73.魔法封じの大広間
【登場人物】 | |
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サーロイン | ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。 |
三洲次 | 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。 |
桃 | 元接近戦最強の少女。現在は盗賊。すぐキレる。 |
ロース | こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。 |
ランプ | お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。 |
ブリスケット | 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。 |
読了時間 (目安):約10分
現在、地下5階を探索しています。
そして、これまでで地下5階の外郭を探索し終わり、残るは、
・最も北側のエリア
・中央エリア
・ダークゾーン
となりました。
今回は、上記3ヶ所を探索します。
──── 地下5階 最北エリア
サーロイン | 「では、目の前のT字路へと進もう」 |
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ブリスケット | 「あのT字路は、この階のどの辺になるんすか?」 |
三洲次 | 「作ってきた地図を見ると……、 もっとも北に位置する通路ですね」 |
ロース | 「とりあえず、T字路まで行ってみましょ」 |
サーロイン | 「左右はどうなっている?」 |
ブリスケット | 「えぇと……」 |
ブリスケット | 「右側は、1本道がずーっとつづいてやすぜ」 |
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ロース | 「左側は……」 |
ロース | 「左側も通路がずーっとのびてるわ」 |
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ランプ | 「どうしますか?」 |
サーロイン | 「どっちがどうとも分からんな。 とりあえず、右側の通路を進んでみるか」 |
と、言う訳で、右側の通路を直進していく......。
サーロイン | (てくてく……………) |
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ロース | (てくてく……………) |
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ブリスケット | (てくてく……………) |
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ランプ | (てくてく……………) |
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桃 | (てくてく……………) |
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長ぇっ!!
長えよっ!!!
三洲次 | 「なんだよ……、この通路………」 |
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ブリスケット | 「途中でワープしてて、同じ場所を延々回ってたりしてねぇっすか?」 |
サーロイン | 「無いとは言い切れないが、とりえあずもうちょっとだけ進んでみよう」 |
そして、結局......、
三洲次 | 「あそこに見えるの、さっきのT字路ですよ」 |
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サーロイン | 「つまり………」 |
ランプ | 「一周しただけ……でしたね」 |
ロース | 「何だったのかしら、この通路……」 |
いや、本当に何だろう?
このただ1周するだけの通路......。
ま、とりあえずこの道を後にして、
中央エリアへ移動することにしました。
──── 地下5階 中央エリア....
サーロイン | 「……と、言う訳で、中央エリアまで来たが……」 |
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ブリスケット | 「入ってねぇ扉は、あれぐらいっすかね」 |
サーロイン | 「あの扉の先は、どうなっている?」 |
三洲次 | 「えぇと、作ってる地図を見ると……、 まだ入っていない区域で、そこそこ広いですよ」 |
サーロイン | 「では、あの扉の中を探索することにしよう」 |
バンッ! ← 扉を蹴破った音
サーロイン | 「む! さっそく敵か……」 |
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ロース | 「こいつらなら楽勝ね」 |
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サーロイン | 「よし、ランプ! いつも通りカティノを頼む」 |
ランプ | 「では……」 |
戦闘開始!
ウルフA | 「ガルルル……ッ!」 |
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ウルフB | 「グルルル……ッ!」 |
ウルフC | 「ウ~~~……ッ!」 |
ランプ | 「あれ?」 |
サーロイン | 「カティノの効きが悪いのって、久しぶりだな」 |
ブリスケット | 「珍しいこともあるっすね」 |
三洲次 | 「ま、やられる前にやってしまえば、一緒ですよ」 |
ロース | 「待って!」 |
サーロイン | 「え?」 |
ロース | 「何かいつもと違ったわ! いつもなら魔力が空中を伝わるのを感じるのに、 今はそれが無かった!」 |
サーロイン | 「へ?」 |
ランプ | 「まさか……ここは、噂に聞いた……」 |
とうとう来やがった!!!
魔法無効化地帯!!!
......って書いたけど、有名な場所なので、実際は
「あぁ、ここなのか」程度の気分だったが....。
ランプ | 「酒場で聞いた噂では、この地下迷宮には、 呪文の詠唱が無効化される場所が幾つかあるそうですが、 ここがその内の1つなのでしょう」 |
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ロース | 「なんで無効化されるの?」 |
ランプ | 「詠唱者の魔力が外に出るのを打ち消す呪いのオーラが 身体の周りにまとわるとか……」 |
サーロイン | 「呪文が使えないと分かれば、 もう打撃だけでいくしかないな」 |
ま、幸い大した敵でもないので、特に問題は無いだろう。
楽勝!
三洲次 | 「直接攻撃の戦いなら、こいつらなんかには負けませんよ」 |
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サーロイン | 「うむ」 |
ランプ | 「お! 宝箱がありました!」 |
......よりにもよって爆弾かよ........。
現在魔法が無効化されているため、回復魔法が使えない状態である。
つまり、万が一にもパーティーが一斉に怪我したら、やばいってことだ。
桃 | 「触らねぇ方が安全か?」 |
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サーロイン | 「そうだな。 桃もリスクヘッジができるようになっ…」 |
三洲次 | 「よし!開けよう!!」 |
5人 | 「「え?!」」 |
ランプ | 「な、何言い出すんですか?!」 |
ブリスケット | 「三洲次っち、気でも触れやしたかっ?!」 |
三洲次 | 「……………………」 |
桃 | 「失敗したら、やべぇぜ?」 |
ロース | 「そうよ! 桃の言う通りよ! 失敗したら、どうすんのよ?!」 |
三洲次 | 「何言ってるんだ!桃! 自分を信じろって! 俺はお前を信じてるぞ!!」 |
ランプ | 「いや……それよりも、皆を危険に晒す方が……」 |
ブリスケット | 「一体どういうつもりっすか…?!」 |
サーロイン | 「……………………」 |
桃 | 「む~~………、こいつかぁ………」 |
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ブリスケット | 「ひそひそ…(何考えてっすか?三洲次っち?)」 |
三洲次 | 「ひそひそ… (こういうプレッシャーにも打ち勝つことができれば、 もっと自信を持ってもらえるって!)」 |
ブリスケット | 「ひそひそ…(失敗したら、どうすんすか?)」 |
ロース | 「ひそひそ…(魔法で治療ができないのよ?)」 |
三洲次 | 「ひそひそ… (そういう追い詰められた状況だからこそ、あえてやるんだ。 桃って、そういう状況の方が実力を発揮するからな)」 |
桃 | 「うりゃっ!」 |
桃 | 「うっし!!」 |
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三洲次 | 「よし!! 見事だぞっ!桃!!」 |
桃 | (Vサイン!) |
ランプ | 「はぁ…、ドキドキでしたよ…こっちは……」 |
三洲次 | 「じゃ、アイテムの…」 |
桃 | 「三洲次!三洲次っ!」 |
三洲次 | 「ん?」 |
桃 | 「ぅいーっ!」 ←ハイタッチ |
三洲次 | 「おぉ…、 へーいっ!(パーン!)」 ←ハイタッチ |
ロース | (!……桃って……そういうことぉ……) |
ランプ | 「せっかく桃が頑張ってくれましたが、 アイテムは『ローブ』1つでした……」 |
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サーロイン | 「お! それで気付いたが、魔法が使えないということは、 アイテムに秘められた魔法も使えないのかな?」 |
ランプ | 「絶対に壊れない『宝石の指輪』で試してみては?」 |
サーロイン | 「なるほど。 よし、やってみよう」 |
サーロイン | 「ほ~……、魔法のアイテムは使えるんだな」 |
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ランプ | 「魔法自体が無効化されているのではなく、 声に出る詠唱の方が無効化されてる…、ということですかね?」 |
サーロイン | 「そうかもな。 じゃ、あまり心配せず、この部屋を探索することにしよう」 |
(おことわり)
後で知ったのですが、魔法のアイテムも基本的にはダメらしいですね。
ただ、なぜか「宝石の指輪」は使えるようで、
今回たまたまそれを使って、勘違いしてしまったようです。
サーロイン | 「部屋の構造は……」 |
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三洲次 | 「今入ってきた扉の両サイドに、小さな柱が2つ……」 |
ブリスケット | 「部屋の中央に、デコボコした構造物……」 |
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ロース | 「あと、西側 (左側) の壁に、扉がもう1つあるわ……」 |
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サーロイン | 「そんなところか……」 |
ランプ | 「そうですね。 念のため、柱や構造物の陰も調べますか?」 |
サーロイン | 「うむ。 とりあえず、柱の裏側から調べよう」 |
キラーウルフA | 「ガウウウウゥゥッッ!!!」 |
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キラーウルフB | 「ガアアアアァァッッ!!!」 |
三洲次 | 「お?!」 |
三洲次 | 「とぉ! やぁ!」 |
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キラーウルフA | 「ギシャアアァァッッ!!」 |
キラーウルフB | 「キャイイィィンッ!!」 |
三洲次 | 「ふぅ、驚かせるな…」 |
サーロイン | 「また、キラーウルフか」 |
ロース | 「広間に入って、これで5匹ね」 |
ランプ | 「ここ、キラーウルフの飼育所ですかね?」 |
サーロイン | 「う~ん……だとしても、 魔法を封じる広間との関連性が無いなぁ…」 |
ブリスケット | 「とりあえず、次は中央の構造物を調べやすか?」 |
サーロイン | 「そうだな。 構造物の横の脇道を調べよう」 |
サーロイン | 「なんだろうな、この構造……」 |
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??? | 「あれ? 俺たち以外にも試験生が居るのか?」 |
サーロイン | 「え?」 |
サーロイン | 「あれ? ソードマンって……」 |
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ロース | 「もしかして……訓練生?」 |
ソードマンA | 「何言ってんだ? ここに居るってことは、お前らもそうなんだろ?」 |
サーロイン | 「え? えぇと………ここ? 訓練所は南の方にあるんじゃ……?」 |
ソードマンB | 「なんだお前ら、入所希望者で、道に迷ってるのか?」 |
ソードマンC | 「南の方の訓練所は、なんか危険なパーティーが来るから 一時閉鎖して、こっちに訓練所を移したんだ」 |
三洲次 | 「へ……へぇ~……」 |
ソードマンA | 「なんでもそのパーティーって、魔法も使うらしいからな」 |
ソードマンB | 「だから魔法を封じるここに、訓練所を移したんだ」 |
ソードマンC | 「直接攻撃のやり合いなら、負けねぇからな!」 |
ブリスケット | 「それは、それは……」 |
ロース | 「で、あなたたちは訓練中なの?」 |
ソードマンA | 「試験中だ。 この広間に放たれた魔物を全部倒す、っていう試験」 |
ランプ | 「魔物とは?」 |
ソードマンB | 「今日はキラーウルフらしいぜ」 |
ブリスケット | 「全部で何匹っすか?」 |
ソードマンC | 「5匹だったはず。 そうだよな?」 |
ソードマンA | 「あぁ、5匹だぜ」 |
三洲次 | 「へ……へぇ~……」 |
ソードマンB | 「ま、事務所はまだ南の訓練所に残ってるから、 そっちに当たってくれ」 |
ソードマンC | 「じゃ、な」 |
サーロイン | 「あ……あぁ……、頑張って……」 |
サーロイン | 「…………………………」 |
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三洲次 | 「キラーウルフが5匹だって……」 |
ロース | 「全部……倒しちゃったわね………」 |
ブリスケット | 「あやつら……、どうするんすかね……?」 |
サーロイン | 「まぁ………放っておけばいいんじゃないかな」 |
ランプ | 「で、この後はどうします?」 |
サーロイン | 「とりあえず、ここはもう出よっか」 |
ロース | 「あっちの扉はどうするの?」 |
サーロイン | 「え?扉?」 |
三洲次 | 「西側 (左側) に、扉がもう1つありましたよ」 |
サーロイン | 「お、そういえばそうだったな。 とは言え……、呪文が使えない状態で深い場所へ行くのは、ちょっとなぁ…」 |
ブリスケット | 「ダメージを回復する手段が無ぇっすからね」 |
サーロイン | 「うむ」 |
三洲次 | 「でも、せっかく来たんだし、もう調べてしまった方が良くないですか?」 |
サーロイン | 「反対側から来れるかも知れないから、 周囲を確認してからでも、遅くはないだろう。 それより先に、この呪文が使えない状態をなんとかしたいのだが……」 |
ロース | 「どうすればいいのかしら…?」 |
ランプ | 「酒場で聞いた噂では、この階から離れれば、 詠唱者の身に付いてるオーラがかき消え、 再び呪文が使えるようになるそうです」 |
サーロイン | 「そうか。 では、一旦エレベーターまで戻るか」 |
さて........、
....とりあえず魔法封じの広間を出たけど、
真に問題なのは、ここからである。
ランプ | 「先ほども言いましたが、この階から離れれば呪文を使えるようになりますが、 逆に言えば、この階を出るまでは呪文が使えません。 しかし、エレベーターまでの通路に出てくる魔物は、 これまで通り呪文を使って来ます」 |
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サーロイン | 「つまり、これからの戦闘は、ハンディのある状態で 戦わなくてはいけない……ということか」 |
ブリスケット | 「直接攻撃のやり合いなら、負ける気はしねぇっすが…」 |
ロース | 「…敵が呪文を使ってくる時がやばいわね。 こっちはモンティノ(沈黙の呪文)が使えない…ってことでしょ?」 |
サーロイン | 「こればかりは運だな……」 |
ブリスケット | 「とりあえず、出発しやしょう」 |
行きはよいよい、帰りは怖い。
やや緊張感のある帰路となったが......、
....帰り道に大した敵が出なかったので、簡単にエレベーターまで戻れた。
運が良い。
エレベーターで状態をリセットし、魔法の無効化を解除する。
サーロイン | 「これで残るは、先ほど入らなった扉と……」 |
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三洲次 | 「…ダークゾーンだけになりました」 |
ランプ | 「先ほどの扉を後に回すとすると……」 |
ブリスケット | 「いよいよダークゾーンっすね」 |
────地下5階 ダークゾーン....
サーロイン | 「とりあえず、南側から入ってみるか」 |
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ブリスケット | 「やはりダークゾーンっすね」 |
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サーロイン | 「さて、どう進んでいくか…だが……」 |
三洲次 | 「とりえあず北へ直進で」 |
サーロイン | 「へ?」 |
サーロイン | 「北へ直進……直進……って、本当に直進できる」 |
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三洲次 | 「あ、そこでストップです」 |
サーロイン | 「え?」 |
三洲次 | 「直進できるのは、ここまでです。 次は、左手に一本道があるので、まずは左へ」 |
サーロイン | 「左を向いて、直進……直進……って、三洲次の言う通りだ」 |
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ロース | 「両側も壁しかなくて、本当に一本道だわ」 |
サーロイン | 「直進……直進……」 |
三洲次 | 「あ、そこに……」 |
サーロイン | 「いてっ!」 |
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三洲次 | 「……壁があって、行き止まりです」 |
ブリスケット | 「こげに暗闇なのに、なして三洲次っちには道が見えるんすか?!」 |
ランプ | 「暗闇でも道が見えるアイテムを見つけましたか?」 |
三洲次 | 「違いますよ。 作ってきた地図を見れば、一目瞭然なんです」 |
三洲次 | 「ほら。 既にある程度マップが埋まってるから、 残りのダークゾーンの構造も、だいたい分かっちゃうんですよ」 |
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サーロイン | 「いてて……な、なるほど、そういうことか」 |
ロース | (……こんな真っ暗闇で、なんで地図が見えるのかしら……?) |
ランプ | 「地図を見ると、先ほど左に曲がったところを、逆の右へ進むと、 ジグザグ通路の側にあったダークゾーンの入り口に出そうですね」 |
ブリスケット | 「まっすぐ戻るだけっすから、行ってみやしょう」 |
サーロイン | 「まっすぐ……まっすぐ……」 |
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サーロイン | 「本当だ……、出た」 |
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ランプ | 「これって、つまり……」 |
ロース | 「ダークゾーンは一番最後にした方が、探索が容易になるってことね」 |
ブリスケット | 「で、これでこの階のダークゾーンの探索は終わりっすか?」 |
三洲次 | 「いえ、ダークゾーンと魔法封じの広間の間に、 まだよく分からない空間があります」 |
サーロイン | 「さっき北上したダークゾーンの右手側か……」 |
ランプ | 「では、そこに戻って、右側に進めるか調べましょう」 |
サーロイン | 「最初に北上したところに戻ってきたが……」 |
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ブリスケット | 「えぇと……う~む……右手側は、どこも壁っすね。 全然進めねぇっすよ」 |
ロース | 「扉があったりしない?」 |
ブリスケット | 「さすがロースはん、さもありなんっす。 では、開けられる場所も探してみやすか……」 |
で、改めてダークゾーン内を北上しながら、右手側で扉を開けることを試していたら.....
ガチャ!
ブリスケット | 「お! 一ヶ所だけ扉がありやすぜ!」 |
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サーロイン | 「よく見つけた!」 |
三洲次 | 「入りましょう!」 |
ブリスケット | 「……って、ただの個室でやした」 |
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サーロイン | 「行き止まりか……」 |
ロース | 「じゃぁ、ダークゾーンはこれだけなのね」 |
サーロイン | 「では、もう戻るか」 |
...と、ここで戻ってしまいましたが、見事に騙されました。
上の個室の左側って、実は「隠し扉」があるんですね。
でも、ダークゾーンを通ってきたので、ロミルワ(照明魔法)の効果が切れており、
高い確率で気付かない……という仕掛けになっていました。
いや~……、完全にウッカリです。見事にやられました。
………………………
………………
………
─── 再び.... 魔法封じの広間
サーロイン | 「地下5階も、残すは魔法封じの広間にあった もう1つの扉の中だけになったな」 |
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ロース | 「今度は呪文が詠唱できないまま、奥まで進むのね」 |
ブリスケット | 「回復不可ってぇのがイタイっすね」 |
サーロイン | 「そうだな。 もしかしたら、持久戦になるかも知れん。 全員、H.P.が最大の状態であることを確認!」 |
三洲次 | 「大丈夫です」 |
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ブリスケット | 「バッチリでっせ」 |
サーロイン | 「では、本日2度目の魔法封じの広間だ」 |
これ書いてて気付いたけど、別にマロールで飛び越えれば良くね?
サーロイン | 「突入!」 |
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バンッ!
グレイブミストA | (ヒョロロロロ……ッ) |
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グレイブミストB | (ヒュロロロロ……ッ) |
ブリスケット | 「む!…今度はキラーウルフじゃねぇっすぜ?」 |
三洲次 | 「こいつらも、試験の課題として放たれてる奴らなのかな?」 |
ロース | 「ねぇ……、もしかして……ここの試験の課題の魔物って……」 |
ランプ | 「えぇ……、北側で飼育されてる魔物たちっぽいですね……」 |
サーロイン | 「もしかして、北側・南側それぞれで育成した奴ら同士を ここで戦わせてるのかな?」 |
ブリスケット | 「ありえやすね……」 |
三洲次 | 「ま…、とりあえず片付けましょう(スラッ!)。 試験生には悪いけど……」 |
ランプ | 「片付けました」 |
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サーロイン | 「ご苦労」 |
三洲次 | 「今回も解除に挑戦しよう!」 |
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桃 | 「うぃっす」 |
ランプ | 「まぁ、石弓の矢なら、万が一失敗しても被害は小さいから、 別にいいですけど…」 |
桃 | 「へっ! この程度の罠なら、もう余裕で解除でき……」 |
桃 | 「ふぉごっ!!」 |
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三洲次 | 「………できなかったか…………」 |
そして......、
....まだ入っていない唯一の扉の前に....。
こちらは呪文が使えなくなってしまっているが、
この広間を出ると敵は魔法が使えるかも知れないので、ちょっと不安になる。
でも、行くしかない!!
バンッ!
友好的な敵、大歓迎です!!!
ラッキー!!
そして、そのまま通してもらい......、
ブリスケット | 「なかなか広ぇ場所に出やしたね」 |
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サーロイン | 「では、まずは部屋の形状を確認しよう」 |
....地下5階最後の部屋の構造を調べる。
が....ここも玄室扱いのようで、敵の出現率が高く、ちょっと歩いただけで....、
ソードマンA | 「お? お前ら試験が終わったのか?」 |
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サーロイン | 「え? ……あぁ……まぁ……終わったような……そうでないような……」 |
ソードマンB | 「いや、待て! こんな奴ら、試験生にいなかったぞ!」 |
ソードマンC | 「お前ら……、まさか例の訓練所を襲ったパーティーか?」 |
サーロイン | 「今回はバレたか」 |
ソードマンD | 「面白れぇ! おい! こいつら試験所から出てきた、ってことは…」 |
ソードマンA | 「あぁ! 魔法が使えねぇ、ってことだ!」 |
ソードマンB | 「直接攻撃のやり合いなら、負けやしないぜ!!」 |
ソードマンC | 「いっちょ片付けて、武勲をたてようじゃないか!!」 |
ソードマンD | 「へっへっ…、試験前の肩慣らしだな!」 |
ブリスケット | 「あっしらと直接対決して勝てるなんてぇ大口、そろそろ叩いときやしょうぜ」 |
三洲次 | 「ま、ここの訓練生あがりのソードマンがいかに弱いかは、 もうよ~~く分かってますからね」 |
サーロイン | 「そうだな。 じゃ、軽く相手してやるか」 |
ソードマンA | 「く、くそっ!」 |
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ソードマンB | 「剣が当たらねぇ!」 |
ソードマンC | 「こうなったら、訓練所で学んだ攻撃方法を愚直に実践だ!!」 |
ソードマンD | 「おぉっ!!」 |
三洲次 | 「だから剣士が引っ掻くなって……」 |
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ブリスケット | 「なして剣を使わねぇ方がマシって思うんすか……」 |
サーロイン | 「では、お遊びはこのぐらいにするか」 |
魔法が使えないので、一体ずつ倒していくが、
結局その間、ソードマンの攻撃はただの一回もローラーレンジャーズに当たらず。
なので......、
....ノーダメージで敵を全滅させてしまった。
サーロイン | 「魔法を使わなくても、こっちは余裕で勝てるんだよ」 |
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だが、その後も敵が立て続けに現れる......のだが....、
....そもそもバトルにならなかった。
マジ運が良い。
三洲次 | 「あれ?」 |
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サーロイン | 「ん?どうした?」 |
三洲次 | 「ここにある扉……」 |
三洲次 | 「…マップを見ると、ダークゾーンの中にあった あの小部屋につながってますよ」 |
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サーロイン | 「ほぉ。 じゃぁ、ここから脱出できるな」 |
三洲次 | 「しかも一方通行の扉じゃなかった、ってことては……」 |
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ランプ | 「前回来た時は、ダークゾーンでロミルワが切れてて、 隠し扉に気付かなかった……ってことですね」 |
サーロイン | 「久しぶりのダークゾーンの探索だったから、 こういうことが起きるのを、すっかり忘れてたな…」 |
ロース | 「でも、これで全部のエリアがつながって、 マップは完成ね!」 |
サーロイン | 「うむ。 地下5階の探索は、これにて完了だ!」 |
....ってな訳で、魔法が使えない状態ではありましたが、
運の良さも手伝って、特に問題無く探索終了です!
唯一のダメージは、桃が石弓の矢で自爆したものだけでした!
アホか!桃は!
……………………………………
地下5階は、ソードマンの訓練所や、凶暴な動物たちを育成する檻があり、
マイナーダイミョウが教官となって、
モンスターたちを育てているフロアだった....ってことですね!
....と、妄想してみたテスト。
………………………
………………
………
さて、帰ってきたら、数名がレベルアップ!!
■ブリスケット(僧侶)
信仰心、生命力、素早さなど、重要な能力がバリバリとアップ!
前回のボロボロな結果から一転しての成長で、安堵したよ....。
そして呪文は、今回でラツマピック(敵識別の呪文)とバディアル(単発の攻撃呪文)を習得。
■ロース(魔法使い)
重要な生命力、素早さなどが順調にアップ。
なんとレベル10になって、今頃レベル1呪文のモグレフ(防御力アップ呪文)を習得。
使える魔法は優先して覚え、どうでもいい魔法は後回し。
いや~、ロースだけは転職した後も、マジで優秀ですな!
■桃(盗賊)
素早さが落ちたああぁぁっっ!!!!
お前さあああぁぁぁっっ!!!
盗賊としてやっていく気、
全然無いだろおおぉぉっっ!!!!
名前 | 職 | LV | H.P. | 力 | 知 | 信 | 生 | 早 | 運 | 吸 | 死 | コメント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サーロイン | 君 | 9 | 110 | 13 | 12 | 13 | 13 | 12 | 10 | 0 | 0 | リーダーのくせに成長がイマイチ。 |
三洲次 | 侍 | 9 | 160 | 14 | 11 | 10 | 13 | 13 | 14 | 1 | 3 | なんでいまだにマップはお前が担当してんだ? |
桃 | 盗 | 10 | 150 | 13 | 16 | 13 | 13 | 13 | 15 | 0 | 0 | 素早さがダウン!本当に盗賊には不向きな奴だ。 |
ロース | 魔 | 10 | 151 | 13 | 18 | 17 | 13 | 17 | 10 | 0 | 2 | 転職組の中で、ただ1人転職とは思えない能力。 |
ランプ | 司 | 17 | 81 | 18 | 18 | 17 | 16 | 18 | 12 | 0 | 8 | マジ素早い!マジ役に立つ!マジ便利! |
ブリスケット | 僧 | 10 | 142 | 10 | 15 | 14 | 10 | 11 | 9 | 1 | 4 | 前衛なのに、力がパーティ内で一番低い…。 |
【更新履歴】
2021年 7月 3日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2020年11月27日:文章を一部推敲。
2020年 5月17日:次ページへのリンクを設定。
2020年 5月10日:新規公開。