(魔法使い)レベルアップ!!


H.P.が4アップして90台に成長
レベル17の魔法使いのH.P.としては、まぁ良い方だと思う。


それでは....、


....今回も地下10階を回っていきたいと思います。


──── 第一玄室


前回のトラウマが癒えてないのに、
いきなりコレですかああぁあっ?!

ブリスケット 「いきなりっすかああぁっ?!!」
ロイン 「ま、まさかっ?!」
ロース 「またポイゾンジャイアントなの?!」
ランプ 「許してくださいっ!!
 許してくださぁーーいっ!!!
「………いや、違うぜ」
ブリスケット 「へ?」
「地下9階にも居た奴だ」
ロイン 「な、なんだ………、
 それなら…」


キメラA ゴゥオオオオォォッッ! ! ! !
三洲次 やっぱりブレスなんじゃんんんっっ!!!


ブリスケット 「うわちゃちゃちゃあぁあっっ!!」
ランプ 「熱っ!熱っ!!熱ぅぅっ!!
「ちっ…、だらしね…


ふごぉっ!
三洲次 「……お前だって、最近奇襲でやられてばかりだろ……」


ロイン 「全員、無事かっ?!」
ブリスケット 「ぜぇ…ぜぇ……こ、これぐれぇなら……」
ランプ 「ポイゾンジャイアントを一度体験したら……、
 はぁ…はぁ……か、かわいく思える方です……」
ロイン 「よし!反撃だ!!」


ロース 「やり返してやったわ!」
ロイン 「うむ……」

ポイゾンジャイアントの奇襲を体験すると、

「モンスターはとつぜん、おそいかかってきた」

ってメッセージが出るだけで、全身が一瞬凍り付きますね......。


まぁ、今回は大した被害は無く、良かった......。


………………………

………………

………



ブリスケット 「あっしらって、本当に強くなってんすかね…?」
ロイン 「装備は揃ってきてるし、強くはなってるだろ」
ロース 「その割には、ここに来た頃より、
 むしろ今の方が死者が出ることが多いわよ?」
「いちち……」
三洲次 「桃も、最近はやられることが多いし…」
「ぁあ? なんか言ったか?」
ブリスケット 「まさか地下10階さえ飽きてきたなんて
 言わねぇっすよ…?」
「もう弱い奴なんて、無視していいだろ」
ランプ 「あ! その意見、賛成ですっ!!
 戦うのは強い敵だけでイイですよね?!」
三洲次 「良いアイテム持ってる敵だけ……の間違いだろ、それ……」
ロース 「前回強敵に殺されたの、もう忘れたのかしら……」
ブリスケット 「なんて喋っている内に、第二玄室へ着きやしたぜ」

──── 第二玄室




デーモンA ギィシャアアァァアッッ!!!
ブリスケット 「こ、こやつらはっ?!」
ランプ 「また、例の3匹組ですかっ?!」
やる気出てきたあああぁぁっ!!!
ロイン 「え?!」


デーモンA グャギャギィギャギャアアアァァッッ!!!ドシャーーンッ!)」
てめぇらあああぁぁっっ!!!
 かかって来いいぃぃっっ!!!
デーモンB 「グゥ?! ゴノォオガギィィイッ!!!
デーモンC ゴォロォズゾォォオオッッ!!!
三洲次 「ちょ、挑発するなってっ!!」
ロイン 「待て!」
三洲次 「え?」
ロイン 「一撃で倒せたなら……もしかして、
 頑張れば勝てたりし…
   

ブリスケット 「ふぉごおおおぉぉっっ!!!」
ロイン 「うおおおおぉぉっっ!!」


ロース 「きゃあああぁぁぁっっ!!!」
三洲次 「無理っ!無理だって!!
 こんなの何ターンも耐えられないってっ!!!」 
ランプ 「ロインっ!! マロールっ!!
 早く! 早くっ!!」
ロイン 「く……くそっ!」



ランプ 「ぜぇ……ぜぇ……」
ロース 「1ターンの途中でも、このダメージよ……」
三洲次 「あいつらだけは……はぁ……はぁ……、
 絶対に無理だって……」
ブリスケット 「やっぱり、あっしらって……、
 ここに来た頃から……、あまり変わってねぇのでは?」
ロイン 「と…とりあえず地上に戻ろう……」



………………………………



………………………



…………



……





──── 地下10階 ワードナ事務所


燭台の灯りで照らされた事務所内は、
蝋燭の炎の不規則な揺れにより、ほのかに明るくなったり、
薄暗くなったりを繰り返している......。

その灯りの揺れ方は、生き物が呼吸をするかのように
静かに明暗を繰り返しており、それはまるで
この事務所の中が、息をする魔物の腹の中かと錯覚させるようであった......。


その仄暗い事務所の中に、長いローブを身に纏まったアーチメイジが現れると、
部屋の中央まで歩を進めてきた。

部屋の中央には玉座のような大きな椅子が、こちらに背を向けて置かれている。
そこにはワードナが座っており、右手には赤い鮮血のようなワインが入ったグラスを持ち、
彼はそのグラスをゆっくりと回していた........。

アーチメイジが左手の壁の方にそっと目をやると、
そこには腕組みをして壁に寄りかかり、
凍るような目で彼を見ているパンバイアロードが立っていた。

アーチメイジは視線を玉座に戻すと、ゆっくりと口を開いた.......。


アーチメイジ 「ワードナ様。
 アポイントに応じて下さり、ありがとうございます」
ワードナ 「……………………」
アーチメイジ 「今日は、折り入ってご相談が……」
バンパイアロード 「……………………」
アーチメイジ 「例の地上から来ている、
 ローラーレンジャーズとかいうパーティーのことです」
ワードナ 「……………………」
バンパイアロード 「……………………」
アーチメイジ 「もはや我々の手だけでは、とても奴らを止めることは不可能です。
 そこで、奴らを潰すための強力な魔物を、お貸しいただきたくて、
 お願いに上がりました」
ワードナ 「……………………」
アーチメイジ 「……………………」
ワードナ 「……………………」
アーチメイジ 「是非ともお力添…
ワードナ 「止めることは不可能?」
アーチメイジ 「ま……、まことに情けないのは重々承知の…
ワードナ 「3代目は………、奴らの前で………コントをやったそうじゃないか?」
アーチメイジ 「そ、そんなことまで、お耳に入っていらっしゃるのでっ?!」
ワードナ 「しかも………あの『聖なる鎧』まで……取られたそうだな……?」
アーチメイジ 「そ……それは……、その………」
ワードナ 「とても………真面目に止める気があるとは思えん………」
アーチメイジ 「さ、3代目は人選ミスですっ!!
 わっ、我ら4代目は心を入れ替え、任務を遂…
ワードナ 『倒せないから、魔物を貸してくれ』が、
 心を入れ替えた奴の言うことかぁっ?!!

ワードナがワイングラスを床に叩き付けると、
グラスが割れる音が部屋全体に響き渡った!!!

アーチメイジ 「も、申し訳ご…
ワードナ 貴様の脳ミソは豆粒かっ?!!
アーチメイジ 「そ、そんな……」

ワードナは玉座から立ち上がると、こちらに振り向き、
怯えるアーチメイジを恐ろしい目で睨みつけた!!

ワードナ 違うなら、どうすべきか言ってみろっ!!!
アーチメイジ 「そ、それは……ま、まず……精鋭を集め…
ワードナ 協会の精鋭は、根こそぎ殺されたではないかっ!!!
アーチメイジ 「いや……、その………」

突如、ワードナはものすごい勢いで両手で印を結ぶと......、

ワードナ だいたい貴様に魔物を貸して、どうなると言うのだっ!!!
アーチメイジ 「そ……、それは………」

....信じられないスピードで呪文を詠唱しだした!!!

アーチメイジ 「あ……、ぁ…………」

部屋中の燭台の炎が、見えないエネルギーで大きく揺れだす!!!

ワードナ 「…………………!!!

そして、詠唱を終えたワードナが、
両手を前方にいるアーチメイジの方に伸ばすと....、

アーチメイジ 「ぃぃやああぁぁ………………」

.... 巨大な呪文の声が、部屋の中に響き渡った!!!



ワードナ ソコルディィィッッ! ! ! !
   

アーチメイジ 「……え……??」
バンパイアロード 「…………………………」

まるでその声に呼応するかのように、迷宮全体が大きく揺たかと思うと、
部屋の中がまばゆい明かりで溢れる!!!

アーチメイジ 「え?………え…?!」

そのまばゆい明かりの中、ワードナとアーチメイジの間で、
幾つもの雷鳴が鳴り響くっ!!!

ワードナ 「…………………………」

雷鳴が鳴り止み......、部屋がゆっくりと本来の仄暗さを取り戻していく中......、

アーチメイジ 「……あ…………………」


....ワードナとアーチメイジの間に、
宙に浮く大きな影が、少しずつその姿を現す........。


アーチメイジ 「こ………これは………?」
   
バンパイアロード 「魔神………マイルフィック……!」


そこには、魔界から召喚された魔神マイルフィックが、
静かにワードナを見下ろして浮いていた。


マイルフィック 「久しぶりじゃぁないかぁ。
 元気か、じじぃ?」
ワードナ 「腹は減ってるか?」
マイルフィック 「いつでも」
ワードナ 「活きのイイのが居る」
マイルフィック 「この前の奴らの生命力は、マズイのが混ざってたぞ!!
 年寄りはダメだ!!!」
ワードナ 「文句を言うな。元の世界に戻りたいのか?
 お前がこちらに来れるのも、元に戻るのも、
 オレ次第なんだぞ!」
マイルフィック 「せっかく来たんだ。
 どんな奴らか、聞かせてくれ」
ワードナ 「自分で確認しろ」
マイルフィック 「ぅおうぅ、そうしよう」
ワードナ 「お前は食事にありつけ、
 こちらは邪魔者を追い払える」
マイルフィック 「お互い良い取り引きってことかぁあ?!
 ぇえ? じじぃよぉ!?
ワードナ 「……………………」
マイルフィック はぁーーはっはっはっはっはっ……!!!」

マイルフィックは笑い声とともに煙に包まれ、その煙が消えると、
笑い声もマイルフィック自身も、そこから消えていた....。

アーチメイジ 「…………………………」
ワードナ 「貴様に………あいつをコントロールできるのか?」
アーチメイジ 「い…、いえっ!」
ワードナ 強力な魔物を貸せなど、身のほど知らずがぁあっっ!!
アーチメイジ 「も、申し訳ございませんっ!!」
ワードナ 今一度、機会を与えてやるっ!!!
 自分なら何ができるか、よく考え直してこいっ!!!
アーチメイジ 「はいいぃっっ!!!」

慌てふためくようにアーチメイジが事務所から出ていくと、
部屋の中には再び静寂が戻ってきた........。


バンパイアロード 「お優しいですなぁ………」
ワードナ 「…………………………」
バンパイアロード 「部下にチャンスを与え……、
 頼みごとも叶えてやる………」
ワードナ 「…………………………」
バンパイアロード 「さすがですよ……」
ワードナ 「…………………………」


燭台の炎は落ち着いた揺れを取り戻しており、
事務所の中は仄かな灯りが、再び明暗を繰り返していた......。


………………………………


……………………


…………


……






翌日、早朝

リルガミンの街に、新しい朝を告げる太陽の光が降り注ぎだした頃......


──── ギルガメッシュの酒場 朝食

三洲次 「……うぃ~す……っ」
「……うぃ~す……っ」
ロース 「相変わらず遅いわね、あなたたち…」
三洲次 「とりあえずぅ……ホットコーヒー……もらえるぅ?」
「とりあえずぅ……バナナとミルクぅ……」
ロース 「はいはい……(コポコポ……」
   
ランプ 「なぁ、ロイン?」
ロイン 「ングング……ん~?」
ランプ 「昨日も桃が言っていたけど、地下10階で、
 いまだにゴーゴンとかファイアージャイアントとかと戦ってるけど、
 もう止めないか?」
ロイン 「ングッ……昨日の話しの続きか?」
ランプ 「あいつらと戦ったって、大した経験値にならないし、
 いいアイテムだって出てこないですよね?」
ブリスケット 「ランプはんの目当ては、アイテムだけっすよね?」
ランプ 「否定はしません。
 でも、せっかく素晴らしいアイテムを入手できるチャンスがたくさんあるのに、
 ゴーゴンとかと戦うのは、そういうチャンスをみすみす逃してるのと同じですよ」
ロイン 「確かに、その通りだな」
ランプ 「これからは、良いアイテムを持っている奴だけを狙っていきません?」
三洲次 「ほとんど……ムグムグ……盗賊だな」
ロース 「あなたじゃない」
ランプ 「もっと効率的に良いアイテムを狙って戦うべきです!」
ブリスケット 「目当てじゃねぇ敵ばかり出やすと、逃げまくることになりやすぜ?
 それが効率的かは、怪しいっすね」
ロイン 「まぁ、昨日…俺も家に戻ってから考えたんだが、
 ランプの言うことももっともだし、
 そろそろ方針転換しても良い頃だと思う。
 だからこれからは、レアなアイテムを持ってると言われる魔物だけを狙って、
 戦っていくことにしよう!」
ランプ 「よっしゃぁーっ!!!」
三洲次 「お前……本当に善の戒律の司教か?」
ロース 「考え方が完全に自分の利益中心よね」


………………………………


と、言う訳で、今回から....



....良いアイテムを持っている敵だけを選び、戦っていきます


あ、三洲次(盗賊)レベルアップしましたけど、
特筆することも無いので、割愛します。


──── 第一玄室


では、いってみましょう!


パス1!


パス2っ!!



論外っ!!!



三洲次 「ぎゃぁあ!!」
シーフA 「やいっ! てめぇらっ!!」
シーフB 「金目のもんを…
ブリスケット 「さいなら~!!!」
シーフB 「…あ! おいっ?! こらっ!」
シーフC 「ちょ!待てよ…」



三洲次 「いでで……っ」
ロース 「ねぇ、ちょっとロイン?」
ロイン 「ん?」
ロース 「これ、本当に効率いいの?
 敵の奇襲を喰らうことも多くなるし…」
ロイン 「まぁ、いざとなれば城にはすぐ帰れるし、
 多少の被害には目をつむろう」
ロース 「大丈夫かしら…?」
ランプ 「大丈夫です!
 もっともっと強い敵を狙っていきましょう!」」
三洲次 「お前、最近 死にまくってるの忘れたの?」
ブリスケット 「とりあえず、もう一度入りやすぜ……」


ギイイィィ......ッ



 

??? 「どうやら………強い相手を………
 望んでいるようだな………」
ロイン 「え? どちら様で?」
??? 「ならば…………、
 相手をしてやろうっ!!!
ロイン 「え?!」




来たああぁぁっっ!!!
魔神マイルフィック!!!!

ウィザードリィ#1 最終フロア、
最強の敵っ!!!!

とうとう現れやがったっ!!!!


ランプ 「こいつは……魔神マイルフィックですっ!!」
ブリスケット 「え…? 魔神って、つまり魔界の神っすか?」
ロース 「なんでそんなのが、こんなところに居るのよ?!」
ロイン 「誰かが魔界から呼び出しとしか思えん…」
ブリスケット 「いったい……誰が……?」
ランプ これは最高級のお宝ゲットのチャァーンスッ!!!
三洲次 「……お前のマイペースぶりは、もう尊敬の域だな…………」
   
マイルフィック 「ぉぉお~~、どいつも若いぞぉお。
 冒険家の玉子かぁあ!?」
   
ロイン 「玉子じゃない!
 もう、立派なプロの冒険家だ!!」
   
マイルフィック いいぞぉ!!!
 新鮮な生命力をもった玉子だぁあ!!!
 実に美味そうだああぁぁああ!!!
   
ロース 「な、何よ?! どういう意味よ?」
三洲次 「ニワトリみたいな顔した奴に、
 美味そうな玉子とか言われたくないよ……」
   
マイルフィック 「んんんんんんん…?
 小僧ぉぉ……?
 もう一度言ってみろぉお!!!
   
三洲次 「ああ
 聞こえましたか。それはどうも!!
 感想を独りごとで言っただけなんだが……
 ……そうですか
 聞こえましたか……」
   
マイルフィック 小僧! 言うじゃあないかぁあ!!
 前言撤回だな。
 お前らは、新鮮な玉子じゃあない。
 腐った玉子だっっ!!
   
ブリスケット 「誰が腐った玉子っすか……」
ロース 「そんなことより、どうするのよ?」
ロイン 「決まっている!!
 我々は、こういう敵を待っていたのだ!!
 当然、戦うぞ!!!」
ランプ 「もちろんです!!」
三洲次 「マジっすか?!」
ロース 「わ……私たちで、魔神に……勝てるかしら……?」
ロイン 「大丈夫だ!!
 為せば成る!!!
ランプ 意思あるところに、道は拓ける!!
ブリスケット 杏子より梅が安い!!
三洲次 「『案ずるより産むが易し』だろ…」


戦闘開始っ!!!

ブリスケット 「ちょえええぇぇっっ!!!」
三洲次 「てやあああぁぁっ!!!」
「喰らええぇぇっっ!!!」




ブリスケットをトップバッターに、
前衛が立て続けに攻撃をするが、全然倒せず!!!

ブリスケット 「マジっすか?!」
三洲次 「全然倒せねぇ!?」
「ちっ!!」
   
マイルフィック ははははははっ!!!!
 それっぽっちかぁあ?!!
   
ロース 「ブリ助と三洲次はともかく……」
ランプ 「桃でさえ倒せないとは……」
ロイン 「これまでの敵とは………
 明らかに格が違う!!!」
   
マイルフィック おぉおおいっっ!!!
 ジャイアントどもよぉおお!!!
 まずはお前らが相手をしてやれぇぇええ!!」
ジャイアント達 「「フゥォォオオオッッ!!!」」
   
ロイン 「舐められたもんだな……。
 お前らはお呼びじゃないっ!!」



ジャイアント達 「「ギィギャアアアァァァッッ!!!」」
マイルフィック 「ほぉ~~~お………」 
   
ランプ 「脅威が減りましたね!!」
ロイン 「これで……、マイルフィックに集中できる!」
   
マイルフィック 「少し暑くなってきたなぁあ?
 そう思わないかぁああ?!
   
ロイン 「…は?」
   
マイルフィック 「こんな暑いと、腐った玉子がますます腐って
 味が落ちてしまうっ!!!


ブリスケット 「ふおおぉぉおおおっっ!!!」
三洲次 マダルト(凍結魔法)! ! !



ロイン 「ぐほぉ!」
ブリスケット 「大丈夫っすか?!」
ランプ 「ほ…炎の杖があるから……な、なんとか…」
   
マイルフィック 「これで少しは涼しくなったなぁあ」
   
ランプ 「ただ……2度とは撃たせません!!」


ランプ 「く……くそっ!」
ロース 「ここは専門職に任せてっ!!」


ロース 「うそっ?!」
ブリスケット 「呪文の邪魔は無かったっすが……」
ロイン 「全然効かないとは……」
三洲次 「な…なんだよ……、こいつ……」


1ターン目、終了




マイルフィック 所詮は腐った玉子っ!!
 身のほどをわきまえた方がいいぞぉおおっ!!
   
ブリスケット 「な……なかなか手強ぇじゃねぇっすか……」
ロース 「まだ、戦うの?!」
ロイン 「別にそこまで絶望的じゃないっ!!」


ロイン 「戦闘、続行だっ!!!」

2ターン目!!!


ランプ 「もう一度、呪文を封じてやります!!」
ロース 「今度こそっ!!」



ランプ 「くっ!!」
ロース 「やっぱり全然通用しないわっ?!」
三洲次 「今度はランプの方が邪魔が無かったけど…」
ブリスケット 「やはり通用しねぇっすかっ?!」
ランプ 「こ……これは……、
 レベルが……違い過ぎますっ!!」
ロイン 「……"神"と言われるだけのことはあるな……」
   
マイルフィック やはりお前らは、腐った玉子だなあぁぁああ!!
 威力が無さすぎるわっ!!!
   
ロイン 「そうそう、涼しくなったところを悪いが……」
   
マイルフィック 「ん~~…?」
   
ロイン 俺は暑い方が好みなんだっ!!!
 ティルトウェイトォォォオオッッ!!
三洲次 「きたっ!!」



ロイン 「げっ!!」
ロース 「そんなっ?!」
   
マイルフィック はっはっはっはーーーっっ!!!
 ショボいわっ!!!
 ショボ過ぎるわぁぁあっっ! ! !
   
ブリスケット 「こ……こやつ……」
三洲次 「ど……どうすれば……」
どきなっ!!!
三洲次 「え?」
あたいは同じ失態を2度繰り返さねええぇぇっっ!!!


マイルフィック ふぅごぉおっ! ! !
   
三洲次 「やった!!!」
ブリスケット 「さすが桃っち!!」
けっ!!
   
マイルフィック 「ふ……ふふ……、
 ふははははははははっっ!!!
   
ロイン 「や……殺った……んだよな?」
ランプ 「と……、思いますが………」
   
マイルフィック 「我は不死身………!!!
 我は不滅………っ!!!」
   
ロース 「身体が……、少しずつ煙になっていくわ!!」
   
マイルフィック 我は身体が滅しても、また蘇るっ!!!
 貴様らのことは、よく分かったぞっ!!!
 特にそこの生意気な小僧と小娘っ!!!
 お前らは、よ~く覚えておくからなっ!!!
   
三洲次 「忘れていいよ……」
「……………………」
   
マイルフィック いずれ、また会おうぞっっ! ! !
 ……はぁーーはっはっはっはっはっ…… ! ! ! 」



勝利


ブリスケット 「煙とともに……消えていきやした……」
ロース 「殺られても……、あんな余裕があるなんて……」
ロイン 「さすが魔界の神……。
 死とか、そういうのものを超越した存在だな……」
三洲次 「何度も相手にしたくない奴ですね……」
ランプ さぁ! お待ちかねの
 お宝タァーーーイムッ!!!
ブリスケット 「そのマイペースさ……、本当に尊敬に値しやすよ……」
ランプ 「これほどの相手なら、
 良いアイテムが期待できますよ!!!
 さぁ!! 三洲次!!
 レッツ オーーープンッッ!!!



ロース 「『よろい』と『たんとう』が入っていたわ!」
ランプ おおおぉぉ!!!
 鎧は、もしや2個目の『聖なる鎧』かぁああっ??!

 



腐った皮鎧。


ランプ 「………………………………」
三洲次 「腐ってんのは、てめぇのアイテムの方じゃねぇか……」

 


「63.?ぶき」へ



名前 LV H.P. コメント
ロイン 17 91 18 18 14 18 18 16 0 0 最近カッコイイ台詞が多いな(結果は別として)
三洲次 20 137 18 18 15 18 18 18 1 3 そういや今回、解錠シーンは実質ゼロだな。
15 127 18 18 18 18 17 18 0 0 本当に ここぞという戦いでは、最後を決める。
ロース 17 125 18 18 18 18 18 17 0 2 マイルフィックのレベルは25なので....
ランプ 16 55 17 18 18 15 18 11 0 7 ....モンティの成功率は14%。そりゃ、無理だ。
ブリスケット 15 132 18 18 18 17 18 15 1 4 お前がマカニト覚えたら、便利なんだけどな。

 


【更新履歴】
2021年 7月 3日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2020年10月19日:画面写真を一部入れ替え。
2020年 2月17日:誤字を修正。
2020年 2月 9日:台詞を一部見直し。次ページへのリンクを設定。
2020年 2月 2日:新規公開。