3.三洲次とスタナー
【登場人物】 | |
---|---|
ロイン | 「ローラーレンジャーズ」リーダーの魔法使い。 |
三洲次 | 密航してきた日本男児の盗賊。発音は「みすじ」。 |
桃 | 訓練所を首席で卒業した侍の少女。すぐ暴れる。 |
ロース | こんな名前だが細身の美人僧侶。エルフだしね。 |
ランプ | お金一筋のエルフの司教。自分の店を持つのが夢。 |
ブリスケット | 日本オタクのエルフ。侍で、あだ名は「ブリ助」。 |
読了時間 (目安):約4分
さて、地下1階でレベルアップを続けます。
H.P.の回復ができる僧侶も復活したので、宝箱の開錠も再開します。
が......、
三洲次(盗賊)が、さっそく罠の開錠に失敗した。
しかも、よりにもよって、今の僧侶では治療できない「麻痺」になってしまう「スタナー」に。
そのため治療は、寄付=お金が必要なカント寺院を頼ることになる。
レベルがアップしているので、今度は300ゴールド寄付するハメに。
ランプ | 「はぁ……またお金が飛んでいく……」 |
---|---|
桃 | 「面倒くせえぇっっ!ロストさせて、居なかったことにしてやるっっ!!」 |
三洲次 | 「ふ……ご……ぎ……!!」(全身麻痺して口も動かせない) |
ブリスケット | 「ちょ!桃っち!抑えて!抑えて!」 |
ロイン | 「……………」 |
司祭 | 「……だから入れないでくれと……」 |
まぁ、お金は徐々に溜まり始めていたので、今回の出費は痛くないが……、
盗賊がレベルアップしやすいのって、こういうデメリットもあるんだな。
さて、無事にロース(僧侶)もレベル3にレベルアップし、三洲次(盗賊)もレベル4となった。
ここまで来れば大丈夫なのでは……? と、考えて、いよいよ地下1階の探索に乗り出すことにした。
どの程度危ないか...と手探りで始めたが、意外と回っていけることに気付いた。
1回の探索で、戦闘も7~8回ぐらいはこなせるようになってきた。
だが........
宿敵アンデッドコボルド5匹との戦闘で、再びロースが集中攻撃を受け、なんとH.P.が4に!!
ヘタをすれば、あと1回攻撃をくらっただけで死んでしまう……。
ディオス(回復魔法)を選択し、戦闘が始まったら、「ディオス!早く!早く!」と心の中で願った...が...、
アンデッドコボルド は、ロースに つきすすんだ。
いやああぁぁぁ!!!
うあああぁぁぁ、危ねええぇぇ..........。
次の番でディオスが唱えられ、10H.P.まで回復。
ふぅ~....、あぶねぇ~....
ロース | 「ふふ、もうこの前のようにはいきませんからね」 |
---|---|
ロイン | (いや、やっぱりヤバかったって……) |
とりあえずパーティーも成長してきて、長い探索ができるようになったようだ。
さて、せっかくなので、マップを手書きで作っていこうと思う。
Excelで白紙の方眼紙を作って印刷し、そこに手書きでマップを書き込んでいくのだが……、いやぁ、これはこれで楽しいね。
自らの手で、少しずつ白紙の地図が埋められていく快感……、これがたまらない。
今の時代では、もう体験できないであろう感覚だ。 貴重である。
なお、基準となる左下の座標番号は(0,0)なのだが、これをしばらく(1,1)と勘違いして地図を書いており、途中でマップを作り直すハメになったのは、ここだけの話しである。
さて、あちらこちらを探索したこともあり、経験値も溜まりはじめ、我がパーティー「ローラーレンジャーズ」は順調に成長を続けていく。
桃(侍)が、なんとH.P.が一気に38までアップ!!
すげぇよ!!
さすが我がパーティー最強のキャラクター!!
そして魔術師呪文を習得し始めた。着実に成長している。
ロース(僧侶)も、ここに来てH.P.がだいぶ増え、前衛としての不安も取り除かれてきた感じである。
カルフォ(罠識別の魔法)もバッチリ覚えた。いいぞ。
そして、ランプ(司教)がとうとう僧侶呪文を習得開始!!
が.....、ディオス(回復魔法)じゃなかった......。
カルキって、全然使わないよなぁ...。
って言うか、カルキってなんの効果があるんだっけ?
消毒効果だっけ?
そして、まったく成長しない男が一人......。
桃 | 「てめええぇっ!!全然学習してねぇじゃねぇかあぁっ!!」 |
---|---|
三洲次 | 「ほぉ……ご……ば……!!」 |
ランプ | 「ちょ!桃!抑えて!抑えて!!」 |
ロイン | 「……………」 |
レベル4になったので、今度は400ゴールドも飛んでいった......。
宝箱を開けて収入を得ようとしているのに、むしろ収入が減っていくのは、どういうこったい。
さて、引き続き1階をうろつき、レベルアップに励む。
そう言えば、司教のランプがレベル4になったから、アンデッド系の呪いを解くことができるようになっていた。
見過ごしていた。 でも、これはデカいな。
これまでは、呪いを解こうと思うと、前衛にいるロース(僧侶)に頼らなければならなかった。そのため、どうしても直接攻撃をする人が1人分減るのだ。しかし、解呪を後衛の司教に任せれば、前衛の3人は攻撃に専念ができる。前衛3人攻撃+後衛1人解呪が可能となるので、戦力的に向上しているのだ。
うむ、我がパーティーは、順調に成長している。
どうもローラーレンジャーズの戦闘での手数は、司教のランプがカギを握っている感じだな。
そうこうしている内に、レベル5にアップする者も出てきた。
1人は三洲次(盗賊)。
もう1人は、ロイン(魔法使い)。
ロインはマハリト(グループ攻撃の火炎魔法)を見事習得!!
これを習得すると、序盤の戦力が一気にアップするので、実に頼もしい!
そろそろ、地下2階を目指しても良いころかも知れない。
でも、まずは地下1階のマッピングを完成させないとな。
その後も、地下1階を安全に回れる状態を目標に、マッピングしつつレベルアップに勤しむ。
しかし......、一番最初の宝箱以降、まったくアイテムが出てこない。
1階のアイテムの出現確率は、確か15%ぐらいだったと記憶しているが....、体感的にはもっと低い感じである。
桃 | 「てめええぇっ!!やる気あんのかあぁぁっっ!!」 |
---|---|
三洲次 | 「ちょっ!?アイテムが出ないのは、俺のせいじゃないってっ!!」 |
桃 | 「言い訳すんなあぁぁあぁっっ!!」 |
三洲次 | 「ちょっ!わっ!や、やめっ!!」 |
ロイン | 「……………」 |
とにかく、ウィザードリィの楽しみの一つ、宝箱からのアイテムのゲット……に全然恵まれない。
それでも、めげずに宝箱を開けていると......、
三洲次 | 「ぐ……が……ぎ……」 |
---|---|
ロイン | 「お前……、スタナー外すの下手だな……」 |
ロース | 「わざとやってるのかしら?」 |
ブリスケット | 「痺れるってぇのが、意外とクセになるのかも知れねぇでやすな」 |
ランプ | 「あぁ、それで…」 |
三洲次 | 「ちょ……ちが………」 |
桃 | 「三洲次いぃぃっ!!今、楽にしてやるからなああぁぁっっ!!!」 |
三洲次 | 「ふぉ!……ほぉっ!!……」 |
ロース | 「ちょっと!桃!止めて!止めて!!」 |
ロイン | 「……………………」 |
今度は500ゴールド飛んでいった……。
とりあえず、現在の状況は次の通り。
名前 | 職 | LV | H.P. | 力 | 知 | 信 | 生 | 早 | 運 | 死 | コメント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロイン | 魔 | 5 | 14 | 12 | 15 | 7 | 13 | 12 | 10 | 0 | マハリトを無事に習得! |
三洲次 | 盗 | 5 | 18 | 11 | 11 | 6 | 10 | 15 | 14 | 0 | お前、スタナーに引っかかり過ぎ。 |
桃 | 侍 | 4 | 38 | 18 | 15 | 12 | 17 | 16 | 10 | 0 | 我がパーティーで一番頼りになる存在。 |
ロース | 僧 | 4 | 22 | 8 | 13 | 15 | 12 | 13 | 9 | 1 | 力が全然上がらない。女性という設定だから? |
ランプ | 司 | 4 | 14 | 10 | 15 | 14 | 7 | 13 | 7 | 0 | 解呪ができるようになった。 |
ブリスケット | 侍 | 4 | 27 | 17 | 14 | 12 | 15 | 12 | 6 | 0 | 桃の陰に隠れてるが、順当に成長はしている。 |
【更新履歴】
2022年 1月30日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2021年 7月 3日:発言者名を右寄せにしました。一部表現を見直しました。
2019年12月30日:文章を一部推敲。
2019年 3月11日:カント寺院のキャラを司祭に見直し。
2018年12月30日:文章を一部推敲。
2018年12月23日:呪文の和訳を一部見直し。文章の推敲。
2018年12月15日:フォントサイズや改行位置など見直し、文章の推敲。次ページへのリンクを設定。
2018年12月 9日:新規公開。