31.宿敵!上級魔術師協会現る!
【登場人物】 | |
---|---|
ロイン | 「ローラーレンジャーズ」リーダーの魔法使い。 |
三洲次 | 密航してきた日本男児の盗賊。発音は「みすじ」。 |
桃 | 訓練所を首席で卒業した侍の少女。すぐ暴れる。 |
ロース | こんな名前だが細身の美人僧侶。エルフだしね。 |
ランプ | お金一筋のエルフの司教。自分の店を持つのが夢。 |
ブリスケット | 日本オタクのエルフ。侍で、あだ名は「ブリ助」。 |
読了時間 (目安):約10分
──── ギルガメッシュの酒場 早朝
桃 | 「ぅい~す……」 |
---|---|
ロース | 「おはよう。 でも、また遅刻よ」 |
ランプ | 「相変わらず、目覚めが悪そうですね」 |
ロース | 「今日もバナナとミルクでいいの?」 |
桃 | 「ぅい~……」 |
ブリスケット | 「毎朝それで、栄養は偏らねぇっすか?」 |
ロイン | 「バナナは栄養が豊富だって、聞いたことがあるぞ。 エネルギーへの転換も早いらしいし」 |
ロース | 「それに、美容効果もあるらしいから、女性にはイイんじゃないかしら?」 |
ブリスケット | 「へぇ……、にしても、それだけってぇのは…」 |
ランプ | 「あと、神経を落ち着けて、心を穏やかにする効果もあるらしいですよ」 |
ロ&ロ&ブ | ((( 本当かよ… ))) |
三洲次 | 「おはよぉ……ふぁあ~~…」 |
ロイン | 「キング・オブ・遅刻 が来たところで、今日の計画を話そう」 |
三洲次 | 「誰が何のキングだって?」 |
ロイン | 「今日も地下9階へ向かう。 今回の探索先は、前回見つけた広間の横にある通路の先だ」 |
今回も地下9階へ降りて、マッピングを続けます。
なお、マロールはまだ1回しか使えないので、万が一に備えて温存するため、
しばらくはプライベートエレベーターで地下へ向かいます。
プライベートエレベーター前の玄室は「友好的なソードマン」だったので、素直に通してもらい、再び地下9階へ。
って言うか、ソードマン初登場だったかも。
ブリスケット | 「では、まずはこの扉に入りやすぜ」 |
---|---|
ロイン | 「うむ」 |
バンッ! ← 扉を蹴破った音
メイジ | 「………ブツブツ……、 ………なんでわしが見張り役なんじゃ……、 ………面倒くさい………」 |
---|---|
ブリスケット | 「なんか、メイジが一人でブツブツ言ってやすぜ?」 |
三洲次 | 「こっちに気付いてないですね…」 |
メイジ | 「………まぁ、よい。 気持ちを切り替えて、見張っておくか……」 |
ロイン | 「よし、ブリ助、やってしまえ!」 |
ブリスケット | 「へい!」 |
メイジ | 「さぁ!いつでも、どこからでも来いっ! ローラーレンジャーズよ!!」 |
ブリスケット | 「じゃ、お言葉に甘えて、たった今、お隣から!」 |
メイジ | 「へ?!」 |
メイジ | 「ぎゃああぁぁぁっっ!!!」 |
---|---|
ブリスケット | 「あっけねぇっす」 |
三洲次 | 「なんか俺たちを 待ち構えていたようですね」 |
ロース | 「昨日の件、まだ引きずってるのかしら…?」 |
ランプ | 「ってことは、この先にもまだ仲間が居そうですね」 |
ロイン | 「まぁ、この様子だと、居ても大したことないだろ」 |
レベル7メイジを軽くひねり倒し、玄室内を一歩進んだ途端……
いきなり登場っ!!
こちらのレベルを下げてくる「エナジードレイン(レベルドレイン)」の使い手!!!
ライフスティーラー!!!
三洲次 | 「うわっ!! なんだ、こいつ?!」 |
---|---|
ロース | 「どう見てもゾンビだけど…」 |
ブリスケット | 「な、なんか雰囲気が、他のゾンビと違いやすな……」 |
ランプ | 「あれは…、こちらのレベルを奪う、エナジードレインの使い手…」 |
ロイン | 「知っているのか ランプ?!」 |
ランプ | 「うむ……」 |
はるか昔、アジア大陸のある地方に、奴隷を働かせ、
自分たちは贅沢の限りを愉しむ僧侶たちが住む寺があった。
だが、その寺が建つ恵那(えな)と呼ばれる地方に飢饉が訪れ、
奴隷たちの食事が塩のスープだけになると、
奴隷たちの不満は限界となり、とうとう反乱が勃発した。
すると、僧侶たちは食糧と酒・水を持って寺を出た挙句、
外から鍵を掛け、奴隷たちを寺の中に閉じ込めてしまった。
食糧も水も無い寺院に閉じ込められた奴隷たちは、
餓えと渇きに苦しみながら、最後には全員が餓死することとなった。
暫くして、修行を積んだ ある高僧が、恵那にあるその寺を訪れた。
するとそこには、多くの人骨と、かつての奴隷であった餓鬼の霊たちが徘徊していた。
その奴隷の霊たちは、血肉に餓え、訪れる旅人の肉を喰らい、血をすすっていたのだ。
高僧は、まじないで霊を退けて寺院を去ると、そのことを国中に伝えて回った。
それ以降、その寺院に現れるかつての奴隷の霊たちは「恵那にある寺院の奴隷」、
通称「恵那寺院奴隷」と呼ばれ、
旅する者の精気・血肉を奪い取る霊として、広く知られることとなった。
なお、アンデッドモンスターが冒険者の生命力を吸い取る行動を
一般的に「エナジードレイン」と言うが、
エナジーを「吸収する」のに、逆の意味の「ドレイン(排出する)」は不自然であることから、
この呼び名は「恵那寺院奴隷」が語源であったとする説が、
今では専門家たちの公式見解となっている。
─── オールドシティ文書館刊行 『世界の有名な死に方 100連発』
三洲次 | 「…………うそつけ」 |
---|---|
ランプ | 「えっ!? いきなり全否定ですかっ?!」 |
三洲次 | 「どこのエセ専門家たちの見解だよ…」 |
ランプ | 「どうしてエセと言えるんですかっ?!」 |
三洲次 | 「喰らう側の視点なら、排出でも合ってるだろ…」 |
ロース | 「ねぇ、後衛のお二人さん。 戦闘中だから、言い争いは後にしてくれない…?」 |
さて......、どうするか?
一歩間違えると、1週間という時間をかけたレベルアップが、一瞬で帳消しになるからな......。
逃げても、運悪く回り込まれたら逆にやばいし、
1体だけなら、なんとかなるかな......?
ブリスケット | 「どうしやす…?」 |
---|---|
ロイン | 「攻撃こそ最大の防御!! 戦おう!!」 |
ランプ | 「相手に触れられたら、アウトですからね。 慎重に……」 |
ブリスケット | 「ごく……っ!」 |
いざっ!!
まず動いたのは、ブリスケット!!
実は最近、彼は大変素早いのだが、ここでも見事に一番手で動く!!
だが、まだ倒せない。
次に動いたのは、桃!!
これで撃破!!
よし!
被害なし、だ!!
素早い前衛が居ると、こういう時は非常に心強いです。
ブリスケット | 「ふぅ…、あぶなかったっす……」 |
---|---|
ロイン | 「見事だ」 |
三洲次 | 「初めてのタイプの敵でしたね」 |
ロース | 「今後、このタイプの敵との戦闘が、増えていくのかしら?」 |
ランプ | 「まぁ、他にも敵は大勢居ますし、増えるとしても、少しずつでしょう」 |
ブリスケット | 「そうだといいっすが…」 |
ランプ | 「大丈夫ですよ。 まぁ、たまには遭遇するでしょうから、少しずつ慣れていきましょう」 |
ブリスケット | 「後衛は……」 |
ロース | 「気楽よね……」 |
とりあえず奥の扉 から、次の大広間(玄室)へと向います。
ブリスケット | 「次の扉へ入りやすか?」 |
---|---|
ロイン | 「もちろんだ」 |
ブリスケット | 「では、失礼しや~すっ!!」 |
バンッ!! ← 扉を蹴破った音
ブリスケット | 「失礼しやしたっ!!!」 |
---|
バンッ!! ← 扉を閉めた音
ブリスケット | 「どこが少しずつっすか?!!」 |
---|---|
ロース | 「いきなり3匹に増えたわよっ!!」 |
ランプ | 「いや、そう言われても……」 |
今回はビビッて、思わず反射的に「逃げる」をしちゃったけど....、
逃げ損なったらヤバかったら、ちょっと軽率だったかも....。
とりあえず、改めて部屋に入り直します。
バンッ!! ← 扉を蹴破った音
三洲次 | 「お? 新しい敵ですよ!」 |
---|---|
ランプ | 「ほら、そうそう同じ敵なんて、出ないですよ」 |
ブリスケット | 「……………………」 |
ロース | 「……………………」 |
ランプ | 「……………………」 |
ブリスケット | 「一番奥にいる『ナイトストーカー』って、なんすか?」 |
ロース | 「5匹もいるわよ?」 |
ランプ | 「エナジードレインをしてくる敵です」 |
ブリスケット | 「……………………」 |
ロース | 「……………………」 |
ランプ | 「……………………」 |
ブリスケット | 「もう5匹に増えたっすっっ!!」 |
ロース | 「どこが少しずつよっっ!!」 |
ランプ | 「別に私のせいじゃないでしょっっ?!!」 |
それ以前に、4グループの敵との戦闘は、本記録では初めてかも(記憶違いの場合、ゴメンなさい)。
(※ボス戦のモンスター配備センターは除く)
しかも全ての敵が、初顔合わせ。
ブリスケット | 「もう一度、逃げやすか?」 |
---|---|
ロイン | 「この数では、失敗した時の被害が尋常じゃない」 |
三洲次 | 「では?」 |
ロイン | 「攻撃こそ最大の防御!! 戦おう!!」 |
どういう作戦でいくか?
一番の問題は、5体もいるナイトストーカーでしょう。
レベルを下げられたら、ゲーム内のキャラも痛いが、リアル世界の俺のダメージもでかい!!
とにかく、こいつらをなんとかするのが最優先かと。
もちろん、クリティカルヒットのレベル8ニンジャと、魔法を使うレッサーデーモンも侮れない。
ファイヤージャイアントは脳筋バカなので、放っておく。
さて、これらを踏まえ、全体攻撃の魔法「マリクト」を中心に戦術を立てます。
パーティの攻撃は、上記の通りに。
さぁ、(通常戦では) 初の4グループの敵との戦闘!!
いざ、戦闘開始!
最初に動いたのは......、
いきなりマリクト、きたああぁぁっ!!!
素晴らしい!! ロース!!
マスターレベルになってから、彼女のスピードには目を見張るものがある!!
いけえええぇぇぇっっ!!!
倒れない......けど、まぁ、こいつは、どうでもいい。
ちょ....!
よしっ! 驚異の1つが消えた!!
やばい!!
生き残る奴が出やがった!!!!
....が、邪魔したのは1匹だけで済んだ!!!
ナイトストーカーは、4匹がマリクトで消滅!!!
次は......?
最近、やたら素早くなったブリスケットが動く!!
ってか、グッジョブだああぁぁ!!!!
ブリスケット | 「よし!!」 |
---|---|
ランプ | 「これで敵の脅威は、ほぼ抑えましたね!」 |
ロイン | 「見事だっ!2人とも! よし! リーダーとして、負けてられんっ! 喰らえええぇぇっ!!」 |
ロイン | 「………………」 |
---|---|
ロース | 「負けてられないって、何が?」 |
ロイン | 「えぇと……」 |
デーモン | 「キシュワアアアァァッ!!!」 |
ブリスケット | 「ふおおぉぉっっ!!」 |
---|---|
三洲次 | 「めっちゃやり返されてるしぃぃっ!!」 |
ロース | 「役立たずっ!!」 |
ロイン | 「ええぇぇ…………」 |
最後は、残っていたファイアージャイアントが、桃を攻撃する!!!
ジャイアント | 「ウガアアアァァッッ!!!」 |
---|
桃 | (ひょい!) |
---|---|
ジャイアント | 「ガ??」 |
三洲次 | 「あ……、さすが……」 |
2ターン目。
一応、こちらが優勢だな。
三洲次 | 「ナイトストーカーは、寝たままですよ!」 |
---|---|
ロイン | 「よし! 今の内に片づけてしまおう!!」 |
ランプ | 「私に任せて下さい!」 |
ロース | 「誰に何を任せるですって?」 |
---|---|
ランプ | 「えぇと……」 |
ロース | 「こういうのは、本職の僧侶に任せるべきよ」 |
ロース | 「うそ?!」 |
---|---|
ロイン&ランプ | 「「本職に何を任せるってぇ?!」」 |
ロース | 「ここぞとやり返す男て、根暗よね……」 |
三洲次 | 「もう寝てる敵はいいから、 レッサーデーモンの方をなんとかして下さいよ」 |
ロイン | 「よし! 今度こそ、リーダーのすごさを見せてやる!! 喰らええぇぇっっ!!」 |
ロイン | 「………………」 |
---|---|
ロース | 「だから、何を見せるんですって?」 |
ロイン | 「えぇと……」 |
三洲次 | 「あんたら魔法職は、何しに来てるんですか……」 |
ブリスケット | 「もう魔法に頼らず、実力行使でいきやしょう!! でやあああぁぁっっ!!」 |
デーモン | 「グハッ!! …クッ!!」 |
---|---|
ブリスケット | 「ち! 一撃じゃぁ死ねぇんすか?!」 |
三洲次 | 「地下9階の敵ともなると、体力があるな…」 |
桃 | 「死ねえええぇぇっっ!!!」 |
デーモン | 「ガハアアアァァ……ッ!!」 |
---|---|
ロイン | 「お!倒したぞ!」 |
ロース | 「さすがね!」 |
桃 | 「けっ…、やっぱ手応えのねぇ奴らばかゴホッ!!」 |
桃 | 「いでで…!」 |
---|---|
三洲次 | 「油断するからだ……」 |
3ターン目。
桃 | 「てめえええぇぇっっ!! あたいを攻撃するってぇのがどういうことか、 今すぐ思い知らせてやるっっ!!!」 |
---|
ジャイアント | 「グォハアアァァッッ!!!」 |
---|---|
三洲次 | 「あ…、さすが……」 |
ロイン | 「よし、これで残るはナイトストーカーだけだな!」 |
まぁ、そのナイトストーカーは、この騒がしい中でも、まだ寝てるけど。
お前は電車の中で寝潰れてる、疲れた中年サラリーマンか?
ランプ | 「後は…!」 |
---|---|
ロース | 「任せて!」 |
ランプ | 「………………」 |
---|---|
ロース | 「………………」 |
三洲次 | 「あんたら聖職者は、何しに来てるんですか……」 |
お~い....、もうちょっと頑張ってくれぇ......。
4ターン目。
さすがに、目が覚めたようだ。
ブリスケット | 「おりゃあああぁぁっっ!!」 |
---|
ブリスケット | 「くっ! やはり一撃で死なねぇっす!」 |
---|---|
三洲次 | 「これが地下9階の体力か…」 |
桃 | 「とっと死ねぇっっ!!」 |
ナイトストーカー | 「ホゲォペロッ!」 |
---|---|
三洲次 | 「やっとか……」 |
なんとか勝利。
長い戦いとなったが、大きな被害が出なかったのは、
ナイトストーカーが爆睡してたことだと思うな。うん。
三洲次 | 「罠は…『警報』ですね」 |
---|---|
ロース | 「で、実はまた『爆弾』だったりしないでしょうね?」 |
三洲次 | 「それ、大分前の話しですよね……、よく覚えてますね……」 |
ロイン | 「とりあえず、解除に挑戦してくれ」 |
今回はちゃんと「警報」で、三洲次は初の警報の解除に成功。
で....、
....あれだけ苦労して、中身は「鉄の杖」か......。
やれやれ......。
さて、例の細い通路を奥まで行き......、
.... 一番奥にあった扉に入っていきます。
ここから、いよいよ未知のエリアです。
ブリスケット | 「コの字形の通路っす」 |
---|---|
三洲次 | 「手前にちょろっと見えてる扉は、今 入って来た扉だから……」 |
ロイン | 「残る扉は、あの一番奥に見えてるやつだけか」 |
ブリスケット | 「では、あの扉に入っていきやしょう」 |
バンッ!!
ブリスケット | 「うわああぁぁっ! また舐められるっす!!」 |
---|---|
ロース | 「待って! 様子が変だわ……」 |
ランプ | 「全員、こっちを睨みにつけてますよ?」 |
ロイン | 「中央エリアと違い、ここら辺のワイバーンは好戦的なようだな」 |
ブリスケット | 「ほっ…」 |
ロース | 「敵が居るのに、なにホッとしているのよ…」 |
大した攻撃をする敵でもないので、ひたすら殴り続けて....、
....特に問題なく 倒す。
途中で毒を喰らってた人が見えた気もするが、気にしない。
三洲次 | 「う~んと……お、『石弓の矢』ですね」 |
---|---|
ロイン | 「それなら、手慣れたものだろ?」 |
三洲次 | 「えぇ、余裕ですよ」 |
ランプ | 「この会話は……」 |
ロース | 「失敗するケースね……」 |
ロース | 「ほら……」 |
---|
まぁ、しょせん「石弓の矢」なので、そんなに......
ダメージでかっ!!!
ほぼ瀕死だろっ?!!
さすがに地下9階ともなると、石弓の矢でさえ、油断がならない。
三洲次の低いH.P.は、やはりネックだなぁ......。
なお、宝箱の中には、お金しか入ってなかったです。
ショボ......。
ブリスケット | 「ここは小部屋っすね」 |
---|---|
ランプ | 「奥に扉があるだけですか」 |
ロイン | 「では、奥の扉に入ろう」 |
バンッ!
ナイトストーカー | 「ほごぉ♪…ほごぉ♪…」 |
---|---|
ブリスケット | 「……また、アンデッドっすよ……」 |
ロース | 「意外とよく出るじゃないのよ!」 |
ランプ | 「だから、別に私のせいでは……」 |
ナイトストーカー | 「フンゴォ♪…フンゴォ♪…」 |
ブリスケット | 「こっち見て、ずっと踊ってやすけど…?」 |
三洲次 | 「アンデッドの踊りって、なんか不思議な感じですね」 |
ランプ | 「M.P.を吸い取られてたりしないですか…?」 |
ロース | 「何よ、それ?」 |
ロイン | 「彼らとは戦いたくないから、このまま通らせてもらおう」 |
ブリスケット | 「そうっすね」 |
ブリスケット | 「次も小部屋ですが…」 |
---|---|
ランプ | 「今度は扉が2つですね」 |
ロース | 「どっちから行く?」 |
ロイン | 「右手の方から行ってみるか」 |
が…、入ろうとした瞬間っ!!
ロイン | 「む!また、ワイバーンが現れたぞ!」 |
---|---|
ブリスケット | 「え?!」 |
三洲次 | 「今度も好戦的ですね」 |
ブリスケット | 「おぉ、良かったっす…」 |
ロース | 「良くないでしょ…」 |
ブリスケット | 「てやああぁぁっっ!!」 |
---|---|
ロイン | 「やはり、一撃じゃ倒れないか…」 |
ロース | 「どいて、ブリ助! ここは私に任せて!」 |
ロース | 「まだダメ?!」 |
---|---|
桃 | 「死ねえええぇぇっっ!!」 |
三洲次 | 「お、倒した。さすが…」 |
---|
2ターン目。
ブリスケット | 「く…またっすか…」 |
---|
ロース | 「え? また…?」 |
---|---|
桃 | 「死ねえええぇぇっっ!!」 |
三洲次 | 「お、また倒した。さすが…」 |
---|
3ターン目。
ブリスケット | 「………………」 |
---|---|
三洲次 | 「この後の展開が見え見えですね……」 |
ロース | 「じゃぁ、もう私は攻撃しなくていい?」 |
桃 | 「じゃぁ、あたいが攻撃していいか?」 |
三洲次 | 「桃、戦闘中に よそ見するなって…」 |
桃 | 「ぐほっ!!」 |
---|---|
三洲次 | 「よそ見するからだ……」 |
桃 | 「てめえええぇぇっっ!!! ざけんじゃねええぇぇっ!!!」 |
ワイバーン | 「ギョエエェェーーッッ!!!!」 |
---|---|
ランプ | 「お、さすがですね」 |
ロイン | 「なんか、桃が一人で全部倒してないか…?」 |
ブリスケット | 「………………」 |
ロース | 「………………」 |
で、やっと右側の扉に入れたが....、、
.... 行き止まりの小部屋でした。
ブリスケット | 「では、もう1つの扉へ」 |
---|---|
ロイン | 「うむ」 |
バンッ!
??? | 「フフフ……来たか……」 |
---|---|
ロイン | 「ん?」 |
レベル10メイジ | 「待っておったぞ!! ローラーレンジャーズ!!」 |
---|---|
ロイン | 「え? どちら様で?」 |
レベル10メイジ | 「耳の穴をかっぽじって、よく聞け!! ワシこそは、上級魔術師協会 四天王の一人、 レベル10メイジじゃ!!」 |
ロイン | 「上級魔術師協会?」 |
ランプ | 「前回来た時に、なんか協会がどうとか言っていましたが…」 |
三洲次 | 「メイジマッシャーを埋めようとしていた奴らですね」 |
ロイン | 「ふ~ん…。 まだ取り返そうとしているのか?」 |
ロース | 「一人で来るなんて、無謀ね…」 |
ロイン | 「身のほどを思い知らせてやるか」 |
ロイン | 「くらえ レベル10メイジ! 新必殺強力凍結魔法!」 |
---|---|
レベル10メイジ | 「さあ来い ローラーレンジャーズ! ワシは実は1回攻撃魔法を喰らっただけで死ぬぞオオ!」 |
ロイン | 「 まそっぷ 」 |
レベル10メイジ | 「グアアアア! こ このザ・メイジと呼ばれる 四天王のレベル10メイジが …こんな小僧に… バ…バカなアア アアアア」 |
---|---|
三洲次 | 「『まそっぷ』って何ですか?」 |
ロイン | 「マダルト を噛んだだけだ、気にするな…」 |
…………………
………
──── 隣の玄室……
レベル10メイジ | 「グアアアア」 |
---|---|
レベル8ビショップ | 「レベル10メイジが やられたようだな…」 |
ハイウィザード | 「フフフ… 奴は四天王の中でも最弱…」 |
アーチメイジ | 「トレボーの犬ごときに負けるとは 上級魔術師協会の面汚しよ…」 |
ロース | 「くらええええ!」 |
---|
上級魔術師協会 | 「「「グアアアアアアア」」」 |
---|---|
ロース | 「やったわ… ついに四天王を倒したわ…」 |
ロイン | 「展開が早すぎるだろ…」 |
ロース | 「これでワードナのいる 地下10階へのシュートが開かれる!!」 |
ランプ | 「勝手に設定を作らないで下さい」 |
三洲次 | 「ビショップは3人居たから、実は六天王では…?」 |
ブリスケット | 「細けぇことツッこむ男は、モテねぇっすよ」 |
ロイン | 「で…、結局 なんだったんだ、上級魔術師協会って…?」 |
ランプ | 「さぁ……」 |
宿敵!上級魔術師協会、敗れる......。
ロース | 「ねぇ、今のでマリクトの使用回数が0回になったわ」 |
---|---|
ロイン | 「他の魔法はまだまだ使えるが、 万が一の時に威力を発揮するマリクトが切れたのなら、 これ以上の探索は危険だろうな」 |
ランプ | 「『まだいける』は『もう危ない』、ですね」 |
ロイン | 「うむ。 今日は、ここまでとしよう」 |
と、言う訳で、本日はここまで。
ちなみに、今回の戦利品で目ぼしいものは、「戒めの指輪」ぐらいでした。
………………………
………………
………
──── 地下10階 上級魔術師協会 本部
レベル10メイジ | 「新会長となられる、 2代目アーチメイジ様の、 おなああぁぁりいぃぃいぃ!!」 |
---|---|
アーチメイジ | 「うむ、ご苦労じゃ」 |
ハイウィザード | 「ご着任、お待ちしておりました。 あ、わたくしめも2代目です」 |
アーチメイジ | 「そうか。 ときに、副会長のハイウィザードよ。 我ら上級魔術師協会の目的とは?」 |
ハイウィザード | 「はい。 最高栄誉会長であられるワードナ様を頂点とし、 ワードナ様の世界制覇の野望を実現するため、 各種任務を遂行するのが、我が協会の目的です」 |
アーチメイジ | 「その通り! そのために、この迷宮の中でも、特に優れた魔法使いばかりを集めて結成したのが、 我が協会なのだ! そこで、新しい任務を伝える!」 |
ハイウィザード | 「はっ!」 |
アーチメイジ | 「メイジマッシャーを奪い、さらには先代会長を殺すなど、 我が協会の邪魔をする『ローラーレンジャーズ』とかいう奴らを、 この世から葬り去るのじゃ!」 |
ハイウィザード | 「はっ! 必ずや我が手で奴らを葬り、その首を持ってまいります!」 |
アーチメイジ | 「待て、待て」 |
ハイウィザード | 「え?」 |
アーチメイジ | 「あのな…、そんなんだから、ダメなのじゃ。 初代会長を見ろ。 ロクに相手も知らないまま自分が出向き、 その結果、どうなった?」 |
ハイウィザード | 「………………」 |
アーチメイジ | 「あれもこれも自分でやっていては、とても身が持たない。 任務や仕事というものは、任せるべき者に任せるのじゃ」 |
ハイウィザード | 「では、どうすれば…?」 |
アーチメイジ | 「地下9階に布令を出せ!!! ゴロツキどもを叩き起こせ!!! ローラーレンジャーズとやらの首に懸賞金を賭けろ!!! さすれば……、 地下9階のならず者たちが、奴らを付け狙い、その首を斬り落とすであろう!!!」 |
ハイウィザード | 「なるほど! では、さっそく!!」 |
レベル10メイジ | (……なんか、2代目はまともそうだな………) |
名前 | 職 | LV | H.P. | 力 | 知 | 信 | 生 | 早 | 運 | 死 | コメント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロイン | 魔 | 13 | 77 | 17 | 18 | 12 | 18 | 17 | 15 | 0 | 今はマダルトがメインの攻撃手段。 |
三洲次 | 盗 | 13 | 49 | 17 | 16 | 9 | 13 | 18 | 16 | 3 | 当面H.P.の伸びは期待できないか…。 |
桃 | 侍 | 12 | 94 | 18 | 18 | 18 | 18 | 17 | 17 | 0 | 接近戦は、ほぼ一人で敵を倒してる。 |
ロース | 僧 | 13 | 104 | 17 | 18 | 18 | 18 | 18 | 14 | 2 | マリクト、何気に超強ぇっす!! |
ランプ | 司 | 13 | 46 | 14 | 18 | 18 | 14 | 16 | 10 | 3 | 全然ディスペルが通用しない…。 |
ブリスケット | 侍 | 12 | 100 | 17 | 17 | 15 | 18 | 18 | 12 | 2 | なんかダメージが小さいんだよなぁ…。 |
【更新履歴】
2021年 7月31日:読むのにかかる所要時間(目安)を掲載しました。
2019年 8月18日:全体的に文章を推敲。
2019年 7月28日:一部セリフを見直し。
2019年 7月 8日:誤字を修正。次ページへのリンクを設定。
2019年 7月 1日:新規公開。