10.サファリパークで触れ合いを

【登場人物】  
ロイン 「ローラーレンジャーズ」リーダーの魔法使い。
三洲次 密航してきた日本男児の盗賊。発音は「みすじ」。
訓練所を首席で卒業した侍の少女。すぐ暴れる。
ロース こんな名前だが細身の美人僧侶。エルフだしね。
ランプ お金一筋のエルフの司教。自分の店を持つのが夢。
ブリスケット 日本オタクのエルフ。侍で、あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約8分



──── ギルガメッシュの酒場

ロイン 「さてと…だ。いよいよ地下3階に降りていくわけだが……」
ランプ 「噂ですと、地下3階は、通路が格子状の造りになっているとか……」
ロース 「しかも、その格子の交差点には、いろいろな罠があるらしいわ」
三洲次 「噂で聞けた範囲は、その程度ですね」


これは、過去に私がプレイした時の記憶などです。
今後こうした情報は、「酒場での噂」という設定でいかせていただきます。
この前提でプレイしている、とご理解いただけると、幸いです。

ロイン 「で、どうやって探索をしていこうか?」
ランプ 「まずはエレベーターで降りてみるのはどうでしょう?
 効率的ですし、すぐに地下1階に戻れます」
ロイン 「そうだな。みんな、異論は無いか?」
ロース 「あの…、提案があるんだけど?」
ロイン 「ん?」
ロース 「地下1階に一方通行の扉があったけど、同じような仕掛けがあるかも知れないでしょ?」
ロイン 「と、すると?」
ロース 「もしエレベーターで降りて、一方通行の扉があったら、戻るには階段を使うしかないわよね?
 そういう時に備えて、先に階段の位置を確認しておくのは、どうかしら?」
ロイン 「なるほど。万が一に備える訳か」
三洲次 「良い案だと思いますよ」
ロイン 「よし。では、一旦階段で降りて、まずは地下3階の上がり階段の位置を確認する。
 場所だけ確認できればいいから、後は地下1階に戻り、エレベーターを中心に探索していこう」
ランプ 「良いと思います」
ブリスケット 「御意に」
三洲次 「………なんでそんな言葉知ってんだ?」

冒険に出る前に、上記みたいなことを思案したので、まずは地下2階を経由し、階段で地下3階へ降りる。


そして、デュマピック(現在位置調査の呪文)で座標を確認し、新しく用意した白紙のマップに上がり階段を記録。

次に、一旦地下1階に戻り、エレベーターで地下3階へ降りる。


いよいよ地下3階での探索の開始である。


そうそう、今回からラツマピック(敵識別の魔法)を唱えてから、冒険を開始することにした。
常に敵の正体が分かった状態になるので、冒険の安全度が増すだろう。


ブリスケット 「いきなり、曲がりくねった道ですぜ」
ロイン 「とりあえず、進むしかないだろ」


ブリスケット 「扉が1つあるだけでやす」
ランプ 「いきなり戦闘になるかも知れませんね」
ロイン 「みんな、準備はいいか?
 よし、ブリ助、蹴破れ!!」
ブリスケット 「うりゃ!!」

バンッ!


扉を蹴破ると....小さな部屋だった。

ブリスケット 「横に扉があるから、こちらに進むしかねぇっすね」
ロイン 「よし、蹴破れ」
ブリスケット 「うり…」
三洲次 「ちょっと待って下さい!」
ロイン 「え?」


三洲次 「この部屋、扉が1つしかないです!」
ロイン 「なに?」
ランプ 「本当ですね。入って来た扉は?」
三洲次 「消えてますよ。…いきなり一方通行の扉だったんだ!」
ロイン 「なんてことだ!ロースの予感が的中したって訳か…」
ブリスケット 「階段の位置を確認しておいて、良かったでやすね」

いや、本当に一方通行の扉があるとは思わなかった....マジで。

ただ、階段の位置まで多少距離が離れているから、たどり着けるかの不安も....。

とりあえず、扉を蹴破って進んでいく........


ブリスケット 「今度は通路に出やした」
ロイン 「進むしかないな」
ブリスケット 「……なんか、曲がりくねった道が続きやすね。
 格子状の構造じゃねぇんでしたっけ?」
ロイン 「俺に聞かれても……」
三洲次 「ちょっと待って下さい!」
ロイン 「今度はなんだ?」


三洲次 「眼の前に扉がありますけど、マップを見るとその先って、元の場所ですよ?」
ロイン 「なに?」
ランプ 「マッピングが間違ってるんじゃないのか?」
ギロッ!
三洲次 「……睨むなって。もう慣れてきたから、大丈夫だよ」
ロース 「どこかで、ワープしてたりしない?」
ロイン 「まさか…?!」

デュマピックで座標を確認するが...特にワープはしていない模様。

ランプ 「焦りますね…」
ロイン 「とりあえず、この扉に入ってみるか。おい、ブリ助」
ブリスケット 「おりゃっ!」


ブリスケット 「ここ、見覚えありやすね」
三洲次 「さっき、エレベーターから降りてきた場所じゃん」
ロイン 「え?じゃぁ、一周して回ってきた……だけ?」

なんと!

エレベーターから降りてきても、そこは閉鎖空間で、ただグルグル回るだけの場所だった!

念のため、隠し扉とか見落としていないか、確認しながら回ってみる。
しかし、やっぱり通路は一本道で、元の場所に戻ってくるだけだった。

いや、正確には、一ヶ所だけ通路と扉で分岐しているが、扉の方は閉じた小部屋なので、要は行き止まり。

ロイン 「まいったな。外に出れないなんて」
ランプ 「仕方ないですね。
 階段を中心に探索をしましょう」
ロイン 「では、エレベーターで戻るか……」

と、戻ろうとした瞬間、敵が出現!!!

ランダム・エンカウント!!!

地下3階、最初の戦闘だ!!!!


相手は、レベル3サムライ × 6体!!

なんといきなり6体とは、豪勢に現れたものだ。
勝てるだろうか....?

いざ、尋常に……勝負!


まずブリスケットが動き、サムライに5ダメージ。

5?!
あんだけ強いブリスケットでさえ、たった5?!

次に桃が動く!!


なんと桃もたった9ダメージだが、こちらはさすが、サムライに止めを刺す!

そして、続けてランプのカティノが飛ぶ。


が...、思ったよりも効きが悪い。


ロインのマハリト(グループ攻撃の火炎魔法)も飛ぶが、誰1人一撃で倒れねぇ!!
もうマハリトでは弱いのか......

次に動いたのは敵で、ハリト(火球魔法)が飛んでくる。


....と、言うか、どいつこいつも魔法のハリトでロースを集中攻撃してきた。


なんという侍らしからぬ戦い方......



一歩送れて、ロースのモンティノ(魔法封じの呪文)が飛ぶ。
効果は半々といったところか。

たった1つ階が違うだけで、魔法の効きが全然悪いな....。

だが、続く2ターン目で、ロインのダメ押しのラハリト(グループ攻撃の爆炎魔法)が飛び、サムライを全て撃破



エレベーターに戻るまでに、さらにロッティングコープスと遭遇したが、1体だけなので、特に問題無く倒す。


なんとか戦える範囲かな?



ロイン 「さて、仕方ないから、階段を中心に探索をするか」
三洲次 「…ってことは、毎回、あの地下2階のグルグル回る回廊を通るってことですか?」
ロイン 「そうなるな」
ランプ 「そう考えると、あの構造は、ただの嫌がらせでしかないですね……」


一旦城に戻り、体力と魔法を回復させたら、今度は階段で地下3階へ。


ブリスケット 「十字路でっせ」
ロイン 「階段側の造りは、格子状になっているようだな」
ランプ 「やっぱり、噂は正しかったようですね」
ブリスケット 「で、どこに行きやす?」
ロイン 「とりあえず、近い玄室に入ってみるか」

とりあえず、手近な玄室から調べていくことに。


ロイン 「よし、蹴破れ!」
ブリスケット 「おりゃ!!」

バンッ!


ランプ 「……誰もいないですね」
三洲次 「なんか、だだっ広いだけで、静かですね……」
ロイン 「奥に扉があるな。入ってみるか」
ブリスケット 「うりゃ!!」

バンッ!!


ブリスケット 「……こっちも、誰もいねぇですぜ」
ロイン 「拍子抜けだな……」
ランプ 「どうします?」
ロイン 「一旦戻り、別の玄室に入ってみるか……」

....と思って、部屋から出ようと方向転換した途端、敵が登場!!!!

??? (シュルルル………シュタッ!!)
??? (シュタッ!)
??? (シュタッ!)
ロイン 「うわっ!なんだっ?!」
??? 「お命、頂戴っ!!」


なんとレベル3ニンジャX7体!!!

どしええぇぇ!!!
7体もですか!!!!

一撃でこちらを殺す「クリティカルヒット」の使い手!!

戦うのは怖いが...、逃げ損なって袋叩きにあう方がもっと怖い。

意を決して、戦闘へ!!


.....が!

まっ先に飛んだランプのカティノで、全員おネンネ状態に......。

ロインのラハリトで、あっさりと勝利した。


反対側の玄室に行くと、再びサムライと遭遇となったが、こちらも無事に勝利。


宝箱の中から「?けん」を見つけたが、ただの「たんけん」だった。


まぁ、どうやら問題なく戦っていけそうだな......。

......なんて思った、その帰り道......、


......地下3階での強敵、ワーベア X6体に遭遇!!!

こいつらは、見かけ通りH.P.が高いだけでなく、直接攻撃に麻痺の追加効果があるのだ!!

とうとう出てきたな!!

さぁ、この階屈指の強敵を相手に、どうする?!

ロイン 「で……、でかいな……」
ランプ 「どうします?」
ロイン 「まだ、ラハリトが1回使える。
 よし!戦ってみるか!」
ロース 「ねぇ、ロイン?」
ロイン 「ん?」
ロース 「あなた、マカニト使えたわよね?」
ロイン 「……………あ!
ロース 「この人、やっぱり成長していないわ……」


とうとう、マカニトを実戦投入!!

いざ、戦闘へ!!!


まず、ロースのマニフォが飛ぶ!!!

やはり、効果は半々と言ったところか?

ブリスケット 「とりゃっ!!」
ワーベア 「グワッ!!」


ブリスケットの一撃で、アッサリと沈むワーベア。

...が!!

ブリスケット 「ふぅ、なんとかなりそうでやすな」
三洲次 「ブリ助っ!!あぶないっ!!」
ブリスケット 「へ?」

仲間を殺された恨みから、ワーベアがブリスケットに向かい、渾身の攻撃を叩き込んでくる!!!


ブリスケット 「ぐわああぁっ!!」
ランプ 「なに?君?なんでいつもこうなの?」
三洲次 「………」
ロイン っ!!ブリ助を引き戻せっ!!
 よし!今こそマカニトを試す時!!」
ロース 「……………」


おぉ!!
一瞬で勝利!!!

すげぇ!!

ロイン 「うむ。マカニトとは、こんなにもすごいものなのか。素晴らしいな」
ロース 「ねぇ、ロイン」
ロイン 「なんだ?ロース?」
ロース 「確かにマカニトはすごいわ。
 でも、1つだけ欠点があるわ」
ロイン 「……欠点?」
ロース 「ロイン………、あなたノロマなのよ」
ロイン (グサッ!)
ロース 「被害が出てから唱えても、有難味は半減だわ」
ロイン グサッグサッ!!

そう...、ロインさぁ...、もうちょっと早く呪文唱えてくれないかなぁ......、マジで




さて、ここでランプ(司教)がレベルアップ!!


....!!

ランプは三洲次と同じくH.P.が低いのに、こいつも生命力が下がりやがった!!

このまま、地下3階以降を無事にやっていけるのだろうか?
不安になる


だが!!
なんと、マハリトを習得!!!

これでグループ攻撃ができるメンバが、2人に増えたことになる!!

やはり、ローラーレンジャーズの戦術の手数は、司教のランプが握っていると言える。


そして、しばらくしたら、桃(侍)もレベルアップ!!


桃は、無事に力が再アップし、最高値の18に復活!
最強の前衛として、着々と成長している。


さらに戦っていくと、ブリスケットもレベルアップ!!


おおっ!!
H.P.がますますアップ!!

ブリスケットも、充分素晴らしい成長を見せているな!

ま、肝心の力を失っているけど....。



さて、上級職が続々とレベルアップしたところで、地下3階に降りると......、


とうとう登場!!!
ブレスを吐くモンスター!!

先制ブレス」でなくて良かったが....、


....キッチリとブレスの洗礼は受けてしまった。

ロイン 「く……、これがブレスか……!」
三洲次 「でも、この程度のダメージなら、なんとかなりそうですね」
ブリスケット 「しかし、さすがドラゴンでやすな」
ランプ 「まぁ、正確には『ドラゴンフライ』=『トンボ』ですが」
三洲次 「なんでトンボが火を吹くんだよ?」
ロース 「知らないわよ」


ちなみに、「ドラゴンフライ」の不確定名称は「ハエ」である。


見間違えるにもほどがある..........




そして、ハエ……じゃなくて、トンボ……ならぬドラゴンフライが出てきたのを筆頭に......、


三洲次 「うわ!クモだっ!」
ランプ 「でけぇっ!!」
ロース 「きゃぁ!気持ち悪っ!!」
ロイン 「ラハリトで焼き払うか…」

 


三洲次 「うわ!カ…カピバラ?!」
ランプ 「小さっ!!」
ロース 「きゃぁ!かわいいっ!」
ロイン 「……か、かわいいか?」

 


三洲次 「コヨーテ?」
ロース 「コヨーテね」
ブリスケット 「すげぇ痩せてやすね」
ロース 「そんなに痩せてるかしら?」
ブリスケット 「野生の犬だけに、野生(やせい)てるので」
三洲次 「しょうもな……」

 


三洲次 「カエル?」
ロース 「カエルね」
ブリスケット 「すげぇ太ってやすね」
ロース 「何を食べたら、ああなるのかしら?」
ランプ 「カエルはハエとか食いますから…、さっきのドラゴンフライとか?」
三洲次 「ハエと間違えるにも、ほどがあるだろ……」
ロイン 「そりゃ、デカくもなるな…」

 


三洲次 「そういや、クマさんもいましたね……」
ロース 「あと、かわいくもないウサギさんもね」
ランプ 「さながら動物園ですね」
ロイン 「直に触れ合えるから、むしろサファリパークかな」
三洲次 「別に触れ合いたくもないんだけど……」
ブリスケット 「ぐわあああぁぁっっ!!」
ロイン 「どうしたっっ?!!」
三洲次 「ブリ助っ!?」
   
ブリスケット 「な…撫でようと手を伸ばしたら……」


ブリスケット 「……か、かじられやしたっ…!!」
三洲次 「……触れ合おうとするなよ………」

 



そんなこんなで、動物たちと触れ合っていると、真に恐ろしい動物「人間」との戦闘で、一瞬ヒヤッとした戦いがあった......。


敵は、レベル3プリーストX6人、レベル1プリーストX5人という、僧侶の集団。
まぁ、僧侶の集団と言っても、托鉢で食糧などの施しを受ける敬虔な集団ではなく、むしろ力づくで金銭を奪っていくタイプだが.....。

とりあえずモンティノなどを準備して、戦闘を始める。

が!!!


レベル3プリーストの方が、先にモンティノを唱えやがった!!


なんと!!
一番肝心なロース(僧侶)とロイン(魔法使い)の2人の呪文が封じられてしまったっ!!!


え?
ってことは......、これだけの数を相手に.....肉弾戦だけで片づけろ......と?

......無理!!(と言うか、面倒くさい)


意を決して逃走!!!

 

結果.....無事逃走成功!

ランプ 「ぜぇ……ぜぇ……、やばかったですね……」
ロース 「ねぇ、ランプ?」
ランプ 「はい?」
ロース 「あなた、マハリト使えたわよね?」
ランプ 「…………あ!


................忘れてた。


ロース 「なんで、こんな男たちばかりなのよ……」
ロイン 「…………………」
ブリスケット 「ぬわああぁぁっっ!!!」
ロイン 「どうしたっっ?!!」
三洲次 「ブリ助っ!?」
   
ブリスケット 「さ…触ろうと手を伸ばしたら……」

 


ブリスケット 「……か、噛まれやしたっっ!!」
三洲次 「………だから触れ合うなって……………」

 

名前 LV H.P. コメント
ロイン 9 40 13 18 8 17 14 12 0 相変わらずノロいんだが、どうすりゃいい?
三洲次 9 34 15 14 6 12 17 15 0 僧侶が前衛より、こいつを前に出すべきか?
9 70 18 18 15 18 18 14 0 侍として理想的な成長をしている。すげぇ。
ロース 9 43 13 16 18 15 17 10 2 麻痺を治せるのが彼女だけだが前衛?うーん…。
ランプ 9 34 13 18 16 10 16 9 0 ディアルコ習得は、まだ3レベルも先か…。
ブリスケット 9 77 17 17 13 18 16 10 1 H.P.がダブルラッキー7!縁起が良いかも!

 

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【更新履歴】
2021年 8月28日:表現を一部見直しました。読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2021年 6月19日:発言者名を右寄せにしました。
2019年 3月18日:台詞を一部見直し。
2019年 2月18日:文章を一部加筆。一部セリフを推敲。
2019年 2月11日:ステータス表のミスを修正。一部セリフを推敲。次ページへのリンクを設定。
2019年 2月 4日:新規公開。