35.迷宮に海賊、国に盗人
【登場人物】 | |
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三洲次 | 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」 |
トライチップ | 悪パーティーのリーダーを務める悪徳神官。 |
テール | 金の為にはあらゆる悪事を躊躇わない悪徳司教。 |
心々 | 人々を護ることを志す用心棒チームのリーダー。 |
沙賀里 | 用心棒チームの1人。心々の幼馴染の変な巫女。 |
ネック | 冒険に巻き込まれた気弱な呪文マニアのエルフ。 |
読了時間 (目安):約28分(動画無)、約32分(動画込)
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━━━━ ギルガメッシュの酒場
店の片隅で...
テール | 「ご神官様、新しい悪事を考えて参りました」 |
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トライチップ | 「先に言っておくが、わしらは今、実質一文無しなんだっ!! 今回の悪事がダメだったら、もはやただでは済まさんぞっ!!」 |
テール | 「ご安心下さい。 しかと心得ております。 灰になった先生を蘇らせるためにも、すぐにでも大金が必要であることは、重々承知しております」 |
トライチップ | 「そこまで理解できているなら、今回の悪事は確実に稼げるんだろうな?!」 |
テール | 「はい。 確実どころか、一気に億万長者にしてさし上げます」 |
トライチップ | 「はあ……?? そんな都合のいい悪事があるなら、みんなやってるだろっ!! 調子のいいコトを言うんじゃない!!」 |
テール | 「いえ、今回の悪事はやろうと思っても、そもそも前提が存在しないと出来ない悪事でございます。 つまり、誰でもやりたい時にやれる……という類の悪事ではございません」 |
トライチップ | 「前提……?」 |
テール | 「はい」 |
トライチップ | 「どんな悪事なんだ?」 |
テール | 「今回の悪事は『盗掘』でございます」 |
トライチップ | 「『盗掘』だと……?」 |
テール | 「はい」 |
トライチップ | 「おまえのことだから、どうせ何を盗掘するか考えてないんだろ?」 |
テール | 「どうかご安心下さい。 先ほども言いました様に、今回の悪事はそもそもの前提があってこそ……、 ……つまり、盗掘する財宝のアテがあってこその悪事でございます」 |
トライチップ | 「なんだと?! で……では………高価なお宝を手に入れるアテがあると言うのか?」 |
テール | 「左様にございます」 |
トライチップ | 「よし、テールや、近こう寄れ……」 |
トライチップはそう言って顔をテールに近付けると、
テールにも顔を近付けるように指図した。
トライチップ | 「ここからは周りに聞こえぬよう、小声で話せよ」 |
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テール | 「承知しております」 |
トライチップ | 「では、詳しく聞こうか」 |
テール | 「ご説明致しましょう。 実は昨夜、とある噂を入手致しました」 |
トライチップ | 「噂……?」 |
テール | 「はい。 なんでも最近、バラックの中に莫大な金銀財宝が入った宝箱が隠されたそうです」 |
トライチップ | 「ほぉ……」 |
テール | 「そこで、誰の物かは知りませんが、我らがそれをコッソリと頂いてしまおうという所存です」 |
トライチップ | 「ふむふむ……」 |
テール | 「そしてボルタックで盗品を処分すれば……」 |
トライチップ | 「わしらは一夜にして大金持ち……ということか……」 |
テール | 「その通りでございます」 |
トライチップ | 「ふふふふ……」 |
テール | 「くくくく……」 |
2人 | 「「ふはははははははっ!!!」」 |
トライチップ | 「いいぞ! テールや、好機逸すべからず…だ!!」 |
テール | 「もちろんでございます」 |
トライチップ | 「今回はその財宝の盗掘といこうではないか!!」 |
テール | 「はい、すぐにでも迷宮に出発致しましょう!」 |
トライチップ | 「あ、いや、ちょっと待て」 |
テール | 「はい?」 |
トライチップ | 「その前に、気掛かりなことが1つある……」 |
テール | 「それは……?」 |
………………………………
……………………
…………
━━━━ 海賊の砦
ハイコルセアの部屋......
レイダーA | 「ご指示通り、財宝が入った宝箱の噂を酒場に流してきました」 |
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キャプテンA | 「よし。 これで心々たちが噂に喰い付いてバラックに現れたら、これまでの雪辱をタップリと晴らしてやれるぞ!」 |
レイダーB | 「しかも良いニュースがございます」 |
キャプテンA | 「何だ?」 |
レイダーC | 「酒場に行ったついでに奴らの情報収集をしたのですが、 どうやら前衛の1人が死亡し、しかもカントでの蘇生に失敗したようです」 |
レイダーA | 「そして灰になったまま、金欠で蘇生ができない状況だとか」 |
キャプテンA | 「では奴らは、今は1人少ない5人パーティーということか?!」 |
レイダーB | 「その通りです」 |
キャプテンA | 「いいぞ! 運はこっちに向いている!!」 |
レイダーC | 「はい。 しかも金欠ならば、きっと噂にも喰い付いて来るでしょう」 |
キャプテンA | 「よし、よし! こちらは凄腕のガードを奴らの3倍も用意した。 3倍もの人数が居れば、長期戦で奴らは息切れし、最後は容易に袋叩きにできるだろう」 |
レイダーA | 「はい」 |
キャプテンA | 「後は餌にする宝箱をバラックに配置するだけだな。 表にガード達を待機させているから、今すぐ作戦を実行しろと伝えに行け」 |
レイダーB | 「分かりました」 |
レイダーC | 「では、さっそく」 |
指示を受けたガリアンレイダーたちは、小走りにハイコルセアの部屋を後にした。
キャプテンA | 「心々のやつめ! ここから脱走した罰を、今度こそタップリと与えてやるっ!!」 |
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…………
……………………
………………………………
━━━━ 再び ギルガメッシュの酒場
テール | 「気掛かりなこととは……?」 |
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トライチップ | 「迷宮に入るのは良いが、魔物や海賊に遭遇する可能性は否定できない。 その時に、一番頼りになる先生が居ないのは、ちと不安ではないか?」 |
テール | 「その点については、心々に考えがあるそうです」 |
トライチップ | 「心々に…? どんな……?」 |
テール | 「詳しくは聞いておりませんが、何かアイデアがあるそうです」 |
トライチップ | 「ふ~~む………」 |
心々 | 「おーーい! みんなーーっ!! 集まれーーーっ!!」 |
テール | 「お? 噂をすれば何とやら……心々が戻って参りましたぞ」 |
トライチップ | 「行ってみよう」 |
トライチップとテール、そして店内の別の場所で飲んでいた沙賀里とネックが、心々の所に集まって来た。
トライチップ | 「どうした、心々?」 |
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心々 | 「先生が抜けた穴を埋めるために、 助っ人を連れて来たぞっ!!」 |
トライチップ | 「助っ人……?」 |
心々 | 「この方だっ!! 自己紹介を頼むぜっ!!」 |
三洲次 | 「どうも、三洲次と申します」 |
トライチップ | 「あ、どうも、トライチップと申します。 ってか、心々や? この方、どこのどなた?」 |
心々 | 「以前、海賊団から脱走したうちを救ってくれたパーティーの話しをしたことがあったろ? そのパーティーで前衛を務めてる方だ!!」 |
トライチップ | 「前衛だと!? それは助かる!!」 |
テール | 「すると、ご職業の方は?」 |
三洲次 | 「侍です」 |
トライチップ & テール |
「「侍っ?!」」 |
三洲次 | 「なにか驚くこと言いました……?」 |
トライチップ | 「いや……先生ほどの人が目指していて成れなかった職業なので……」 |
三洲次 | 「はぁ…」 |
テール | 「ちなみにレベルの方は?」 |
三洲次 | 「レベル7です」 |
トライチップ & テール |
「「レベル7っ!?」」 |
三洲次 | 「えぇ、まぁ……」 |
トライチップ & テール |
「「『大先生』と呼ばせて下さいっ!!!」」 |
三洲次 | 「はあ??」 |
トライチップ | 「これは思わぬ助っ人っ!!」 |
テール | 「はい、穴が空いたと思ったら、むしろその穴に砦が立ちましたなっ!!」 |
トライチップ | 「大先生殿っ!! これからどうぞ宜しくお願い申し上げますぞっ!!」 |
三洲次 | 「いや、その、こちらこそ……」 |
テール | 「それよりもご神官様、こちらも自己紹介をした方がよろしいのでは?」 |
トライチップ | 「おぉ! そうだったな!」 |
心々 | 「大丈夫だよ。 うちが先に教えておいたから」 |
トライチップ | 「え……? いや……どんな説明をしたのかすごい気になるが、 まぁ、これほどの助っ人を連れて来た功績に免じて、そこは不問にしておこう」 |
テール | 「いやいや、ご神官様、 さっそく懸念が払拭致しましたな」 |
トライチップ | 「うむ」 |
テール | 「これならば、今回の悪事は絶対に成功間違いなしでございます」 |
三洲次 | 「悪事……?」 |
トライチップ | 「そこは分からんが、この方ならどんな魔物が来ても怖くはないぞっ! ってか、テールや、用心棒を雇う時は、本来はこういう方を連れて来るもんだぞ。 心々の方がよっぽど使えるわい」 |
テール | 「その心々を連れて来たのは、他ならぬこのテールでございます。 このテールの人選が無ければ、この方も来なかったこと、間違いございません」 |
トライチップ | 「おまえ、マジで何を言っても前向きに捉えるよなぁっ!?」 |
三洲次 | (なんか賑やで、ちょっと変わったメンバーだなぁ。 まぁ、美濃みたいに妙な巫女がいないだけマシ…) |
沙賀里 | 「あらぁ~、こちら、わらわの好みの殿方でございますわぁ~(そっ…)」 |
三洲次 | 「歴史は繰り返すってかああぁぁっ!!!」 |
沙賀里 | 「そなたが心々の運命の殿方でいらっしゃいますか?」 |
三洲次 | 「なにっ?! いきなり何の話し?!」 |
心々 | 「沙賀里いいぃぃっ!! 誤解を招く言い方をするなあああぁぁっ!!」 |
沙賀里 | 「あら、以前心々が死ぬ運命を変えて下さった、と仰ってたじゃないですか?」 |
三洲次 | 「紛らわしい……(汗)」 |
沙賀里 | 「でも、これほどのイケメンでいらっしゃいましたら、 別の運命を変えても、おかしくはございませんわ……」 |
三洲次 | 「ってか、なに?! なんなの、この人!?」 |
沙賀里 | 「そなたの手腕がどれほどのものか、わらわが確認して差し上げます」 |
三洲次 | 「何の手腕っ?!」 |
沙賀里 | 「では、さっそく冒険者の宿の方へ……」 |
三洲次 | 「H.P.も呪文もフルなんですけどっ!?」 |
沙賀里 | 「それは実に好都合。 それならば馬小屋もロイヤルスイートも同じ効果ですから、 ここは素敵な臥所(ふしど)の方で……」 |
心々 | 「沙賀里いいいぃぃっ!!! せっかく来てくださったのに、いきなり失礼なことをするなあああぁぁっ!!!」 |
沙賀里 | 「あらあら、わらわったら、配慮の欠けたことを……」 |
三洲次 | 「………………(汗)」 |
沙賀里 | 「心々、あなたを差し置くなんて無粋なことは致しませんわ。 わらわが指導して差し上げますので、3人で…」 |
三洲次&心々 | 「「そっちの意味で…??!」」 |
沙賀里 | 「では、来るべき時に備えて、わらわがしっかりと指導を…」 |
心々 | 「黙れえええぇぇっ!!! この変態巫女があああぁぁぁっ!!!」 |
トライチップ | 「…………………………………………(汗)」 |
テール | 「…………………………………………(汗)」 |
ネック | 「…………………………………………(汗)」 |
三洲次 | (なんか……今回もすごい疲れそうな気がしてきた………) |
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さて、パーティー間でのキャラクターのやり取りに関する自己ルールは特に設けていないので、
灰になった羅無市の代わりに、善パーティーから一時的に支援を入れます。
支援するのは、悪パーティーにも参加可能な性格「中立」の......

...三洲次です。
どうせ支援に入れるなら、レベルアップに多くの経験値が必要な桃の方が望ましいのですが、
桃は性格が「善」になってしまい、悪パーティーに参加できないので。
いや、迷宮内で合流させても良いのですが、それはそれで面倒くさいですし...。
そう考えると、実は桃の性格は「悪」のままでいてくれた方が良かったのかなぁ......。

新たに三洲次が加わり、今回はこのメンバーで冒険です!!
【目次】
リンクは公開範囲まで
1.ヒット・アンド・カティノ
2.ミスヒット・アンド・ラン
3.ヒット・アンド・カティノ崩し
1.ヒット・アンド・カティノ
━━━━ 迷宮 入り口......

テール | 「新メンバーでの初の冒険ですな」 |
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心々 | 「それで、今日はどんな悪事をするんだ?」 |
三洲次 | 「悪事……? さっきも話してたけど、悪事って何?」 |
心々 | 「こいつら、迷宮内でいろいろな悪事を働いているんだ」 |
三洲次 | 「はぁ…?? それって俺も加担することになるじゃん!! そんな話し、聞いてないんだけど!?」 |
心々 | 「ま、大したことしてる訳じゃねぇから、気にしなくていいよ」 |
三洲次 | 「いや、気になるって……、 ちなみに、例えばどんな悪事をするの?」 |
テール | 「今回は『盗掘』でございます」 |
三洲次 | 「盗掘……? 何を盗掘するの?」 |
テール | 「どうやら最近、大量の金銀財宝が入った宝箱がバラックの中に隠されたそうです」 |
三洲次 | 「マジで?!」 |
テール | 「はい。 誰の物かは知りませんが、その宝箱を探し出し、我らのモノにしてしまおう……という所存です」 |
三洲次 | 「俺のパーティーもまだ金銭的に厳しいから、 もし見つけたら、ちょっとは分けてほしいなぁ……」 |
テール | 「ご安心下さい。 手に入れた収入は全員で平等に分配するのが我らの方針。 大先生にも、ちゃんとお分け致します」 |
三洲次 | 「本当!? よーーし、それならいっちょ頑張るかな!!」 |
テール | 「では、善は急げ。 さっそくバラックへ行きましょう」 |
トライチップ | 「珍しくスムーズな出発だな」 |
三洲次 | 「あ、でも、ちょっと待って。 それって本当に悪事なの?」 |
トライチップ | 「雲行きが怪しくなってきた……」 |
三洲次 | 「宝箱を探しだして手に入れるって、みんなやってるじゃん」 |
テール | 「はい。 ほぼ全てのパーティーが海賊などを殺し、宝箱を強奪し、盗品を商店に売り捌いております」 |
三洲次 | 「だよね」 |
テール | 「殺生……、強盗……、盗品の転売……これらはいずれも悪事であり、犯罪でございます。 つまり、今は国家総犯罪者の時代なのでございます!!」 |
三洲次 | 「なんかムチャクチャなこと言ってない?」 |
トライチップ | 「デジャヴが……」(第31話) |
テール | 「違いますか?」 |
三洲次 | 「違うと思う。 だって、それでパクられた奴はいないよ?」 |
テール | 「はい。 つまり成功率100%の悪事と言うことです!!」 |
トライチップ | 「激しくデジャヴが……」(第31話) |
三洲次 | 「地上と迷宮じゃ世界や文化が違うってだけだろ? 何が悪事なのかサッパリなんだが……?」 |
心々 | 「だから言ったろ? 大したことはしてねぇって」 |
三洲次 | 「まぁ、そうだけど……」 |
テール | 「では、納得して頂けましたのなら……」 |
三洲次 | 「してないけど…?」 |
トライチップ | 「デジャヴしまくりぃぃぃ!!」 |
テール | 「…さっそく出発致しましょう」 |
三洲次 | 「まぁ……いつもと同じってことね」 |
トライチップ | 「そうなんだよ……いつも同じんなんだよ………なぜか……」 |
三洲次 | 「さっきから何をブツブツ言ってるの……?」 |

とりあえず出発しましょう!
━━━━ バラック......


いつも通り、部屋を1つ1つ回って行きます。
テール | 「それでは、今回も部屋を巡って行きましょう。 大先生殿、準備はよろしいでしょうか?」 |
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三洲次 | 「あぁ。 このフロアにいる奴はどれも楽勝だからな。 何が出て来ようと、逃げずに戦ってみせるさ」 |
テール | 「それは頼もしい! では、さっそく最初の部屋へ参りましょう!」 |

ガチャッ...! ← 扉を開けた音



三洲次 | 「はい、逃げるよーー!!」 |
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テール | 「へ…??」 |

バタンッ!!
テール | 「あの……大先生を相手に失礼とは存じますが、 何が出てこようと、逃げずに戦ってみせるのでは……?」 |
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三洲次 | 「ゴメン、あれだけは例外にさせて。 戦うメリットが皆無なんで……」 |
心々 | 「それに、あいつは宝箱を持ってねぇからな」 |
トライチップ | 「昆布が宝箱なんか持っててたまるか」 |
心々 | 「あいつは無視してイイだろ」 |
テール | 「では、この後はどうしましょう?」 |
三洲次 | 「そこら辺で時間を潰して、あいつらがどっか行くまで待つかな」 |

ま、入り直しましょう。
ガチャッ!


2連続で先制!!
これはラッキーだ!!
??? | 「早く宝箱を埋めるんだ」 |
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??? | 「餌なんだから、少しだけ見えるようにしろよ」 |
三洲次 | 「…ん?」 |
心々 | 「誰かいるな……」 |

三洲次 | 「海賊達だ……」 |
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心々 | 「かなりの数だぜ……」 |
トライチップ | 「いつの間に入ったんだよ……」 |
三洲次 | 「えぇと………14人か」 |
トライチップ | 「じゅ…14人!?」 |
心々 | 「こっちの倍以上だな……」 |
トライチップ | 「おいおい、いくらなんでも数で不利過ぎるだろ……、 幸い気付いてないし、今回も一度退いて…」 |
三洲次 | 「だけど、あいつらなんか宝箱を相手にしてるぞ。 例の宝箱だったら、先を越されたのかも」 |
テール | 「なんとっ?! それは由々しき事態!! すぐにでも蹴散らして、あれを奪いましょう!!」 |
トライチップ | 「待て、待て! 相手は14人もいるんだぞ? いくらなんでも無謀過ぎるだろ!!」 |
三洲次 | 「なぁ~に、海賊なんか何十人いようと敵じゃないさ。 先制のチャンスを生かして流れをこちらに引き込み、一気に片付けよう!!」 |
トライチップ | 「マジっすか、大先生……(汗)」 |
さて、現在のレベルだと人数的に不利なので「にげる」一択なのですが、
今はレベル7の三洲次がいるし、どうせ何人かは逃げるだろうから、
今回は戦ってみることにします。
三洲次 | 「君たちのレベルが低いなら、低レベルパーティー向けの基本戦術でいこう。 『ヒット・アンド・カティノ』だ!」 |
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トライチップ | 「何ですか、それ……?」 |
三洲次 | 「あれ? 今は訓練場で教えてないの?」 |
トライチップ | 「いや、講義中はず~っと寝てたので……」 |
三洲次 | 「不真面目だなぁ……」 |
トライチップ | 「いやぁ~……」 |
三洲次 | 「まぁ、いいや。 簡単に説明すると、まず前衛が敵を叩き、敵が反撃して来たら寝かせ、また敵を叩いて……の繰り返しだ」 |
トライチップ | 「いつも心々がやってる戦術じゃん」 |
心々 | 「訓練場で習ったからな」 |
トライチップ | 「口を開く度にわしの評価が地に落ちていくので、もう黙ってます」 |
三洲次 | 「それで、カティノ(催眠呪文)が唱えられる人は?」 |
テール | 「こちらに」 |
ネック | 「あ…あの……、僕も一応……」 |
三洲次 | 「よし、丁度2人いるな。 よく聞いてくれ。 今から前衛で敵を奇襲する。 すると敵が反撃してくるから、そいつらにカティノを浴びせるんだ。 その後は、敵が起きる毎にカティノで眠らせ続けてくれ」 |
テール | 「どうぞお任せを」 |
ネック | 「は……はいっ!」 |
トライチップ | 「テールや、おまえ大丈夫なのか?」 |
テール | 「膨大な金銀財宝が懸かってるとなれば、全力でいかない理由はありません」 |
トライチップ | 「毎回全力でいけよ……」 |

とりあえず先制ターンは前衛全員で攻撃。
いってみましょう!!

海賊A | 「ぐはあああぁぁぁっ!!」 |
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海賊達 | 「「え…?!」」 |
いきなり三洲次が1人倒す!!
さすがレベル7!!
海賊B | 「敵襲だっ!!」 |
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心々 | 「死ねえええぇぇっ!!」 |

海賊B | 「うわぉっ!?(バッ!)」 |
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心々 | 「ちっ…!」 |

沙賀里 | 「おほほほほほほほっ!(ぶん!ぶん!)」 |
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海賊C | 「うわぁっ?!(ピョンッ!)」 |
三洲次 | 「なに……? あいつ………?」 |
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トライチップ | 「気にしないで下さい」 |
テール | 「気にしてると身が持ちませんから」 |
ってか、1人しか倒せなかった......。
─── 通常1ターン目......

海賊D | 「てめぇら!! こんな事をして、ただじゃ済まさねぇぞっ!!」 |
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海賊E | 「野郎どもっ!! ぶっ殺せっ!!!」 |
三洲次 | 「後衛、カティノだっ!!!」 |


三洲次 | 「敵が全員寝たぞっ!! この隙に攻撃だっ!!」 |
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心々 | 「あれ……?」 |
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このターンも1人しか倒せなかった......。
─── 2ターン目

三洲次 | 「後衛っ!! カティノの手を緩めるなっ!!!」 |
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三洲次 | 「突撃ぃぃーーっ!!!」 |
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心々 | 「おりょ……?」 |
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また1人だけ......?!
─── 3ターン目

三洲次 | 「ストップっ!! ストップっっ!!! ストーーーーップっっ!!!」 |
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心々 | 「あ…?」 |
沙賀里 | 「なんでございましょう?」 |
三洲次 | 「俺しか敵を倒してないんだけどっ?!!」 |
心々 | 「まぁ……」 |
沙賀里 | 「さすが大先生でございますわ」 |
三洲次 | 「おだてて誤魔化すなっ!! おまえら敵を倒す気あるのかっ?!!」 |
心々 | 「ぁあ?! あるに決まってんだろっ!!」 |
三洲次 | 「じゃあ、なんでかすりもしないんだよっ!? 相手、寝てるんだよっ?!」 |
心々 | 「手元がちょっと狂っただけだろっ?!」 |
三洲次 | 「ちょっととかいうレベルじゃないよねっ?!」 |
沙賀里 | 「ちょっと!」 |
三洲次 | 「は…??」 |
沙賀里 | 「わらわの心々を泣かせたら、ただでは済みませんわよ!!」 |
心々 | 「誰がおまえのだっ!!?」 |
三洲次 | 「さっきの『ちょっと!』って掛け声だった……?」 |
沙賀里 | 「もし心々を泣かせでもしたら、 わらわが今出せる最大の12ダメージを喰らわせてあげますわっ!!」 |
三洲次 | 「俺に喰らわせてどうするんだよっ!!? 敵に喰らわせろよっ!!!」 |
トライチップ | 「なぁ、テールや……?」 |
テール | 「はい?」 |
トライチップ | 「やっぱり心々たちってさぁ、第三者から見てもダメな用心棒なのでは……?」 |
テール | 「心配はいりません。 能ある鷹は爪を隠すでございます」 |
トライチップ | 「肝心な時に爪を出さないのは能無しだろ……」 |
三洲次 | 「ってか、メイスは最大6ダメージだろ?」 |
沙賀里 | 「はい。 ですので、12ダメージは寝かせた時でございます」 |
三洲次 | 「俺も寝かせて攻撃するつもりだったのか?!」 |
沙賀里 | 「そんな、まさか……、 三洲次殿が『寝た』時は、攻撃するのではなく、馬乗りになって体力を奪うのですわ!!」 |
三洲次 | 「なんか別の意味になってない、それ?!」 |
沙賀里 | 「文字通りの意味でございますわ!」 |
三洲次 | 「だからだよっ!! ってか、12ダメージ出せるもんなら、出してくれっ!!!」 |
沙賀里 | 「出したらご褒美を頂けますか?」 |
三洲次 | 「あぁ!! もし出したら、褒美を出してやるよ!! あんな攻撃で12ダメージを出せるもんなら出してみろっ!!!」 |
沙賀里 | 「約束でございますわよ!! さぁ!! ついにわらわが、真の力を出す時が来たのですね!!!」 |
トライチップ | 「毎回出せ」 |

このターンもカティノで敵を眠らせつつ、前衛が敵を攻撃する。
ガードI | 「ぅぅぬ…っ!」 |
---|---|
ガードH | 「く…くそっ…!」 |
ガードG | 「あぁっ!? 仲間が殺されているっ?!」 |
テール | 「6人も起きてきましたぞ」 |
三洲次 | 「後衛っ!! カティノを畳み掛けろっ!!」 |


今回の後衛は優秀で、片っ端から敵を眠らせていく。
敵の数が多いので、大助かりだ。
トライチップ | 「今日は絶好調だな」 |
---|---|
テール | 「大金が懸かっておりますので」 |
トライチップ | 「ゲンキンな奴……」 |
ネック | (;-o+) ふひぃ~~…… |

...なんて褒めてたら、いつも優秀なネックが寝かせるのに失敗した。
トライチップ | 「ありゃ……1人寝なかったぞ」 |
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ネック | (;◎□◎) はひぃ~~… |
トライチップ | 「どうした、ネック?」 |
ネック | 血がぁぁぁ…… ┓┓⌒3 バタンッ! |
トライチップ | 「………………………………(汗)」 |
三洲次 | 「どうしたんだ?!」 |
トライチップ | 「こいつ、血が苦手なんで、もう限界っぽいです」 |
三洲次 | 「なんでそんな奴が冒険に来てんだよ?!」 |
トライチップ | 「どっかのバカがロクに調べもせずに引っ張って来たので」 |
テール | 「ダメな奴がいますな」 |
トライチップ | 「おまえのことだあああぁぁぁっっ!!!」 |
ガードH | 「な…?! 俺以外、戦闘不能じゃねぇかっ?!」 |
三洲次 | 「状況が飲み込めたようだな」 |
ガードH | 「く…くそっ!」 |
三洲次 | 「どうした? さっきの威勢は何だったんだ?」 |
ガードH | 「ち…ちくしょうっ!! この借りは絶対に返してやるからなっ!!」 |

ガードH | 「覚えてろよっ!!(ばっ!)」 |
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テール | 「大先生っ!! なぜ見逃すのですかっ!?」 |
三洲次 | 「宝が目当てだから、別にいいだろ」 |
テール | 「『目撃者は全て消せ』!! これは犯罪者の鉄則でございます!! よって、敵を逃してはならぬのです!!」 |
三洲次 | 「これ、犯罪なの……?」 |
テール | 「もちろんでございます! 今やっていることは強盗致傷罪でございます!! 凶悪かつ重大な犯罪行為でございますぞ!!」 |
三洲次 | 「そんな事言い出したら、海賊のカモにされて終わるだけだよ……?」 |
とりあえず戦闘を続けます。


ガードE | 「ぅほごぉっ!」 |
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心々 | 「あ……当たった!」 |
三洲次 | 「やっとかよ……」 |
沙賀里 | 「さあ!! わらわらの真の力を、とくと見よおおおぉぉぉっ!!」 |

ガードE | 「ぎひゃあああぁぁぁっっ!!!」 |
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沙賀里 | 「おほほほほほほっ!!!」 |
三洲次 | 「マジで12ダメージ出しやがった……(汗)」 |
トライチップ | 「出せるなら毎回出してよ……」 |
沙賀里 | 「さぁ、三洲次殿っ! ご褒美の時間でございますわ!!」 |
三洲次 | 「えぇと………」 |
沙賀里 | 「ご褒美は三洲次殿ご自身でございますか?!」 |
三洲次 | 「言ってる意味が分かるけど、分からない……」 |
沙賀里 | 「婚約指輪でも構いませんわ!!」 |
三洲次 | 「俺が構うよ……」 |
沙賀里 | 「さぁ、ご褒美は何でしょう?!」 |
三洲次 | 「じゃあ……今の君たちには貴重な物でいいかな……?」 |
沙賀里 | 「貴重品ですか?! 宝石とかでしょうか?!」 |
三洲次 | 「『毒消し』」 |
沙賀里 | 「は…??」 |
三洲次 | 「まだ買いたくても買えないだろうし、 いざと言う時には命を救うことができるからね。 結構良いモノだろ?」 |
沙賀里 | 「はあ??」 |
三洲次 | 「え゛…?」 |
──── 4ターン目

沙賀里 | 「やってられませんわ…(ドガッ!)」 |
---|---|
ガードG | 「ふぎゃっ!」 |
三洲次 & トライチップ |
「「八つ当たりで攻撃すんなっ!! 真面目にやってくれっ!!!」 |
ガードG | 「いぢぢぢ……。 ってか、今、八つ当たりで切られたの……??」 |
ガードI | 「ぅぅぅっ…!」 |
ガードJ | 「ぬぅぅっ…!」 |
テール | 「2人起きてきて、これで3人が気付きましたぞ」 |
三洲次 | 「カティノ、いけるか?!」 |
ネック | ┓┓~・゚。 う~~ん…… |
トライチップ | 「ネックはダメだ」 |
三洲次 | 「その子、なんで冒険に付いて来たの……?(汗)」 |
トライチップ | 「どっかのバカが無理やり引っ張ってきたので」 |
テール | 「ロクでもない奴がおりますな」 |
トライチップ | 「おまえだあああぁぁぁっっ!!!」 |
ガードG | 「お、おいっ! みんな寝ちまってるぞ!?」 |
ガードI | 「なに?!」 |
ガードJ | 「しかも5人も殺されちまってる?!」 |
ガードG | 「な、なんでこんな低レベルな奴らに…?!」 |
三洲次 | 「俺が想定外だったかな?」 |
ガードI | 「え?」 |
ガードJ | 「そういや、こいつら6人居るぞ。 聞いてた話しじゃ、5人のはずだが……?」 |
ガードG | 「てめぇ、何者だ?!」 |
三洲次 | 「助っ人さ」 |
ガードI | 「助っ人……?」 |
三洲次 | 「あぁ、他のパーティーから助っ人で入っているんだ」 |
ガードJ | 「仲間を平気で裏切る心々の助っ人なんて、 よく引き受ける気になったな!」 |
ガードG | 「まぁ、いい。 てめぇは運が無かったんだ!! まとめてぶっ殺してやるぜっ!!」 |
三洲次 | 「それより、レッドやブルーの葬式は終わったのかい?」 |
ガードI | 「え?」 |
三洲次 | 「最近、おまえらのボスが立て続けに3人殺されただろ?」 |
ガードJ | 「な……なんで知ってるんだ……?」 |
ガードG | 「しかも人数も合ってるし………」 |
三洲次 | 「俺のいるパーティーが片付けたからな」 |
ガード達 | 「「!!?」」 |
ガードI | 「こ……こいつ……!! 例の王国が雇ったパーティーの奴だっ!!!」 |
ガードJ | 「や、やべぇっっ!!! 逃げろっ!!!」 |

テール | 「あぁっ?! 大先生、だから目撃者を逃してはなりませんっ!!」 |
---|---|
三洲次 | 「宝が目当てなんだから、別にいいだろ?」 |
テール | 「何を仰います!! 『目撃者は全て消せ』!! このテールが、それを実践してご覧に入れますぞ!!」 |

テール | 「逃がしはしまいっ!!」 |
---|


ガードG | 「あばよっ!!」 |
---|---|
テール | 「………………………………………(汗)」 |
三洲次 | 「…………………………………………」 |
テール | 「………………………………………(汗)」 |
トライチップ | 「おい……?」 |
テール | 「えぇと………」 |
トライチップ | 「今、目撃者を逃したよね?」 |
テール | 「ご神官様、どうかご安心下さい」 |
トライチップ | 「何を?」 |
テール | 「なぜなら、あいつはこの場の関係者ではないからです」 |
トライチップ | 「なんでそうなる?」 |
テール | 「よろしいですか? あいつは殺しの瞬間には起きていませんでした。 よって奴は、この現場の真実をを知らないので、関係者には成らないのです」 |
トライチップ | 「さっき八つ当たりで切られてたよ?」 |
テール | 「殺人の瞬間を見ていないのなら、それは目撃者にはならないのです!! 故にあいつを部外者や第三者と言わずに、他に何と呼びましょうか?!」 |
トライチップ | 「被害者」 |

三洲次 | 「もう1人片付けておいた」 |
---|---|
トライチップ | 「大先生、ご苦労様です」 |
───そろそろ疲れてきた5ターン目

ほぼ三洲次しか敵を倒しておらず、長期戦になってますが、なんとか1グループまで減らしました。
ガードK | 「うぅぅ………なっ?! ほとんど殺られてんじゃねぇかっ!?」 |
---|---|
ガードL | 「くそっ!! このままじゃ終わらせねぇぞっ!!!」 |
三洲次 | 「もっとカティノが必要だっ!! そろそろその子を起こしてくれ!!」 |
トライチップ | 「ネック!!(パシッ!パシッ!) おら、起きろっ!!(パシッ!)」 ↑ネックの顔を叩いている |
ネック | 「ぅ゙ぅ゙……な……なんですかぁ~……?」 |
トライチップ | 「カティノだっ!カティノっ!!!」 |
ネック | (;つ-o-)つ)) カティノォォォ~~… |
三洲次 | 「そんなんで大丈夫なの……?」 |



三洲次 | 「すげぇ……全員寝かせた……」 |
---|---|
トライチップ | 「ネックは呪文にかけては凄腕だからな」 |
ネック | (;-w-)~・゚。 う~…… |
三洲次 | 「こんなのが……?」 |
トライチップ | 「こんなのが……」 |
まぁ、敵も全て寝たので、とりあえず攻撃しましょう。


沙賀里 | 「なんかもう、どうでもいいですわ…(ドガッ!)」 |
---|---|
ガードI | 「ごはっ!!」 |
三洲次 & トライチップ |
「「テキトーに攻撃すんなっ!!! 遊んでんじゃねぇんだぞっ!!!」」 |

心々 | 「ありゃりゃ……?」 |
---|---|
三洲次 & トライチップ |
「「おまえ、寝てる敵相手に外し過ぎだろっ!!!」」 |
また1人しか倒せなかった......。
───マジで疲れてきた6ターン目

三洲次 | 「心々、沙賀里、ちょっと来てくれ」 |
---|---|
心々 | 「なんだい?」 |
沙賀里 | 「なぁんでござぁ~ましょう?」 |
三洲次 | 「このターンでちゃんと敵を倒したら、今日の晩飯奢ってやるから。 だから頼むから頑張ってくれ」 |
心々 | 「マジ?!」 |
沙賀里 | 「プラスで三洲次殿が『ア~~ン』して下さるなら」 |
三洲次 | 「なんでそんなこと……(汗)」 |
沙賀里 | 「やってられませんわ(ブン!ブン!)」 |
三洲次 | 「分かったよ! それぐらいならやってやるから!!」 |
沙賀里 | 「さぁ!! 再びわらわの本気を見せる時が来ましたわっ!!!」 |
トライチップ | 「毎回来いや」 |
心々 | 「うちは奢ってもらうだけでいいけど、 ま、ここ一番の本気を出してみせるぜ!!」 |
三洲次 | 「(あぁ、おまえらの本気を見せてくれ!) 俺1人であと4ターンもかけるのがメンドくせぇんだよ……」 |
トライチップ | 「多分ですが、大先生、心の声と発言が逆になってませんかね……?」 |

1人起きて来たけど、1人ぐらいなら、もうカティノはいいや。
いちいち唱えていたら呪文の回数が持たない。

心々 | 「死ねえええぇぇぇっ!!! |
---|---|
ガードK | 「ぐほわあああぁぁぁっ!!!」 |

沙賀里 | 「逝かして差し上げますわ~~っ!!(ブン!ドガッ!)」 |
---|---|
ガードL | 「ひぃぎゃあああぁぁぁっ!!!」 |
三洲次 | 「やりゃあ、できんじゃん……」 |

そして、三洲次も1人殺す。
やっと1ターンで3人倒すことに成功した。
レベルが低いと、やっぱつらいわ......。
ガードM | 「ひぃぃっっ?! ぜ、全員殺られたぁっっ!!?」 |
---|---|
三洲次 | 「ありゃ……起きてる奴を倒すの忘れてた」 |
ガードM | 「た、助けてくれえええぇぇっ!!!」 |

テール | 「大先生っ!! なぜ目撃者を見逃したのですかっ?!」 |
---|---|
三洲次 | 「まぁ、そういう時もあるよ」 |
なぜなら、攻撃する個体を選べないからです。
ってか、4人の内の誰が起きてるのか、このインターフェースだと全然分からねぇよ。
ま、そんなこんなで......

...やっと勝利です!!
テール | 「14人もおりましたが、なんとか戦い抜きましたな!!」 |
---|---|
トライチップ | 「大先生のお陰だな」 |
テール | 「では、さっそくあの宝箱を確認致しましょう!!」 |

テール | 「さ、さ、心々、さっそく!!」 |
---|---|
心々 | 「うぃ~す」 |
三洲次 | 「なんか桃にそっくりな返事だな……」 |


心々 | 「ふ~~ん………ま、毒針だな」 |
---|---|
三洲次 | 「解除できそうか?」 |
心々 | 「任せな」 |

心々 | 「え~~と……(カチャカチャ…)」 |
---|

心々 | 「うっし! 罠を外したぜ!」 |
---|---|
三洲次 | 「お! 優秀だな」 |
心々 | ( `゚v゚´)v ピース! |
三洲次 | (マジで桃そっくりな子だな……) |
テール | 「さぁ、さぁ、心々!! 蓋を開けて!開けて!!」 |
心々 | 「どれどれ…(ギィィィ~…)」 |


沙賀里 | 「『くすり』が1つに……」 |
---|---|
テール | 「ちょこっとの金貨……」 |
三洲次 | 「これ、いつもの海賊が隠している宝箱だよ」 |
テール | 「はぁ……、残念………」 |
沙賀里 | 「まだ分かりませんわ! この薬が『不老不死の薬』の可能性もありますわよ!」 |
トライチップ | 「テール、見るだけ見てくれ」 |
テール | 「はい……」 |


テール | 「ただの『毒消し』でございます」 |
---|---|
トライチップ | 「なんだ……」 |
心々 | 「でも『毒消し』は高値で売れるからな。 これだけで普段の何十倍もの金になるぜ!」 |
トライチップ | 「そうか、そう考えると、まぁ、悪くはないな」 |
沙賀里 | 「いえ、これは売ってはなりません」 |
トライチップ | 「え? どうして…?」 |
三洲次 | 「俺も同じ意見だ」 |
トライチップ | 「は…? 大先生まで、なぜ…?!」 |
三洲次 | 「理由は簡単だ」 |
沙賀里 | 「えぇ、簡単ですわ」 |
三洲次 | 「じゃあ、君、みんなに説明してくれ」 |
沙賀里 | 「なぜならば『毒消しコレクター』である三洲次殿が、それをコレクションに加えるからです」 |
三洲次 | 「え゛…??」 |
沙賀里 | 「ですわよね?」 |
三洲次 | 「俺は毒消しコレクターじゃねぇよっ!!」 |
沙賀里 | 「あら、だって、三洲次殿は『毒消し』を…… |

沙賀里 | …集めていらっしゃいますわ」 |
---|---|
三洲次 | 「これは集めてる訳じゃないっ!!!」 |
沙賀里 | 「こんなにコレクションされているのに?」 |
三洲次 | 「無理やり持たされてるだけだっ!!!」 |
トライチップ | 「あの……大先生……? もしコレクションされていないなら、なぜ売らないので?」 |
三洲次 | 「レベルの低いパーティーにとって、毒は死に直結するほどの脅威だ。 だから常備しておくことで、万が一に備えるんだよ」 |
トライチップ | 「そう言えば『毒消し』のお陰で、ネックが死ぬのを免れた時があったな」 |
三洲次 | 「だろ? だから持っておく方が得策なんだよ」 |
トライチップ | 「なるほど。 さすが大先生ですな。 じゃ、沙賀里、これはおまえが持っててくれ」 |
沙賀里 | 「いえ、これは、コレクターの三洲次殿に…」 |
三洲次 | 「俺は持ち物がいっぱいなんだよっ!!」 |
沙賀里 | 「仕方ありませんわね。 では、わらわが預かりましょう」 |


三洲次 | 「非常時に必要なアイテムだから、大切に持ってろよ」 |
---|---|
沙賀里 | 「もちろんでございますわ。 これは三洲次殿の大切なコレクションの1つですから」 |
三洲次 | 「違うっっ!!!」 |
心々 | 「とりあえず、町へ回復しに戻ろうぜ」 |

三洲次 | 「しかし、君って、桃にソックリだな」 |
---|---|
心々 | 「桃って、うちと口論した人?」 |
三洲次 | 「そう」 |
心々 | 「似てるかなぁ?」 |
トライチップ | 「わしは、むしろ大先生の方が心々にソックリかと」 |
三洲次 | 「え?! 俺がこの子と!? どこが…??」 |
トライチップ | 「お顔が」 |
三洲次&心々 | 「「似てるかぁ~??」」 |
トライチップ | 「兄妹と言われたら、普通に信じるレベルですぞ」 |
テール | 「確かに、そのぐらいお顔の雰囲気が似ております」 |
三洲次 | 「そうかなぁ~…?」 |
心々 | 「たまたまだろ……」 |
沙賀里 | 「実はわらわともソックリだったり…」 |
トライチップ | 「しない!」 |
テール | 「親戚と言われても信じませんぞ」 |
沙賀里 | 「すると、わらわとの兄妹プレイは無理がありますか……」 |
ほか5人 | 「「なんの話し?!」」 |

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━━━━ ギルガメッシュの酒場
その日の夜......
トライチップ | 「いやぁ~~! 今日も食ったし、飲んだなっ!!」 |
---|---|
テール | 「働いた後の酒は別格ですな!!」 |
トライチップ | 「おまえは何もしてないだろ……」 |
男性店員 | 「はいよ、本日のデザートお待ち」 |
テール | 「ほぉ、今日はプリンでございますか。 良いですな」 |
沙賀里 | 「さぁ、三洲次殿! 約束を守っていただきますわ!」 |
三洲次 | 「分かったよ……。 じゃ、このプリンを食べさせてやるから、口を開けな」 |
沙賀里 | 「賑やかで明るい酒場の片隅のテーブル……、 そこで見つめ合う男女……、 男は食後のデザートのプリンをそっとスプーンですくうと……、 匙の上で微かに揺れるプリンをゆっくりと……、 慕情で赤く染まった女の顔の前まで運び……、 甘く優しく『ア~~ン』とささきながら……、 女の艶やかに濡れた口の中に…」 |
三洲次 | 「変なナレーション、止めてくれる……(汗)」 |
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2.ミスヒット・アンド・ラン
━━━━ 迷宮......

テール | 「それでは、今宵も金銀財宝を目指して出発致しましょう」 |
---|---|
心々 | 「目的地はバラックだったな」 |


いつもの通路へ。
心々 | 「じゃ、部屋の中を1つ1つチェックして行こうぜ」 |
---|

ガチャッ...!

心々 | 「ん~……ここには何も無ぇな」 |
---|---|
テール | 「では、次へ行きましょう」 |

ガチャッ...!

心々 | 「え~~と……ここにも何も無ぇか……」 |
---|---|
テール | 「では、次です」 |

ガチャッ...!

??? | 「「シャァァァーーッ!!」」 |
---|---|
三洲次 | 「ん……?」 |
心々 | 「この声はアナコンダだな」 |

心々 | 「部屋の隅に3匹いるぜ」 |
---|---|
三洲次 | 「3匹なら楽勝だ。 ちゃっちゃと片付けよう」 |
心々 | 「うぃっす」 |
三洲次 | 「よし、ネック、あいつらにカティノを…」 |
ネック | (((>_<;))) ヒィ~~! |
三洲次 | 「…………どうしたの?」 |
心々 | 「こいつ、蛇が苦手らしいんだ。 ニョロニョロした動きがダメらしくて」 |
三洲次 | 「はあ…?? じゃあ、クローリングケルプもダメってこと?」 |
心々 | 「あぁ。 あと、ヌルヌルしたモノも苦手らしい」 |
三洲次 | 「すると、ジャイアントスラグも?!」 |
心々 | 「ダメだ。 あと、幽霊も嫌いらしい」 |
三洲次 | 「このフロアに居る魔物全部ダメじゃんっ!!!」 |
心々 | 「だから困ってんだよ……」 |
三洲次 | 「今までどうしてたの?!」 |
心々 | 「目を瞑ったまま呪文を唱えてもらってる」 |
三洲次 | 「どうやって?! 間違って仲間に呪文をかけたりしないの?!」 |
心々 | 「しねぇように、少し離れた場所へ誘導すんだよ。 チップ、手本を見せてやれるか?」 |
トライチップ | 「はい、ネック、オーライ!オーライ!」 |
ネック | ((((;つ_⊂) すたすたすた… |
トライチップ | 「ネックが通りますので、前衛の皆様は少々お待ち下さーい!! はーい、オーライ!オーライ!」 |
ネック | ((((;つ_⊂) すたすたすた… |
トライチップ | 「ご迷惑をお掛けしており、申し訳ございませーん!! オーライ!オーライ!」 |
ネック | ((((;つ_⊂) すたすたすた… |
トライチップ | 「はい、ストーーープっ!!」 |
ネック | (;つ_⊂) ピタッ! |
トライチップ | 「ご協力ありがとうございましたー!! 足もとにお気を付けて攻撃して下さーい!!」 |
三洲次 | 「工事現場……?」 |

アナコンダ達 | 「「ZZZzz……」」 |
---|---|
三洲次 | 「すげぇ……あんなので全部眠らせた……」 |
心々 | 「ま、こんな感じだ」 |
三洲次 | 「じゃ……じゃあ、攻撃するか……。 心々、沙賀里、いけるか?」 |
沙賀里 | 「あら、まさかご褒美無しで働けとおっしゃるので?」 |
三洲次 | 「倒した敵から奪った金を貰ってるだろっ!!! 用心棒なら金で動けよっ!!!」 |
沙賀里 | 「今回も御飯を奢っていただき、 そして三洲次殿が『ア~~ン』して下さるのなら、 わらわは全力で働いてみせますわ!」 |
三洲次 | 「しなくても働け!!」 |
トライチップ | 「毎回働け」 |
沙賀里 | 「今回も三洲次殿の妖艶な手の動きで、わらわの欲望と渇望で湿った口の中に…」 |
三洲次 | 「あのアナコンダを突っ込んでやろうかっ?!!」 |
沙賀里 | 「やってられませんわ!(ブン!ブン!ブン!)」 |
三洲次 | 「分かったよ!! じゃあ、もし最大の12ダメージで敵を倒したら、やってやるよっ!!」 |

沙賀里 | 「おほほほほほほっ!(ドガッ!)」 |
---|---|
アナコンダA | 「フォギュワアアアァァッ!!」 |
三洲次 | 「マ……マジでまた12ダメージ出しやがった………」 |
トライチップ | 「沙賀里がこんなに働いてるの、初めて見た気がする……」 |
テール | 「沙賀里の扱いも大分分かってきましたな」 |
トライチップ | 「ってぇことは………あのぉ、大先生?」 |
三洲次 | 「ん?」 |
トライチップ | 「わしらのパーティーにずっと居るというのは…」 |
三洲次 | 「ないっ!!!」 |

三洲次 | 「もう1匹片付けた」 |
---|---|
トライチップ | 「さすが大先生」 |

心々 | 「おりょ…?」 |
---|---|
トライチップ& 三洲次 | 「「なんで敵が寝ると当たらなくなるんだよ!!?」」 |
いや、マジで、なんで......?
─── 2ターン目

三洲次 | 「もう、俺が倒す!!」 |
---|

三洲次 | 「やれやれ……」 |
---|---|
トライチップ | 「大先生、お疲れ様です」 |
三洲次 | 「色々な意味でね……」 |

テール | 「部屋の隅に宝箱がありましたぞっ!」 |
---|---|
心々 | 「アナコンダの側にあったってことは、 いつもの海賊どもの宝箱だろ」 |
テール | 「万が一ということもございます! さ、さ、心々、さっそく開錠を!!」 |
心々 | 「分かったよ」 |

心々 | 「こいつはスタナーだ」 |
---|---|
三洲次 | 「解除できそうか?」 |
心々 | 「任せな」 |


心々 | 「……よっと! オーケー、罠が外れたぜ!」 |
---|---|
三洲次 | 「次々と罠の解除を成功させて、すごいな。 この子、盗賊として優秀なんだね」 |
トライチップ | 「ノーコメント」 |
三洲次 | 「…………なんで?(汗)」 |
トライチップ | 「気にせんで下さい」 |

トライチップ | 「『たんけん』が入ってたぞ」 |
---|---|
テール | 「中は短剣だけですか?」 |

トライチップ | 「そのようだな」 |
---|---|
テール | 「すると、この箱も違うのですか……残念」 |


テール | 「しかも、一番安い『短剣』でございました」 |
---|---|
トライチップ | 「完全にハズレだな。 他を探そう」 |

呪文をほとんど消費しなかったので、引き続きバラックで経験値とお金稼ぎを続けます。

が、その後はしばらく敵と遭遇せず。

そして、廊下の一番奥まで到着。

三洲次 | 「確かこの部屋の中で君と会ったんだよな」 |
---|---|
心々 | 「あぁ」 |
三洲次 | 「懐かしいな……」 |
心々 | 「あの時のことは、昨日のように覚えてるぜ」 |
沙賀里 | 「運命に導かれた2人が想い出の地に戻ると……、 過去の淡い想いが2人の胸に再来する……。 この出逢いは奇跡? それとも運命のいたずら?! その答えを相手の瞳に求めるように見つめ合う……、 あぁ!!なんて素敵な雰囲気でしょう!!」 |
三洲次 | 「雰囲気を台無しにする奴がいるから、もう入ろう……」 |
心々 | 「だな……」 |
沙賀里 | 「さぁ、お2人の思い出の場所は、今はどうなっているのでしょうか!?」 |

ガチャッ...!

バタンッ!!!

三洲次 | 「ロクでもない場所になっていやがった……」 |
---|---|
沙賀里 | 「想い出を邪魔するなんて、なんてヒドイ奴らでしょう!!」 |
三洲次 | 「すぐ側にいるどっかの巫女に聞かせたい言葉だ……」 |
ま、入り直します。
ガチャッ...!


また「大きな蛇」=アナコンダ。
しかも、また3匹。

三洲次 | 「今度こそ、1ターンで片付けよう!!」 |
---|

三洲次 | 「まず1匹っ!!」 |
---|---|
トライチップ | 「早っ!?」 |
テール | 「まだ眠らせてもおりませんのに……」 |
三洲次 | 「こんな敵、もう余裕だからな」 |
テール | 「さすがでございます」 |
三洲次 | 「後の2人は、眠らせてから攻撃でいいかな」 |
テール | 「それでよろしいかと」 |
心々 | 「じゃ、チップ、今回も頼むぜ」 |
トライチップ | 「前衛の皆様、お待たせ致しました。 まもなくネックが通りまーす。 危険ですので、前衛のラインの内側までお下がり下さーーい!!」 |
ネック | ((((;つ_⊂) すたすたすた… |
トライチップ | 「ネックが止まるまで、並んでお待ち下さーい!!」 |
ネック | ((((;つ_⊂) すたすたすた… |
トライチップ | 「はい、オーーケーー!!」 |
ネック | (;つ_⊂) ピタッ! |
トライチップ | 「本日もネックをご利用下さいまして、誠にありがとうございます。 カティノが済みましたら、先頭の方から順番にご攻撃下さい。 スムーズな戦闘にご協力をお願い致しまーす!」 |
三洲次 | 「何かのアナウンス……?」 |

三洲次 | 「すげぇ……また全部眠らせた……」 |
---|---|
テール | 「ネックの呪文の腕は一流でございますからな」 |
三洲次 | 「すごいね……」 |
トライチップ | 「ま、これで楽勝だなっ!!」 |

沙賀里 | 「おほほほほほほっ!!(ドガッ!)」 |
---|---|
トライチップ | 「残り1匹っ!!」 |

心々 | 「ありゃりゃ……?」 |
---|---|
トライチップ& 三洲次 | 「「またかよっ!!!」」 |
いや、マジで.........マジでなぜ?!
───まさかの2ターン目

三洲次 | 「心々、ちょっと来い」 |
---|---|
心々 | 「うぃ~す」 |
沙賀里 | 「告白でございますか?!」 |
三洲次 &心々 |
ドガッ!!! |
沙賀里 | 「ほおおおおおおおおおおぉぉ…(キラン!)」 |
三洲次 | 「心々、寝てる敵に襲いかかる時に、目を瞑ってるだろ。 それで的が不正確になるんだ」 |
心々 | 「え…? 相手は寝てんだし、別にビビッちゃいねぇよ」 |
三洲次 | 「分かってる。 戦闘には慣れただろうし、生き物を殺傷する行為への恐怖心からじゃない。 相手が寝てる時は全力で攻撃できるが、逆に全力になるが故に自然と目を瞑ってるんだ。 全身で力む時に目を瞑ってしまう人っているからな」 |
心々 | 「そう言われると……」 |
三洲次 | 「相手に一撃を与えるインパクトの瞬間まで、一切力を入れるな。 力を抜くために、心の中も無心になるんだ。 心身一体で無になり、ただ標的だけを意識して狙っていけ」 |
心々 | 「むぅ……」 |
三洲次 | 「そしてインパクトの瞬間に、全身のパワーを100%にする。 もし力んだ時に無意識に目を瞑る癖があっても、これならダメージを与えられる」 |
心々 | 「なんとなく分かったけど……できっかな」 |
三洲次 | 「今言ったことを意識して、最後に残った1匹を倒してみろ」 |
心々 | 「うぃっす」 |

アナコンダC | 「グワギャアアアァァッ!!」 |
---|---|
心々 | 「うっし!」 |
三洲次 | 「やっとだな」 |
トライチップ | 「さすが大先生、見事な指導です」 |

勝利!!
テール | 「では、宝箱を探しましょうぞ!」 |
---|---|
三洲次 | 「えぇと……」 |
トライチップ | 「あそこの壁際にあるのがそうかな?」 |

テール | 「さすがご神官様!! まさにこれでございます!!」 |
---|---|
三洲次 | 「アナコンダの側にあるのなら、これも海賊のだろ」 |
テール | 「ひょっとするかも知れませぬ! さ、さ、心々、さっそく解除を!!」 |
心々 | 「うぃ~す」 |

心々 | 「えぇと……(カチャカチャ…)」 |
---|

心々 | ズダダダダダダダダダダダダダ…ッ!! |
---|---|
5人 | 「「へ…?」」 |

5人 | 「「ふぁっ…?!」」 |
---|
ズバァァァァーーーーンッッ!!!
ネック | バタンッ! ┓┓⌒3 εε== |
---|

三洲次 & トライチップ |
「「心々んんんーーーーっ!!!」」 |
---|---|
心々 | 「なははは……(汗)」 |
失敗した肝心の本人だけ助かりやがった......。
トライチップ | 「自分だけ逃げるとか、ヒド過ぎるだろ……」 |
---|---|
三洲次 | 「あいつ、マジで桃にソックリだな……」 |
テール | 「まぁ、まぁ、財宝が手に入れば全て帳消しでございます。 さっそく中を確認致しましょう」 |
トライチップ | 「ってか、ネックが箱の側で倒れたままだぞ……。 おい、ネック、大丈夫か?」 |
ネック | ┓┓ < ふぁ~い…… |
トライチップ | 「大丈夫そうだな」 |
テール | 「では、ネック、箱の中を確認して下され」 |
トライチップ | 「人使いの荒い奴………」 |
ネック | ムクッ!⌒(;/-_-)/ |

ネック | 「短刀が入ってましたぁ~」 |
---|---|
テール | 「短刀だけですか?」 |
ネック | 「ん~~……」 |

ネック | 「後は金貨がちょっとだけぇ~」 |
---|---|
三洲次 | 「やっぱり、いつもの海賊の持ち物だったな」 |
テール | 「いや、まだ分かりませんぞ! あの短刀が、実はかの伝説に聞く『盗賊の短刀』かも知れませぬ!!」 |

んな訳ねぇだろ。
テール | 「残念……」 |
---|---|
三洲次 | 「とりあえず治療しよう」 |

三洲次 | 「ラツモフィスは?」 |
---|---|
トライチップ | 「まだ誰も習得しておらず…」 |
三洲次 | 「じゃあ『毒消し』で治療するしかないな。 俺が持ってる4個と、さっき手に入れた1個で、ちょうど人数分あるし」 |
沙賀里 | 「そんなっ!? 三洲次殿!! 大切なコレクションを使ってしまわれると言うのですかっ?!」 |
三洲次 | 「コレクションじゃねぇよっ!!!」 |
沙賀里 | 「コレクションとは個々の価値にではなく、集まることで具象化された世界に 愉悦と快感を覚えるフェティシズム!! その集合体を崩すなどコレクターにあるまじき…」 |
三洲次 | 「違うって言ってんだろっっ!!!」 |
沙賀里 | 「三洲次殿は毒消しにフェティシズムを感じておられるのでは?!」 |
三洲次 | 「そんな奴この世にいねぇよっ!!!」 |
沙賀里 | 「では女性の身体のどこにフェティシズムを感じ…」 |
三洲次 | 「どさくさに紛れて変なこと聞くなっ!!!」 |
沙賀里 | 「お互いのことをよりよく知るためにも…」 |
三洲次 | 「話しが前に進まないから、これ以上は無視するからなっ!!!」 |

とりあえず治療を始めます。

まず、一番H.P.が低いネックを治療する。


1回使っただけで無くなってしまった。
残念。

次に2番目にH.P.の低いテールを治療する。

また1回で無くなってしまった。
毒消しの破損率は50%だったはずが、
実質90%ぐらいで破損してる気がする。

次に......

沙賀里を......

....................................

三洲次 | 「…………………………………………」 |
---|---|
トライチップ | 「どうされたのです、大先生?」 |
三洲次 | 「いや……残りの人はH.P.が2桁あるから、 もう歩いて戻った方が早いかなぁ~…と思って」 |
トライチップ | 「沙賀里は『治す価値無し』かと思いました」 |
三洲次 | 「一応合ってる」 |
沙賀里 | 「それは『毒消しで…』という意味でしょうか?」 |
三洲次 | 「まぁ、そう」 |
沙賀里 | 「では、三洲次殿!! どうぞ口付けで毒を吸い出して下さ…」 |
三洲次 | 「残りの人は歩いて戻るぞぉ~!!」 |
沙賀里 | 「三洲次殿!! さあっ!! さあっ!!」 |
三洲次 | 「さあさあ、出発だぁ~!!」 |

残りの人はこれだけH.P.があれば、歩いて戻れるだろう。
高価な『毒消し』は温存しておきたい。



途中、ディオス(治癒呪文)で回復しつつ......、


...無事に町まで帰還しました。
…………………………………………
………………………………
……………………
…………
━━━━ ガリアン海賊団の砦
ハイコルセアの部屋......
キャプテンA | 「なに?! 一方的にやられただとっ?!」 |
---|---|
ガードG | 「はい……」 |
キャプテンA | 「14人もいて、なんという体たらくだっ!!」 |
ガードH | 「いや、それがですねぇ、奴らの中に例の王国が雇ったパーティーのメンバーの1人がいたんですよ」 |
キャプテンA | 「は…?? あのロイヤルレンジャーズとかいうパーティーのか?!」 |
ガードJ | 「はい」 |
キャプテンA | 「なぜ?!」 |
ガードG | 「あいつら、空いたメンバーの穴を埋めるために、 助っ人としてそいつを呼んだっぽいです」 |
キャプテンA | 「くそぉっっ!! なんてことだっ!!」 |
ガードH | 「それで、そいつが、まぁ、やっぱり強くて、強くて……」 |
キャプテンA | 「うぅぅ~~ぬ……」 |
ガードJ | 「あいつらを片付けるのは、ちょっと諦めた方がいいかと……」 |
キャプテンA | 「むぅぅ……、 と…とりあえず、ボスの指示を仰ごう」 |
ガリアンキャプテンは後ろを向くと、部屋の奥に座っている4代目ハイコルセア・パープルに声をかけた。
キャプテンA | 「パープル、お聞きの通りです。 いかが致しましょう?」 |
---|---|
ハイコルセア | 「パァーーーーーーーー!」 |
キャプテンA | 「ほぉ…!」 |
ハイコルセア | 「プゥーーーーーーーー!」 |
キャプテンA | 「おぉ!!」 |
ハイコルセア | 「ルゥーーーーーーーー!」 |
キャプテンA | 「なるほど!! さすがボスです!!」 |
ハイコルセア・パープルとの会話を終えると、ガリアンキャプテンは再びガード達の方を向いた。
キャプテンA | 「おまえら、分かったな!?」 |
---|---|
ガードG | 「えぇと………(汗)」 |
ガードH | 「その………(汗)」 |
ガードJ | 「何をですか……?(汗)」 |
キャプテンA | 「仕方ない、ボスの意見を反芻してやろう! いいか? 前衛1人が攻撃できるのは、1ターンにせいぜい1人だ。 だから残った奴らで反撃すれば、相手の10倍以上の打撃を与えられたはずだ。 むしろそれが出来なかったことを敗因として考えるべきだ……と」 |
ガードG | 「パ と プ と ルの3文字のどこに、それだけの文字数が含まれてました……?」 |
キャプテンA | 「そう考えると、低レベルパーティーがよく使う戦術、 『ヒット・アンド・カティノ』を使われたに違いない!! よって問題視するべきはカティノなのだ!!」 |
ガードH | 「なんでそこまで聞き取れるのかを問題視したいです……」 |
キャプテンA | 「ゆえに最優先で狙うべきは、カティノを使う奴だ! ……が、ボスの意見である!」 |
ガードJ | 「もはや反芻じゃなくて翻訳ですよ……」 |
キャプテンA | 「さて……先日、酒場で情報収集してきた奴らによると、 隊列の一番後ろにいる魔法使いがカティノを担当しているそうだ」 |
ガードG | 「一番後ろですか……」 |
キャプテンA | 「つまり最優先で狙うべきは、その魔法使いだ!」 |
ガードH | 「しかし一番後ろだと、我々では手が出せませんぜ」 |
キャプテンA | 「ならば……ここは奴らの出番だな!!」 |
ガードJ | 「奴ら……?」 |
…………
……………………
………………………………
…………………………………………
━━━━ ギルガメッシュの酒場
その日の夜......
トライチップ | 「ひどい目にあった後の憂さ晴らしは、 酒で流し去るに限るな!!」 |
---|---|
テール | 「毒されながらの帰還のキツさは、 この酒で帳消しですぞ!!」 |
トライチップ | 「おまえは治療して、普通に歩いてただろ……」 |
男性店員 | 「はいよ、本日のデザートお待ち」 |
テール | 「今日はフルーツのパイでございますか。 良いですな」 |
沙賀里 | 「さぁ、三洲次殿! 約束を守っていただきますわ!」 |
三洲次 | 「分かったよ。 とりあえずパイを切るから、そこで待ってろ」 |
沙賀里 | 「楽しみにお待ちしておりますわ」 |
三洲次 | 「じゃあ、まず半分に切って……(シャクシャク…)」 |
沙賀里 | 「まぁ……流れる様なその手の動き……、 その動きを見ているだけで……、 手の動きに酔ってきましたわ……」 |
三洲次 | 「これで4等分……(シャクシャク…)」 |
沙賀里 | 「三洲次殿のその手……、 ピアニストのような繊細さと剣闘士の様な力強さ……、 見ているだけで身体が火照ってまいります……」 |
三洲次 | 「これで6等分だ……(シャクシャク…)」 |
沙賀里 | 「その情熱的な手の動き、もう立っていられないくらい……、 わらわはもう耐えられませんっ!!」 |
三洲次 | 「耐えられないのはこっちだっ!!!」 |
沙賀里 | 「もう、どうしたらいいのでしょう?!!」 |
書いてる俺が聞きたいよ......
ってか、これがゴルゴのネタだと分かる人はいるのか......?
3.ヒット・アンド・カティノ崩し
━━━━ 迷宮 入り口......

テール | 「くじけずに金銀財宝探しを続けましょう」 |
---|---|
三洲次 | 「俺、別の理由でくじけそう……」 |

今回はバラックに入ると、通路に出る前に......、

ガチャッ...!

...敵と遭遇。
??? | 「待っておったぞ!!」 |
---|---|
??? | 「今日がおまえらの命日となるのだっ!!」 |
三洲次 | 「え…?」 |

トライチップ | 「お、おい! なんか変なのが現れたぞ?!」 |
---|---|
テール | 「どこの占い師の集団ですかな?」 |
トライチップ | 「会った途端、今日が命日とか言い出す占い師って、すげぇイヤなんだけど……」 |
三洲次 | 「あいつらはガリアンメイジだ。 あいつらも海賊団だよ」 |
トライチップ | 「え? あれ、海賊なの?!」 |
三洲次 | 「あぁ」 |
メイジA | 「きさまらはこの部屋から生きて出ることはできん!!」 |
メイジB | 「おのれらの愚かさと無力さを痛感しながら、地獄へ落ちるがよい!!」 |
トライチップ | 「な……なんか、すごい強気だな……」 |
三洲次 | 「口だけのザコだよ。 心配するな」 |
テール | 「どっちにせよ、財宝探しの邪魔ですな。 とっとどいて頂きましょう」 |
メイジC | 「ふん! その嘘の財宝話しに簡単に引っ掛かるほどのバカのくせしおって!」 |
メイジD | 「戦闘でも貴様らはバカということを、タップリと分からせてやる!!」 |
トライチップ | 「今、なんか、サラッとすごいこと暴露してなかった……?」 |
テール | 「我々がバカという下りですか?」 |
トライチップ | 「バカはおまえだああぁぁっっ!!!」 |
メイジE | 「さぁ、おまえらの旅をここで終わらせてやろう!!」 |
ま、楽勝な相手なので、戦います。

戦い方はこれまで通り。
魔法使いがカティノで相手を眠らせつつ、前衛が敵をたたっ斬ります。

では、戦闘開始!!
三洲次 | 「ネックっ!! カティノで相手の動きを封じろっ!!」 |
---|---|
ネック | 「は…はいっ!」 |
メイジA | 「愚か者っ!! その手はお見通しだっ!!」 |
三洲次 | 「え…?」 |
メイジB | 「カティノの使い手さえいなくなれば、 おまえらなどモノの数ではないわっ!!」 |
三洲次 | 「なにっ…!?」 |

ネック | 「くはぁぁっ!!!」 |
---|---|
三洲次 | 「!?」 |
トライチップ | 「ネ、ネックが…っ!?」 |
メイジA | 「もう1発っ!! これで決まりだっ!!」 |
三洲次 | 「ちっ…!(さっ!)」 |

メイジA | 「うがあああぁぁっ!!!」 |
---|---|
三洲次 | 「間一髪っ!!」 |
メイジB | 「なっ…! なんというスピード…!?」 |
メイジC | 「こ、こいつだっ…!! こいつが例の助っ人だっ!!」 |
ネック | 「こふぉっ…!」 |
トライチップ | 「ネック!! 大丈夫かっ?!」 |
沙賀里 | 「ネック…!! 大丈夫ですか…!?」 |
ネック | 「うぅぅ……っ」 |
沙賀里 | 「もはや……手遅れ………、 せめて最後に……別れのキスを………」 |
ネック | 「キス…?!」 |
トライチップ | 「勝手に殺すな……」 |
心々 | 「沙賀里いいぃぃっ!!! バカなこと言ってないで、 さっさと攻撃しろおおおぉぉっ!!!」 |
沙賀里 | 「分かりましたわっ!! ネック!!! あなたの死を無駄には致しませんっ!!!」 |
ネック | 「あの……まだ……生きて……ます………」 |
沙賀里 | 「あなた達っ!!! 覚悟しなさいっ!!!」 |

沙賀里 | 「許しはしませんわぁっ!!(ドガッ!)」 |
---|---|
メイジB | 「ぐはぁっ!!」 |
メイジC | 「なんだ、こいつ!?」 |
メイジD | 「排除しろっ!!」 |

沙賀里 | 「おほほほほほほっ!(ぴょん!)」 |
---|---|
メイジC | 「く…くそっ……!」 |

沙賀里 | 「お~~ほほほっ!!(ひょいっ!)」 |
---|---|
メイジC | 「ち…ちくしょうっ……!!」 |
三洲次 | 「なんなの……あの人……?」 |
---|---|
トライチップ | 「早く慣れてください……」 |
心々 | 「ってか、今が攻撃のチャンスだな!」 |

心々 | 「あれ……?」 |
---|
三洲次 | 「君たち……今までよく戦闘で勝ってこれたね……(汗)」 |
---|---|
トライチップ | 「わしの心労、分かっていただけますか?!」 |
テール | 「まぁ、今の内に敵の動きを封じるのが良いかと」 |
三洲次 | 「ネック、カティノいけそうか?」 |
ネック | 「はぁ…はぁ……、な……なんとか……」 |

いきなりのハリトに驚いたのか、
珍しくネックの動きが一番遅くなった。

が、さすがである。
見事に敵を全員眠らせた。
三洲次 | 「負傷しながらでスゴイね……」 |
---|---|
テール | 「ネックは呪文の腕は一流ですから」 |
トライチップ | 「ぶっちゃけ、ネックがいるから今までやってこれたと思うぞ……」 |
─── 2ターン目

ネックのH.P.がヤバイので、ディオスで治療。

後はいつも通りでいく。
テール | 「1人起きてきましたぞ」 |
---|---|
三洲次 | 「もう1度眠らせればいいよ。 ただ、その前に彼を治療しないと」 |
沙賀里 | 「どうぞお任せ下さい」 |

沙賀里 | 「あぁ、ネック!! なぜ、死んでしまったのっ?!」 |
---|---|
ネック | 「あの……生きてます………」 |
トライチップ | 「そんなに殺したいの?」 |
沙賀里 | 「でも、心配はいりませんわっ!! わらわの口付けで、そなたを蘇らせてみせましょう!!」 |
ネック | 「口付け…?!」 |
三洲次 | 「カドルトの存在意義とは……?」 |
沙賀里 | 「愛する男を失った女は、その傷心に打ち震えながらも、 柔かくふくよかな唇を徐々に男の顔に近付け…」 |
三洲次 | 「変なナレーション好きだね……」 |
沙賀里 | 「やがて薄く濡れた2つの口が長旅を終えた舟が岸に付くかの様に…」 |
心々 | 「ふざてる場合じゃねぇよっ!!(ボカッ!)」 |
沙賀里 | 「ふぉごぉっ!!」 |
心々 | 「とっとディオスを唱えろやっ!!!」 |
沙賀里 | 「わらわが殿方に浮気をしたからと言って、 嫉妬心から殴ることないではありませんかっ!!?」 |
心々 | 「違うっ!!!」 |
沙賀里 | 「わらわはいついかなる時でも、本命である心々のことを…」 |
三洲次 & トライチップ |
「「早くしてくんないかなぁ?!!」」 |

ネック、完全復活!!
ネック | 「あ、すごい……治った……」 |
---|---|
沙賀里 | 「わらわが愛情を持って、雨の日も晴れの日も傍で看病をしてきた結果でございますわっ!!」 |
三洲次 | 「今、一瞬で終わったよ」 |
メイジD | 「くっ……くそっ……!」 |
三洲次 | 「ネックっ!! あいつの動きを封じろっ!!」 |
ネック | 「は…はいっ!!」 |

さすがネック、バッチリ眠らせる!!
三洲次 | 「よしっ!! 心々、片付けるぞっ!!」 |
---|---|
心々 | 「任せなっ!!」 |


トライチップ | 「心々が寝てる敵を倒せるようになってきたな」 |
---|---|
沙賀里 | 「あぁ……女の嫉妬心は……かようにも人を狂暴にする……!」 |
心々 | 「………もう1発いくか?」 |
─── 3ターン目

三洲次 | 「このターンで仕上げよう!!」 |
---|---|
沙賀里 | 「ネック!! あなたの仇は絶対にとってご覧にいれますわっ!!」 |
ネック | 「あの……だから生きてます………」 |


沙賀里 | 「ネック!! 仇討ちを見事にやり遂げてみせました!! 遠く天国から見ていてくれましたか?!」 |
---|---|
ネック | 「隣で見てました」 |
三洲次 | 「あいつ、いちいちウザいんだけど……?」 |
トライチップ | 「スルー力を身に付けてくだされ……」 |

勝利っ!!

テール | 「あやつら、宝箱を持ってましたぞっ!! もしや、例の財宝を見付けてネコババしようと…」 |
---|---|
トライチップ | 「テェェェェルゥゥゥっ!!」 |
テール | 「はい?」 |
トライチップ | 「あいつらの言葉を聞いてなかったのかっ?!」 |
テール | 「ご神官様がバカという下りですか?」 |
トライチップ | 「バカはおまえだあああぁぁぁっ!!!」 |
テール | 「まったく失礼な奴らですな」 |
トライチップ | 「その言葉、フルスイングでおまえに叩き付けてやるっっ!!!」 |
テール | 「ま、赤の他人の暴言など忘れて、 金銀財宝が入ってるかも知れない宝箱を…」 |
トライチップ | 「その金銀財宝の話しは、わしらを釣るための餌だあああぁぁぁっ!!!」 |
テール | 「え? あ……いや、今のは「餌」と「え」をかけた高度なギャグではなくて…」 |
トライチップ | 「高度なのはおまえの知能の低さだあああぁぁっ!!!」 |
テール | 「なにを禅問答みたいなことを……」 |
トライチップ | 「ってか、きさま、まんまと海賊どもの罠に引っ掛かりやがってっっ!!!」 |

心々 | 「罠に引っ掛かっちまった……」 |
---|---|
トライチップ | 「バカなのかっ!? 揃いも揃ってバカなのかっっ!!?」 |

心々 | 「ほへ…?」 |
---|

心々 | 「あ……が……ぎ………」 |
---|---|
トライチップ | 「………………………………………(汗)」 |
三洲次 | 「とりあえず、キャンプを開いて一旦落ち着こうか……」 |
━━━━ キャンプ

三洲次 | 「レベル3ってことは、ディアルコはまだ覚えてないか」 |
---|---|
沙賀里 | 「はい」 |
ネック | 「町に戻って寺院で治すしかないと思います」 |
トライチップ | 「まさか……また金が飛ぶのか………」 |
テール | 「それよりも、宝箱の中は何でしたか? 金銀財宝がザックザックでは…?!」 |

沙賀里 | 「兜がザックザックと!!」 |
---|---|
三洲次 | 「1個だよ」 |
テール | 「では、金貨の方は…?」 |

沙賀里 | 「金貨がザックザックと!!」 |
---|---|
三洲次 | 「チョロっとだよ」 |
テール | 「すると、いつもの海賊の宝箱だったのですか? 残念……」 |
トライチップ | 「ってか、その話しは作り話だと確定してんだろっ!!! 出る訳ないわっ!!!」 |
テール | 「そんな……」 |
トライチップ | 「と言うか、テェェェェルゥゥゥゥ…!!」 |
テール | 「はい……?」 |
トライチップ | 「きさま、また下らん悪事を提案してきやがってぇぇぇぇ!!!」 |
テール | 「いや……その………(汗)」 |
トライチップ | 「覚悟はいいだろうなああぁぁっ!!!」 |
テール | 「ひぃぃぃ……(汗)」 |
三洲次 | 「ウダウダしてると別の魔物が来るし、 治療のためにも早く町に戻ろう」 |
トライチップ | 「ぬぅ………仕方ない………」 |
テール | 「ほっ………」 |


━━━━ カント寺院

トライチップ | 「300G.P.も寄付を要求してきやがった……。 わしらほぼ一文無しなのに……」 |
---|---|
三洲次 | 「しょうがない。 俺が多少は持ってるから、ここは払っておこう」 |
トライチップ | 「大先生、世話になってばかりで申し訳ないです……」 |

三洲次に支払ってもらい、心々を治療する。
まぁ、三洲次も500G.P.強しか持ってないので、手痛い出費なのだが......。

麻痺は確実に治るので、これにて治療は完了。
心々 | 「いやぁ~、面目ねぇ」 |
---|---|
トライチップ | 「大先生にちゃんと礼を言っておけよ」 |
心々 | 「助けてもらってばかりで、申し訳ねぇ」 |
三洲次 | 「まぁ、いいよ。 それより罠の解除が目立ってきたから、気を引き締めてくれよ」 |
心々 | 「うぃ」 |
トライチップ | 「ってか、解除の腕が落ちてきたんじゃないのか?」 |
心々 | 「それはねぇよ」 |
トライチップ | 「どうして?」 |
心々 | 「だって…」 |


心々 | 「…レベルアップしたから」 |
---|---|
トライチップ | 「あんな結果しか出してないのに、 何をもってレベルアップしたって言うんだぁぁっ!!?」 |
心々 | 「なはははははは…」 |
テール | 「今後の為にも、是非腕を上げていただかないと、我らの被害が増えるばかりですぞ」 |
トライチップ | 「ぁああっ?! テェェェェーーールッッッ!!!」 |
テール | 「はい……?」 |
トライチップ | 「元はと言えば、おまえが海賊どもの罠に、 あっさり乗っかったのが全ての元凶だろぉがぁぁっっ!!!」 |
テール | 「いや、でも、ご神官様も乗り気でしたし……」 |
トライチップ | 「口応えするなああああぁぁぁっ!!! もはや今度という今度は許さんっ!!!」 |
テール | 「ひぃ…っ!?」 |
トライチップ | 「そこに直れえぇぇっ!!! このメイスの錆びにしてくれるわあああぁぁぁっ!!!」 |
テール | 「そ……そんな……、 お…お許しおおおおぉぉぉ!!(だだだだ…)」 |
トライチップ | 「メイスの錆びじゃあああぁぁっ!!!(だだだだ…)」 |
テール | 「お許し下されぇぇぇぇぇ!!」 |
トライチップ | 「待てえええぇぇぇ!!」 |
テール | 「お許しぉぉぉぉ!!」 |
トライチップ | 「メイスの錆びにしてくれるうぅぅっ!!」 |
テール | 「お許しをぉぉぉ……」 |
トライチップ | 「待てええぇぇ……」 |
……… | ………… |
… | …… |
三洲次 | 「何……? あれ……?(汗)」 |
心々 | 「いつものことだよ」 |
三洲次 | 「いつもあんな事してるの……?」 |
沙賀里 | 「はい。 早く慣れて下さい」 |
三洲次 | 「このパーティーに慣れるのに、時間がかかりそう……」 |
名前 | 職 | LV | H.P. | 力 | 知 | 信 | 生 | 早 | 運 | 吸 | 死 | コメント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
三洲次 | 侍 | 7 | 60 | 18 | 18 | 18 | 18 | 18 | 17 | 0 | 1 | 今回も他パーティーの支援に入る。頼りにしてますよ。 |
心々 | 盗 | 4 | 14 | 12 | 10 | 7 | 12 | 12 | 13 | 0 | 2 | 何気に今回全能力がアップしている。今後の活躍に期待だな。 |
沙賀里 | 魔 | 3 | 16 | 10 | 10 | 12 | 10 | 10 | 11 | 0 | 2 | おまえ心々よりボーナスポイント高かったはずなのに色々抜かれてるぞ。 |
羅無市 | 戦 | 3 | 13 | 14 | 9 | 7 | 10 | 12 | 10 | 0 | 1 | あぁ!兜装備できる人いないから売っちゃったけど、先生が未装備だった! |
ネック | 魔 | 3 | 7 | 8 | 15 | 11 | 10 | 14 | 8 | 0 | 1 | 何気に素早さがパーティー1番なんだな。まぁ、重要ですよね。 |
トライチップ | 僧 | 3 | 19 | 7 | 9 | 13 | 12 | 10 | 15 | 0 | 0 | 絶対前衛の方が向いている…と思ってたけど、力が弱すぎるな。 |
テール | 司 | 3 | 9 | 6 | 13 | 14 | 11 | 12 | 9 | 0 | 0 | おまえがパーティートップの信仰心ってホントかよ…。 |
アイテム入手:10/109
【更新履歴】
2025年 9月27日:本文の構成を一部見直しました。誤った画面写真を差し替えました。その他本文の誤りの訂正や表現の見直しをしました。
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2025年 9月20日:本公開しました。
2025年 9月13日:第2節まで公開。
2025年 9月 6日:第1節まで公開。