8.開かない、行かない、進めない

【登場人物】  
サーロイン ロイヤルレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
接近戦最強のくノ一。でも細かい事は大嫌い。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ 財宝一筋なエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

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━━━━ 海賊の砦
     ハイコルセアの部屋.....

キャプテンA レッド!! トラブルです!!


海賊団を治める頭領ハイコルセアの部屋に、
ガリアンキャプテンが息を切らしながら駆け込んで来た。
レッドという名のそのハイコルセアは、部屋の一番奥で真紅の絨毯の上に座り、
目を瞑って水煙草を嗜んでいるところだった。

ガリアンキャプテンはハイコルセアの側までやって来ると、
膝を付いて顔を近付けた。

キャプテンA 「ご指示通り財宝を引き揚げていたら、途中で襲撃にあったそうです!」


ハイコルセアはそこで初めて目を開け、水煙草の吸い口を口から離すと、
鷹の様に鋭い眼光でガリアンキャプテンを睨みつけた。

ハイコルセア 「なんだと…!?」
キャプテンA 「入り口付近に隠してる宝箱を引き揚げていたプリーストたちが、6人組に襲われたそうです。
 で、なんとか1人だけ逃げ帰って来たのですが、残りは殺されて、運んでいた宝箱もそいつらに奪われたらしく……」
ハイコルセア ふざけやがってっ!!


ハイコルセアは水煙草のマブサム(吸い口部分)をガリアンキャプテンに向けると、
ドスをきかせた声で......

ハイコルセア 例の爆弾を次々と爆発させてた奴らだなっ?!
キャプテンA 「えぇ、そうだと白状したそうです」
ハイコルセア そいつらに、これ以上舐めた真似をさせるなっ!!
 帰って来たプリーストから人相を聞いて、この砦の警備隊を送り込めっ!!!
 レイダーじゃ力不足なようだからな!!
キャプテンA 「はっ! さっそく!!」


ガリアンキャプテンは踵を返すと、早足でハイコルセアの部屋から出て行った。


その姿を見ながら、ハイコルセア・レッドは水煙草を思いっきり吸い込むと......、



..........荒い鼻息と共に大量の紫煙を辺りに吐き出した............。


 


【目次】

1.開かない

2.行かない

3.進めない




━━━━ ギルガメッシュの酒場 早朝.....

陽もようやく上がり始めた頃、酒場にはロイヤルレンジャーズの面々が順番に集まり、窓際の大きなテーブルに並んだ。
そして、パンとスープ、肉料理などを注文すると、朝食を摂り始めた。

サーロイン 「ムグムグ………この時代のパンは小ぶりで、いつもと同じ数では物足りないな………」
ランプ 「聞いた話しでは、天災の影響で農作物の収穫が不安定で、
 年によって食事の量が安定しないそうです」
三洲次 「今は悪い時期に来ちゃったのかな……」
ブリスケット 「そりゃまぁ、切羽詰まってあっしらを呼んだんでしょうから、
 あるい意味悪い時期なんは当然では?」
サーロイン 「早く宝珠を見付けないとな……」
ロース 「それで、今日はどうするの?」
サーロイン 「前回でバラックを一通り調べ終わったから、
 今日は別の場所を探索してみよう」
三洲次 「あ、ちょっと待って下さい」
サーロイン 「ん?」
三洲次 「作ってるマップを見るとですね……あのバラックで、まだ入っていない場所があります」
サーロイン 「あれ?
 そうだった?
 どこだ?」
三洲次 「ここです」


三洲次は、全員が見える様にマップをテーブルに置くと......、


...バラックの中央付近(東に,北に14~15)に、壁で囲まれた空間があるのを指摘した。

三洲次 「周囲が壁で囲まれた2マスのエリアです」
ロース 「壁で囲まれていたら、入れないじゃない」
三洲次 「いえ、それで前回調べ忘れていることが何かを思い出したんです」
サーロイン 「『隠し扉』か……」
三洲次 「そうです」
ブリスケット 「じゃ、今日はこのエリアに入ってみやすか?」
サーロイン 「そうだな。
 どこに隠し扉があるか分からないから、周囲を順番にチェックしていくか」
ランプ 「では、朝食が済みましたら、さっさく出発しましょう」

 



1.開かない


 

━━━━ 迷宮 入り口.....


サーロイン 「さて、先ほどのエリアに入れる場所を探すか。
 一番近い場所はどこだ?」
三洲次 「南側に並んだ部屋の内、真ん中の部屋の奥の壁がそうです」
サーロイン 「じゃ、まずはそこに行こう」


━━━━ バラック.....



砂ボコリだらけの受付、ロビーを抜けて......、


...廊下に出ると、南側に並んだ5つ扉の内......、


...真ん中の扉の前に来ました。

サーロイン 「前に来た時、この中はどうなっていたっけ?」
ランプ 「人が住まくなって大分経った部屋で、そこにクローリングケルプが巣食っていました」
サーロイン 「じゃ、邪魔者は排除済みだから、そのまま入って大丈夫かな?」
ブリスケット 「見落とした奴が居て、繁殖してたりしなけりゃぁ……ですがね」
ロース 「気持ち悪いこと言わないでよ………」
ブリスケット 「いやぁ、どうでっしゃろ」
サーロイン 「まぁ、その時は、その時だ!
 入るぞ!」


ガチャッ!        ← 扉を開けた音


部屋の中は前回同様、床に布切れや割れた皿が散乱したままであった。
6人はしばらく部屋の様子を伺っていたが、特に動くモノの姿は見られなかった。
やはり前回でクローリングケルプは全て排除しきったようだ。

サーロイン 「完全に駆除出来ていたようだな」
三洲次 「じゃ、奥の壁を見てみましょう」


6人は部屋の奥の壁まで進むと、壁をチェックし始めた。


しかし壁が開く気配は無く、ごく普通の壁であった。

サーロイン 「ここは違うようだな。
 次に近い壁はどこだ?」
三洲次 「入るのに苦労した倉庫の手前にある扉の中です。
 アナコンダ達と初めて戦った場所ですね」
サーロイン 「じゃ、移動しよう」


廊下に戻り......、




...バラックの奥にある倉庫の手前まで移動する。


サーロイン 「この中だな。
 ここも前回モンスターを排除したから、そのまま入ってみるか」


ガチャッ!


??? 「む!? 誰だ…?!」
??? 「この6人組は………おいっ!!」
サーロイン 「え?」


??? 例の奴らだっ!!
サーロイン 「は??」


??? 奴らが来たぞっ!!
??? ぶっ殺せっ!!
サーロイン 「え? え?!」


サーロイン 「うわっ?!(ぴょんっ!)


「ほっと!(さ!)


サーロイン 「ぐわぁっ!」


サーロイン 「いででで……」
三洲次 「大丈夫ですか、ロイン?」
ブリスケット 「ってか、あやつら、でけぇ剣を持ってんのに、噛んできやしたぜ……?」
ロース 「手に持ってるの、何だと思ってるのかしら?」
ランプ 「ワードナの迷宮にいたボンクラ・ファイター達を思い出しますね」
ガードA 「てめぇらだな?!
 俺たちの仲間を殺し、財宝を奪いまくってるのは?!」
ガードB 「アナコンダを置いて近付けないようにしておいたここの宝箱も、てめぇらが取ったんだろ!?」
ブリスケット 「こやつらは……」
ランプ 「海賊が好んで使うカットラス(舶刀)を持っているので、こいつらも海賊で間違いないでしょう」
ロース 「あのアナコンダって、宝箱を取らせないように置いてあったのね」
三洲次 「ヘビの居た所に毎回宝箱があった理由が、これで分かりましたよ」
ガードC 「覚悟はいいかっ!?
 俺たちの仲間を殺した落とし前、タップリ取らせてやるぜ!!」
ブリスケット 「先日逃げた海賊のプリーストがいやしたが、そやつに話しを聞いて、
 仕返しに来た……ってとこですな」
ロース 「待ち伏せって訳ね」
「けっ!
 返り討ちにしてやるぜっ!!」
ガードD 「おい、女もいるぞっ!!」
ガードA 「おぉ、美人に可愛い子ちゃんときてんじゃねぇか!!
 こりゃ、楽しめそうだぜっ!!」
ガードB 「おめぇら、落ち着けっ!!
 掟では、手柄は山分けが原則だ!!」
ガードC 「海賊にとって掟は絶対だ!!
 勝手に獲物に手を出したら処刑もんだぞ!!」
ガードD 「なぁ~に!
 殺して口封じすりゃぁ、問題無ぇよ!!」
ガードA 「早く男どもだけ片付けちまおうぜっ!!」
三洲次 「外道だな、こいつら……」
サーロイン 「ふん、それなら遠慮無く倒せるってものだ!!
 よし、カティノ(催眠呪文)で寝かしつけて、寝てるところをフルボッコにしよう!!」
ブリスケット 「それも外道っすけどね………」



ま、こんなところでしょうか?

では、いってみましょう!!

サーロイン とりゃあああぁぁっ!!


ガードA ぐはっ!
 ………こ、こいつめっ!?」
サーロイン 「お?
 8ダメージでも倒せないとは……これまでの海賊とはちょっと違うぞ」
ランプ 「酒場で聞いた話しですが、海賊には難攻不落の砦を守る凄腕の警備隊がいるそうです。
 大きなカットラスが目印だと言っていたので、こいつらがそうでしょう」
サーロイン 「なるほど、少しは骨のある奴らが出て来たって訳だな!」
三洲次 「骨より贅肉の方があるって感じだけど…」
ガードA 「てめええぇぇっ!!
 ぶっ殺してやるっ!!!
ぶっ殺されるのは
 てめぇらの方だぜっ!!!
ガードA 「…え?」


ガードA ぐひゃあああぁぁっ!!
これで分かったああぁぁっ?!!
 ザコどもがあああぁぁっ!!!
ガードB 「こ……この小娘っ!?」
ガードC なめんじゃねぇっ!!!


(ばっ!)
ガードC 「………え?」
てめぇらごときが
 あたいに当てられるわけねぇだろっ!!!
ガードB 「お、おいっ!
 あの小娘、顔に似合わず、戦い慣れてるぞ?!」
ガードD 「じゃ、じゃぁ、あっちの弱そうな奴を狙おう!!」


三洲次 くおっ!
   
ロース 「敵も、誰が弱いのかすぐ分かるのね……」
ランプ 「と言うか、あんだけ威勢が良かった割に、戦い方がショボくないですか?」
サーロイン 「ランプ、油売ってないで、早く寝かせつけてくれ!」
ランプ 「あ、すいません。
 では………」


ランプ 「全員寝かせました」
サーロイン 「いいぞ!」
三洲次 「この野郎!!
 やり返してやる!!


三洲次 「………………………………」
ロース 「寝てる敵って、倍打したわよね?」
ブリスケット 「倍打で2ってぇことは、もとは1ダメージっすね……」
ランプ 「しょぼ………」
三洲次 (;T_T) ………………………………


─── 2ターン目


ガードB 「ぐほっ…!
 こ、こいつら…っ!?」
ガードC 「うぅ…っ!」
ガードD 「むむ………!」
ブリスケット 「もう起きやしたぜ」
サーロイン 「じゃ、もう一度寝かせるだけだ」


では、2ターン目です。

三洲次 「こ、今度こそ、やり返してやるっ!!!


ガードB ふぉがあああぁぁっ!!
三洲次 「よし!!」
ガードD 「く、くそ…っ!!」
死ねえええぇぇぇっ!!!
ガードC 「え?」


ガードC ぐぅぼわあああぁぁっ!!
ガードD 「なっ…?!」
てめぇも覚悟はいいかぁぁあっ!!?
ガードD 「ち……ちくしょうっ!!
 て、てめぇらっ!!
 覚えてろよっ!!」
ブリスケット 「あ!
 あやつ、逃げる気ですぜ!!」
ロース 「逃がさないわよっ!!」


ロース 「足止めしたわ!!」
サーロイン 「見事だ!!
 では、これで最後だっ!!


サーロイン 「………………………………(汗)
ブリスケット 「ロイン殿と三洲次っちって、なして敵が寝るとむしろ攻撃がダメになるんすか?」
ロース 「私、カティノかけない方が良かったかしら……」
サーロイン (;T_T) ………………………………


───まさかの3ターン目


ガードD 「うぅ………く、くそ…っ!」
三洲次 「こいつら、すぐ起きますね………」
ランプ 「海賊団の中では精鋭らしいので、多少は呪文に耐性があるのかも……」
ロース 「精鋭……? これで…?」
ガードD 「こ、この借りは絶対に返してやるからなっ!!
ブリスケット 「あ!
 またも逃げる気ですぜ!!」
サーロイン 「そうはいかんっ!!!
 今度こそ、これで本当に最後だっっ!!!


スカッ!

サーロイン (; ゚_゚)………………………………


ガードB おぼえてろよっ!!!


サーロイン 「………………………………」
ロース 「本っ当にサイテーだわ!!」
サーロイン (;TT) ………………………………


おい、サーロイン......#1の頃からマジで攻撃が全然ダメだったけど........、
本当にどうなってんだよ........。



ブリスケット 「お?
 あやつらの集まっていた所に穴がありやすぜ」
サーロイン 「穴?」
ブリスケット 「えぇ。
 しかも宝箱が埋もれてまっせ」
ランプ 「え?
 本当ですか?!」
三洲次 「どれどれ………お、本当だ。
 地面が掘り起こされて、中に宝箱が見えます」
ロース 「あいつらって、私たちを待ち伏せてんじゃなかったの…?」
サーロイン 「ついでに、宝箱を隠していたのか、あるいは引き揚げていたんだろう。
 ちょうどいい、こいつも頂いてしまおう」
ランプ 「えぇ、そうですね!」
ブリスケット 「あいつらが使ってたスコップが落ちてやしたぜ。
 こいつで掘り起こしやしょう」
三洲次 「じゃ、俺も手伝うよ」


宝箱を地面から引き揚げると......


サーロイン 「じゃ、桃、調べてくれ」
「かったりぃ~……」
サーロイン 「頼むよ」
「えぇと………」
ランプ 「さ~て、何が入っているのか?」
ロース 「ロクなのが入っていたこと無いから、あまり期待しない方がいいわよ」
ブリスケット 「まぁ、金ぐらいは入ってんじゃねぇっすか」
三洲次 「毒消しさえ値上がってますからね。
 少しでも稼いでおかないと」
「ん~~………あぁ、分かったぜ」


サーロイン 「え?
 ……もうテレポーターが出てくるの??」
ランプ 「いえ、こんな仕掛けるのに高度な技術がいる罠なんて、
 いきなり出て来るとは思えないのですが………」
ブリスケット 「ワードナの迷宮でも浅い階には無かったですぜ………」
三洲次 「おい、桃、間違ってないか?」
テレポーター!!
三洲次 「いきなりテレポ……」
テレポーターっ!!
三洲次 「いや……」
テレポーターっ!!!
ブリスケット 「取り付く島もねぇっすな……」
サーロイン 「……………………………………」


※ ゲーム上も盗賊・忍者は一度調べたらその結果以外の回答をしません


サーロイン 「しょうがない、諦めるか……」
ランプ 「ええぇ?!」
サーロイン 「だって、万が一にも合っていたら…」
万が一ぃい?!
サーロイン 「じゃぁ、九千九百九十九が一にも合っていたとして…」
三洲次 「言い直しになってねぇよ……」
サーロイン 「…このレベルでいきなり遠くに飛ばされたら、まずいだろ?」
ランプ 「いや……そうですけど………」
ロース 「解除に失敗する前提なのね……」
サーロイン 「それに、間違っていたとしても…」
間違ってるぅう?!
サーロイン 「じゃぁ、罠がこちらの期待に応えない不誠実なモノだったとしても…」
三洲次 「表現がややこしいよ……」
サーロイン 「…これ以上調べようがないから、罠の外しようがないだろ?」
ランプ 「え………」


...と言う訳で、今回は諦めて立ち去ることにしました。

いや、まぁ、絶対にテレポーターではないとは思うけどさ........まぁ、念のため。

それに、仮にテレポータだった場合、湖の奥側に飛んでも面白いイヤだし......。


ところで、どうでもいいことなんですが、
#1は「テレポータ」だったけど、
今回は「テレポーター」なんですね。

すっごくどうでもいいけど。



ブリスケット 「じゃ、次の玄室へ行きやすか」
サーロイン 「何を言ってる。
 隠し扉を探しに来たんだろ?」
ブリスケット 「あ、そうでやした」


6人は奥の壁をチェックし始めた。


が、ここも開く気配は無く、ごく普通の壁であった。

サーロイン 「ダメか……」
三洲次 「じゃ、今度こそ次の場所へ行きましょう」
ロース 「次はどこなの?」
三洲次 「倉庫に入ると、すぐ左側に凹んだエリアがあったでしょう?
 あそこの奥の壁です」
ランプ 「また倉庫に入るのに挑戦するのですね……」


この玄室を出て......、


...次はこの扉の中へ入ります。

前回、この扉の奥へ行くのに7回も挑戦したけど、
今回は果たして大丈夫なのだろうか......?

 



━━━━ バラック 南側の扉.....


ガチャッ!


三洲次 「えぇと、次はですね、このすぐ左側の……」
「待ちな」
三洲次 「ん?」
「モンスターのご登場だぜ」
三洲次 「え?!」


倉庫の中は今回も薄暗く、目が暗さに慣れないと中を見渡すことは困難だが、
そこまで慣れるのを待たずとも、前回倒したドロドロしたモノがうごめいているのが見えた……。

ロース 「あいつ………前回倒した奴じゃないの?!」
ブリスケット 「蘇ったんすか!?」
サーロイン 「そんなタイプの敵がいるのか……」
「いや………そうじゃねぇな」
サーロイン 「そうじゃない…?」
「あぁ、前回倒した奴を貪り食ってる別の奴だな」
ブリスケット 「そう言われゃぁ、あいつの下にもう1匹潰れてやすぜ。
 あっちが前回倒した奴っすか……」
三洲次 「共喰いかよ……」
ロース 「やっぱり色々と気持ち悪過ぎだわ……」
ランプ 「ただ、食事に夢中なのか………」


ランプ 「…こちらに気付いてないですね」
サーロイン 「では、一気に攻撃してケリをつけよう!!」
三洲次 「えぇ!!
 弱点は分かったから、もう楽勝ですよ!!」
サーロイン 「うむ!」


戦闘開始!!

三洲次 とおおおぉぉっつ!!
サーロイン でやあああぁぁっ!!



三洲次 「………………………………(汗)
サーロイン 「………………………………(汗)
   
ブリスケット 「なして、いつもこういう展開なんすか?」
ロース 「……この男たちは、本っ当に、もうっ!!」
「害虫退治なら、あたいに任せなっ!!


ドロドロしたモノ 「…グィギャアアアァァッ!!


駆除完了ぉっ!!
   
ブリスケット 「なして、いつもこういう展開なんすか?」
ロース 「敵を倒してるのって、9割方桃よね……」
三洲次 (;T_T)………………………………
サーロイン (;T_T)………………………………


まぁ、9割方は言い過ぎですが........とりあえず勝利です。


ランプ 「お、今回も体内から金貨が出てきましたよ」
ブリスケット 「じゃ、回収しやすか」
三洲次 「雑食にもホドがあるだろ……」
ロース 「ちゃんと拭いてから取ってよ」
ブリスケット 「へいへい(ゴシゴシゴシ……)


サーロイン 「では、回収が終わったら、隠し扉を探そう。
 どこだっけ?」
三洲次 「すぐ左側の……」


三洲次 「…あの突き当たりです」


ブリスケット 「ダメっすね。
 ただの壁ですぜ」
サーロイン 「そうか。
 じゃ、次はどこだ?」
三洲次 「地図で確認すると………、次もこの倉庫の中ですね。
 先ほどの……」


三洲次 「…奥の方の通路を左へ進み……」


三洲次 「…あの扉の手前の左側です」


サーロイン 「ここか。
 どれどれ……」


サーロイン 「……ここもダメか」
ロース 「これで4箇所の壁がダメだったのね」
三洲次 「入れないエリアは南北に延びた1X2マスの広さで、
 これで北側と西側と南側の3方向を調べ終わりました」
ランプ 「残りは東側の壁だけですか」
三洲次 「東側の壁は、右手に見えている扉の中です」
サーロイン 「中は武器庫だったな。
 じゃ、入ってみよう」


と、言う訳で、扉の中に入り......、


...東側2マス分も調べてみるが......、


...どちらのも......、



...中に入れる隠し扉は見つからなかった

サーロイン 「これはダメだな。
 向こう側のエリアには入れないようだ」
ランプ 「あるいは、別の場所からワープするのかも知れません」
三洲次 「どっちにしろ、ここの調査は一旦これで終わりですね」
ロース 「次はどうするの?」
サーロイン 「そうだなぁ………このバラックで、まだ入っていない扉が一つだけあるな。
 その扉の中を調べよう」
ブリスケット 「そんな扉ありやしたっけ?」
三洲次 「ありましたね。
 北側と南側に扉が5つあった廊下ですが、あそこの西側の壁に……」


三洲次 「…扉がもう1つありました。
 あの扉は、まだ入っていません」
ブリスケット 「そういや、そうでやした」
サーロイン 「では、倉庫を出て廊下に戻り、その扉に入ってみよう」


かくして......、


...来た道を戻り......、


...倉庫を出て......、



...目指す扉の前まで来ました。

 



2.行かない


サーロイン 「この扉だな」
三洲次 「では、入りましょう」


ガチャッ!


中は廊下と同じく砂ぼこりで汚れた部屋であったが、特に敵らしい者はおらず、閑散としていた。
そして、正面左側には扉が......。

サーロイン 「足元を見ると、砂ぼこりの上に足跡がたくさんあるぞ」
三洲次 「え?
 ………あ、本当ですね」
サーロイン 「ここは頻繁に人が出入りしているようだな」
ロース 「例の海賊たちかしら?」
ブリスケット 「ここらに住んでいる人間は海賊だけっぽいんで、まぁ、そうなんでは?」
サーロイン 「つまり、ここは海賊たちの通り道ってことか。
 となると………この扉のどちらかが、海賊たちの住処へ通じているのかも知れん」
ランプ 「どっちですかね?」


どちらの扉も木製であったが、正面の扉は若干色合いの違う板で作られており、時々板を交換して補強し続けている跡が見て取れた。
一方、左側の扉は朽ち果てかけ始めており、脆くなった部分もそのまま放置されている状態であった。

サーロイン 「正面の扉は人が使い続けている感じだな。
 つまり、こっちが海賊達が出入りしている扉だろう」
三洲次 「入ってみますか?」
サーロイン 「う~む………まぁ、左側の扉から見てみるか。
 なるべく探索済みのエリアに接している場所から調べた方が、地図も作りやすいだろう」
三洲次 「では……」


三洲次 「…こっちの扉ですね。
 開けますよ」


扉は朽ち果てかけていたが、開ける分には問題無く、普通に開いた。


中に入ってランプがランタンで通路を照らすと、通路は奥の方までのびており、
先の方は明かりが届かず、薄暗くてよく見えない......。

三洲次 「通路が続いていますね」
サーロイン 「進んでみよう」


通路を歩きながら周囲を見渡すと、これまでと同じく壁や床には砂ボコリが溜まっていた。
なので、まったく使われないていないと思いきや、床には意外と足跡が幾つも残っているのが見える。

三洲次 「けっこう人が往来している跡がありますよ」
ランプ 「最近も使われているようですね」


6人が進むのに合わせ、彼らが土ボコリを踏む音が通路に響く......

ロース 「ねぇ、ここら辺の空気も湿ってない?」
ブリスケット 「湖からそこそこ離れてるはずっすが、湿気が迷宮中に行き渡ってるんすかね?」


そして、しばらく進んだ先には......、


三洲次 「また扉です」


サーロイン 「この扉も、だいぶ脆くなっているな」
三洲次 「入りますか?」
サーロイン 「うむ。
 だが、こんな場所でも人が出入りしているようだから、油断せず慎重にな」
三洲次 「はい……」


ギィィィ......ッ


中はそこそこ大きな部屋で、ここも壁と床は砂ボコリで汚れていた。
目立つ特徴と言えば、左手側に別の扉があるのと、奥の壁際に置いてある大きなテーブルであった。

ロース 「何かしら? このテーブル?」
サーロイン 「三洲次、チェックしてくれ」
三洲次 「えぇと……」


見た目は飾りっ気の無いダイニングテーブルであったが、天板の下には引き出しが2つ付いていた。

三洲次 「引き出しが付いてますが……(ガラッ)中は……(ガラッ)いずれも空っぽですね」
サーロイン 「特に気になる点は無しか……」
ランプ 「バラックに入ってすぐの受付にも似たようなテーブルがありましたね。
 何か関係があるんでしょうか?」
ロース 「ここも何かの受付なんじゃないの?」
ブリスケット 「するってぇと……」


ブリスケット 「…この先も、何かの施設ってことっすかね?」
サーロイン 「何か看板とか無いか?」
ランプ 「えぇと………」
ロース 「………特に何も無いわ」
サーロイン 「じゃ、入って確認してみるか」


サーロインがを開けると......、


...中は通路になっており、奥には別の扉があった。

サーロイン 「まだ先があるな」
三洲次 「進みます?」
サーロイン 「うむ」


ガチャッ.......


扉の先は、なんとさらに通路が続いていた。

サーロイン 「なんだ? ここ?」
ロース 「もしかして、延々と通路が続いていたりしない?」
ブリスケット 「あり得やすな……」
サーロイン 「この先って、本当に何があるんだ?」
ランプ 「こんな何重もの扉で守られている場所ともなると……、
 これは宝物庫があるのでは?!」
三洲次 「それは推測じゃなく、ただの希望だろ」


ブリスケット 「まだ進みやすか?」
サーロイン 「う~~ん………。
 なぁ、桃?
 この扉の先とか、ここから分かるか?」
「む~……」


桃は手や耳を床や扉に当てたりして、何かを感じ取り始めた........

「……………………………………」
   
ランプ 「あんなので分かるんですかね?」
ロース 「ワードナの迷宮でも、あれでグレーターデーモンの進撃に気付いてたわよ」
ブリスケット 「そういや、ありやしたね、そげなこと……」


そして一通り探り終えると、立ち上がって......、

「けっこう大勢の人がいるっぽいぜ。
 しかもデケェ声を出してやがる」
ブリスケット 「マジっすか?!
 よく分かるっすね!?」
ロース 「本当に何があるのかしら、この先って……?」
ランプ 「ロイン、どうします?」
サーロイン 「もしその大勢ってのが敵になるとすると、今のレベルでは奥の方での連戦はまだ危険だろう。
 今日の所は一旦引き揚げるか」
三洲次 「まぁ、それが安全でしょうね」


まだレベル1なのに、ちょっと奥まで来過ぎた感があるので......、



...一旦引き返すことにしました。

そして......、


...元の分岐点へ。

右側の扉がバラックで、
左側の扉が先ほど「補強し続けている扉」と表現した、まだ入っていない扉です。


三洲次 「こっちの扉も入ってみますか?」
サーロイン 「うむ。
 慎重にな」
三洲次 「では………」


ギィィィ......ッ


目の前には壮大な砦が建っている
城壁の周りは堀で囲まれ
堀の横には警告が記されている

 ”堀に棲む竜に気を付けろ!”


サーロイン 「迷宮の中にこんなデカい砦があるとは……」
ランプ 「これが噂に聞く、海賊たちの砦ですか……」
ロース 「ここら辺も湿気がすごいと思ったら、ここの堀が原因だったのね」
三洲次 「水辺の多い迷宮ですね」
ブリスケット 「堀に住む竜って、何すかね?」
サーロイン 「全然知らんな……」
ランプ 「近くに居たりしないですか?」
サーロイン 「左右の様子は?」
ブリスケット 「右側(北側)は……」


ブリスケット 「…道が続いてやすが、近くに敵っぽい姿は見当たらねぇです」
ランプ 「ランタン程度の灯りでは、遠くが分かりませんね」
ロース 「左側(南側)は……」


ロース 「…堀が奥の方まで続いているけど……、竜の姿は見えないわ」
サーロイン 「そうか」
三洲次 「それで、どうします?」
ロース 「まさか海賊の本拠地に乗り込むつもり?」
サーロイン 「いや、まだレベル1でそれは危険だろ。
 ここはもっとレベルが上がってから来よう」
ブリスケット 「じゃ、戻りやすか」
サーロイン 「うむ」



まぁ、プレイヤーはこの先にそこそこ硬い固定敵がいることを知っていますので、
こちらはここまでにして、戻ることにしました。

 



3.進めない


━━━━ 再びバラック.....


ランプ 「この後はどうしますか?」
サーロイン 「まだ呪文に余裕があるし、もう少しだけ探索するか」
ロース 「どこを?」
サーロイン 「最初に迷宮に入った時、湖周辺は外周を回っただけで終わったから、
 今日はあそこをもう少しちゃんと調べよう」
三洲次 「では……」


三洲次 「…バラックの入り口の先にある、あの扉ですね」


三洲次 「消えた……」
サーロイン 「隠し扉だったな。
 そのまま蹴破ってくれ。
 通れるはずだ」
三洲次 「じゃ……」


バンッ!


━━━━ 湖.....


扉の先は以前来た時と同じく、湖の浜辺が広がっていた。
閉じられた洞穴ゆえに湿気が強く、遠くでは水が跳ねる様な音が内壁に響いている......

ロース 「あの変な植物が、また徘徊していたりしない?」
三洲次 「えぇと………見渡す範囲にはいないですね」
ランプ 「だいぶ広そうですが、どこから調べます?」
サーロイン 「まずは前回と同じ外周を回って、以前辿り着いた水際まで行ってみよう。
 で、今回はそこから水際に沿って歩いてみるか」


と、言う訳で......


...まずは外周に沿って......


...北へと進み......、



...前回来た水際まで歩きました。


三洲次 「おっと、ここまでですね」
サーロイン 「じゃ、水際に沿って歩いてみよう」


ブリスケット 「ここら辺は北側の壁に沿って、浜辺が東側へのびてますぜ」
サーロイン 「だが……」



サーロイン 「…東へ進めるのは、ここまでだな」
ランプ 「ここからは水際が南側へのびていますね」
サーロイン 「では、このまま南下しよう」




ロース 「ねぇ、ここで湖が左右に分かれてるわよ」
サーロイン 「この湖の間は歩いて奥へ進めそうだな。
 よし、行ってみよう」


左右に水際がある間を進んで行くと......、


ブリスケット 「一番東側の壁まで来やしたが、
 ここで2つの湖がつながってますぜ」
サーロイン 「歩いて行けるのは、ここまでか」
ランプ 「ある程度予想はしていましたが、入り口から見えた島には行けないのですね」
サーロイン 「でも、これで湖の形はだいたい分かったな」
三洲次 「こんな形状ですね」

(※) 湖は左下の0~70~7のエリア

ロース 「行ける範囲は、まだまだ限られているわね」
サーロイン 「今日は大分歩いたから、一旦ここまでとするか」
ランプ 「えぇ、けっこう疲れました」
ブリスケット 「街に戻って、酒で英気を養いやしょう!」
三洲次 「いつも思うけど、おまえ本当に僧侶なのか?」
ブリスケット 「別にどんな宗教も酒を禁じてる訳じゃねぇっすぜ。
 かのキリスト教だって『酒は飲んでも、飲まれるな』と教えてやす」
三洲次 「なんだよ、そのスローガンみたいな教え……」


後半は戦闘が無くて盛り上がりに欠けたので、特にオチも無いのですが、
ともかく本日の探検はここまで!


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さて......、





...次回は待望のレベルアップができそうです!!

 


ただ、その代わりに......、


....とんでもない惨劇も待ち構えていますが............

 

 

「9.そして迷宮はその牙を剝く」へ



名前 LV H.P. コメント
サーロイン 1 12 15 15 15 15 15 13 0 0 おまえ、マジで敵が寝ると途端に当たらなくならね??
三洲次 1 12 15 15 15 15 15 15 0 0 前衛男性陣って敵が寝るとなんで当たらなくなるんだ?
1 12 15 15 15 15 15 15 0 0 罠の判定がボロボロだな、おまえ。
ロース 1 12 15 15 15 15 15 13 0 0 たまにはハリトでも撃ってみるか?
ランプ 1 12 14 15 15 15 15 15 0 0 新アイテムが出ない以前に、そもそも敵が出て来ない…。
ブリスケット 1 12 15 15 15 15 15 12 0 0 やっと待望のレベルアップが見えてきたぞ。

アイテム入手: 5/109


【更新履歴】
2024年 4月22日:リンクの設定漏れを修正。
2024年 3月23日:本公開。
2024年 3月16日:プレ公開。