72.猛獣育成施設
【登場人物】 | |
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サーロイン | ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。 |
三洲次 | 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。 |
桃 | 元接近戦最強の少女。現在は盗賊。すぐキレる。 |
ロース | こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。 |
ランプ | お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。 |
ブリスケット | 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。 |
読了時間 (目安):約12分
前回、地下5階の下(南)側半分を探索しました。
今回は、上(北)側半分を探索しようと思います。
──── 地下1階 迷宮入り口
ブリスケット | 「今回も階段で地下5階に向かいやすか?」 |
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サーロイン | 「階段とエレベーターがほぼ同じ場所にあり、 どっちで行っても大差無いから、今回はエレベーターにしよう」 |
ロース | 「じゃ、常駐魔法を唱えるわね」 |
サーロイン | 「あ、待て」 |
ロース | 「え?」 |
さて....、前回のレベルアップで、サーロイン(君主)が
ラツマピック(敵識別の呪文)とロミルワ(照明魔法)を習得。
これまでは、常駐魔法は元僧侶のロースに唱えてもらっていたが、
今回からサーロインに唱えてもらうことにしよう。
ロース | 「そうね……どうせ呪文なんか使わないで腐らせてるんだから、 せめてそのぐらいは役に立ってもわらないとね」 |
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サーロイン | 「お前……そのいちいち毒のある喋り方、直した方がいいぞ」 |
ロース | 「余計なお世話ですぅ!」 |
サーロイン | 「まぁ、いい。 ところで、諸君? 俺はまだレベルが低いから、唱えられる回数が少ない。 貴重な俺の僧侶呪文の恩恵、ありがたく受けろよ!」 |
ロース | 「ロインが唱えたら、役に立たない呪文になったり」 |
サーロイン | 「呪文なんて、誰が唱えても同じだろ? ましてや常駐魔法だ。 お前の嫌味も、今回ばかりは無理があるぞ」 |
三洲次 | 「いいから、早く唱えて下さい」 |
サーロイン | 「それでは……………………ロミルワ! ……………………ラツマピック!!」 |
ランプ | 「では、エレベーターに向かいましょう」 |
三洲次 | 「そういや、ダークゾーンがありましたね…」 |
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ブリスケット | 「貴重なロミルワが、さっそく無駄になってやすぜ」 |
ロース | 「ほら、役に立たなかった」 |
サーロイン | 「…………………………」 |
とりあえず、まずは通常エレベーターを経由して地下4階へ。
プライベート エレベーター前の玄室は......、
うむ、今回も幸先良し!
そのまま通してもらい、プライベート エレベーターで地下5階へ。
地下5階に到着。
まずは、前回行った場所まで向かおう。
初戦がいきなり先制とは、今回の探索もマジでツイている!
そして通常ターンはランプのモンティノが先制し、レベル5メイジもあっさり無力化。
おかげで、大した被害も無く勝利。
宝箱の罠も問題無く解除。
順調な滑り出しである。
そのまま南東(右下)に突き進み、前回ソードマンたちが出てきたエリアへ。
今回も敵が大勢出てくるかな?.....と思いつつ、部屋に入るが......、
ロース | 「誰もいないわ」 |
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ランプ | 「前回、ソードマンと教官たちをあらかた倒しましたからね。 ガラ空きになったのでしょう」 |
ブリスケット | 「こりゃぁ、ファイターの補充は当面期待できねぇっすよ」 |
三洲次 | 「悪の組織をぶっ潰したって感じですね」 |
サーロイン | 「では、このまま通してもらおう」 |
前回、受付のビショップ(勝手な想像)がいた場所も....、
....誰も出なかった。
完全に閉鎖だな、この訓練所は。
そして......、
....その先の通路をつき進み......、
....前回辿り着いた通路まで到着しました。
──── 地下5階 東側 (右方面) のエリア
ブリスケット | 「どうしやすか?」 |
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サーロイン | 「とりあえず、目の前のT字路を見てみよう」 |
三洲次 | 「右側は……」 |
三洲次 | 「行き止まりに扉……」 |
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ロース | 「左側は……」 |
ロース | 「…通路が奥まで続いているわ」 |
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ランプ | 「どうしますか?」 |
サーロイン | 「まずは通路のマップを完成させるか」 |
と、言う訳で、まずは左側の通路を進んでいく。
すると一番奥は....、
三洲次 | 「これ……ダークゾーンですね」 |
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サーロイン | 「こういう面倒臭い場所は後にしよう」 |
ランプ | 「では、ここを右側に曲がりますか」 |
ブリスケット | 「っと……こっちも行き止まりでっせ」 |
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ロース | 「そして扉が5つね」 |
サーロイン | 「通路はここまでか。 では、とりあえず一番手間の扉から入ってみるか」 |
一番南寄りの扉に入り、そこから北東(右上)方向を目指すことに。
扉の中は....、
....一方通行の小部屋と、3x1の閉じた空間が
ひたすら連続で連なっているエリアであった。
そして連なる小部屋では、次々とエンカウントが発生。
ただ、大したモンスターは出て来ず、
ガンガンと小部屋を突き進んでいく。
そして、その小部屋群を抜けると....、
....比較的広い場所に出た途端......、
....キラーウルフ!
地下3階でも、さんざんお世話になってきた奴だ。
お前ら、攻撃外し過ぎっ! ! !
なんか、ここだけで無駄に時間だけが消えていったが....、
....とりあえず勝利。
敵も大したことはなく、桃の罠解除も今のところ安定しており、
探索は比較的順調かな。
広間には扉が3つ。
その内の1つ(一番左側)は、マップを見ると元の通路に戻る扉なので、
一旦元の通路に戻ることにした。
元の通路では....、
....先ほどのダークゾーンのすぐ側にある扉へ入ってみると......、
....ジグザグとなっている通路が、西側(左方面)へと延々と続ていた。
で、ジグザグのエリアを抜け、その先を道なりに進んでいくと......、
ブリスケット | 「前回見つけた、あの無意味な回転床でっせ?」 |
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サーロイン | 「つまり地下5階を、南東(右下)→北東(右上)→北西(左上)→南西(左下)と、 外側をグルッと回ってきた……ということか」 |
ランプ | 「玄室も一部を除いて少なく、ほとんど通路だから、簡単に回ってこれましたね」 |
ロース | 「でも、途中入っていない扉もけっこうあったわ。 どうするの?」 |
サーロイン | 「この回転床付近の扉も、前回全然入らなかったからな。 せっかくだから、ここら辺の扉の中を探索してみよう」 |
バンッ! ← 扉を開けた音
サーロイン | 「なにっ?!」 |
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メデューサA | 「キィシャアアアァァッッ!!!」 |
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サーロイン | 「うぉおっ!!」 |
三洲次 | 「えっ?!」 |
ぐおおおおぉぉぉっっ!!
本戦記、初登場のメデューサリザード!!!
しかも、よりにもよって奇襲をしてきやがった!!!!
その名前から、どういう攻撃をしてくるかは......、
一目瞭然! ! !
メデューサB | 「ガブウウゥゥッッ!!!」 |
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三洲次 | 「!!」 |
ブリスケット | 「あぁっ?! 三洲次っちがっ!!」 |
ほら、来たああぁぁ!!!
石化攻撃ぃぃぃっっ!!!
が....、こいつ以外の攻撃は全て外れ....、
....とりあえず石化は1人の被害で済んだ。
三洲次 | 「………………………………」 |
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ブリスケット | 「三洲次っちが、石になっちまったす!!」 |
ランプ | 「こいつらはメデューサリザードです!! この迷宮の中でも珍しい、相手を石にしてくる奴です!!」 |
サーロイン | 「石にされたら……どうなるんだ?」 |
ランプ | 「もちろん、何もできなくなります。 しかも治す手段は、マディ(全快魔法)しかありません!」 |
ロース | 「マディは、まだ私しか使えないわ!」 |
サーロイン | 「では、ロースが前に出る事態だけは、なんとしても回避しなくては……」 |
ランプ | 「こいつらに噛まれたり引っ掻かれたら、ほぼアウトですよ……」 |
メデューサC | 「シュゥゥゥ……ゥ……ッ!」 |
ブリスケット | 「じゃぁ、うかつに接近できねぇっすよ?!」 |
サーロイン | 「どうすればいい?!」 |
ランプ | 「大丈夫です。 こいつらにはマカニト(Lv7以下の魔物を消す呪文)が効きます!」 |
サーロイン | 「では、ここは素早い桃に頼もう! 桃っ!! すぐにマカニト………」 |
桃 | 「(コンコン………)」 |
三洲次 | 「………………………………」 |
サーロイン | 「ん…………? ………………何やってんだ、桃?」 |
メデューサC | 「シャアアアァァッッ!!!」 |
ブリスケット | 「ちょ!襲ってくるっす!!」 |
桃 | 「なぁ? こいつ、面白れぇポーズのまま石になってんぞ!」 |
サーロイン | 「そんなこといいから、マカニト唱えてくれぇえっ!!」 |
ブリスケット | 「ふぎゃああああ…あ……あ……あ………」 |
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ロース | 「きゃああっ!! ブリ助がっ!!」 |
桃 | 「なぁなぁ? こいつ石のままぶっ壊したら、どうなるかなぁ?」 |
サーロイン | 「余計なこと考えなくていいからっっ!!!」 |
メデューサD | 「シュアアアァァッッ!!!」 |
桃 | 「ぶっ壊してみていいかぁ?!」 |
サーロイン | 「そんなことよりマカニトぉぉおおっっ!!」 |
サーロイン | 「ぐわおおおおお……お……お……お……ぉ……」 |
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ランプ | 「うわぁっ! ロインまでえぇっ!!」 |
桃 | 「え? マカロニがなんだって?」 |
メデューサE | 「シュゥゥゥゥ………ッ……」 |
メデューサF | 「シャァァァァ………ッ……」 |
ロース | 「こ、今度は桃を狙ってるわっ!!」 |
ランプ | 「さ…、先にカティノ(催眠魔法)で眠らせればっ!!」 |
ランプ | 「そ、そんな…っ?!!」 |
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桃 | 「おー! みんな面白ぇ顔のまま、石になってんなぁ。 こんなのはじめて見るぜ」 |
ロース | 「桃ぉっ!! マカニトよっっ!!」 |
桃 | 「あ?」 |
メデューサE | 「キシィアアアアァァッッ! ! !」 |
メデューサF | 「キシャアアアアァァッッ! ! !」 |
ランプ | 「うわぁ!! 桃に向かっていったぁあっ!!」 |
ロース | 「きゃああぁぁっ!!」 |
桃 | 「……! ……………けっ! てめぇらザコごときが………」 |
メデューサ達 | 「「ギャアアアアァァッ…ッッ!!!」」 |
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桃 | 「あたいに指一本触れられる訳ねぇだろ……」 |
ランプ | 「た……助かったあぁぁ…………」 |
ロース | 「し…、心臓に悪いわね…………」 |
桃ぉぉぉ......、
もうちょっと早くマカニト唱えてよぉぉぉ......。
転職してマディの使用回数が限られているから、勘弁してほしいわ。
ロース | (……メイジブラスター…?!) |
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ランプ | 「サポートしてくれる三洲次が石になったままだから、 一人でやることになりますが………」 |
桃 | 「……………………」 |
ロース | 「も…桃……、大丈夫なの?!」 |
桃 | 「……………………」 |
桃 | 「止めた!」 |
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ランプ | 「?」 |
桃 | 「ロースは魔法使いだ。 もし、メイジブラスターの解除に失敗したら、 マディを唱えることができるロースまで石化しちまうかも。 すると、誰も治療できなくなっちまう。 危険だから………この宝箱には触らない」 |
ロース | 「えらいわ、桃!! 良い判断だと思うわ!! 本当に英断よっ!!!」 |
ランプ | 「………本心から言ってるの……、よく分かりますよ……」 |
ってか、プレイヤー的には、桃の腕がまったく信用できないだけだ。
とりあえずマディを使って、3人を回復させる。
これでマディの使用回数が、残り1回だけになってしまった。
やはり、早くブリスケットに育ってもらわないと。
スピードも重視して基本職を入れたので、地下5~8階探検の安全性は
いまやブリスケットの成長がカギを握ってると言っても良い。
さて、「帰還」が頭をよぎったが、回転床付近のエリアがあと少しなので、
そめてここだけ探索してから帰ろう。安全第一の方針はどこにいった?!
....と強行したが、このエリアの一番奥の行き止まりまで、
特に問題もなく到達してしまった。
なので、ここでやっと地上に帰還し、
呪文と体力を回復させてきました。
──── 引き続き 地下5階....
さて、今度は北側のエリアへ向かいます。
先ほどの扉が5つ集まっていた通路から、西側(左側)にある3つの扉の内、
真ん中の扉に入って行く。
すると......、
延々と1x1の小部屋が連なっていた......。
ブリスケット | 「小さな部屋がたくさん並んでやすぜ……」 |
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ランプ | 「中に何か居るんですかね……?」 |
ロース | 「えぇ~…、これ1つ1つにぃ…? なんか気味が悪いわ……」 |
サーロイン | 「よし!片っ端から入ってみよう!」 |
三洲次 | 「やっぱり入るのか……」 |
サーロイン | 「よし!開けてみるぞ!」 |
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ランプ | 「何が出てくるのか……」 |
ロース | 「きゃあっ!!」 |
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三洲次 | 「クモでしたね……」 |
ロース | 「いくらなんでもデカ過ぎでしょ?!」 |
ブリスケット | 「何言ってやすか。 何度も見てるじゃねぇっすか」 |
ロース | 「今まで見てきたやつより、さらにデカイわよっ!!」 |
三洲次 | 「あ……そういや、はじめて見るモンスターですね」 |
ランプ | 「でも、まったく襲ってきませんね」 |
ブリスケット | 「それどころか………」 |
スパイダー | (カサコソ……カサコソ……カサコソ……カサコソ……) |
ブリスケット | 「……部屋から出ていっちまいやしたぜ?」 |
三洲次 | 「なんか逃がしてやった形になりましたね」 |
ランプ | 「『あの時助けていただいたスパイダーです』とか言って、 人間の姿で現れたりしないでしょうね……」 |
ブリスケット | 「そん時きゃぁ、ロースはんに相手し… |
ロース | 「絶対にイヤっ!!」 |
三洲次 | 「すげぇ勢いで拒否ったな…」 |
サーロイン | 「他には何も無さそうだし、とりあえず我々もここを出て、 次の部屋に行ってみよう」 |
三洲次 | 「こいつが友好的って、珍しいかも」 |
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アタックドッグ | 「ペロペロペロペロ……ッ!」 |
ブリスケット | 「おぅ…、人懐っこいっすな……」 |
ランプ | 「相変わらず、ブリ助って動物に好かれますね」 |
ブリスケット | 「ほら…、干し肉でっせ?食うっすか?」 |
アタックドッグ | 「ガブッ! シュタタッ…タタッ……タタッ……タタッ…タタッ…ッ」 |
ロース | 「くわえて、どっか行っちゃったわ」 |
サーロイン | 「ここは、これだけか? じゃ、次の部屋だ」 |
ロース | 「さっき見た奴らと一緒ね」 |
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ブリスケット | 「ここで会ったがぁあ、百年目ぇぇっ!! 南での恨みはぁ~、北で晴らすぅうっ!!」 |
ランプ | 「さっきの部屋と、態度が180度違いますよ……」 |
三洲次 | 「だいたい、それを言うなら『江戸の仇を長崎で討つ』だろ」 |
ロース | 「何それ?どういう意味?」 |
三洲次 | 「この場合は、関係無い奴に八つ当たり」 |
サーロイン | 「確かに、こいつらには罪は無いな。 さっきの奴らと違って大人しいし」 |
ランプ | 「ロインだってやられたじゃないですか。 意外と寛容ですね」 |
サーロイン | 「ひそひそ…(どっちかって言うと、桃の方に恨みがあるんだが?!)」 |
ランプ | 「ひそひそ…(あぁ…、まぁ…)」 |
メデューサ | (ズルズルズルズルズルズルズルズルズルズル……ッ) |
三洲次 | 「……なんて喋ってる内に、こいつも出て行っちゃった……」 |
ロース | 「なんか次々とモンスターを解放してるわね、私たち……」 |
ランプ | 「良いんですかね……勝手に……」 |
サーロイン | 「今さらしょうがないだろ。 次、行くぞ」 |
サーロイン | 「え?!また友好的なの?!」 |
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ロース | 「なんで友好的な魔物ばかりなのかしら…?」 |
ブリスケット | 「さぁ………」 |
ミスト | (ヒュルルルルルルルルルルルルル…ッ) |
ランプ | 「また逃げていきましたよ…?」 |
サーロイン | 「しょうがない、ここも出るか」 |
ブリスケット | 「一体なんすかね? ここ?」 |
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ランプ | 「どの部屋の魔物も戦う気が無い上に、 扉を開けると、すぐ逃げていきますね」 |
ロース | 「もしかして監禁されてたのかも」 |
サーロイン | 「監禁か……部屋の大きさや、すぐ逃げ出すところを見ても、 十分あり得るな」 |
三洲次 | 「なんで監禁してるのかな?」 |
サーロイン | 「多分……普段は無害な昆虫や動物たちを、 人を襲う猛獣に育つまで飼育しておく檻なのでは?」 |
ロース | 「育成中だから襲ってこない奴ばかりだった…ってことね」 |
ブリスケット | 「まぁ、メデューサなんちゃらってぇ時点で、 十分モンスターモンスターしてやすがね」 |
三洲次 | 「グレイブミストは動物じゃないですよ?」 |
サーロイン | 「じゃぁ、お化けとかも一緒に飼育してるんだよ!」 |
三洲次 | 「徐々に解釈に無理が出てきてますよ……」 |
ランプ | 「しかし、わざわざこんな施設を作ってまで、猛獣を育てるなんて」 |
サーロイン | 「いや~、実は昔からあったのを利用してるだけでは?」 |
ブリスケット | 「なしてそう思いやす?」 |
サーロイン | 「地下2~3階辺りもそうだったし、 この迷宮の部屋が『玄室』とも呼ばれてるように、 ここは元々、王族やその関係者の墓地だったのだろう」 |
ロース | 「それとこの檻が、どう関係してるのよ?」 |
サーロイン | 「これだけ大規模な地下墓地だ。 当然、大勢の労働者や奴隷が働かされていたと思うが、 その中には悪さを働く者や、問題を起こす奴もいただろう。 そういう奴らを閉じ込めておく檻として、ここは用意されていたと思う」 |
三洲次 | 「前回の戦士の訓練所は?」 |
サーロイン | 「あっち側はここと逆で、元々は普通に働いてた労働者のための居住区や、 リクリエーション広場だったんじゃないかな」 |
ランプ | 「なるほど」 |
ブリスケット | 「じゃ、ここいらの分析はそれぐらいにして、 そろそろ次へ行きやすか?」 |
サーロイン | 「うむ」 |
ブリスケット | 「動物っちゃぁ動物っすかね…?」 |
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サーロイン | 「あ! ここは育成施設じゃなくて、改造施設なのかも!」 |
ロース | 「いろいろ思いつくわねぇ…」 |
サーロイン | 「ほら、キラーウルフを魔改造したのが、目の前のワーウルフとか?!」 |
三洲次 | 「その内、ワースパイダーとか出てくるんですか?」 |
ランプ | 「では、やっぱり人間の姿になって『あの時お世話になったスパイダーで… |
ロース | 「気持ち悪いから止めてっ!!」 |
ブリスケット | 「ぃや~……やっぱ猛獣へ育成するだけじゃねぇっすか? メデューサリザードとか、もうそのままで良いじゃねぇっすか?」 |
三洲次 | 「ワーグレイブミストとか、意味分からないしな」 |
ロース | 「私も、動物とかをモンスターへ育成している施設、って解釈で良いと思うわ。 ほら、この部屋に居る奴ら、これまでの奴らと違って、 鼻息や動きがちょっと荒々しいから…」 |
ブリスケット | 「…狂暴化し始めてるって訳っすか」 |
ランプ | 「この檻だけ、育成が完了してるんですね」 |
サーロイン | 「オーケー、分かったよ。 いずれにせよ、悪い芽は早目に摘むことにしよう!」 |
サーロイン | 「よし、次だ」 |
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三洲次 | 「ここは扉が2つ並んでますよ」 |
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ランプ | 「反対側も2つ並んでましたが、どっちも同じ部屋とつながってましたから、 こちらもそうなのでは?」 |
サーロイン | 「ま、開けてみれば分かる」 |
三洲次 | 「そうですね。 では……」 |
ガチャッ!
ダイミョウA | 「むっ! …なんだ?貴様ら?!」 |
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三洲次 | 「ありゃ……、ここも小部屋だったか」 |
ロース | 「でも、この部屋だけ雰囲気が違うわ」 |
ブリスケット | 「檻ってぇいうより、事務所ってぇ感じでっせ」 |
ダイミョウB | 「さっきから檻の方が騒がしいと思っていたが……、 てめぇら、もしかして何か悪さをしていたのかっ?!」 |
サーロイン | 「おっと…、発言から察するに、こいつらはここの飼育員かな?」 |
ランプ | 「こっちの育成所も、マイナーダイミョウが育成を担当してるんですね…」 |
ブリスケット | 「大名って、そういう仕事なんすか…?」 |
ロース | 「どっかの君主が名ばかりで実質無職だし、似たようなもんでしょ? むしろ仕事してる分だけ、こいつらの方がマシだわ」 |
サーロイン | 「そんな君主いるんだあ?(棒」 |
ダイミョウA | 「おいおいっ!! 勝手に事務所に入ってきて、質問にも答えず勝手にベラベラ喋って、 おめぇら、どういうつもりだっ?!」 |
サーロイン | 「え? あぁ……言ってることは至極ごもっともですが……」 |
ダイミョウB | 「てめぇら、不法侵入者だな!? 許さんっ!!」 |
ブリスケット | 「いだだだだ…っっ!!」 |
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三洲次 | 「こいつも噛んできたよ……」 |
サーロイン | 「………やってることは至極 理解不能ですね………」 |
ランプ | 「もし、こいつらが動物とかに人を襲うように指導してるのでしたら………」 |
ロース | 「こいつらの攻撃方法がこうなのも………」 |
三洲次 | 「なんか理解できてきた気がしますね…………」 |
サーロイン | 「長年の謎が解けたな!」 |
三洲次 | 「別に長年じゃないです……」 |
三洲次 | 「片付けました」 |
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サーロイン | 「ご苦労。 三洲次も村正の腕が上がってきたな」 |
三洲次 | 「まぁ、早朝特訓の成果ですかね」 |
桃 | 「あたいのお陰だな!」 |
ランプ | 「お!宝箱がありましたよ!」 |
桃 | 「あたいの出番だな!」 |
桃 | 「うっし!」 |
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三洲次 | 「罠の解除が大分安定してきたな。 えらいぞ、桃」 |
桃 | (Vサイン!) |
サーロイン | 「では………」 |
サーロイン | 「……残るは、この扉だけだな」 |
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ロース | 「事務所の隣ってことは、何かしら?」 |
ブリスケット | 「飼育用具入れとか、そんなんじゃねぇっすか?」 |
ランプ | 「ま、開けてみましょう」 |
三洲次 | 「通路でしたね」 |
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サーロイン | 「この施設への、もう1つの出入口って訳か」 |
ロース | 「じゃ、この施設の探索はここまでね」 |
サーロイン | 「しかし、こんな施設がこんなところにあったとは…」 |
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三洲次 | 「でも、監禁されてた奴らは解放したし、」 |
ロース | 「飼育員も倒したし、」 |
ブリスケット | 「いいことしやしたね!!」 |
サーロイン | 「うむ。 いずれ補充されるかも知れないが、一時的とは言え、 監禁などという悪行を潰せたのは有意義だった」 |
ランプ | 「それでは、先に進みましょう」 |
サーロイン | 「その前に………、 これで地下5階はどの程度探索が終わったんだ?」 |
三洲次 | 「作ってきた地図を見ると……、 外郭をグルッと探索し終わった感じですね」 |
ブリスケット | 「ふむ………残すは最北(最も上)のエリアと、 ちょうどド真ん中のエリア、そしてダークゾーンっすね」 |
サーロイン | 「では、この施設を後にし、残りのエリアを探索するため、 目の前の通路を進んでいこう!」 |
名前 | 職 | LV | H.P. | 力 | 知 | 信 | 生 | 早 | 運 | 吸 | 死 | コメント |
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サーロイン | 君 | 9 | 110 | 13 | 12 | 13 | 13 | 12 | 10 | 0 | 0 | 力がエルフの魔法使いと同じって、どうよ? |
三洲次 | 侍 | 9 | 161 | 14 | 11 | 10 | 13 | 13 | 14 | 1 | 3 | ボチボチな成長ぶり。ほぼほぼ村正頼り。 |
桃 | 盗 | 9 | 149 | 13 | 15 | 12 | 12 | 14 | 14 | 0 | 0 | 宝箱が全然出ず、活躍の機会が少ない。 |
ロース | 魔 | 9 | 150 | 13 | 18 | 16 | 12 | 16 | 9 | 0 | 2 | 僧侶呪文が便利で、ほぼ司教状態。 |
ランプ | 司 | 17 | 81 | 18 | 18 | 17 | 16 | 18 | 12 | 0 | 8 | 大したアイテムが出ず、実はほぼ捨ててる。 |
ブリスケット | 僧 | 9 | 141 | 10 | 14 | 13 | 9 | 10 | 9 | 1 | 4 | もう少しレベルが上がれば、活躍度増すかな? |
【更新履歴】
2021年 7月 3日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2021年 6月26日:一部の台詞と文章を推敲しました。
2020年 5月10日:次ページへのリンクを設定。
2020年 5月 3日:新規公開。