115.ちょっと待てや

【登場人物】  
サーロイン ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
元接近戦最強の少女。現在は盗賊。すぐキレる。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約8分
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今回もアイテム全種類入手を目標に、地下10階第三玄室までを回ります。


前回、バンパイアから「回復の指輪」をゲットし、残る未入手のアイテムは、いよいよ......

・守りの盾
・破邪の指輪

....この2種類だけとなりました!

では、いってみましょう!




………………………………


……………………


…………


──── 地下10階 某所....
     上級魔術師協会(4代目) 本部

アーチメイジ はあああぁぁぁ~~~………」
ビショップA 「どうされました?
 大きなため息をつかれて?」
アーチメイジ 「せっかく考えた暗殺チームのアイデアが、不発に終わりやがって……」
ビショップA 「はぁ…」
アーチメイジ 「くそっ! 役に立たん部下ばかりめっ!!」
ビショップA (……うわぁ……イヤなタイミングに居合わせちゃったよ………)
アーチメイジ 「このままではワードナ様の雷が落ちるのも、時間の問題じゃぁ………」
ビショップA 「…………………………」
アーチメイジ はあああぁぁぁ~~~………」
ビショップA 「…………………………」
アーチメイジ 「……………………………………」
ビショップA 「あの………部屋に籠って悩まられるより、外に出て歩きながら考えられた方が、
 気分転換になって、新しいアイデアが出たりしませんかね?」
アーチメイジ 「ん~~………まぁ、それもそうだな。
 では、地下10階を巡回がてら、次を考えるか……」
ビショップA 「行ってらっしゃいませ」
アーチメイジ 「お前も来るんじゃよ!」
ビショップA 「えぇぇ、私もですかぁ? (ちぇっ…せっかく離れられると思ったのにぃ……)」

…………


……………………


………………………………




本日も変わらず、ローラーレンジャーズ地下10階に降り立つ!


──── 地下10階


三洲次(侍)「回復の指輪」を身に着けたので、彼にも「+」記号(回復マーク)が付いた。
うん、これだけで、ちょっと嬉しくなるね!

三洲次 「『回復の指輪』なんてレアなアイテムを身に付けると、一段とやる気が湧いてきますね!」
サーロイン 「まぁ、回復効果のあるアイテムで言えば、俺の『聖なる鎧』の方が全然上だけどな」
三洲次 「なぜです?」
サーロイン 「なんと言っても、3種の神器の1つだからな!
 『回復の指輪』とは、価値が違うさ!価値がな!」
三洲次 「……ま、いいですけど………」

では....、


....第一玄室です!!

バンッ!        ← 扉を蹴破った音


おおぉいっ!!


げえ!!?
ポイゾンジャイアントの奇襲っ!!!

......と、思ったが......、


....そもそも2匹だし、ブレスを吐いてきたのも1匹だけだったので、あまりダメージは喰らわず。

ラッキー!!


通常ターンになり、ロースマカニト(Lv7以下の魔物を倒す呪文)であっさりと勝利!!
やっぱりロースは頼りになる。



ブリスケット 「メイジブラスターっすね」
「任せな」



ロース 「あら、2つも入っていたわ」
三洲次 「これは1部屋目から調子いいですね!」


豪華な皮鎧
破滅の短剣

サーロイン 「ま、結果が伴うかは、別の問題だな」
ランプ 「残念………」
ブリスケット 「さぁ、さぁ、並んで!
 毒ブレスのダメージを治療しやすぜ!」
ロース 「ロイン、三洲次、あなたたちは……」
2人 「「はい、はい、歩いて治しますよ」」
ランプ 「さっそく『宝石の指輪』が役立ちましたね」


いやぁ、歩いているだけで2人もH.P.が回復するって、これは便利だわ。

まぁ........


....意外と通路でも敵に遭遇するので、油断はできないけど。

しかし......、


....レベル8ビショップとかゴーゴンとか、そういう魔物ばかりなので、
特に問題にもならず、普通に逃げて回復を続けている。

かくして......、


....歩いての治療も済んだので、第二玄室へ向かう......その途中で!!


ランダム・エンカウント!!

サーロイン 「ん?」


サーロイン 「おい! もしかして、あいつ……」
三洲次 「え?」


サーロイン 「アーチメイジじゃないのか?」
ブリスケット 「例の協会の会長じゃねぇっすか?!
 なしてこんなところに……」

アーチメイジ 「そうか……あいつら、最近は第三玄室まで来ておるのか………」
ハイウィザード 「えぇ、このまま放っておくと、どんどん奥まで来るかと」
アーチメイジ 「くっそぉ~……何か良い手は無いものか………」
ハイウィザード 「久しぶりに、外部の者を雇いますか?」
アーチメイジ 「何か手ごろな奴はいるのか?」
ハイウィザード 「いくつか心当たりが無いことも……」
アーチメイジ 「そうか……ものは試しといくか……」

サーロイン 「…………………………」
三洲次 「何か喋ってますけど、よく聞き取れないですね……」
ロース 「何してるのかしら?」
ブリスケット 「散歩っすかね」
ランプ 「どうします?」
サーロイン 「あの様子じゃ宝箱は持ってないだろうから……」


サーロイン 「……こっちに気付いてないし、やり過ごそう」

なんか、アーチメイジとうとう登場したのに、先制になっちゃったよ。


これだと満を持して登場したのに、あっけなさすぎて、話しが面白くな....ゴホンゲホン....
....今はアイテム目当て!なので、先制してることだし、
ランダムエンカウントパスしましょうね!
ちょっとプレイが本末転倒がかってきた......


まぁ、その....とりあえず......


──── 第二玄室(1周目)

....第二玄室です。


バンッ!


サーロイン 「お? また、バンパイアか」
ランプ 「もしかしたら、また良いお宝を持ちかも知れませんよ、旦那」
サーロイン 「誰が旦那だ」
三洲次 「1匹だけだし、戦いましょう!(スラッ!)」
ロース 「あなた、本当に態度が変わったわね」


三洲次 「え?!」
ランプ 「あら? あっさりディスペルできちゃいました…」
三洲次 「経験値が……」
サーロイン 「ま、結果オーライだ」
ロース 「宝箱があったわよ」
サーロイン 「よし、ブリ助」
ブリスケット 「カルフォ!!」


三洲次 「俺、離れてよっかな……」
「逃げるなよ!(ガシッ!
三洲次 「いや、ちょっと……俺を掴みながら、片手で開けようとするなって…!」



「信用しろって」
三洲次 「ほっ………」
ロース 「あら、杖と鎧と、また2個入っていたわ」
ランプ 「お? 3連続で2個入りですか。
 バンパイアは当たり外れがデカいですが、今回は当たりの方かも知れませんね……どれどれ……」


ランプ ブホッ!!!
サーロイン 「な、なんだ?! どうしたんだ?!」
ランプ 「ちょ!!」


ランプ 『聖なる鎧』がありました!
サーロイン なにいいいぃぃっ?!!
ブリスケット 「これで3個目っすよ」
三洲次 「『聖なる鎧』って、思ってるよりも意外と出てきますね」
ロース 「ねぇ、ロイン?
 これって……そこまで貴重じゃないんじゃない?」
サーロイン 「な、なにを言う!
 『聖なる鎧』と言えば3種の神器の1つであって、
 3種の神器と言えば、それはもう希少で、貴重で、なんて言うかレアで……」
三洲次 「俺の『回復の指輪』の方が、まだ1個しか出てないから、こっちの方が貴重じゃない?」
ブリスケット 「鎧だけで言いやしても、『悪の鎧』や『英雄の鎧』の方が手に入れた数が少ねぇんで、レアっすよ」
サーロイン 「えぇぇ~~……」
ロース 「で、どうするの?」
サーロイン 「え?」
ロース 「また売っちゃうの?」
サーロイン 「いや、前回は気軽に売って後悔したからな。
 今回は、前衛でまだ回復アイテムを持たないブリ助に持ってもらう!」
ブリスケット 「お? ええんすか?」
サーロイン 「うむ。
 これで前衛全員が自動回復するから、奇襲時などに治療呪文の節約になるだろう」
ロース 「良いんじゃないかしら」
ランプ 「では……」



ブリスケット 「持ってるだけで、良いっすか?」
サーロイン 「うむ。
 それだけで、聖なる鎧の加護を受けられるぞ」


おーーー!!
前衛全員のH.P.に」記号(回復のマーク)が付いたぜ!

なんかここに来て、一気に装備が充実してきたな!!


では、第三玄室に行きましょう!!


──── 第三玄室(1周目)


バンッ!


??? 「……と、言う訳で、お前らへの依頼というのは……」
??? 「……ふむふむ………」


メイジA 「……最近、この第三玄室まで来ている………倒してほしいんじゃ……」
ハイマスター 「………容易い御用………」
メイジA 「……で、報酬だが………ぐらいで………」
ハイマスター 「……その額なら文句は無い……」
メイジA 「………それと…………」
ハイマスター 「おぉ、実は拙者は………を持っておらず………」
   
サーロイン 「メイジがハイマスターに何かを依頼しているな」
ブリスケット 「話しに夢中で、こっちに気付いてねぇっすね」
ランプ 「ちょっと遠くて、ところどころしか聞き取れないですよ」
三洲次 「ま、今の内にやっちゃいましょう!(スラッ!)」


ハタモト ぐわあああぁぁぁっ!!
ハイマスター 「な?!」
メイジA 「え?!」
サーロイン 覚悟っ!!
ブリスケット 「ちょえええぇぇっ!」
ハイマスター 「くっ!」
メイジA 「ぬおっ!」



サーロイン 「くそっ! 致命傷を与え損ねたか!?」
ブリスケット 「寸でで気付きやがったす!」

通常ターン!


メイジA 「こいつらじゃっ!!
 こいつらが、今話していたローラーレンジャーズじゃっ!!」
ハイマスター 「ちっ! 不意打ちとは卑怯な!!」
ブリスケット 「お主らにゃぁ言われたくねぇっす!(サッ!
ハイマスター なっ?!


ハイマスター ぐほおおぉっ!!
サーロイン 「ブリ助、やったなっ!!」
メイジA 「うわぁぁああ!!?」


メイジA ぐぎゃああぁっ!!
三洲次 「ほい! 一丁上がり!」


サーロイン 「先制できただけあり、楽勝だったな」
ランプ 「それでは、
 アイテムターーーーイムッ!!
ロース 「さっきの勢いに乗れば、良いアイテムが出るかも知れないわね!」
ブリスケット 「何が出やすかね?」
ランプ 「この勢いなら、『村正』か『手裏剣』がもう1個出てもいいはず!」
三洲次 「それこそ、未入手の『守りの盾』か『破邪の指輪』が出てもおかしくないですよ!」
ロース 「『英雄の鎧』や『氷の鎖帷子』もまだ1個しか出てないから、そこら辺でも良いわね!」
サーロイン 「これまでのパターンだと、そうやって期待すると、ロクなものが出ないぞ」
三洲次 「じゃ、『苦しみ』の巻物」
ランプ 「『腐った皮鎧』」
ロース 「お金だけ」
サーロイン 「露骨過ぎだろ………で、正解は?」





............え?


なんか最近、ちょいちょい宝箱自体が出ないことがあるけど......そういうものだっけ......?

ってか、「聖なる鎧」運を使い切ってしまった........


ランプ 「ま、でも、1人当たり606G.P.も手に入ったから、良いんじゃないですか?」
ロース 「ここ最近見たことない大金ね」
三洲次 「あいつら貧乏協会だったんじゃないのか?」
サーロイン 「さっきの会話から推測するに、ハイマスターに支払う報酬だったんじゃないのか?」
ブリスケット 「お! それを頂けるたぁ、ラッキーじゃねぇっすか!」
ランプ 「えぇ!えぇ! ありがたく頂いちゃいましょう!」
三洲次 「まるでマフィアだな……」
ロース 「この人たち、本当に"善"の戒律なのかしらね………」


とりあえず第三玄室まで来たので......、


....ここで1周目は終了です。




では、本日2週目地下10階へ。


──── 第一玄室(2周目)


バンッ!


三洲次 うわあああぁぁっ!!!
??? うわあああぁぁっ!!!
三洲次 「へ?」



三洲次 「えええぇぇ……」
サーロイン 「4人とも逃げてしまったな……」
ブリスケット 「何しに出て来たっすか……?」
ランプ 「まぁまぁ、タダで宝箱をいただけるから、良いじゃないですか」
「じゃ、開けるぜ」
ロース 「経験値がパアね………」
サーロイン 「ま、むしろラッキーだったと思おう。
 なにせ この地下10階で奇襲されて、誰も被害を受けなかったんだからな


サーロイン 「ちょっと待てや」


ランプ 「全員が被害を受けました」
サーロイン 「………………………………」



しかも中からは「なまくらな剣」しか出てこなかった。
本当に今日の分のアイテム運を使い切ってるのかも......。


──── 第二玄室(2周目)


バンッ!


??? 「ウケケケケケケケケッ!!」


フラック 「わらわは……」
三洲次 あー!魔法に弱いおじちゃんだ!!
フラック 誰がおじちゃんだっ!?


フラック 「ZZZzzz…………」
ブリスケット 「ほんに弱いっすね」
三洲次 「余裕だな!(スラッ!)」


三洲次 「………………………………」
ロース 「あなたの村正の腕前って、全然安定しないわね」
サーロイン 「じゃ、代わりに俺が……」


フラック げほおっ!!!


フラック 何しやがるっっ!!!
三洲次 「はいはい、今度は永遠に眠っといてくれ」


フラック ふぎゃああぁっ!!

ま、楽勝ですな。

で、後は......


....マーフィーズゴーストなのだが......



....こちらの攻撃がちょくちょく外れるので......



....その隙をついてマーフィーの攻撃がちょくちょく当たるのだが......


....全員H.P.が自動回復するので、戦闘終了時には全員きっちりとH.P.が回復しているのだ。

これは良い!
これは便利だ!

では、プレイも快適になってきたところで......


....宝箱を開けましょう!

ランプ 「フラックでしたから、今度こそ良いアイテムが期待できますよ!」
「じゃ、開けるぜ」
三洲次 「しかし、前衛全員のH.P.が自動回復するのって、すごく便利ですね」
ブリスケット 「マーフィーズゴーストていどなら、あっさり完治しやすな」
サーロイン 「うむ、あいつら程度なら、もう治療呪文は必要無いだろ!!


サーロイン 「ちょっと待てや」


ランプ 「治療呪文が必要です」
サーロイン 「………………………………」


やれやれ......で、アイテムは....?


ひび割れた胸当て
転移の兜

ランプ 「おぉ!『転移の兜』がありましたよ!」
サーロイン 「そうか……悪く無いけど、別段もう要らないものだと……なんて言うか……」

......オチに困るな。


──── 第三玄室(2周目)


三洲次 「ハイプリーストとファイアージャイアントです」
サーロイン 「ブリ助、ランプ、ハイプリーストの呪文を封じろ!
 呪文さえ封じればハイプリーストは雑魚だ。
 そしてその間に、まずはファイアージャイアントを片付けるぞ!」
ランプ 「はい」
ブリスケット 「承知!」







サーロイン 「うむ、余裕だな」
ランプ 「宝箱がありましたよ!」
「じゃ、開けるぜ」
三洲次 「敵の特徴もだいぶ分かってきたから、地下10階も楽勝って言えるかな」
ロース 「でも、今日の初戦のように、ポイゾンジャイアントの奇襲とか、油断できない戦いもあるわ」
ブリスケット 「まぁ、大ダメージを喰らうなんて、そやつとグレーターデーモンぐらいかと。
 事実、あっしは最近、それ以外でマディ(全快呪文)をほぼ使ってねぇですぜ」
サーロイン 「そうだな。
 俺たちも十分強くなってきたから、今回みたいな雑魚との戦闘なら、もうマディなど必要ないだろ!」


サーロイン だから、ちょっと待てや!!


ロース 「………………………………」
ランプ 「マディが必要ですね」
サーロイン いい加減にしてくれっ!!!
「ぁ~~………悪ぃ~………」
三洲次 「……あ……が………」


......2周目は、罠の解除に全部失敗......。



しかも最後の宝箱の中は金だけ........。


やれやれ........



では、本日はここまで!



「116.君主の装備の価値」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 13 107 18 17 16 17 15 12 1 0 君主のくせにパーティーで一番信仰心が低い。
三洲次 13 107 18 18 18 18 18 18 5 4 同じ装備・能力で、なんで桃と性能差が出る?
17 157 18 18 17 18 17 18 0 0 盗賊として、本当に今一つだよなぁ……
ロース 15 156 15 18 18 18 18 11 0 2 唯一不満が無いのは、彼女だけだな。
ランプ 20 93 18 18 18 16 18 14 0 9 1人レベルが突出してるのに、H.P.が一番低い。
ブリスケット 14 113 15 17 18 16 17 13 3 4 久々に戦闘で活躍したな!!

 


【更新履歴】
2021年 8月21日:一部の表現を見直しました。
2021年 5月22日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。アイテム名の記載ミスを訂正しました。
2021年 3月21日:次ページへのリンクを設定。
2021年 3月14日:新規公開。