31.拾い物には福がある

【登場人物】  
トライチップ 悪パーティーのリーダーを務める悪徳神官。
テール 金の為にはあらゆる悪事を躊躇わない悪徳司教。
心々 人々を護ることを志す用心棒チームのリーダー。
沙賀里 用心棒チームの1人。心々の幼馴染の変な巫女。
羅無市 用心棒チームの1人。剣の道に生きる男。
ネック 冒険に巻き込まれた気弱な呪文マニアのエルフ。

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━━━━ ギルガメッシュの酒場
     店の片隅で...

テール 「ご神官様、新しい悪事を考えて参りました」
トライチップ 「うむ、聞こうか」
テール 「『盗品の転売』でございます」
トライチップ 「なぁ、テールや?」
テール 「はい?」
トライチップ 「おまえの言う悪事ってさぁ、どっちかと言うと、ただの犯罪では?」
テール 何を仰います!!
 悪事と犯罪は一心同体の関係!!
トライチップ 「そぉか…?」
テール 悪事とは、これすなわち犯罪であり、
 犯罪とは、これすなわち悪事でございます!!
トライチップ 「後者は違うよね?」
テール 「前者さえ合っていれば、先ほどの発言の正しさはご理解頂けるかと思います」
トライチップ 「どこら辺が……?」
テール 「ともかく、今回は盗品の転売で大金を稼ぎましょう」
トライチップ 「無理やり話しを自分のペースに持っていくなよ」
テール 「まぁまぁ、今回はそれほどリスクを伴わない悪事ですので」
トライチップ 「待て、待て。
 盗品の転売って、物を盗む点と、売り捌く点の2ヶ所でリスクを伴うよな?
 むしろ前回より難易度が上がってないか?」
テール 「心配はいりません。
 全て計算済みでございますので」
トライチップ 「そうなの?
 じゃぁ、聞くけど、まず何を盗むの?」
テール 「さぁ…?」
トライチップ 「…………………………は?
テール 「特に決めていません」
トライチップ 待て!待て!待て!
 言っている意味が分からない!!
テール 「そうでしょうか?」
トライチップ そうだよ!
 だって、盗む物が決まってなかったら、まず最初に何をするかも決まらないだろ?!
 どうすんだよ?!
テール 「ご安心下さい。
 このテールに抜かりはございません」
トライチップ 初手から抜かってる気がするけど?!
テール 「盗みをする場所は既に決めております」
トライチップ どこだよ?!
テール 「迷宮でございます」
トライチップ 「迷宮……?」
テール 「はい。
 迷宮内にはあちらこちらに海賊どもが宝箱を隠しており、
 その中には様々な武器や防具が入っておるそうです」
トライチップ 「それは有名な話しだな……」
テール 「ですので、それらの財宝を盗み出し、それを売り捌くのでございます」
トライチップ 「ってことは、売り捌く先は……」
テール 「ボルタック商店でございます」
トライチップ 「それって本当に悪事なの?」
テール 「なぜですか?」
トライチップ 「だって、迷宮に入って行く冒険者は、みんなやってるじゃん。
 悪事でも何でもないだろ?」
テール 「盗みとそれの転売……これは立派な悪事でございます。
 つまり、今は国家総犯罪者の時代なのでございます!!
トライチップ 「なんかムチャクチャなこと言ってない…?」
テール 「違いますか?」
トライチップ 「違うと思う。
 だって、それでパクられた奴、見たことないだろ?」
テール 「はい。
 つまり成功率100%の悪事と言うことです
トライチップ 「前向きに捉え過ぎだろ………」
テール 「ご神官様、よろしいですか?
 盗品はダタで手に入れた物なので、
 それを転売すれば、売り上げは丸々我らの利益となります。
 つまり利益率100%!!
 しかも絶対にパクられないので成功率も100%!!
 これほど美味しい悪事、他にはございません。
 だからこそ、全ての冒険パーティーが盗品の転売に手を染めているのでございます」
トライチップ 「無理やり他のパーティーを悪人にするなよ……」
テール 「ですので、今回こそ大金を手にすることをお約束致します」
トライチップ 「おまえさぁ、迷宮内でどれだけの数の冒険パーティーが行方不明になってるか、知ってるの?」
テール どの様な悪事にも失敗のリスクは伴います!!
 お覚悟をお決め下さい!!
トライチップ 「成功率100%とは……?」
テール 「心配はご無用。
 このテールに抜かりはございません。
 さっそく迷宮に向けて出発致しましょう!!」
トライチップ 「どう考えても抜かりまくってる気がするけど……?」

 



【目次】

1.拾い物には新しさがある

2.拾い物には苦心の決断がある

3.拾い物には福がある

4.拾い物のどころの騒ぎじゃない




1.拾い物には新しさがある




━━━━ 迷宮 入り口......


では、今回も悪パーティーでプレイしていきます。

心々 「で、今回は何をするんだ?」
テール 「盗品の転売でございます」
心々 「盗品の転売……?
 何を盗むんだ?」
テール 「さぁ……?」
心々 「……………………は?
テール 「特に決めておりません」
心々 「言ってる意味が分からねぇ……」
テール 「ご神官様と同じ反応ではありませんか……」
トライチップ 「それが普通なんだよ」
心々 「何がしてぇんだよ、おめぇ?」
テール 「とりあえず迷宮内にある宝箱からアイテムを奪い、ボルタックに売り飛ばしたいのです」
心々 「それって、みんなやってんじゃん。
 別に悪事って訳でもないだろ」
テール 「片っ端からご神官様と同じ反応ですな……」
トライチップ 「だからそれが普通なんだって……」
心々 「まぁ、いいや。
 宝箱が隠されている場所に行けばいいんだな」
テール 「はい」
心々 「なら、良い場所を知ってるぜ」
テール 「それは頼もしい」
トライチップ 「どこだ?」
心々 「バラックだ」
トライチップ 「前回と同じじゃん……」
心々 「海賊どもは砦に入りきらない宝箱を迷宮のあちこちに隠していて、
 中でもバラックは砦に近いから、一番たくさん隠しているんだ。
 だからバラック内を漁れば、宝箱の1つや2つは簡単に見つかるぜ」
テール 「それは願ったり叶ったりですな。
 では、さっそくバラックへ向かいましょう」
トライチップ 「簡単に…って言うけど、その割に前回は宝箱なんて1つも見なかったけど……?」


とりあえず出発です。



心々 「じゃ、入るぜ」


ガチャッ...!        ← 扉を開けた音


心々 「ロビーを抜けて……」


ガチャッ..!


扉を開けると、部屋の中には......、



...宝箱を運んでいる海賊たちが居た。

海賊A 「う…!?
 なんだ…?!」
海賊B 「誰だ、おまえら?!」
   
テール 「これはこれは……おあつらえ向きですな。
 そのお宝、こちらに渡してもらいましょうか?」
   
海賊C 「はあ……??
 いきなり何だよ?」
海賊A 「これは俺たちの物だぞ!
 なんでてめぇらなんかに渡さなきゃならねぇんだよ?」
   
テール 「よく言うではないですか。
 『おまえのモノは俺のモノ、俺のモノも俺のモノ』」
トライチップ 「特定の1人しか言ってない気がする」
   
海賊B 「何言ってんだ、おまえ?」
海賊C 「寝ぼけたこと言ってないで、
 通行の邪魔だから、どいたどいた」
   
テール 「そちらがその気なら………力づくで頂くまでですな!!
   
海賊A なんだとっ?!
 大人しくしてりゃぁ、いい気になりやがって!!
海賊B そっちがその気なら、こっちは返り討ちにするまでだっ!!
   
テール 「では、先生方、お願い致します」
トライチップ 「だから相手を挑発するだけ挑発して、他人に振るなって………」


海賊たちと2回目の戦闘です。

相手は3人なので、低いレベルでも勝てる範囲でしょう。

なので戦うのですが、まだ出来る事は限られているので...、


...前衛は全員で攻撃し...、


...後衛は魔法使いカティノ(催眠呪文)を唱えさせる、というお馴染みのパターンで。

トライチップ 「わしは見てればいい……?」
テール 「はい、雇い主なのですから、それで結構でございます」


それでは、いってみましょう!!!

心々 これまでの恨み、たっぷり晴らしてやるぜっ!!
海賊A 「え…?」
海賊B 「あっ!
 こいつ、脱走した心々じゃねぇかっ!?」
心々 死ねえええぇぇぇっ!!


一番手は珍しく心々!!


海賊A うおぉわっ!!
心々 「ちっ…! 避けやがった…!」
   
海賊B 「おい!?
 脱走した腰抜けのくせに、襲ってきやがったぞっ!!」
海賊C 「なんだよ、あいつっ!?」


海賊A うおぉわっ!!(ドガッ!)
沙賀里 おほほほほほほっ!!(ブン!ブン!)
   
海賊B 「おい……なんか変なのが襲ってきたぞ……(汗)
海賊C 「なんだよ、あいつ………(汗)
   
トライチップ おい、テールっ!!
 前も聞いたけど、この用心棒たちで本当に大丈夫なのかっ?!
テール 「どうぞご安心下さい。
 彼らに全て任せておけば、何の問題もございません」
トライチップ 今リアルタイムで問題が起きてるけど??!
テール 「心配はご無用です。
 まだ先生がおられます」
   
   …さっ…!
   
海賊A 「ん…?」
   
羅無市 「無名流…………必殺っ!」


海賊A ぐぎゃあああぁぁっっ!!
   いちもんじ
羅無市 「一文字の太刀………!」
   
テール 「いかがですか?
 先生は頼りになりますぞ」
トライチップ 全員頼りになれよっ!!!
   
海賊B 「く……くそっ!!
 ふざけやがって!!」
海賊C 「てめぇら、ただで済むと思うなよっ!!!」
   
心々 「おめぇらの思い通りにさせるかってんだっ!!
 おい、ネックっ!!
   
ネック (;つ_⊂)……………………………………
   
心々 おおぉぉ!!!
   
ネック (;つo⊂)「あの……僕……血が苦手で………」
   
心々 分かったからっ!!!
 目を瞑ったままでイイから、早くカティノ唱えてくれってっ!!!
   
ネック (つ>o<)つ)) エイッ! 「カティノっ!!」
   
心々 !?
 おいっ!!
 その方向はうちらも居るって!?



テール 「見事、海賊を寝かせましたぞ」
トライチップ おいっ!!
 テールっ!!
テール 「はい?」
トライチップ あの2人もカティノの余波を受けてるけど?!
   
心々 「くっ……!
 うちらまで眠気が……(よろよろ…)
羅無市 「むぅ……(よろよろ…)
   
トライチップ あれで大丈夫なのかっ!?
テール 「どうかご安心下さい。
 なぜなら、まだ……」
   
沙賀里 おほほほほほほほっ!!(ブン!ブン!ブン!)
   
テール 「…沙賀里がおりますので」
トライチップ あれはなんで大丈夫なの??!


とりあえず相手が全員眠ったので、このターンはこれで終了。


─── 2ターン目


海賊B 「うぅ……っ!」
海賊C 「くそ…っ!」
   
テール 「海賊どもが、もう起きてきましたぞ。
 やはりカティノの方向が悪く、十分に効かなかったのですな」
トライチップ 「それよりさぁ…」
テール 「はい?」
トライチップ 「…戦闘の成り行きを見てて忘れてたけど、そもそも論として、
 わしらって『盗品の転売』をしに迷宮へ来たんじゃなかったっけ?」
テール 「その通りでございます」
トライチップ 「これって『強盗』って言わない?」
テール 何を仰いますっ!!
 『盗品の転売』と『強盗』は一心同体の関係!!
トライチップ 「絶対に違う」
テール タダで品物を手に入れるためには、これは必要不可欠なことなのです!!
トライチップ 「隠された宝箱を探すだけにしない?
 それなら無益な殺生をしなくて済むだろ?」
テール ご神官様、何を血迷っておるのですか?!
トライチップ 「血迷ってるの、おまえの方じゃね?」
テール 既に1人殺しておるのですぞ!!
 口封じのためにも、ここは全員殺すべきです!!
トライチップ 「もっと早くツッコむべきだった………」


とりあえず2ターン目も、ネックのカティノで足止めしつつ、
前衛全員で敵の殲滅を狙う!!

では、いってみましょう!!

羅無市 「うむ……(よろよろ…)


海賊B うごぉっ!
羅無市 「く……!
 力が入らぬ……(よろよろ…)
   
海賊B 「いだだっ……!
 ぶ…分が悪くなってきたぞ…!」
海賊C 「逃げようっ!」


心々 「に……逃げやがった……!(よろよろ…)
テール ネック、足止めをっ!!
トライチップ 「財宝が目当てなら、別に逃がしても良くない……?」
テール 何を仰いますか、ご神官様!!
 口封じをすべきと言ったではありませんか!?
トライチップ 「既に1人逃げてるけど……?」
ネック (つ>o<)つ)) エイッ!「カティノっ!!」
テール あ?!
 また微妙に先生方の方向に…!?


海賊B ZZZzz………」
心々 ちょ……っ(ふらふら…)
羅無市 うぬ……っ(ふらふら…)
   
トライチップ 「敵は寝たけど……先生たちも大分ヤバくないか?」
テール 「ヤバいですな……」


沙賀里 おほほほほほほっ!!(ブン!ブン!)
   
トライチップ 「あいつはあいつで、ヤバくないか……?(汗)
テール 「ヤバいですな……(汗)



─── 3ターン目


海賊B うぅ……(ふらふら…)
心々 く…そ……っ(ふらふら…)
羅無市 ぬぅ……っ(ふらふら…)
   
トライチップ 「あいつら、あんなんで大丈夫なの……?」
テール 「さぁ………」
   
沙賀里 おほほほほほほっ!!(ブン!ブン!)
   
トライチップ 「あいつは、なんで大丈夫なの……?(汗)
テール 「さぁ………(汗)


羅無市 「ふぬっ…!(ふらふら…)
海賊B 「おぉ(ふらふら…)


心々 「こんちくしょ…(ふらふら…)
海賊B 「ふぬ……(ふらふら…)

トライチップ 「グデグデだな……」
テール 「グデグデですね……」


沙賀里 おほほほほほほほほっ!!(ブン!ブン!ドガッ!)
海賊B ふぃぎゃあぁっ!!
   
テール 「元気な奴がいて助かりましたな」
トライチップ 「あいつ、さっきから『おほほほほ』しか喋ってなくね……?」


ちょっと攻撃の空振りが目立ったが、なんとか勝利!!

ネック (;>o<)「ど……どうなりました……?」
トライチップ 「おまえのせいで大分グデグデになったけど……」
テール 「…とりあえず敵は全て撃退しましたぞ」
ネック (;゚▽゚)パアッ!「ホントですか!?」


目の前に海賊たちの死体......

ネック  う~ん…… ┓┓バタンッ!
トライチップ 「もしかして、毎回このパターンなの……?」
テール 「先が思いやられますな……」


テール 「さてさて、兎にも角にも、これでこのお宝は我らのモノでございます」
トライチップ 「記念すべき初の宝箱だな」
テール 「億万長者への第一歩ですぞ」
トライチップ 「気が早いなぁ。
 まぁ、いい。
 では、さっそく開けてみよう!」
テール 「ご神官様、訓練所で習ったではありませんか?
 宝箱には罠が仕掛けられているかも知れないので、そのまま開けるのは大変危険でございます」
トライチップ 「そう言えば、そう習った気もするな」
テール 「気もする…?」
トライチップ 「いや……、講義中はずっと寝てたから……」
テール 「相変わらず不真面目ですなぁ。
 ま、ここは盗賊の心々の出番でございます。
 と言う訳で、心々、こちらへ」
心々 「うぃ~す……(よろよろ…)
テール 「目は覚めましたかな?」
心々 「ちょっと待ってくれ……。
 (ぱんっ!ぱんっ!)
 ↑顔を叩いて目を覚ましている。
トライチップ 「大丈夫か…?」
心々 「うっし!
 なんとか大丈夫だ」
テール 「では、宝箱の解錠をお願いしますぞ」
心々 「えぇ~~と……」


心々 「まずは罠を調べないとな……」
トライチップ 「どんな罠があるんだ?」
心々 「全員がダメージを喰らう爆弾とか、
 全員が毒になっちまうガス爆弾とか、
 呪文を使う奴を狙い打ちにするブラスターとか……まぁ、そんなのだ」
トライチップ 「わしらも巻き込まれるってこと?」
心々 「あぁ」
トライチップ 「マジかぁ……」
心々 「マジさ。
 だから罠の餌食になりたくなかったら、
 罠を解除せずにバカッ!
トライチップ ぃや?!
心々 「…って開けたりしちゃぁ、絶対にダメなんだぜ」
トライチップ 「び………びっくりさせるなって………。
 と……とりあえず頼むよ……」


では、罠を調べるキャラを選んで、Aボタンを......


...ポチッとな!


バカッ! ! !

心々 うわああぁっ!!!
トライチップ ぎゃああああぁっ!!!
テール 爆弾があぁっ!!
 毒ガスがあぁっ!!
 ブラスターがあ!!!




心々 「ぅ…………?」
トライチップ 「ん…………?」
テール 「ひ…………?」
心々 「あ………あれ………??」
トライチップ 「ど………どうなったんだ………?」
心々 「ん~~………、
 どうも罠が無かったっぽいな………」
トライチップ 「なにぃぃぃぃ……」
テール 「し………心臓に悪いですなぁぁぁ……」


なんと......調べるだけ罠が発動したが、
そもそもその罠が無かったので被害は出なかった.....ってことらしい。


いや........存在しない罠を発動させるとは........、


...さすが某ヘボヘボ盗賊2人の血を引く子孫だぜ!!


初っぱなっから見せてくれたよっ!!!



トライチップ 「いや……その……本当に罠は無かったのか……?」
心々 「…だと思うけど」
トライチップ 「中を覗き込んだら、バネ付きのパンチが飛んできたりしない?」
心々 「そんな罠、聞いたことねぇよ……」
トライチップ 「えぇと………、せ、先生?
 確認してもらえますか……?」
羅無市   すっ……
心々 「チップは臆病にもほどがあるだろ……」


宝箱の中身「オノ」

これまでの経験から、いつもの一番安い「オノ」ですね。

トライチップ 「おぉ、先生、ご苦労様です。
 じゃ、テールや、とりあえず確認してもらえるか?」
テール 「お任せ下さい」



テール 「ふむ………木製の柄の長さはおよそ80cmほど……、
 比較的長めの柄ですな……」
トライチップ 「……………………………………」
テール 「刃の質はありきたりな鉄製ですが、
 扇型の形をしており、こちらもかなりの大きさです……。
 つまり、これは……」


テール 「…『いくさオノ』でございます」



は?



なに、これ...???




メインパーティーがあれだけ長い期間アイテム集めをしていたのに、
こんなアイテム1度も出てきたことなかったんだけどっ??!!



どういうこと...?!



しかも、それを1発目の宝箱で引き当てたの??!!



こんな事ってある???


テール 「ご神官様、なかなか良き武器をゲットしましたぞ」
トライチップ 「それ、もしかして強いの?」
テール 「今の我らが装備している中で一番強いのは、先生が持っておられる『だんびら』でございますが、
 その『だんびら』と同程度のダメージを、より安定的に出せる武器でございます」
トライチップ 「つまり、わしらが持ってるどの武器よりも性能が良い、ってこと?」
テール 「その通りでございます」
トライチップ 「マジか………」
テール 「これほどの品なら、きっと高く売れるに違いありません。
 億万長者への道の第一歩にふさわしいアイテムでございます」
トライチップ 「それって……売るより、装備して使った方が良くね?」
テール 「え?
 転売ならさないのですか?
 金を手にできませんぞ?」
トライチップ 「そこは今使ってる武器の方を売ればいいだろ?」
テール ご神官様、何を仰います!
 今使っている武器はボルタックで買ったものですぞ?!
 それは『転売』ではなく、ただの『売り戻し』になってしまいます!
トライチップ 「そこ、こだわる………?」


とは言え、誰に装備してもらうかなぁ...?

まず、俺の中で先生は剣以外はあり得ないので、先生は対象外である。

すると、他に装備でそうなのは......盗賊......?


心々(盗賊)に渡してみる。


アイテム名の前の「#」装備不可のマーク。
ダメか......。

まぁ、心々女性という設定だし、あんまりバトルアクスを振り回すイメージじゃないしな。


と、なれば、ここは沙賀里(僧侶)に持たせましょう!!

だって僧侶の武器と言ったら、やっぱりでしょ!!!


んな訳あるか。


じゃぁ、結局は......、


...先生(戦士)が装備する......?


俺的には無し!!!

先生の武器は、やはり剣以外はあり得ない!!


テール 「ご神官様、どうなさりたいんですか?」
トライチップ 「しょうがない、売るか……」
テール 「それが目的で、ここに来ておるのですぞ?
 なんでビミョ~に残念そうなのですか?」
トライチップ 「だって、良い武器だって言うからさぁ……、
 もったいないなぁ……と思って………」


ま、ボルタックへ売り飛ばしましょ!





町に帰還

 



━━━━ ボルタック商店


店員の男 いらっしゃいませっ!!
 あなたの近所の死の商人『ボルタック商店』へようこそ!!
テール 「なんてイヤなご近所さん……(汗)」
店員の男 ここで素敵なサムシングを見付けていって下さい!!
テール 「なんですか、その謳い文句……?
 そんなんで客が来るんですか……?」
店員の男 「もちろん来ますとも!
 むしろ武器やアイテムの売買に関しては、まるで当店以外に選択肢が無いかのように、
 皆さまここをご利用なさいます」
テール 「実際、ここしか無いのでは……?」
店員の男 「さぁ、どうなんでしょうね?」
テール 「独占禁止法の重要性を学べる貴重なお店ですな……」
店員の男 「ま、本題に入りましょう。
 本日はどの様なご用件で?」
テール 「そうそう、本日は貴重な上物を手に入れてきましてな」
店員の男 「え?
 上物…?」
テール 「へい」
店員の男 「も……、もももも……もしかして!?
 『村正』ですかっ!?
テール 「あ、いや……そこまでではないですが………」
店員の男 「あぁ、ビビッたぁ~~…。
 いや、まぁ、そうですよね!
 ちゃんと現実的な品だってのは分かってますよ、ダンナ!
テール 「それなら結構」
店員の男 『カシナートのつるぎ』なんでしょ!!
テール 「え~~と………ごめんなさい……、
 変にハードルを上げたこっちが間違っておりました……」
店員の男 「はぁ…?、
 ……じゃ、何ですか?」


店員の男 「ふむ……これは普通の『いくさオノ』ですね」
テール 「期待させてといて、そんな程度で申し訳ない」
店員の男 「別にいいですよ。
 最近は、王国が雇った凄腕らしいパーティーがよく来ていたんですが、
 まぁ、一番安い短刀とか盾とか、そんなのしか持って来なくて……」
テール 「へぇ、そんなパーティーがおるのですか……」
店員の男 「あの程度しか手に入れられないのに、どこが凄腕なんだか、って感じですよ」

━━━━ とある街角......

サーロイン 「へっくしょん…!」
ロース 「どうしたの?
 風邪?」
サーロイン 「さぁ……?(グズッ…)

━━━━ 再びボルタック商店

テール 「で、幾らで買い取りますかな?」
店員の男 ウチは明朗会計、明瞭清算!!
 全ての商品が一律店頭価格の半額!!
 と言う訳で、これは70G.P.になります!!
テール 「ん………?
 え……?
 これ、売ってるのですか…!?」


実はゲットした直後「初の非売品か?!」と勝手に思ってしまったのだが、
フツーーーに売っていたわ。

ま、いいけど......。


とりあえず70G.P.で売却です!!

 


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2.拾い物には苦心の決断がある


━━━━ 迷宮の入り口......


テール 「では、この調子でどんどんアイテムを転売していきましょう!!」
心々 「じゃ、またバラックに漁りに行くか」


再びバラックへ......。



今回は入り口の2部屋はスムーズに通過し......、


...お馴染みの通路へ到着。


心々 「じゃ、まずはこの部屋からだ」
トライチップ 「この部屋、この前入って、何も無かったじゃん」
心々 「そこがミソだ」
トライチップ 「なんで?」
心々 「海賊どもは人間の心理を利用した隠し方をしてんだよ」
トライチップ 「どういうこと?」
心々 「人間ってのは、1度探して何も無かった場所には、価値が無いと判断して2度と来ねぇんだ。
 そこでその心理の裏をかいて、長い間何も無い状態の部屋があったら、あえてそこに宝箱を隠すんだよ。
 まぁ、今でも新しいパーティーがちょいちょい参加するから、あんま効果は無ぇけどな」
トライチップ 「へぇ~」
心々 「まぁ、そんな訳で、前回宝箱が無かったからと言って、今回も無いとは限らねぇんだ」
テール 「すると、今日は宝箱が隠されている可能性がある、って訳ですな」
心々 「あぁ」
テール 「それならば、さっそく調べましょう」
心々 「よし、入るぜ」


??? 「「シャーーーーッ!!」」
   
心々 「む…!?」
トライチップ 「な……なんだ……?!」


心々 「蛇がいるな」
トライチップ ?!
心々 「あぁ」


心々 「ほら、部屋の隅に4匹いるぜ」
トライチップ マジで?!
テール 「ご神官様、お喜び下さい」
トライチップ なんで?!
テール 「ヘビはクモ・サソリ・山口浩と並ぶ冒険盛り上げ役4天王の1人でございます!!」
トライチップ 最後の誰?!
テール 「ヘビのあるところに隠された秘宝あり!!
 隠された秘宝のあるところにヘビあり!!…でございます」
トライチップ それは小説とかの話しだろっ!?
心々 「そうでもないぜ」
トライチップ え?
心々 「海賊どもは他人に財宝を盗られねぇように、宝箱のある所に蛇を置いてんだ。
 逆に言えば、蛇がいるってことは、宝箱もあるってことさ」
トライチップ マジ?!
心々 「マジだぜ。
 まぁ、野生の蛇の可能性もあるけど……こればかりは確認しないと分からねぇからな」
テール 「では、心々、さっそく確認していただけますかな?」
心々 「いいけど、まずはヘビを片付けねぇとよ。
 さぁ~て、どう料理すっかな……」


まぁ、いつも通りですよ。
まずは前衛全員で攻撃し......、


...後衛の雇い主2人は端っこで見てるだけ


そして、ネックがいつも通りカティノで敵を足止めする。


では、初の大きな蛇(絶対にアナコンダ)戦
いってみましょう!!!

沙賀里 おほほほほほほっ!(ブン!ブン!)


1番手は、相変わらず沙賀里!!!


見事1匹仕留める!!

2番手は、心々!!!


蛇B フィギャアアアァァッ!!
心々 「へっ!
 海賊時代の蛇退治の経験が活きたぜ!!」


さらに1匹!!

そして3番手は、先生!!

羅無市 「無名流……………必殺っ!」


蛇C ギュワアアアァァッ!!
   いちもんじ
羅無市 「一文字落とし……!」


よーーーーしっ!!

見事1人1匹ずつ仕留めたぞっ!!

良い調子だっ!!

テール 「今回は絶好調ですぞっ!!」
トライチップ 「これならアッと言う間に退治できそうだな!!」
心々 「よし、残った1匹は寝かせよう!
 ネックっ!!
   
ネック (;つ_⊂)…………………………
   
心々 「………………………………(汗)」
   
ネック (;つ_⊂)…………………………
   
トライチップ 「………………………………(汗)
テール 「………………………………(汗)
心々 「………………………………(汗)
   
ネック (;つ_⊂)…………………………
   
トライチップ 「なんとなくさぁ……」
テール 「もう聞かなくても分かった気もしますが……」
心々 「まぁ、それでも一応聞くけどよぉ……、
 もしかして……?」
   
ネック (;つo⊂)「あの……僕……ヘビが苦手で……」
   
   
ネック (;つo⊂)「あの……ヌルヌルした動きが……」
   
トライチップ おまえ、何なら大丈夫なんだよっ!!?
心々 もう目を瞑ったままでいいから、
 早くあのヘビにカティノをかけてくれっ!!!
   
ネック (つ>o<)つ)) エイッ! 「カティノっ!!」
   
トライチップ あーーーーーっ!!!
心々 その方向はうちらも居るってっ!!!


とりあえず敵を問題無く寝かせる

これで、このターンは被害無しで終わる。


─── 2ターン目


テール 「とりあえず、あの蛇は寝たままで、助かりましたな……」
トライチップ 「じゃ、後は倒すだけだが……」
   
羅無市 「むぅ………(ふらふら…)
心々 「うぅ………(ふらふら…)
   
トライチップ 「…またカティノの余波を受けて、ふらついてるんだけど……?」
テール 「まぁ、相手は寝てますから、大丈夫なのでは……?」
   
沙賀里 おほほほほほほほっ!!(ブン!ブン!ブン!)
   
トライチップ 「なんであいつは元気なんだ……?」
テール 「最悪、彼女が頼りかと……」


まぁ、残り1匹だし、寝てるし、3人がかりなら簡単に倒せるでしょ。





─── 3ターン目




羅無市 「むぅ……(ふらふら…(スカッ!))
心々 「おりょ……(ふらふら…(スカッ!))
沙賀里 おほほほほほほっ!!(ブン!ブン!(スカッ!スカッ!))

全然当たらねええぇぇぇっ!!!

Wizの低レベルってホント直接攻撃が当たらねええぇっ!!!

   
テール 「たった1匹を相手に、グデグデですな………」
トライチップ 「サイテーだ………」
   
蛇D シャァーーーッ!!
   
テール 「そんなことを言っていたら、蛇の方が起きだしましたぞ?」
トライチップ 「サイテー過ぎる………」
テール 「またネックに頼むしかないですな。
 これこれ、ネック」
   
ネック (;つo⊂)「えっと……では、またカティノを…」
   
トライチップ 待った!!
 待った!!!
   
ネック (;つo⊂)「え…?」
   
トライチップ その位置とその方角じゃぁ、
 また先生たちにカティノがかかっちまう!!
   
ネック (;つo⊂)「はぁ……」
   
トライチップ わしの言うことをよく聞けっ!!
   
ネック (;つo⊂)「は……はい……」
   
トライチップ まず、回れ右っ!!
   
ネック  (つo⊂;)クルッ!「はい」
   
トライチップ そのまま5歩前進っ!!
   
ネック (つo⊂;)))) すたすた……
   
トライチップ そこで左を向く!!
   
ネック  クルッ!(;つo⊂)
   
トライチップ よぉーし!!
 そこだっ!!
 そこで打て!!!
テール 「スイカ割りですか?」


トライチップ よし!!!
テール 「さすがご神官様、
 見事なナビゲーションでございます」
トライチップ 今度から、これだなっ!!
テール 「まぁ……あまり他のパーティーでは見られない戦術指揮ですが……」



─── 4ターン目


前衛の攻撃が全然当たらないから、4ターン目になってしまった......。

心々 「ふぅ……だいぶ目が覚めてきたぜ……」
羅無市 「…………………………………………」
トライチップ 「大丈夫なのか?」
心々 「あぁ、もう大丈夫だ」
トライチップ 「ちなみにあのヘビ、なんて種類なの?」
心々 「この2ターンで近付いて確認できたけど、アナコンダだったぜ」
トライチップ 「アナコンダ……?
 アナコンダって、あのジャングルにいる……?」
心々 「あぁ」
トライチップ 「なんでこんな所に?」
心々 「誰かが持ち込んだ外来種で、近くにある湖を中心に繁殖したらしいんだ。
 それで海賊どもがたくさん捕まえて、飼ってるんだよ」
トライチップ 「へぇ~…、まぁ、いいや。
 じゃ、先生、目が覚めたら、片付けてきてくれますか?」
心々 「うちが行こうか?」
トライチップ 「おまえは相手が寝てると攻撃が当たらないからダメ」
心々 「ひでぇ………」
羅無市  …しゃきん…!   ← 刀を抜いた音


アナコンダD シュブァアアアァァッ!!
       ななもんじ
羅無市 「無名流・七文字討ち………!」
   
トライチップ 「数字に何か法則性ってあるのかな……?」
テール 「普通は斬る動作を現しているっぽいですが……」
トライチップ 「ってことは……『7』……?」
テール 「人間相手だと微妙に斬りにくそうですが……まぁ、蛇でしたからですかね……?」


ともかく、無事に勝利!!!

心々 「さて、アナコンダが居たってことは、
 海賊どもの宝箱が隠されてる可能性が高いからな。
 探そうぜ」
トライチップ 「えぇと………」
テール 「お!
 部屋の隅っこにありましたぞ!」


心々 「見込み通りだな!」
トライチップ 「また罠を解除するのか?」
心々 「もちろん」
トライチップ 「また調べた途端に、ガバッ!って開いたりしない?」
心々 「あ……ありゃぁ……ま、まだちょっと寝ボケてたからなっ!
 今回は大丈夫だぜ!!」
トライチップ 「じゃぁ……任せるけど………」


今度は調べただけで罠が発動しないことを祈って.........

















テレポーター



えぇと............



こいつ、盗賊のセンス皆無だな!!!



1階でテレポーターは絶対に無ぇだろ!!!




お~~い………、どうすんだよ、これ......?





心々 「……………………………………(汗)
ネック 「あの……カルフォの講習で習ったんだけど………、
 1階にテレポーターは無いんだとか………」
心々 「えぇと………(汗)
トライチップ 「どうなってんだ?」
心々 (まいったなぁ………、
 ネックの言う通り、うちも1階にテレポーターは無いって教わってんだけどよぉ……、
 どう見てもテレポーターなんだよなぁ、これ………)
テール 「心々、転売する盗品をゲットできるかどうかは、そなたの腕にかかっておるのですぞ!」
心々 (んなこと言われてもよぉ………)
沙賀里 フレーー!! フレーー!!
 心ーー々ーーっ!!
心々 (おめぇはうるせぇんだよ………)
トライチップ 「おい、どうするんだ?」
心々 「とりあえず……解除に挑戦するかぁ……」




----------------------------------------
■よい子のみんなへ

1階にはロクなアイテムが無いので、こういう時は無理をしないで「あけずにたちさる」を選ぼうね!

この「出された宝箱は全部頂く」系の強欲なプレイヤーの真似をしちゃ絶対にダメだよ!
欲望は身を滅ぼすからね!

お兄さんとの約束だよ!

----------------------------------------





さて、どうせ罠は『テレポーター』ではないから、ここは別の罠の解除に挑戦する。
うまく正しい罠を当てれば、被害を防げるし。


でも......どれを選べば良いだろう......?


とりあえず、『メイジブラスター』と『プリーストブラスター』は1階には無いので、これらは候補から外す。

そして残った中から、被害が甚大になる罠の解除に挑戦するのが良いだろう。
仮にそれで間違っていても、被害が軽微ならリカバリが可能だから。
むしろその逆は絶対に避けるべき事態である。

すると、挑戦すべき罠は......?

毒針: 被害は心々1人。ディオス(治癒呪文)で回復しながら戻れば問題無し。
ガス爆弾: 全員が毒になると、帰路で死者が出る可能性あり。被害甚大
石弓の矢: 被害は心々1人。1階なら死ぬ確率も低い。
爆弾: 即座に死者が多数出る可能性あり。被害甚大
スタナー: 被害は心々1人。しかも町に戻れば確実に回復。
警報: 現れる敵次第だが、まぁ、これ自体に脅威は無い。


以上から、解除に挑戦する候補はガス爆弾爆弾である。



う~~ん......どっちの方が被害が甚大だろう?

ガス爆弾は即座に死者は出ないけど、ディオスの回復量が悪いと、死者が多数出るだろう。
毒になる者の数...、ディオスの回復量...、別の敵との遭遇有無...、運の要素が多過ぎる......。

一方で、爆弾は即座に死者が出るので、選択ミスと同時に被害確定である。
死者多数なんて出たら、仮に町に戻っても全員の蘇生など金銭面で厳しい。
いきなり欠員である。
最悪だ......。

とは言え、そもそも1階の爆弾のダメージは小さいので、そこまで死者は出るだろうか?


やはり、ガス爆弾の方が最終的な被害は甚大なのでは......?


ガス爆弾の解除に挑戦するか......?!



いや!!!

ガス爆弾の方が不確定要素が多いから、裏を返すと生存できる可能性の幅も広いであろう!!!

それにガス爆弾なら即座に死者は出ないから、発動したら発動したで、改めて考える猶予が生まれる!!!
その時は、きっと未来の俺がなんとかしてくれる!!


爆弾で解除するっ!!!

心々 「爆弾と想定して、解除してみるか……」
トライチップ おい!?
 そ、そんなんで大丈夫なのか…?!
心々 「何を想定しても、どうせ大丈夫じゃねぇから、気にすんな」
トライチップ そんな理由で気にするなって言われても??!
心々 「む~~~…………」


「ばくだん」でポチッ!!!

心々 「………てやっ!!
トライチップ ひぃ!?























 



わなはかかっていなかった!


心々 「……………………………………………(汗)
()



だああああああぁぁぁぁぁぁ........


一気に脱力したぁ........



いや......、被害ゼロで良かったよ......


はぁ..........


心々 「いやぁ~~、罠が無くて良かったなっ!!」
トライチップ 良かったな、じゃねぇよ!!
 こっちの寿命が縮んだわ!!!
心々 「なはははは……(汗)
トライチップ 今度から、もっと慎重にやってくれっ!!
テール 「それよりも、ご神官様?
 宝箱の中には何が入っておるのですか?」
トライチップ 「え?
 えぇと………先生?
 今回も確認してもらえますか……?」
羅無市  ……すっ……
心々 「チップはチップで、慎重過ぎねぇか……?」


テール 「ほぉ…、『たんけん』ですか……、
 どれ、見せて下さい」


これも短剣の中で一番弱い『たんけん』でしょう。

...と、思うけど、前回の例もあるので、新アイテムという可能性もゼロでは........。



テール 「ふむ………、
 刃渡り60cmのシンプルな両刃、特に装飾の無いありふれた木製の柄……、
 昔からある一番オーソドックスな『たんけん』ですな」


やっぱり一番弱い『たんけんだったか。

さすがに、そうそう新しいアイテムは出ないか。

テール 「さっそくこれも転売致しましょう」
トライチップ 「転売と言うより、不要品の処分って感じだな……」






15G.P...........

 



3.拾い物には福がある




━━━━ 迷宮 入り口......


テール 「さぁ、この調子でドンドンアイテムを盗んで転売していきましょう」
トライチップ 「なんかイメージしていた盗品の転売と全然違うなぁ……」


今回もバラックに向かい......、


...これらの部屋を1つ1つチェックしていきます。


ガチャッ...!


心々 「ここには何も無さそうだな」
トライチップ 「じゃ、次だ」


ガチャッ...!


心々 「ここも居ねぇか……。
 魔物の1匹や2匹いねぇかなぁ……」
トライチップ 「ま、次へ行こう」


ガチャッ...!




バタンッ! ! !


心々 「魔物が居ればイイってもんじゃなかったわ」
トライチップ 「あんな大量に居ることなんてあるのかよ……」
心々 「さすがにあの数はちょっと手に負えねぇ」
トライチップ 「気付かれなくて、良かったな……」


幸い気付いてなかったので、思わず速攻で逃げてしまった......。

ま、次です。


ガチャッ...!


??? 「む…?!
 誰か来おったぞ!」
??? 「なにっ!?」
   
トライチップ 「え…?」


部屋の中では、ガリアンプリーストたち宝箱を地面に埋めて隠そうとしているところであった。

プリーストA 「なんじゃ、おまえら?」
テール 「これは、これは……実に良いタイミングに出合わせましたな」
プリーストB 「は…?」
テール 「そのお宝、こちらに頂きましょうか?」
プリーストC 「なにを寝ぼけたことを言っておる」
プリーストD 「仕事の邪魔じゃ。
 とっとどっかに行くがよい」
テール 「大人しく頂けないのなら、力尽くで頂くまでですな」
プリーストA 「なんじゃとっ?!」
プリーストD 「そちらがそういう態度なら、こちらは力尽くで排除するまでじゃ!!」
テール 「では、先生方、お願い致します」
トライチップ 「おまえ、マジでサイテーだな……」


では、戦いますが、まぁ、戦い方はこれまで通りです。


戦闘開始!!


沙賀里 おほほほほほほっ!!(ブン!ブン!)
プリーストA (ドガッ!)ごはぁっ!


プリーストB ぐはっ!
心々 「ちっ! 倒せなかったか…!!」
   
トライチップ おいっ!!
 テールっ!!!
テール 「はい?」
トライチップ 老人さえ満足に倒せないって、用心棒として問題があるだろっ?!
テール 「何を仰られます!!
 老人はいたわり、優しく接するのがマナーというものですぞ!!」
トライチップ 殺そうとしてるけど?!!
テール 「どうぞ、ご安心下さい。
 まだ先生がいらっしゃいます」


3番手は、先生っ!!

一気に敵に接近し、袈裟懸けで斬りつける!!!

羅無市 「無名流…………必殺っ!」


プリーストC ぐひぃやああぁぁぁっ!!
     いちもんじ
羅無市 「真・一文字斬り……!」
   
テール 「いかがですか?
 やはり先生は頼りになりますぞ」
トライチップ 全員頼りになれって言ってんだろっ!!!
   
プリーストA 「くそ…っ!」
プリーストB 「きさまらっ!!
 絶対に息の根を止めてやるっ!!」
   
心々 「そうは問屋が卸すかってんだ!!
 ネックっ!!
   
ネック (;つ_⊂)………………………………
   
心々 もう、それは分かったから!!!
 いいから、そのままカティノを…
トライチップ 心々、待った!!
心々 「え…?」
トライチップ ネックの方向が悪いっ!!
心々 「そう言われると……」
トライチップ ネックっ!!
 回れ右っ!!!
   
ネック  (つo⊂;)クルッ! 「はい」
   
トライチップ そのまま10歩前進っ!!
   
ネック (つo⊂;)))) すたすたすたすた……
   
トライチップ 行き過ぎたっ!!
 バックだっ!!
 バックオーライ、バックオーライ!!
   
ネック  ((((つo⊂;)すたすたすた……
   
トライチップ オーライ! オーライ! オーライ!
   
ネック  ((((つo⊂;)すたすたすた……
   
トライチップ ストーーップ!!
   
ネック   (つo⊂;)ピタ!
   
トライチップ はい、オーケー!!
テール 「今の本当に戦術指揮ですか……?」
トライチップ そこで回れ左して、カティノだっ!!!
   
ネック (つ>o<)つ)) エイッ! 「カティノっ!!」


プリースト達 「「うぅぅっ………ZZzzz………」」
   
トライチップ よーし!!
テール 「あんなのでも敵を全員眠らせられるところが、
 ネックのスゴイところですな………」


このターンはこれで被害無し終了!!



─── 2ターン目


プリーストB 「むぅぅぅ……」
   
テール 「と、思いきや、1人すぐに起きてきましたぞ」
トライチップ 「じゃ、もう1度眠らせるだけだっ!!
 ネック!!
 その位置のままでいいから、もう1度カティノだっ!!
   
ネック (つ>o<)つ)) エイッ! 「カティノっ!!」


プリーストB 「く……く………ZZZzz……」
   
トライチップ 「よーーしっ!!
 さすがネックだっ!!
 見事に眠ったぞ!!
   
ネック (;゚▽゚)パァッ!「ホントですかっ?!」


目の前に羅無市が倒した海賊の死体......

ネック  う~~ん…… ┓┓⌒3 バタンッ!
   
トライチップ 「こっちの対策を考えてなかった……(汗)
テール 「ま、これで楽勝ですから、一旦イイのでは?」
トライチップ いや!
 このままでは、むしろ敵を倒せない!
テール 「え…?」
トライチップ 先生っ!!
 ここへ来いっ!!
羅無市 「…………………………………………」
トライチップ 先日も言ったが、生きるか死ぬかの戦闘ってのは、卑怯か正道かではないっ!!
 殺るか、殺られるかだっ!!
 変な騎士道精神など持たなくいいっ!!
 一撃必殺でやっつけろっ!!
 いいなっ!?
羅無市 「…………………………………………」
トライチップ 分かったら、いけっ!!


プリーストA ぎひゃああぁぁっ!!!
           いちもんじ
羅無市 「無名流……必殺・一文字討ち……!」
   
トライチップ よーーーしっ!!
テール 「用心棒たちの扱いがだんだん分かってきましたな!」
トライチップ 「ボディガードって、普通は特に指示を出さなくても守ってくれるはずでは……?」


沙賀里 おほほほほほほっ!(ブン!ブン!)
   
トライチップ 「あいつもどうにかしないとなぁ……」
テール 「あれは、もう、ああいうものだと……」


心々 「…………あれ?」
   
トライチップ なんでおまえは敵が寝ると攻撃が当たらなくなるんだよ!??
テール 「あれだけは、よく分からんですな……」



─── 3ターン目


プリースト達 「「………」」
   
テール 「もう敵が起きてきましたぞ」
トライチップ 「しょうがない、ネックも起こすしかない。
 おい、ネック!!(バシッ!バシッ!)
ネック 「ふごっ…! ぐはっ…!!」
トライチップ 「カティノだ!!
 もう1度カティノだよっ!!
ネック (つ+o+)つ)) エイッ! 「カティノォ~~…」
トライチップ っ!!
 しまった!!
 方向の調整を忘れてたッ!!
   
羅無市 「むぅ……!」
心々 「うぅ……!」
   
トライチップ 「あ……、
 また先生たちが微妙にカティノのライン上にぃ……」
   
心々 「く…くそ…!
 い…意識がある内に(ふらふら…)


プリーストB 「ぐほ……(ふらふら…)
心々 「ち…力が入らね……(ふらふら…)


プリーストB 「お~ぼ~え~て~ろ~……(ふらふら…)
心々 「待~~てぇ~~……(ふらふら…)


プリーストD 「お~の~れぇ~…(ふらふら…)
羅無市 「むぅ……(ふらふら…)


プリーストD 「う~~わ~~……(ふらふら…)
羅無市 「ぅぬ……(ふらふら…)
   
テール 「グダグダですな……」
トライチップ 「グダグダだな……」
テール 「この状況は、もうご神官様がお出になった方が早いのでは?」
トライチップ 「ボディガードとは……?」
   
プリーストD (ばたんっ!)ZZZzz……」
   
テール 「やっと寝ましたな」
トライチップ 「このターン、結局何だったんだ……?」



レベルが低いと、マジで攻撃が当たらねぇんだよ!!



─── 4ターン目


こんな奴らを相手に、まさかの4ターン目......。

プリーストD 「ZZZzz………」
   
テール 「相手は完全に眠っておりますぞ。
 これでこちらの勝ちは確定でございます」
トライチップ 「そう思うか?」
テール 「え…?」


心々 (すかっ!) んむ……(ふらふら…)


羅無市 (すかっ!) ……(ふらふら…)

テール 「………………………………(汗)
トライチップ 「な?
 ま、こうなると頼りになるのは……」


沙賀里 おほほほほほほほっ!!(ブン!ドガッ!)
プリーストD ぐほわあああぁぁぁっ!!
   
トライチップ 「あの異常者だな……」
テール 「『バカとハサミは使いよう』というやつですな」
トライチップ 「『バカな沙賀里は使いよう』って感じだけどな……」



今回も全然攻撃が当たらず、時間がかかってしまったが、
なんとか勝利しました。

トライチップ 「やれやれだな……」
ネック (;>o<)「あ……あの……、どうなりました……?」
トライチップ 「終わったよ」
ネック (; ゚∀゚)パアッ!「ホントですか…?!」


目の前に新しい海賊の死体......

ネック  む~~ん…… ┓┓⌒3 パタンッ!
トライチップ 「ダメだこりゃ………」
テール 「ま、ネックはひとまず放っておいて、
 奴らが埋めようとしていたお宝を頂いきましょう!」
トライチップ 「薄情だな、おまえ……」


テール 「さ、さ、心々、こちらへ」
心々 「うぃ~~す……(よろよろ…)
テール 「大丈夫ですかな…?」
トライチップ 「ちゃんと目を覚ましてからでいいぞ。
 前回みたいのは勘弁だからな」
心々 「うぃ~~す……。
 (パシッ!パシッ!)
 ↑顔を叩いて目を覚ましている


心々 「え~~と……(カチャカチャ…)

















プリーストブラスター




ダメだ!!

こいつ盗賊の才能ゼロだっ!!!



1階でプリーストブラスターは無いだろ!!!




おぉい.........またかよぉ...........。





心々 「………………………………(汗)
トライチップ もしかして、またかっ?!!
心々 「なはははは……(汗)
トライチップ どうすんだよ?!
心々 「えぇと………(汗)


とりあえず、今回も解除に挑戦してみましょう。


----------------------------------------
■よい子のみんなへ

1階には良いアイテムはほぼ無いので、こういう時は無理をしないで、「あけずにたちさる」を選ぼうね!
よい子のみんなは真似しちゃダメだよ!
----------------------------------------



まず、デフォルトで選ばれている『プリーストブラスター』は無いので無視する。

そして、前回の考察から、こういう時に解除に挑戦する罠は......、

・爆弾
・ガス爆弾

...のどちらか。


前回と同じシチュエーションだし......やはり今回も『爆弾』で解除するか?

いや、こういう時って、それで『ガス爆弾』という一番最悪なオチだったりするんだよ!!


だから、ここは『ガス爆弾』で行くべき.........か......?


いや.....むしろ違うの選ばなければ良かったのにというオチな気もしてきたぞ......。



爆弾.........ガス爆弾.........、どちらを選ぶのがベターなのだ......?



うぅむ............




いいや!!!

爆弾・ガス爆弾以外の可能性だってあるし、
ここは前回と同じ『爆弾』で挑戦する!!


いけええぇぇぇっ!!!

心々んっ!!!!

























一番最悪なパターン
だった!!!



----------------------------------------
■良い子のみんなへ

だから絶対に真似しちゃダメだよ!!
----------------------------------------

 


あ.........後は.........、



被害ができる限り小さいことを.........祈るのみ.........だ。

 


特にH.P.が2しかないネックは.........回復しながらの帰還は不可能だから.........毒は絶対に避けてほしい.........。

 


少しでも毒になる人が少ないことを祈って......!!!



















 


サイテーだ!!!

テール 「げほっ!! がほっ!!」
トライチップ 「ごほっ!! ぶほっ!!」
心々 「がはっ!! ごはっ!!」
トライチップ 「し……心々!!!
 どうしてくれるんだあぁっ!!!……ぶはっ!」
心々 「こほっ!!
 ……す……すまね……」

 


いや.........、マジでどうしよう.........?



ちょっと作戦会議を.........。




━━━━ キャンプ......


トライチップ 「とりあえず、どうやって帰還するか作戦を練ろう。
 まず、ここは入り口から何マスの場所だ?」
心々 「えぇと………ひぃ…ふぅ…みぃ………ここのつっと、9マスだ」
トライチップ 「つまり回復無しだと、わし以外は誰1人生きて戻れない……ってことか?」
心々 「まぁ……」
トライチップ 「ディオスは何回残っている?」
テール 「ご神官様が3回、沙賀里が3回の合計6回です」
トライチップ 「テールや、おまえ司教だろ?
 ディオスは使えないのか?」
テール 「司教がディオスを使えるのは、レベル4からですぞ」
トライチップ 「だいぶ先だなぁ……」
テール 「お諦め下さい」
トライチップ 「しょうがない。
 すると計6回なら、途中で1人1回は回復が可能だな」
心々 「まぁ、そうだけどよぉ……」
沙賀里 「1人だけ……」
テール 「それでは済まないご仁が……」
トライチップ 「いたな………(汗)
   
ネック  ┓┓ ~・゚。 ~~……



最大H.P.がネック

つまり1歩ごとに回復が必要。

そして、ディオス6回しか使えないのに、ここは入り口から9歩の位置。


絶対に生きて戻ることは不可能!!


完全に名前通り帰還上のネックである。


ネック  ┓┓ ~・。゚ ~~………
   
トライチップ 「しょうがない……、
 残念だが………」
テール 「ネックは見捨てるしかないですな」
沙賀里 「その分、ディオス1回は誰か回復が心許ない人のために使えますわよ」
トライチップ 「おまえ、前向きだな……」
テール 「ま、死者1名は確実でございます」
トライチップ 「それはそれでキツイものがあるなぁ……」
テール 「致し方ありません」
トライチップ 「あとはディオスの回復量次第か……」



これ、何人生きて帰れるのだろうか......?


しかも、まだ所持金が少ないので、死亡人数によっては蘇生できない人が出る可能性もある。



軽く泣きたい気分である。



自業自得とは言え.........。




しょうがない......、


とりあえずに向かって出発だ......。



テール 「では、出発致しましょう」
トライチップ 「気が重いな………」
心々 「あ、テール、少しだけ待ってくれ」
テール 「はい?」
心々 「さっき開けた宝箱の中にさぁ……」


心々 「…『くすり』が入ってたんだけど……」
テール 「え?」
心々 「…これ、『どくけし』だったりしねぇか?」
テール 「ちょっと見せて下さい!」



テール 「こ、これは………!?」


テール 『どくけし』でございますっ!!!
トライチップ マジで?!
テール はい!!
心々 やったな!!



奇跡だ!!!


この状況で『毒消し』が出て来るとか、
もう奇跡以外の何モノでものないよ!!!!


やったああああぁぁぁぁっ!!!!


テール 「これぞ……これぞ、まさに青天の霹靂!!
 寝耳に水!!
トライチップ 「やっぱり微妙におかしいって、おまえの言葉の選択……」
テール いやいやいや!
 『棚から毒消し』とはよく言ったものですなぁ!!
トライチップ 「初めて聞いた」
テール 何はともあれ、ご神官様!!
 これを使わぬ手はございませんぞ!!
トライチップ 「うむ、そこは同意だ!
テール 「そして、これを使う相手は……」
トライチップ もちろんネックだっ!!




もはや絶対に「死ぬ」しかないと思っていたネックが、
地獄の生還劇からまさかの1抜け!!!


よお!!!


しかも運が良ければ、「毒消し」は複数回使える!!!


一気に事態が好転してきたぞっ!!!



......と、思ったが、あっさり壊れてしまった

残念.........。

テール 「毒消しを使い切ってしまいました……」
トライチップ 「まぁ、しょうがない。
 ネックが生きて戻れるようになっただけでも、状況は天と地の差だ」
心々 「そうだな」
トライチップ よし!
 この運気に乗って、頑張って地上まで戻るぞっ!!
心々
& テール
& 沙賀里
ネック  ┓┓~・゚。 う~~ん………
羅無市 「…………………………………………」



では、地上へ向けて出発です!!

敵と遭遇しないことを祈りつつ...!!!




テールのH.P.が半分まで減少。

一度ここで治療するか。



よし!
全快したぞ!!


再び地上へ向けて出発。

ここからは扉が続くエリア

扉を開けた時は敵とエンカウントする確率が高まるので、
もうドキドキである......。

ガチャッ...!


今度は沙賀里心々のH.P.が半減。

2人は前衛なので、これ以上放置して敵と遭遇することなど、絶対に避けねばならない。

早速、ここでも回復を。


沙賀里、1発で全快!



心々も1発で全快!

いいぞっ!!

これは、パーティー全員「生きて戻ろう」という強い決意の表れであろうか!?


ガチャッ....!


ガチャッ...!


よし!

扉だらけのエリアは突破!!

残り3歩!!

......そう考えると、先生テールを治療しないとマズいな。


先生も一発で全快!!




おおい、トライチップぅぅっ!!!

しか回復してねぇぞおおぉっ!!!

テール 「あ、あの……ご神官様……?!」
トライチップ 「わ……わるい……、
 緊張して……」


これが残っている最後のディオス!!


よし!!

後はもう突き進むのみ!!!





......戻って来たああああぁぁぁっ!!!


なんと1人の死者も出さず生還!!!


あの状況から奇跡だっ!!!


俺、思わずリアルにガッツポーズとってしまったよ!!!



  
羅無市 「…………………………………………」



良かった......。


本当に良かった.........。

 

【後日談】
プレイが終わって後日、冷静になって考えたのだが、
爆弾を喰らった場合、ダメージは1~8(1階の場合)でバラつくけど、
ガス爆弾を喰らった場合、あの場所は入り口から9歩の位置なので9ダメージ確定
どう考えてもガス爆弾の方が危険だったわ......。

 

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4.拾い物のどころの騒ぎじゃない




━━━━ 迷宮 入り口......


トライチップ 「いや、前回は酷い目に遭った……。
 心々、あぁいうのは、もう勘弁してくれよ」
心々 「何回かやって慣れてきたから、次こそは成功してみせるぜ!!」
トライチップ 「頼むぞ」
心々 「保証はしねぇけど」
トライチップ 「わし、帰ってイイ?」
テール 「ご神官様!
 元はと言えば、ご神官様が"迷宮を探索した"という既成事実を作るために来ておるのですぞ?
 ご神官様が帰られては、元も子もありません!」
トライチップ 「こんなに危険だなんて思ってなかったから……」
心々 「なに言ってんだ。
 前々から言ってるだろ?
 迷宮ってのは危険なところなんだって!」
トライチップ 「どちからと言うと、ここ最近の危険って、味方が原因じゃね……?」
心々 とりあえず出発しようぜっ!!
トライチップ 「わしの周りの人って、都合が悪くなると、すぐ無視するな……」


ま、今回もバラックへ向けて出発です!!


と、向きを変えた途端......、


......いきなり敵が出現!!!

ランダムエンカウント!!


.........へ?


いやああああぁぁぁっ! ! ! !

なんだぁこの数! ! ! !


ぬぉわああああぁぁぁっ!!!!


やめて、やめてええぇっ!!!!


心々がああぁぁぁっ!!!


お願いっ!!!

許してっ!!

許してえぇっ!!!



─── 通常ターン


...............あれ?


5匹しか攻撃してこなかったよ......?


許してもらえた.........?





あぶねええええぇぇぇぇ.........


前衛が全滅するかとマジで思ったよぉ......


この状況で死者1名で済んだのは、ギリラッキーだったか...



トライチップ おいっ!! テールっ!!
 心々がやられちまったぞっ!!?
テール 「ご神官様、落ち着いてください!」
トライチップ どうすんだよ?!
 どうすんだよ?!
 どうすんだよ?!
テール 「ご神官様、とにかく落ち着いて下さい。
 それに大事なことを忘れていらっしゃいますぞ」
トライチップ なに?!
テール 「心々が死んだので、ご神官様が前衛でございます」
トライチップ ぁ?!


トライチップ ってことはさぁっ!!
 あいつらの相手をするのって…?!
テール 「はい、ご神官様でございます」
   
植物たち  ……ニュルニュルニュル……
   
トライチップ 「…………………………………(汗)
   
植物たち  ……シュルシュルシュル……
   
トライチップ あんな数、無理だろぉっ!!!
テール 「しかし……」
トライチップ しかもさぁ!!
羅無市 「くっ……!」
沙賀里 「うぅっ…!」
トライチップ 肝心のこの2人も怪我を負ってるんだぞっ!!
 どう考えても状況は不利だろっ!!!
テール 「では、どうされるので?」
トライチップ 逃げる………」
テール 「は…?」
トライチップ こんなの戦ったって勝てる訳がない!!!
 逃げるぞっ!!!


この状況では戦っても勝てる見込みが無いので、
もはや「にげる」の一択だが......、
...逃げるのに失敗したら目も当てられない事態になる。

死者がさらに2~3人増えてもおかしくない。

だが!!

現実的な選択肢は「にげる」しか無いのだっ!!!


頼む.........!!

逃げきってくれ......!!!


「にげる」を............ポチッ!






















逃走成功!!!


良かった!!!


マジで良かった!!!


トライチップ 町だっ!!
 町まで一気に戻るぞお!!
テール 「落ち着いて下さい、ご神官様。
 後は階段を降りるだけでございますから」



とりあえず町へ帰還

トライチップ 「地の利のある肝心の案内役が居ないと困るからな。
 さっそく心々を蘇生しよう!!」
テール 「転売する物品を手に入れるためにも必要でございますし」




━━━━ カント寺院


トライチップ 「250G.P.か……」
テール 「先日の沙賀里の時と同じですな」
トライチップ 「誰か250G.P.持ってないか?」


沙賀里 「いいえ」
テール 「あいにく……」
ネック 「持ってないです」
トライチップ 「しょうがない……また、全員の金を集めるか……」


トライチップ 「じゃ、一旦わしが預かるぞ」


総額で950G.P.
全然余裕だな。



新規キャラなので生命力が低いから、
もう...ドキドキの蘇生である。


頼むぞ...!!






















復活っ!!!


良かった......


マジで良かった.........(泣)



とりあえず元通りで、何よりである。

 

トライチップ おいっ!!
 テールっ!!
テール 「はい?」
トライチップ 転売で手に入れた金額は幾らだ?!
テール 「『いくさオノ』が70G.P.、『たんけん』が15G.P.、
 合せて85G.P.の収入でございます」
トライチップ 心々の蘇生費用は?!
テール 「250G.P.の支出でございます」
トライチップ しめて!?
テール 「しめて165G.P.の赤字でございます!」
トライチップ テェェェェルゥゥゥゥ……(怒!!)
テール はい………?
トライチップ 辻斬りの時よりも悪化しているではないかああぁっ!!!
テール 「いや……その………(汗)
トライチップ しかも今回は毒で死ぬか生きるかの目にまであったぞっ!!!
テール 「そ、それは、心々のせいであって……」
トライチップ 黙れえぇっ!!!
 おまえが宝箱を開ける悪事なんて言い出さなければ、
 あんなことにならなかったはずだぁっ!!!
テール 「そ…そんな……?!」
トライチップ クソくだらん悪事を考え付きおって!!!
 そこに直れっ!!!
 手討ちだっ!!!
 手討ちにしてくるっ!!!
テール そ、そんなぁっ!?
 お許しおおぉおぉぉぉぉ!!(だだだだ…)
トライチップ 待てええぇぇぇぇ!!(だだだだ…)
テール お許しぉぉぉぉぉ!!
トライチップ 手討ちじゃぁぁぁぁぁ!!
   
   
心々 「ぃちち…………あれ?
 どこだ、ここ?」
沙賀里 「いつもの町でございますわ」
   
   
テール お許しぉぉぉぉ!!
トライチップ 手討ちにしてくれるぅぅぅぅ!!
テール 「お許しをぉぉぉ……」
トライチップ 「待てええぇぇ……」
……… …………
……
   
   
心々 「……何やってんだ、あの2人?」
沙賀里 「いつものことでございますわ」
ネック 「…………………………(汗)
羅無市 「…………………………………………」

 



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名前 LV H.P. コメント
心々 1 7 9 8 5 9 11 11 0 1 死ぬわ、罠の識別は間違いまくるわ……今回はヒドかった。
沙賀里 1 7 8 8 12 9 9 9 0 1 先生よりも攻撃を当ててる気がする。前衛で一番力が弱いのに。
羅無市 1 9 12 8 5 10 10 9 0 0 今回はちょっと空振りが目立った。これがレベル1というやつか…。
ネック 1 2 7 13 10 8 12 6 0 0 ガス爆弾で毒になった時に毒消しが出て来たのは本当に幸運だった。
トライチップ 1 11 6 7 11 10 10 15 0 0 前衛死亡時に前に出るけど、実は力の値が一番小さいとは…。
テール 1 6 7 12 12 9 10 7 0 0 ここに来て、まさかの新アイテムドロップ。

アイテム入手:10/109


【更新履歴】
2025年 5月17日:次ページへのリンクを設定した。
2025年 5月10日:本公開しました。
2025年 5月 3日:第2節まで公開。
2025年 4月26日:第1節まで公開。