73.魔法封じの大広間

【登場人物】  
サーロイン ローラーレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
元接近戦最強の少女。現在は盗賊。すぐキレる。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ お金一筋のエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約10分



現在、地下5階を探索しています。
そして、これまでで地下5階の外郭を探索し終わり、残るは、

・最も北側のエリア
・中央エリア
・ダークゾーン

となりました。
今回は、上記3ヶ所を探索します。




──── 地下5階 最北エリア


サーロイン 「では、目の前のT字路へと進もう」
ブリスケット 「あのT字路は、この階のどの辺になるんすか?」
三洲次 「作ってきた地図を見ると……、
 もっとも北に位置する通路ですね」
ロース 「とりあえず、T字路まで行ってみましょ」
サーロイン 「左右はどうなっている?」
ブリスケット 「えぇと……」


ブリスケット 「右側は、1本道がずーっとつづいてやすぜ」
ロース 「左側は……」


ロース 「左側も通路がずーっとのびてるわ」
ランプ 「どうしますか?」
サーロイン 「どっちがどうとも分からんな。
 とりあえず、右側の通路を進んでみるか」

と、言う訳で、右側の通路を直進していく......。


サーロイン (てくてく……………)


ロース (てくてく……………)


ブリスケット (てくてく……………)


ランプ (てくてく……………)


(てくてく……………)


長ぇっ!!
長えよっ!!!


三洲次 「なんだよ……、この通路………」
ブリスケット 「途中でワープしてて、同じ場所を延々回ってたりしてねぇっすか?」
サーロイン 「無いとは言い切れないが、とりえあずもうちょっとだけ進んでみよう」


そして、結局......、


三洲次 「あそこに見えるの、さっきのT字路ですよ」
サーロイン 「つまり………」
ランプ 「一周しただけ……でしたね」
ロース 「何だったのかしら、この通路……」

いや、本当に何だろう?
このただ1周するだけの通路......。

ま、とりあえずこの道を後にして、
中央エリアへ移動することにしました。




──── 地下5階 中央エリア....


サーロイン 「……と、言う訳で、中央エリアまで来たが……」
ブリスケット 「入ってねぇ扉は、あれぐらいっすかね」
サーロイン 「あの扉の先は、どうなっている?」
三洲次 「えぇと、作ってる地図を見ると……、
 まだ入っていない区域で、そこそこ広いですよ」 
サーロイン 「では、あの扉の中を探索することにしよう」

バンッ!        ← 扉を蹴破った音


サーロイン 「む! さっそく敵か……」


ロース 「こいつらなら楽勝ね」
サーロイン 「よし、ランプ!
 いつも通りカティノを頼む」
ランプ 「では……」

戦闘開始!


ウルフA 「ガルルル……ッ!」
ウルフB 「グルルル……ッ!」
ウルフC 「ウ~~~……ッ!」
   
ランプ 「あれ?」
サーロイン 「カティノの効きが悪いのって、久しぶりだな」
ブリスケット 「珍しいこともあるっすね」
三洲次 「ま、やられる前にやってしまえば、一緒ですよ」
ロース 「待って!」
サーロイン 「え?」
ロース 「何かいつもと違ったわ!
 いつもなら魔力が空中を伝わるのを感じるのに、
 今はそれが無かった!」
サーロイン 「へ?」
ランプ 「まさか……ここは、噂に聞いた……」

とうとう来やがった!!!
魔法無効化地帯!!!


......って書いたけど、有名な場所なので、実際は
「あぁ、ここなのか」程度の気分だったが....。


ランプ 「酒場で聞いた噂では、この地下迷宮には、
 呪文の詠唱が無効化される場所が幾つかあるそうですが、
 ここがその内の1つなのでしょう」
ロース 「なんで無効化されるの?」
ランプ 「詠唱者の魔力が外に出るのを打ち消す呪いのオーラが
 身体の周りにまとわるとか……」
サーロイン 「呪文が使えないと分かれば、
 もう打撃だけでいくしかないな」

ま、幸い大した敵でもないので、特に問題は無いだろう。



楽勝!

三洲次 「直接攻撃の戦いなら、こいつらなんかには負けませんよ」
サーロイン 「うむ」
ランプ 「お! 宝箱がありました!」



......よりにもよって爆弾かよ........。

現在魔法が無効化されているため、回復魔法が使えない状態である。
つまり、万が一にもパーティーが一斉に怪我したら、やばいってことだ。

「触らねぇ方が安全か?」
サーロイン 「そうだな。
 桃もリスクヘッジができるようになっ…」
三洲次 よし!開けよう!!
ランプ 「な、何言い出すんですか?!」
ブリスケット 「三洲次っち、気でも触れやしたかっ?!」
三洲次 「……………………」
「失敗したら、やべぇぜ?」
ロース 「そうよ! 桃の言う通りよ!
 失敗したら、どうすんのよ?!」
三洲次 「何言ってるんだ!桃!
 自分を信じろって!
 俺はお前を信じてるぞ!!」
ランプ 「いや……それよりも、皆を危険に晒す方が……」
ブリスケット 「一体どういうつもりっすか…?!」
サーロイン 「……………………」


「む~~………、こいつかぁ………」
ブリスケット 「ひそひそ…(何考えてっすか?三洲次っち?)」
三洲次 「ひそひそ…
 (こういうプレッシャーにも打ち勝つことができれば、
  もっと自信を持ってもらえるって!)」
ブリスケット 「ひそひそ…(失敗したら、どうすんすか?)」
ロース 「ひそひそ…(魔法で治療ができないのよ?)」
三洲次 「ひそひそ…
 (そういう追い詰められた状況だからこそ、あえてやるんだ。
  桃って、そういう状況の方が実力を発揮するからな)」
「うりゃっ!」


「うっし!!」
三洲次 「よし!!
 見事だぞっ!桃!!」
Vサイン!
ランプ 「はぁ…、ドキドキでしたよ…こっちは……」
三洲次 「じゃ、アイテムの…」
「三洲次!三洲次っ!」
三洲次 「ん?」
「ぅいーっ!」       ←ハイタッチ
三洲次 「おぉ…、
 へーいっ!(パーン!)」 ←ハイタッチ
ロース ……桃って……そういうことぉ……)


ランプ 「せっかく桃が頑張ってくれましたが、
 アイテムは『ローブ』1つでした……」
サーロイン 「お!
 それで気付いたが、魔法が使えないということは、
 アイテムに秘められた魔法も使えないのかな?」
ランプ 「絶対に壊れない『宝石の指輪』で試してみては?」
サーロイン 「なるほど。
 よし、やってみよう」



サーロイン 「ほ~……、魔法のアイテムは使えるんだな」
ランプ 「魔法自体が無効化されているのではなく、
 声に出る詠唱の方が無効化されてる…、ということですかね?」
サーロイン 「そうかもな。
 じゃ、あまり心配せず、この部屋を探索することにしよう」

(おことわり)
後で知ったのですが、魔法のアイテムも基本的にはダメらしいですね。
ただ、なぜか「宝石の指輪」は使えるようで、
今回たまたまそれを使って、勘違いしてしまったようです。



サーロイン 「部屋の構造は……」
三洲次 「今入ってきた扉の両サイドに、小さな柱が2つ……」


ブリスケット 「部屋の中央に、デコボコした構造物……」


ロース 「あと、西側 (左側) の壁に、扉がもう1つあるわ……」
サーロイン 「そんなところか……」
ランプ 「そうですね。
 念のため、柱や構造物の陰も調べますか?」
サーロイン 「うむ。
 とりあえず、柱の裏側から調べよう」

キラーウルフA 「ガウウウウゥゥッッ!!!」
キラーウルフB 「ガアアアアァァッッ!!!」
三洲次 「お?!」

三洲次 「とぉ! やぁ!」
キラーウルフA 「ギシャアアァァッッ!!」
キラーウルフB 「キャイイィィンッ!!」
三洲次 「ふぅ、驚かせるな…」
サーロイン 「また、キラーウルフか」
ロース 「広間に入って、これで5匹ね」
ランプ 「ここ、キラーウルフの飼育所ですかね?」
サーロイン 「う~ん……だとしても、
 魔法を封じる広間との関連性が無いなぁ…」
ブリスケット 「とりあえず、次は中央の構造物を調べやすか?」
サーロイン 「そうだな。
 構造物の横の脇道を調べよう」

サーロイン 「なんだろうな、この構造……」
??? 「あれ? 俺たち以外にも試験生が居るのか?」
サーロイン 「え?」


サーロイン 「あれ? ソードマンって……」
ロース 「もしかして……訓練生?」
ソードマンA 「何言ってんだ?
 ここに居るってことは、お前らもそうなんだろ?」
サーロイン 「え? えぇと………ここ?
 訓練所は南の方にあるんじゃ……?」
ソードマンB 「なんだお前ら、入所希望者で、道に迷ってるのか?」
ソードマンC 「南の方の訓練所は、なんか危険なパーティーが来るから
 一時閉鎖して、こっちに訓練所を移したんだ」
三洲次 「へ……へぇ~……」
ソードマンA 「なんでもそのパーティーって、魔法も使うらしいからな」
ソードマンB 「だから魔法を封じるここに、訓練所を移したんだ」
ソードマンC 「直接攻撃のやり合いなら、負けねぇからな!」
ブリスケット 「それは、それは……」
ロース 「で、あなたたちは訓練中なの?」
ソードマンA 「試験中だ。
 この広間に放たれた魔物を全部倒す、っていう試験」
ランプ 「魔物とは?」
ソードマンB 「今日はキラーウルフらしいぜ」
ブリスケット 「全部で何匹っすか?」
ソードマンC 「5匹だったはず。
 そうだよな?」
ソードマンA 「あぁ、5匹だぜ」
三洲次 「へ……へぇ~……」
ソードマンB 「ま、事務所はまだ南の訓練所に残ってるから、
 そっちに当たってくれ」
ソードマンC 「じゃ、な」
サーロイン 「あ……あぁ……、頑張って……」


サーロイン 「…………………………」
三洲次 「キラーウルフが5匹だって……」
ロース 「全部……倒しちゃったわね………」
ブリスケット 「あやつら……、どうするんすかね……?」
サーロイン 「まぁ………放っておけばいいんじゃないかな」
ランプ 「で、この後はどうします?」
サーロイン 「とりあえず、ここはもう出よっか」
ロース 「あっちの扉はどうするの?」
サーロイン 「え?扉?」
三洲次 「西側 (左側) に、扉がもう1つありましたよ」
サーロイン 「お、そういえばそうだったな。
 とは言え……、呪文が使えない状態で深い場所へ行くのは、ちょっとなぁ…」
ブリスケット 「ダメージを回復する手段が無ぇっすからね」
サーロイン 「うむ」
三洲次 「でも、せっかく来たんだし、もう調べてしまった方が良くないですか?」
サーロイン 「反対側から来れるかも知れないから、
 周囲を確認してからでも、遅くはないだろう。
 それより先に、この呪文が使えない状態をなんとかしたいのだが……」
ロース 「どうすればいいのかしら…?」
ランプ 「酒場で聞いた噂では、この階から離れれば、
 詠唱者の身に付いてるオーラがかき消え、
 再び呪文が使えるようになるそうです」
サーロイン 「そうか。
 では、一旦エレベーターまで戻るか」

さて........、


....とりあえず魔法封じの広間を出たけど、
真に問題なのは、ここからである。

ランプ 「先ほども言いましたが、この階から離れれば呪文を使えるようになりますが、
 逆に言えば、この階を出るまでは呪文が使えません。
 しかし、エレベーターまでの通路に出てくる魔物は、
 これまで通り呪文を使って来ます」
サーロイン 「つまり、これからの戦闘は、ハンディのある状態で
 戦わなくてはいけない……ということか」
ブリスケット 「直接攻撃のやり合いなら、負ける気はしねぇっすが…」
ロース 「…敵が呪文を使ってくる時がやばいわね。
 こっちはモンティノ(沈黙の呪文)が使えない…ってことでしょ?」
サーロイン 「こればかりは運だな……」
ブリスケット 「とりあえず、出発しやしょう」

行きはよいよい、帰りは怖い。

やや緊張感のある帰路となったが......、




....帰り道に大した敵が出なかったので、簡単にエレベーターまで戻れた。
運が良い。


エレベーターで状態をリセットし、魔法の無効化を解除する。

サーロイン 「これで残るは、先ほど入らなった扉と……」
三洲次 「…ダークゾーンだけになりました」
ランプ 「先ほどの扉を後に回すとすると……」
ブリスケット 「いよいよダークゾーンっすね」




────地下5階 ダークゾーン....


サーロイン 「とりあえず、南側から入ってみるか」


ブリスケット 「やはりダークゾーンっすね」
サーロイン 「さて、どう進んでいくか…だが……」
三洲次 「とりえあず北へ直進で」
サーロイン 「へ?」


サーロイン 「北へ直進……直進……って、本当に直進できる」
三洲次 「あ、そこでストップです」
サーロイン 「え?」
三洲次 「直進できるのは、ここまでです。
 次は、左手に一本道があるので、まずは左へ」


サーロイン 「左を向いて、直進……直進……って、三洲次の言う通りだ」
ロース 「両側も壁しかなくて、本当に一本道だわ」
サーロイン 「直進……直進……」
三洲次 「あ、そこに……」


サーロイン 「いてっ!」
三洲次 「……壁があって、行き止まりです」
ブリスケット 「こげに暗闇なのに、なして三洲次っちには道が見えるんすか?!」
ランプ 「暗闇でも道が見えるアイテムを見つけましたか?」
三洲次 「違いますよ。
 作ってきた地図を見れば、一目瞭然なんです」


三洲次 「ほら。
 既にある程度マップが埋まってるから、
 残りのダークゾーンの構造も、だいたい分かっちゃうんですよ」
サーロイン 「いてて……な、なるほど、そういうことか」
ロース (……こんな真っ暗闇で、なんで地図が見えるのかしら……?)
ランプ 「地図を見ると、先ほど左に曲がったところを、逆の右へ進むと、
 ジグザグ通路の側にあったダークゾーンの入り口に出そうですね」 
ブリスケット 「まっすぐ戻るだけっすから、行ってみやしょう」


サーロイン 「まっすぐ……まっすぐ……」


サーロイン 「本当だ……、出た」
ランプ 「これって、つまり……」
ロース 「ダークゾーンは一番最後にした方が、探索が容易になるってことね」
ブリスケット 「で、これでこの階のダークゾーンの探索は終わりっすか?」
三洲次 「いえ、ダークゾーンと魔法封じの広間の間に、
 まだよく分からない空間があります」
サーロイン 「さっき北上したダークゾーンの右手側か……」
ランプ 「では、そこに戻って、右側に進めるか調べましょう」


サーロイン 「最初に北上したところに戻ってきたが……」
ブリスケット 「えぇと……う~む……右手側は、どこも壁っすね。
 全然進めねぇっすよ」
ロース 「扉があったりしない?」
ブリスケット 「さすがロースはん、さもありなんっす。
 では、開けられる場所も探してみやすか……」

で、改めてダークゾーン内を北上しながら、右手側で扉を開けることを試していたら.....

ガチャ!

ブリスケット 「お! 一ヶ所だけ扉がありやすぜ!」
サーロイン 「よく見つけた!」
三洲次 「入りましょう!」

ブリスケット 「……って、ただの個室でやした」
サーロイン 「行き止まりか……」
ロース 「じゃぁ、ダークゾーンはこれだけなのね」
サーロイン 「では、もう戻るか」

...と、ここで戻ってしまいましたが、見事に騙されました

上の個室の左側って、実は「隠し扉」があるんですね。
でも、ダークゾーンを通ってきたので、ロミルワ(照明魔法)の効果が切れており、
高い確率で気付かない……という仕掛けになっていました。
いや~……、完全にウッカリです。見事にやられました。


………………………

………………

………




─── 再び.... 魔法封じの広間


サーロイン 「地下5階も、残すは魔法封じの広間にあった
 もう1つの扉の中だけになったな」
ロース 「今度は呪文が詠唱できないまま、奥まで進むのね」
ブリスケット 「回復不可ってぇのがイタイっすね」
サーロイン 「そうだな。
 もしかしたら、持久戦になるかも知れん。
 全員、H.P.が最大の状態であることを確認!」


三洲次 「大丈夫です」
ブリスケット 「バッチリでっせ」
サーロイン 「では、本日2度目の魔法封じの広間だ」

これ書いてて気付いたけど、別にマロールで飛び越えれば良くね?

サーロイン 「突入!」

バンッ!



グレイブミストA (ヒョロロロロ……ッ)
グレイブミストB (ヒュロロロロ……ッ)
   
ブリスケット 「む!…今度はキラーウルフじゃねぇっすぜ?」
三洲次 「こいつらも、試験の課題として放たれてる奴らなのかな?」
ロース 「ねぇ……、もしかして……ここの試験の課題の魔物って……」
ランプ 「えぇ……、北側で飼育されてる魔物たちっぽいですね……」
サーロイン 「もしかして、北側・南側それぞれで育成した奴ら同士を
 ここで戦わせてるのかな?」
ブリスケット 「ありえやすね……」
三洲次 「ま…、とりあえず片付けましょう(スラッ!)。
 試験生には悪いけど……」



ランプ 「片付けました」
サーロイン 「ご苦労」


三洲次 「今回も解除に挑戦しよう!」
「うぃっす」
ランプ 「まぁ、石弓の矢なら、万が一失敗しても被害は小さいから、
 別にいいですけど…」
「へっ! この程度の罠なら、もう余裕で解除でき……」


ふぉごっ!!
三洲次 「………できなかったか…………」

そして......、


....まだ入っていない唯一の扉の前に....。

こちらは呪文が使えなくなってしまっているが、
この広間を出ると敵は魔法が使えるかも知れないので、ちょっと不安になる。

でも、行くしかない!!


バンッ!



友好的な敵、大歓迎です!!!
ラッキー!!

そして、そのまま通してもらい......、


ブリスケット 「なかなか広ぇ場所に出やしたね」
サーロイン 「では、まずは部屋の形状を確認しよう」

....地下5階最後の部屋の構造を調べる。
が....ここも玄室扱いのようで、敵の出現率が高く、ちょっと歩いただけで....、



ソードマンA 「お? お前ら試験が終わったのか?」
サーロイン 「え? ……あぁ……まぁ……終わったような……そうでないような……」
ソードマンB 「いや、待て!
 こんな奴ら、試験生にいなかったぞ!」
ソードマンC 「お前ら……、まさか例の訓練所を襲ったパーティーか?」
サーロイン 「今回はバレたか」
ソードマンD 「面白れぇ! おい!
 こいつら試験所から出てきた、ってことは…」
ソードマンA 「あぁ! 魔法が使えねぇ、ってことだ!」
ソードマンB 「直接攻撃のやり合いなら、負けやしないぜ!!」
ソードマンC 「いっちょ片付けて、武勲をたてようじゃないか!!」
ソードマンD 「へっへっ…、試験前の肩慣らしだな!」
ブリスケット 「あっしらと直接対決して勝てるなんてぇ大口、そろそろ叩いときやしょうぜ」
三洲次 「ま、ここの訓練生あがりのソードマンがいかに弱いかは、
 もうよ~~く分かってますからね」
サーロイン 「そうだな。
 じゃ、軽く相手してやるか」



ソードマンA 「く、くそっ!」
ソードマンB 「剣が当たらねぇ!」
ソードマンC 「こうなったら、訓練所で学んだ攻撃方法を愚直に実践だ!!」
ソードマンD 「おぉっ!!」



三洲次 「だから剣士が引っ掻くなって……」
ブリスケット 「なして剣を使わねぇ方がマシって思うんすか……」
サーロイン 「では、お遊びはこのぐらいにするか」



魔法が使えないので、一体ずつ倒していくが、
結局その間、ソードマンの攻撃はただの一回もローラーレンジャーズに当たらず。

なので......、


....ノーダメージで敵を全滅させてしまった。

サーロイン 「魔法を使わなくても、こっちは余裕で勝てるんだよ」

だが、その後も敵が立て続けに現れる......のだが....、



....そもそもバトルにならなかった。
マジ運が良い。

三洲次 「あれ?」
サーロイン 「ん?どうした?」
三洲次 「ここにある扉……」


三洲次 「…マップを見ると、ダークゾーンの中にあった
 あの小部屋につながってますよ」
サーロイン 「ほぉ。 じゃぁ、ここから脱出できるな」


三洲次 「しかも一方通行の扉じゃなかった、ってことては……」
ランプ 「前回来た時は、ダークゾーンでロミルワが切れてて、
 隠し扉に気付かなかった……ってことですね」
サーロイン 「久しぶりのダークゾーンの探索だったから、
 こういうことが起きるのを、すっかり忘れてたな…」
ロース 「でも、これで全部のエリアがつながって、
 マップは完成ね!」
サーロイン 「うむ。
 地下5階の探索は、これにて完了だ!」

....ってな訳で、魔法が使えない状態ではありましたが、
運の良さも手伝って、特に問題無く探索終了です!

唯一のダメージは、桃が石弓の矢自爆したものだけでした!

アホか!桃は!


……………………………………


 

地下5階は、ソードマンの訓練所や、凶暴な動物たちを育成するがあり、
マイナーダイミョウが教官となって、
モンスターたちを育てているフロアだった....ってことですね!

....と、妄想してみたテスト。




………………………


………………


………




さて、帰ってきたら、数名がレベルアップ!!


■ブリスケット(僧侶)


信仰心、生命力、素早さなど、重要な能力がバリバリとアップ!
前回のボロボロな結果から一転しての成長で、安堵したよ....。


そして呪文は、今回でラツマピック(敵識別の呪文)バディアル(単発の攻撃呪文)を習得。


■ロース(魔法使い)


重要な生命力、素早さなどが順調にアップ。


なんとレベル10になって、今頃レベル1呪文のモグレフ(防御力アップ呪文)を習得

使える魔法は優先して覚え、どうでもいい魔法は後回し。
いや~、ロースだけは転職した後も、マジで優秀ですな!


■桃(盗賊)


素早さが落ちたああぁぁっっ!!!!

お前さあああぁぁぁっっ!!!
盗賊としてやっていく気、
全然無いだろおおぉぉっっ!!!!


 

「74.そこにイベント床があるからだ!」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 9 110 13 12 13 13 12 10 0 0 リーダーのくせに成長がイマイチ。
三洲次 9 160 14 11 10 13 13 14 1 3 なんでいまだにマップはお前が担当してんだ?
10 150 13 16 13 13 13 15 0 0 素早さがダウン!本当に盗賊には不向きな奴だ。
ロース 10 151 13 18 17 13 17 10 0 2 転職組の中で、ただ1人転職とは思えない能力。
ランプ 17 81 18 18 17 16 18 12 0 8 マジ素早い!マジ役に立つ!マジ便利!
ブリスケット 10 142 10 15 14 10 11 9 1 4 前衛なのに、力がパーティ内で一番低い…。

 


【更新履歴】
2021年 7月 3日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2020年11月27日:文章を一部推敲。
2020年 5月17日:次ページへのリンクを設定。
2020年 5月10日:新規公開。