121.警報とマーフィーズゴースト

【登場人物】  
サーロイン ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
元接近戦最強の少女。現在は盗賊。すぐキレる。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約10分
※ページが崩れる場合、本サイトのキャッシュをクリア願います。



前回手に入れた「村正」ですが、なんか「売る」=「手放す」のが惜しくて......



....救助隊に持たせました。使える侍は1人も居ないけど。
まぁ、全滅した時などに買い戻すとなると、法外な値段がかかるし、とりあえずこれで。





では、本日もアイテム全種類ゲットを目的に、地下10階第三玄室までを2周します!

残るアイテムは下記2種類!

・守りの盾
・破邪の指輪


──── 地下10階 第一玄室(1周目)


と......いきなり、こちらの先制!!


これは、勝ったも同然!



三洲次ハタモトサーロインメイジをそれぞれ一撃で倒し、先制中にあっさりと勝利!!


ランプ 「宝箱がありましたよ!」
三洲次 「ここで『手裏剣』が出たら、話しのネタになるんですけどね」
ブリスケット 「そいつぁそいつで全然オッケーっすが、まぁ……期待できねぇんでは?」
サーロイン 「とりあえず、開けてくれ」
「うぃっす」


ランプ 「お金だけ………」
ロース 「村正を境に、アイテム運が一気に落ちたわね……」
サーロイン 「仕方ない。
 次へ行こう」

とりあえず、第二玄室へ。


──── 第二玄室(1周目)


ポイゾンジャイアントだったが、奇襲でもなんでもなかったので、第二玄室あっさりと勝利!!


ランプ 「ポイゾンジャイアントからは、三種の神器をこれまで二度もゲットしてますから、
 ちょっとは期待しましょう!」
ブリスケット 「罠はガス爆弾っす」
サーロイン 「じゃ、桃、頼む」
「うぃ」


罠は問題無く解除した......が......、


ランプ 「『腐った皮鎧』………」
三洲次 「アイテム運が、本当に地に落ちましたね」
ロース 「前回の冒険で、運を使い切っちゃったのかしら……」
サーロイン 「しょうがない。
 第三玄室に希望を託そう」




──── 第三玄室(1周目)


??? 「ふふふふ………待っておったぞ!!」
サーロイン 「ん? 声は聞こえるが、姿が見えない……」
三洲次 「あぁ、またハイマスターが天井に………あれ? 居ない……」
ランプ 「じゃ、どこから声が……?」
ハイマスター 「ふふふ……ここだ、ここだ!(バサッ!
ロース 「あ! 地面から布をどけて、ハイマスターが姿を現したわ!!」
ブリスケット 「なんと!?
 地面と同じ柄の布を被り、擬態してやしたかっ!!」


ハタモト バサッ!!
メイジ達 ((バサッ!バサッ!バサッ!…))
ゴーゴン 「ブモーッ!(バサッ!
   
三洲次 「うわっ! 次々と地面から…っ!!」
   
ハイマスター ふはははは!!
 どうだっ!?
 驚いたかっ!?
サーロイン 「あぁ、驚いた…………、
 そのまま隠れて襲って来れば良かったのに、わざわざ自分から姿を見せて来たことに」
ハイマスター 「え?……あれ?
サーロイン 「ロース!」
ロース 「オッケー!!」


敵たち 「「ふぎゃあああぁぁぁっ!!」」


ロースティルトウェイト(最強の全体攻撃呪文)で、あっさりと一蹴

サーロイン 「何がしたかったんだ、あいつら……」


ランプ 「宝箱が出てきましたよ!」
ブリスケット 「罠は『警報』っすね」
「じゃ、罠を外すぜ」
サーロイン 「あ、待て! 桃!」
「あ?」


サーロイン 「今回は、そのまま開けよう」
ランプ 「なぜです?」
サーロイン 「最近、ちょっとマンネリになってきたから、
 以前試した『警報』で手に入るアイテムの調査を、
 もう一度ここで実験してみないか?」
ロース 「警報で駆け付けたマーフィーズゴーストを倒すと、
 その後にランダム・エンカウントした敵がアイテムを持ってる、ってやつ?」
サーロイン 「うむ」
  (参考) 第59話「謎を呼ぶ警報
サーロイン 「今回も同じ現象が起きたのなら、以前は推論で終わらせたが、
 もう確証にしても良いだろう、と思って」
ブリスケット 「ま、たまには気分転換に良いんじゃねぇっすか」
サーロイン 「じゃ、桃、そのまま開けてくれ」
「うぃ」


「じゃ、開けるぜ」
サーロイン 「うむ」
三洲次 「『おおっと! テレポータ』とかならないだろうな…」
ロース 「ちょっと!!恐ろしいこと言わないでよ!!」

ガバッ!


ロース (ゴクリ…ッ!)



ジリリリリリリリリ……ッ!!

ロース 「ホッ………」
サーロイン 「さて、どんな奴が来るか……」



ハイウィザード 呼ばれて、飛び出て、ジャジャジャジャーーンッ!!!
ビショップA 出まして、来まして、4代目上級

バタンッ!!!   ← 扉を閉めた音


三洲次 「前回と同じじゃねぇか……」
ブリスケット 「歴史は繰り返しやすな……」
ロース 「つまらないコントは、もうまっぴらだわ……」
サーロイン 「油断するな!
 こっちにも敵がやって来るぞ!!」



ランプ 「お! イイ感じの敵が来ましたよ」
サーロイン 「狙いはマーフィーズゴーストだ。
 パスするぞ」
三洲次 「惜しいなぁ…」

「逃げる」をポチッとな。


「逃げる」をポチッとな。


「逃げる」をポチッとな。


「逃げる」をポチッとな。


ちょっとドキドキしながら「逃げる」をポチッとな。


すっげぇドキドキしながら「逃げる」をポチッとな。


「逃げる」をポチッとな。




サーロイン 「よ~し、やっと出てきたな!」

なので、さっそく......



....片付ける


当然だが、宝箱は出ない

「警報」が鳴った場合、出てくるアイテム警報で現れて倒した敵のアイテムに変わるので、
上記により、アイテムは「無し」に変わっている......はずである......本来ならば


では次は、その場から動かず、もう一度ランダム・エンカウントを狙う........



....までもなく、戦闘終了と同時に次のモンスターが現れた

前回も、こうだった。
そう、前回もこうだったので、この時点で気付くべきだったのかも知れない。

サーロイン 「もう、間違いないだろう」
ランプ 「マーフィーズゴーストだけは、倒しても『警報』の効果は切れず、
 アイテムが出るまでモンスターが駆け付け続ける……ってことですね」
サーロイン 「うむ。
 では、最後の裏付けといこう」
ロース 「こいつらを倒したら、アイテムが出てくるはず……ってことね」






ブリスケット おぉ!! 見込み通りっす!!
 こいつら、アイテムを持ってやしたぜ!」
サーロイン 「確定だな!」

やはりマーフィーズゴーストだけは、倒しても「警報」の効果は切れない、ってことですね。


いやぁ、前回推論で終わらせて、気になって気になって夜どころか昼寝もしてましたが、
これで心置きなく朝に至っては二度寝ができます!


なお、宝箱を持たないモンスターは全て同一の仕様と考えると、
前回記載した通り、地下2階に現れる「クリーピングコイン?」でも同じことが起きると思います。

まあ、地下2階「警報」の罠は出てこないですが......。


サーロイン 「確信を得たところで、アイテムを見てみるとするか」
ランプ 「では、鑑定を………」


・力のメイス
・ワースレイヤー


微妙........






では、2周目に行きましょう。


──── 地下10階 第一玄室(2周目)

バンッ!        ← 扉を蹴破った音


いや、お前はもういいよ......。

次!



だから、もういい!!って言ってんだろっ!!!

こういう時は、なぜかあっさり出てくるんだよなぁ、もう......


次!!


と、いう感じで、その後もゴーゴンなどをやり過ごしていると......


??? 「こんなこといいな!」
??? 「勝てたらいいな!」
??? 「「あんな敵、こんな敵、いっぱい居る~けど~!」」
サーロイン 「は?」


レイバーロード 「みんなみんなみんな 勝たせてくれる!」
ハイプリースト 「不思議な呪文で 勝たせてくーれーるー!!」
   
三洲次 「また、こいつらかよ………」
ランプ 「とりあえず、呪文が来るのは分かりました」
ロース 「手の内を喋るって、バカなのかしら……」
サーロイン 「よし、さっそくモンティノ(魔法封じの呪文)で呪文を封じ込めてくれ」
ブリスケット 「承知!」
ランプ 「では……」



サーロイン 「見事だ」
   
ジャイアント達 「「敵を炎で、焼きたいなーっ!」」
レイバーロード はい!!


レイバーロード ラハリトォーーッ!!
   
サーロイン 「…………………………」
三洲次 「…………………………」
   
レイバーロード ??
   
ブリスケット 「動きが止まったっすね」
ロース 「モンティノが効いてるの、気付いてないのかしら」
   
敵たち ((ヒソヒソヒソ………))
   
ランプ 「…………………………」
「…………………………」
   
ジャイアント達 「「敵を真空で、切りたいなーっ!!」」
ハイプリースト はい!!


ハイプリースト ロルトォ~~!!
   
サーロイン 「…………………………」
三洲次 「…………………………」
   
ハイプリースト ???
   
ブリスケット 「モンティノ効ぃてんの、気付いてねぇっぽいっすね」
ロース 「いろいろダメダメね、こいつら……」
サーロイン 「ま、今の内に片付けてしまうか」
三洲次 「じゃ…(スラッ!
 いくぜ、3回ヒットだっ!!


ハイプリースト アアアァン!
 アアアァァァン!!
 アアアァァァァンッ!!!


ジャイアント達 「「トオオォテェェモオオォォッ!!!」」


ジャイアント達 「「ダアアアァァィスキイイイィィッッ!!!」」


レイバーロード レイバアアアァァァロォドオオオォォッッ!!!


ロース 「相変わらず意味不明な断末魔ね……」
三洲次 「ハイプリーストの叫び声が、すげぇ~気持ち悪かったんだけど……」
ランプ 「死ぬ時にあんな風に叫ばれたら、トラウマになりそうですよ……」
ブリスケット 「ってか、ただの超ドMじゃねぇっすか……」
サーロイン 「とりあえず、宝箱を開けよう」
「じゃ……」




ランプ 「おぉ! 『悪の兜』がありましたよ!!」
ロース 「鎧は『極上の鎧』ね」
ブリスケット 「レイバーロードにしちゃあ、珍しく良いアイテム持ってったすね」
三洲次 「あいつさぁ、こんなの後生大事に仕舞ってないで、
 2つとも装備すりゃいいのに、AC10なんだから……」
サーロイン 「いろいろ理解に苦しむ敵だな……」


では........、


....第二玄室ですが........


──── 第二玄室(2周目)


....あっさりと勝利


アイテムも「宝石の指輪」と、特筆すること無し......。

ランプ 「今日はアイテムが今一歩ですね……」
サーロイン 「マシだったのは、『悪の兜』ぐらいか」
三洲次 「誰も装備できないんで、売るだけですけどね……」

そんな中......、


....次の第三玄室へ向かう途中で......


....ランダム・エンカウント!!

サーロイン 「お?」


サーロイン お? お? お?


サーロイン おおおぉぉぉ?!!
三洲次 うぎゃああぁぁっ!!
ブリスケット 「あ、危ねぇっすなっ!!」
ロース 「三洲次って、どんだけバンパイアの奇襲に弱いのよ……」
サーロイン 「さすが三洲次だ、三洲次と言えばバンパイア」
ランプ 「バンパイアと言えば三洲次、ですね」
ブリスケット 「三洲次っちに『手裏剣』を持たせておいて、マジで大正解っすよ」


三洲次 てめええぇぇっ!!
 ふざけやがってっっ!!
バンパイアA フォゴショッ!!
三洲次 「こいつら、なんで俺ばっかり狙うんだっ!!
 ちくしょう!!」
ロース 「好かれてるのよ」
サーロイン 「相性が良いんだろ」
ブリスケット 「運命の相手っすな」
三洲次 「ムチャクチャ言わないでくれ……」


まぁ、そんな危機一髪もありつつ........


──── 第三玄室(2周目)


....第三玄室です。

バンッ!


サーロイン 「お?」


サーロイン おおおおぉぉお?!!

ドラゴンゾンビ!!

それも4匹に奇襲を喰らいやがった!!!


立て続けに襲い来るブレス.......ッ!!


......かと思ったが、ブレスを吐いてきたのは2匹のみで......


....なんとか大きな被害は出ずに済んだ。

ヒヤヒヤものだ......。


で、そんな中......



....三洲次ダメージを1/4までレジストしたのはデカい。

三洲次が持つ「手裏剣」には、ドレイン属性に対する耐性があるから、
ドラゴンゾンビのドレイン属性のブレスを半減する効果がある、ってことですね。



おかげで、三洲次のH.P.減少が抑えられて助かった。
村正の攻撃力は大切だから、こういう時にダメージを抑えられるのはデカい

まぁ、「手裏剣」を持たないのに、三洲次ほぼ同じだけダメージを抑えている桃は、
もっとすごい気もするが......。
本当になんなんだよ、こいつ........。


通常ターン開始とともに、さっそくロースティルトウェイトが炸裂!!

三洲次 「相変わらず素早い詠唱ですね!」
サーロイン 「さすが最速の女王!!」
ロース 「女王ぉ?」
サーロイン 「あ……いや……別に他意は………」

ただ......、


....1匹だけ呪文を無効化しやがったが。

だが!!
立て続けに、サーロインのティルトウェイトが飛ぶっ!!


サーロイン 「………………………………」
ロース 「本当にこの人は………」

......マジでどこか今一歩だな。


サーロイン ぐほおおぉっ!!
三洲次 「くそっ!!」

生き残ったドラゴンゾンビからラハリトを喰らうが......、


....なんとか勝利


ランプ 「本日最後の宝箱ですね」
サーロイン 「では、桃、頼んだぞ」
「うぃっす」


「開いたぜ」
ロース 「中は、鎧が1個だけね」
サーロイン 「では、キャンプを張って、鑑定と治療を…


サーロイン  …ををををぉぉぉ??!
三洲次 「ちょ?!
 まだ治療していないのに…っ!?」


あ、あぶねぇ!!!

これ、奇襲されていたら、最悪全滅していたぞ!?

一瞬ヒヤッとしたわ。

サーロイン 「だが、奇襲でなければ、勝機はこちらにあり!!
 ロース!!」
ロース 「任せて!!」


ランプ 「おぉ! さっそく!!」
サーロイン 「さすが最速の女王!!」
ロース 「女王ぉ!?」
サーロイン 「いや………だから、他意は…………」

いや、でも、ロースの素早さ安定感は、マジで助かってます!!


ポイゾンジャイアントさえ倒せば、もう楽勝!


むしろ、経験値をガッポリ稼げて良かったです。



…………


……………………


………………………………


──── 地上 冒険者の宿......

そんなこともあり、ここで魔法専門の基本職2名レベルアップ!!

まずは、ブリスケット(僧侶)!!


おおおぉぉぉい!!!
ランプに続いて、お前まで素早さを失うかあぁぁ!!!


じゃ、ロース(魔法使い)は......?


彼女は、まぁ良い感じかな。
相変わらず我がパーティーの女性陣レベルアップは、優秀である。

この調子で頑張ってくれ、最速の女王よ!



「122.出遭って4秒で…」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 14 127 18 17 16 16 15 12 1 0 攻撃は三洲次、魔法はロースにお株を奪われてる。
三洲次 14 147 18 18 18 18 18 18 5 4 「手裏剣」って、マジで便利なアイテムだな。
18 158 18 18 18 18 18 18 0 0 1回も戦ってないのに、なんだあの存在感…。
ロース 17 158 16 18 18 18 18 12 0 2 戦ってるし、存在感あるし、マジで優秀だ。
ランプ 21 94 18 18 18 16 17 15 0 9 鑑定こそ、彼の存在感を示す独壇場。
ブリスケット 16 115 17 18 18 16 16 14 3 5 戦闘とかで、まったく存在感がないんだけど……

 


【更新履歴】
2021年 8月21日:一部の表現を見直しました。
2021年 5月15日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2021年 5月 1日:一部の文・台詞を推敲。次ページへのリンクを設定。
2021年 4月24日:新規公開。