41.当たって砕けろ
【登場人物】 | |
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ロイン | 「ローラーレンジャーズ」リーダーの魔法使い。 |
三洲次 | 密航してきた日本男児の盗賊。発音は「みすじ」。 |
桃 | 訓練所を首席で卒業した侍の少女。すぐ暴れる。 |
ロース | こんな名前だが細身の美人僧侶。エルフだしね。 |
ランプ | お金一筋のエルフの司教。自分の店を持つのが夢。 |
ブリスケット | 日本オタクのエルフ。侍で、あだ名は「ブリ助」。 |
読了時間 (目安):約10分
──── 地下10階 上級魔術師協会 本部
アーチメイジ | 「う~む……。 ローラーレンジャーズを倒す、何か良いアイデアはないものか……」 |
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ハイウィザード | 「部下たちの報告に目を通しましたが、 やはり例の侍の小娘が問題かと」 |
アーチメイジ | 「ふむ…」 |
ハイウィザード | 「こいつ1人で、ほとんどの魔物を倒してますからなぁ…。 すごいですよねぇ……」 |
アーチメイジ | 「他人事みたいに言ってないで、 何か策は無いのか?」 |
ハイウィザード | 「そうですなぁ………、 例の檻に閉じ込めてる魔獣らを、解放しますか」 |
アーチメイジ | 「檻? …魔獣?」 |
ハイウィザード | 「あの獰猛な大集団に奇襲させれば、小娘とて ひとたまりも無いでしょう」 |
……………………
…………
──── 地下9階
今回も、ひたすら地下9階を進むローラーレンジャーズ......。
ブリスケット | 「戦闘は安定してきやしたが…」 |
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ランプ | 「ロクなアイテムが出てきませんね」 |
三洲次 | 「剣とか銅鎧って、初期装備ですよね…」 |
ロイン | 「まぁ、装備はある程度揃ってきたから、 今は経験値稼ぎがメインと考えよう」 |
桃 | 「!! ……待ちな」 |
ロイン | 「へ?」 |
桃 | 「この扉の向こう側……。 大量のモンスターが待ち受けてるぜ……」 |
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三洲次 | 「ん…? 確かに、なにか…うなり声が聞こえますね…」 |
ロース | 「それも、同じような うなり声がたくさん……」 |
ロイン | 「大した敵はもう居ないと思うが、 念のため慎重に入るか」 |
ブリスケット | 「うぉ! なんすか、この数?!」 |
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ロイン | 「数は多いが、こいつらなら大したことない。 いくら来ようと、マカニト(弱い敵を全て消す魔法)一発だ」 |
三洲次 | 「待ってください! こいつら…、どいつも桃ににじり寄ってますよ?」 |
ランプ | 「明らかにターゲットを桃に絞って来てますね」 |
ロース | 「ターゲットを絞って来るって……、 そんな統率した襲い方をしてくるのって、上級魔術師協会の差し金じゃないの?」 |
ロイン | 「そうかもな……。 桃? マカニトの詠唱が終わるまで、耐えられるか?」 |
桃 | 「余裕だ。 全部避けてやるぜ」 |
ゲイズハウンド | 「ギシャアアアァァッ!!!」 |
ゲイズハウンド | 「シャアアアァァッッ!!!」 |
ブリスケット | 「来やすっ!!」 |
戦闘開始!
桃 | (ひょい!) |
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桃 | (さっ!) |
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桃 | (ささっ!) |
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三洲次 | 「すげぇ……」 |
ランプ | 「信じられない優秀さですね…」 |
ロース | 「倒したわね」 |
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ランプ | 「敵わないと思ったのか、何匹かは逃げましたが…」 |
三洲次 | 「でも桃は、本当に全ての攻撃を避けて、ノーダメージですよ」 |
ロイン | 「相変わらず、すごいな」 |
……………………
…………
──── 地下10階 上級魔術師協会 本部
ハイウィザード | 「先ほど報告を聞きましたが ただの1匹も、傷一つ付けられなかったそうで」 |
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アーチメイジ | 「他人事みたいに言うな…。 お前の立てた作戦じゃろ?」 |
ハイウィザード | 「えぇ…、まぁ…。 ただ今回は、奇襲できなかったのが失敗ですなぁ。 報告では、うなり声でバレて、奇襲できなかったそうで…。 あいつら、そういう知能が無いんでしょうね」 |
アーチメイジ | 「だから、人ごとみたいに言うなって!! で、どうするんじゃ?」 |
ハイウィザード | 「今度は、ちゃんと知能のある奴を送り込みます。 実は、トレボーの配下の衛兵どもで、こちらに寝返った奴らを雇いました」 |
アーチメイジ | 「衛兵…? レベル8ファイターの集団か?」 |
ハイウィザード | 「いえ、より上位のレベル10ファイターです」 |
アーチメイジ | 「ほぉ」 |
ハイウィザード | 「もともと、上の階で墓荒らしなどを討伐していた衛兵ですが、 給与に不満があったのでしょうなぁ。 そいつらに集団で襲撃させて、例の小娘を殺します」 |
アーチメイジ | 「大丈夫か?」 |
ハイウィザード | 「ま、当たって砕けろ、ですね」 |
アーチメイジ | 「……砕けられても困るんじゃが………」 |
…………
……………………
──── 地下9階......
再び 地下9階を周回しつつ、戦闘を続けていきます。
すると、そんな中......、
ガチャ!
??? | 「死ねえええぇぇっっ!!!」 |
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桃 | 「…!!」 |
ブリスケット | 「奇襲っす!!」 |
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ロイン | 「なにっ?!」 |
ファイターA | 「とやあああぁぁっっ!!」 |
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桃 | (さっ!) |
ファイターA | 「む?!」 |
ファイターB | 「てやあああぁぁっっ!!」 |
桃 | (ひょいっ!) |
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ファイターB | 「なにっ?!」 |
ファイターC | 「ちょえええぇぇっっ!!」 |
桃 | (ささっ!!) |
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ファイターC | 「えっ?! な、なんだよ?! こいつっ?!」 |
三洲次 | 「桃が、敵の攻撃をことごとく避けてますよ…」 |
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ロイン | 「あいつ、本当にすごいよな…」 |
ファイターD | 「おい! この小娘、攻撃が全然当たらねぇぞ!!」 |
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ファイターE | 「なんだよっ?! こいつ?!」 |
ファイターF | 「くそ! まさか、手ぶらで帰る訳にもいかねぇし……」 |
ファイターG | 「よし! ターゲットを変更だ! もう1人の侍を狙えっ!!」 |
ブリスケット | 「へ?」 |
ブリスケット | 「ぐほおぉおおぉっっ!!」 |
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ブリスケット | 「ぎゃあぁああぁっっ!!」 |
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三洲次 | 「ブリ助が、敵の攻撃をことごとく喰らってますよ…」 |
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ロイン | 「なんだよ……この差……」 |
ブリスケット | 「いぢぢぢぢ……っ!」 |
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三洲次 | 「桃は、今回もノーダメージです」 |
ロイン | 「すごすぎて、もう何て言ったらいいか……」 |
ロース | 「ブリ助も少しは見習ってほしいわね」 |
三洲次 | 「お前も前衛だろ……、なんで人ごとなんだよ……」 |
ファイターA | 「貴様ら!! 覚悟はいいかっ!!」 |
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ファイターB | 「たかだか6人!! 袋叩きにしてくれるわっ!!」 |
三洲次 | 「そもそも、こいつら誰だよ?」 |
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ランプ | 「あの黄金色に輝く装備は、トレボー配下の衛兵ですね。 この迷宮に派遣されている奴らは、レベル10ファイターとして有名です」 |
三洲次 | 「なんでそんなのが襲ってくるんだよ……」 |
ロイン | 「裏切ったり、見えないところで悪事を働く奴も、中にはいるだろう」 |
ロース | 「それより、9人もいるわよ? どうするのよ?」 |
ロイン | 「レベル10では、マカニトは無理か…。 よし! マリクトで一気… |
桃 | 「本当にレベル10か?」 |
ロイン | 「へ?」 |
桃 | 「レベル8ファイターより動きが鈍かったぜ、こいつら? レベル7より下じゃねぇのか?」 |
ロイン | 「え?」 |
三洲次 | 「……と、言ってますが?」 |
ランプ | 「いや、私に聞かれても……」 |
ロイン | 「ま、分からないことは、本人たちに直接聞くのが一番だろ。 おい! お前ら! 本当にレベル10か?!」 |
三洲次 | 「ロインはアホですか……」 |
ファイターC | 「当たり前だろ!!!」 |
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ファイターD | 「そう言ってるじゃねぇか!!」 |
ファイターE | 「だから、レベル7じゃあねぇからなっ!!」 |
ロイン | 「あぁ…、レベル7なのか……」 |
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三洲次 | 「こんなことで分かるのかよ……」 |
ブリスケット | 「いやいや、日本に有名な諺(ことわざ)があるじゃねぇっすか。 『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』と」 |
三洲次 | 「それ、答えてくれる前提だろ……? さっきのって、普通は聞いても答えないだろ…?」 |
ブリスケット | 「いやいや、有名な諺があるじゃねぇっすか。 『当たって砕けろ』と」 |
三洲次 | 「お前の日本語って、いつも微妙なラインを攻めるよな……」 |
ランプ | 「まぁ、レベル7っぽいので、マカニトを試す価値はありますね」 |
ロイン | 「うむ。 これこそ、2つの意味で『当たって砕けろ』だ」 |
ファイターF | 「は? 何の話しだ?」 |
ロイン | 「マカニトォォォッッ!!」 |
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ファイター達 | 「「「うそおおぉぉおおぉっ?!」」」 |
三洲次 | 「本当にマカニトが効きやがった……」 |
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ロイン | 「当たって、砕け散った…って、ところだな」 |
ロース | 「でも、ウソをよく見抜いたわね、桃」 |
ブリスケット | 「なんでレベル10って、詐称してんすかね?」 |
ランプ | 「衛兵たちは、主に地下5~8階に居て、 墓荒らしとか、本来の目的を忘れて不埒なことをしているパーティーの取り締まりが主な仕事です。 地下5~8階に居るシーフとかは、レベル7~8ばかりらしいので、 威嚇目的で10という高いレベルを名乗ってるのでしょう」 |
ロース | 「抑止力…って訳ね」 |
ロイン | 「地下5~8階は、まだ行っていないフロアだな」 |
三洲次 | 「いずれ行った時は、たくさん遭遇しそうですね」 |
ブリスケット | 「あっし…、ちょっとトラウマになりそうっす……」 |
そんなこともありつつ、ひたすら地下9階で戦っていく......。
ブリスケット | 「ぐはあああぁぁっっ!!」 |
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三洲次 | 「ぎゃあああぁぁっっ!!」 |
ブリスケット | 「ぬぉおおおぉぉっっ!!」 |
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三洲次 | 「ごはあああぁぁっっ!!」 |
ロイン | 「ぜぇ…ぜぇ…、な、なんとか倒した…」 |
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ブリスケット | 「はぁ…はぁ…。 さ…最近…、あいつら……ちょっと詠唱が早くねぇっすか?」 |
ランプ | 「この迷宮の中でも……ぐはっ……、 やり手のメイジばかり集まってる協会なんでしょう」 |
ロース | 「なんだかんだ言って、呪文の詠唱のプロなのね……けはっ…」 |
ロイン | 「我々も、ちょっと舐めてたところがあったかもな……」 |
とりあえず、なんとか死者は出さずに戦い続け......、
ここで、2人がレベルアップ!!!
1人は、ロース(僧侶)!!
彼女は今回で、とうとう全ての僧侶呪文を習得!!
何気に、能力値もほぼパーフェクトに近いんですよね。
パーティーの中でも、直接攻撃・呪文攻撃・回復・解呪と一番活躍しているので、
鍛えられたのかな……と、想像したり。
そして、もう1人は三洲次(盗賊)!!
依然として、H.P.に不安のある彼ですが......、
あぁ......、やっぱり今回も、H.P.の伸びは1かぁ....。
地下10階に連れていくには、ちょっと不安のあるH.P.だなぁ....。
──── 地下10階 上級魔術師協会 本部
ハイウィザード | 「当たって砕けたましたね」 |
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アーチメイジ | 「人ごとみたいに言うなあああぁぁっっ!!!」 |
ハイウィザード | 「部下からの報告では、今回も小娘に傷一つ付けられなかったとか…。 いやぁ、信じられない強さですなぁ…、その小娘……」 |
アーチメイジ | 「敵に感心してないで、次の手は無いのか?」 |
ハイウィザード | 「これまでの2回の襲撃を、部下たちに分析させました。 その結果、我々が飼っている一部の魔獣のスピードなら、 その小娘に匹敵できると判明しました」 |
アーチメイジ | 「相変わらず、情報収集・分析能力だけはスゴいよな……お前らって……」 |
ハイウィザード | 「ただ、魔獣だけだと、また気付かれる恐れがありますね。 我々の部下に引っ張っていかせますか」 |
アーチメイジ | 「一応、学習はしてるんだな…」 |
ハイウィザード | 「3度目の正直 といきましょう!」 |
……………………
…………
──── 地下9階......
引き続き地下9階を周回しつつ、戦闘を続けていきます。
そんな中....、
レベル10ファイターから.....、
2本目の「真っ二つの剣」をゲット!!
三洲次 | 「今日はレベル10ファイターに、ちょくちょく遭遇しますね」 |
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ロイン | 「何か集団離反でも起きてるのかな…?」 |
ランプ | 「それより、せっかく手に入れた2本目の『真っ二つの剣』ですが、 どうしますか?」 |
ロイン | 「この剣は、救助隊に贈ってはどうだろうか?」 |
三洲次 | 「救助隊が強くなれば、俺たちのためにもなりますし、 良いんじゃないでしょうか」 |
なかなか良いアイテムをゲットして、ホクホクしていたら.....、
ブリスケット | 「奇襲っす!!」 |
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ロイン | 「なにっ?!」 |
??? | 「いけえええぇぇっっ!!! ワイバーンっっ!!!」 |
桃 | 「ごほっ!」 |
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桃 | 「ぐはっ!」 |
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桃 | 「ふごっ!」 |
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三洲次 | 「あぁ! 桃が集中攻撃をっ!?」 |
ロイン | 「また桃を狙ってきたのか?! あいつら、最近 桃ばかり狙って来るな!?」 |
ランプ | 「しかし、桃でも避けれないとは、 凄まじいスピードですね…」 |
久しぶりに桃が集中攻撃を喰らい、H.P.が半分に減ってしまった。
まぁ、4匹だけだったので、大事には至りませんでしたが....。
桃 | 「てめえええぇぇらああぁぁっっ!!! 根こそぎぶっ殺してやるから、 そこになおれえええぇぇっ!!!」 |
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三洲次 | 「桃!! 数が多いって!! なんでも打撃だけで片づけようとしないで!!」 |
桃 | 「放せえええぇぇっっ!! 三洲次いいいぃぃっっ!! 片っ端から地獄に落としてやるううぅぅっっ!!!」 |
三洲次 | 「ロイン!! 早く! 早くっ!!」 |
ロイン | 「おっと、マカニトっ!!」 |
敵たち | 「「「ギャアアアァァッッ!!」」」 |
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ロイン | 「ふぅ…、危なかった」 |
ランプ | 「こいつら、『力のメイス』を持ってましたよ」 |
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ブリスケット | 「戦士も僧侶もいねぇのに、なんで持ってるんすかね?」 |
ロイン | 「僧侶……? そうか! これは、救助隊の僧侶に渡そう!」 |
三洲次 | 「!!! なぁ、ランプ? これを渡すのは…… |
ランプ | 「三洲次にお願いします」 |
三洲次 | 「……俺……、あいつ苦手なんだけど……」 |
……………………
…………
ブリスケット | 「だいぶいい時間になりやしたぜ?」 |
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ロイン | 「呪文の残り回数など考えると、 あと一戦が限界かな?」 |
ランプ | 「じゃ、あと一部屋だけ入りましょう」 |
だが、その最後の一戦で、まさか大参事が待ち受けていようとは......。
……………………
…………
──── 地下10階 上級魔術師協会 本部
ハイウィザード | 「2度あることは3度ある…ですねぇ」 |
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アーチメイジ | 「少しは責任感を持てええぇぇっっ!!!」 |
ハイウィザード | 「いやぁ…、あの小娘のスピードに匹敵する魔獣が、 たった4匹しか居ないとは思わず……。 ちょっと数が少なすぎましたなぁ……」 |
アーチメイジ | 「あぁ?! じゃぁ、なにか? もう打つ手は無いのか?」 |
ハイウィザード | 「あの小娘に、優秀な魔物をことごとく殺されましたので…。 ……弱りましたねぇ……」 |
アーチメイジ | 「お前の喋り方って、本当にどこか他人事じゃな……」 |
ハイウィザード | 「一旦、作戦を練り直しますか。 あいつらに常時尾行を付けて、なにか弱点が無いかを分析しましょう」 |
アーチメイジ | 「あぁ、そうしてくれ」 |
…………
……………………
──── 地下9階......
玄室へ続く長い通路の途中......
ブリスケット | 「奇襲っす!!」 |
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ロイン | 「なにっ?! 何が来たっ?!」 |
ブリスケット | 「ゴーゴンに、キメラに……、 ブ、ブレスコンビっす!!!」 |
ロイン | 「まさか?!」 |
ブリスケット | 「ふごぉおおぉぉっっ!!」 |
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三洲次 | 「あじゃじゃじゃじゃっ!!」 |
ブリスケット | 「ひぎいいいぃぃっっ!!」 |
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三洲次 | 「あぢっ!!あぢぃいっっ!!」」 |
ランプ | 「ぜ、全部にブレス吐かれたら、私がマズイですっ!!」 |
ブリスケット | 「ぎゃあああぁぁっっ!!」 |
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三洲次 | 「ほぉ!ほぉっ!ほぉおおおっっ!!」 |
ランプ | 「ぐはああぁぁぁっ!!」 |
久々の先制ブレス!!!
予想通り、H.P.の低い三洲次とランプがピンチである!!!
ブリスケット | 「ぜぇ……ぜぇ……」 |
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ロイン | 「ぜ、全員、無事かっ?!」 |
ランプ | 「ふご……っ!」 |
ロース | 「ランプが死にかけてるわっ!!」 |
ロイン | 「死ななかったのは、不幸中の幸いだ……」 |
三洲次 | 「ぐぅうおぉぉ……、つ……次来たら……最後……です……っ!」 |
ロイン | 「ロース?!」 |
ロース | 「任せてっ!!」 |
ロースのマリクト(全体攻撃の聖なる魔法)が早々に炸裂し、無事に死者を出さずに勝利!
ロースが素早くなってくれて、本当に助かった。
しかし、マカニトが効かない敵に先制された場合、
全体攻撃魔法が無いと、やはり一発逆転は厳しいかな?
そう考えると、地下10階を見据えた場合、
ティルトウェイト(核爆発による全体攻撃魔法)が無いと、厳しいんだろうなぁ....。
ロイン | 「よし、今日はここまでにしよう」 |
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ランプ | 「は…早く…、戻りましょう……ぐほ…っ」 |
……………………
…………
──── ギルガメッシュの酒場
三洲次 | 「ども!」 |
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ハチノス | 「おぉっ!三洲次さん! 久しぶりっす!!」 |
ギアラ | 「どうされましたか?」 |
三洲次 | 「今日も、君たちに新しい装備を持ってきましたよ。 しかも今回は、武器ばかりです!」 |
センマイ | 「そいつはありがてぇ!」 |
三洲次 | 「まずは戦士向けに『真っ二つの剣』です。 一本しかないですが…」 |
ハチノス | 「ありがとうございます! では、もちろん、まずは兄者にっ!」 |
センマイ | 「いいのか、弟者? じゃ、ありがたく!」 |
センマイ | 「うむ……良い感じですな!」 |
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三洲次 | 「それと、美濃には『力のメイス』だ」 |
美濃 | 「ありがとうございます。 でも、私のようなか弱い女性に『力の…』なんて、 少し乱暴ではありませんか…?」 |
三洲次 | 「お前……、いざ救助になったら、前衛に立つんだぞ? 自覚あるのか?」 |
美濃 | 「もしかして三洲次殿は、乱暴な女性がタイプですか?」 |
三洲次 | 「アホかっっ!!!」 |
美濃 | 「結局、『粉砕のメイス』はあまり使わずに終わりましたわ…。 もったいないこと……」 |
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三洲次 | 「ま、経験値稼ぎ中は、お前は後衛だったしな」 |
美濃 | 「せめて最後に、思いっきり何かを粉砕してみたいですわね……。 どこかに……良い…マトは………」 |
三洲次 | 「………なんで俺を見る……?」 |
美濃 | 「……………………」 |
三洲次 | 「……………………」 |
美濃 | 「……………………」 |
三洲次 | ダダダダダダダダダダダダダダダダッ…!!! |
美濃 | 「当たって砕けよおおぉぉぉぉっ!!(ダダダダダダダダッ…!!!)」 |
ギアラ | 「………………」 |
さて、救助隊に新しい装備を渡したら、パーティーメンバを宿屋で休息させます。
そして、ここで とうとう........、
ロイン(魔法使い)がレベルアーーップ!!!
さて、ロインがティルトウェイトを習得したら、地下10階へ降りようと思っているのですが、
はたして習得してくれるだろう?
結果は........?
ティルトウェイト、見事に習得っ!!!
これでロインも、魔法使い系呪文を全て習得だ!!!
いや、魔法使いなのに、H.P.もバリバリ上がってくれて、
リーダーとして頼もしい限りである。
さぁ、これで個人的に設定していた地下10階へ降りる条件は、見事クリアです!!!
三洲次とランプの低いH.P.が相変わらず懸念ですが、
しばらく大幅な伸びは期待できないだろうし、もうここは腹をくくりますか!
ってな訳で、いよいよ地下10階へ向かいます!!!
ブリスケット | 「では、地下10階へ向かいやしょう」 |
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ロイン | 「うむ。 早くティルトウェイトを試したいしな」 |
三洲次 | 「いよいよワードナーの膝元ですね」 |
ロース | 「緊張するわね」 |
ランプ | 「でも、きっと素晴らしいお宝がいっぱい待ってますよ!」 |
尾行中の レベル7メイジ |
(あ、あいつら……とうとう地下10階に来るのか?! これは、早く会長に報告しなくては!) |
とりあえず、これまで通りプライベートエレベーター経由で、地下10階へと向かいます。
が......、地下1階を歩きだした途端......、
................................ ん?
........................
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バブリースライム相手にティルトウェイトォォォォォ!!!!!
・
・
・
・
バカなことやってないで、ちゃんとプレイし直そう。
とりあえず、現在の状況は次の通りです。
名前 | 職 | LV | H.P. | 力 | 知 | 信 | 生 | 早 | 運 | 死 | コメント |
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ロイン | 魔 | 14 | 84 | 18 | 18 | 13 | 18 | 18 | 14 | 0 | ティルトウェイト習得!待ってました! |
三洲次 | 盗 | 15 | 54 | 18 | 17 | 10 | 15 | 18 | 18 | 3 | このH.P.で地下10階を生き残れるか…? |
桃 | 侍 | 13 | 104 | 18 | 18 | 18 | 18 | 18 | 18 | 0 | 何気に前衛でH.P.が一番低いんだな。 |
ロース | 僧 | 14 | 109 | 18 | 18 | 18 | 18 | 18 | 15 | 2 | ボーナス8の割に、よく成長してくれた。 |
ランプ | 司 | 13 | 46 | 14 | 18 | 18 | 14 | 16 | 10 | 3 | 三洲次と一緒に修行してるのに2レベルも差が… |
ブリスケット | 侍 | 13 | 115 | 18 | 18 | 16 | 18 | 18 | 11 | 2 | ボーナス18なのに、ロースより能力悪くね? |
【更新履歴】
2021年 7月24日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2019年 9月16日:次ページへのリンクを設定。
2019年 9月 9日:新規公開。