15.ハンティング・ラビリンス

【登場人物】  
サーロイン ロイヤルレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
接近戦最強のくノ一。でも細かい事は大嫌い。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ 財宝一筋なエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

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現在、迷宮1階でレベル5を目標に経験値稼ぎをしています。

そして前回で全員がレベル4になったので、残りあと1レベルです!!



【目次】

1.復讐の『藁人形』

2.誰1人成長していない

3.レベル5の呪文

4.ハンティング・ラビリンス




1.復讐の『藁人形』




━━━━ 海賊の砦
     ハイコルセアの部屋.....

砦の中で一番広いハイコルセアの部屋にはほぼ物が無く、集会場の様な様相を呈している。
その一番奥には真紅の絨毯が敷かれており、その上には今、ここの海賊を束ねるトップのハイコルセア・レッドが座っていた。
その側には彼の側近であるガリアンキャプテンが立っており、その2人の前には数人のガリアンプリーストが並んでいた。

そしてガリアンキャプテンは苛ついた態度を隠そうともせず、プリースト達1人〃の顔を交互に睨みながら、
怒声をあげていた。

キャプテンA 「例の爆弾を次々と爆発させていた奴らは、
 いまだに迷宮へ入り浸っているそうだなっ!?」
プリーストA 「はい」
ハイコルセア 「……………………………………」
キャプテンA 「プリーストどもっ!!
 おまえらの失態だぞっ!!
 この落とし前を一体どう付けるつもりだっ!?」
プリーストB 「ご安心下さい。
 これまでの様なハッタリの呪いではなく、本物の呪いで奴らを倒してみせます」
キャプテンA 「本物の呪い…だと?!」
プリーストC 「はい」
ハイコルセア 「……………………………………」
キャプテンA 「本物の呪いなんてあるのか?」
プリーストD 「極東の島国に、相手を呪い殺す道具が存在します」
プリーストA 「我々はその道具の入手に成功しました」
キャプテンA 「なんだと…?!
 それはどんな道具だ?」
プリーストB 「呪いの人形でございます」
プリーストC 「その呪いの人形を殺す対象に見立てて、釘を打ち込んだり燃やしたりすると、
 対象者にも致命傷の痛みが走り、死んでしまうのです」
キャプテンA 「に……にわかには信じ難いが………」
プリーストD 「長い歴史を持つ東洋の神秘でございます」
キャプテンA 「うぅむ………」
ハイコルセア 「……………………………………」
プリーストA 「どうかお任せ下さい」
キャプテンA 「分かった、物は試しだ!
 その呪いの人形とやらで、奴らを始末して来い!!」
プリースト達 「「はっ!」」


そう言うと、ガリアンプリーストたちはハイコルセアの部屋を後にした....。

ハイコルセア 「……………………………………」
キャプテンA 「呪いなんて、本当にあるんですかねぇ?」
ハイコルセア 「俺は………呪いはあると思っている」
キャプテンA 「え?」
ハイコルセア 「まぁ、人を殺せるかどうかは別としてだがな……」
キャプテンA 「はぁ……」
ハイコルセア 「おまえは無いと思っているのか?」
キャプテンA 「えぇ、なんて言うか……眉唾でして………」
ハイコルセア 「じゃ、今度『皮の鎧-1』とか『盾-1』とか装備してもらおうかな」
キャプテンA え?



 

━━━━ バラック.....


サーロイン 「では、本日も経験値稼ぎを続けよう」


ガチャッ!        ← 扉を開けた音


??? 見つけたぞっ!!
??? 恐れを知らぬ愚か者どもがっ!!
サーロイン 「む? 誰だ?!」


プリーストA この迷宮から即刻立ち去れえぇいっ!!!
プリーストB さもなくば、呪い殺してくれようぞっ!!!
ロース 「またなのぉ……」
三洲次 「こいつら、しつこさと言い、下らなさと言い、上級魔術師協会を思い出すな……」
プリーストC 「我らは東洋の秘術の使い手……」
プリーストD 「もし立ち去らぬのなら……東洋の呪術を用いて貴様らを呪い殺してくれるわっ!!
ブリスケット 「『東洋の呪いの薬を投与するぞ~』とか言うんすか?」
プリーストA 「そんな下らないことを、我々プリーストが言うとでも?!」
サーロイン 「この前の奴は言ってたけど…?」
プリーストB 「ふふふ………これを見よ!!
サーロイン 「ん……? 何だ、あれ?」
三洲次 「あれは『藁人形』ですね」
サーロイン 「『藁人形』?」
三洲次 「えぇ、人形を呪う対象に見立てて釘とかを打ち込み、相手にダメージを与えたりするんです」
サーロイン 「そんなことが出来るのか?!」
ブリスケット 「日本じゃぁ、けっこう有名な呪詛ですぜ」
サーロイン 「マジか………」
プリーストC 「これさえあれば、おまえらがどこに居ようと、呪い殺すことが可能なのだ!!」
サーロイン 「な、なぁ……、どう思う?」
ランプ 「三洲次やブリ助の話しからすると、あながちハッタリではなさそうで……」
ロース 「ねぇ、それが本当なら、ちょっとヤバくないかしら……?」
サーロイン 「うぅむ………」
プリーストD 「今からこの藁人形を燃やし、おまえらに灼熱の苦しみを味あわせてやる!!」
三洲次 「五寸釘で打つんじゃないんだ」
ブリスケット 「まぁ、燃やす呪い方もありやすけど」
プリーストA 「せっかくだから、今日はお前らの好みを聞いてやろう」
サーロイン 「好み…?」
ランプ 「何ですかね……?」
プリーストB 「お好きな藁のかたさ・炎の濃さ・油の量をお選びください」
三洲次 「一気にインチキ臭くなりやがった………」
プリーストC 「藁のかたさは、柔らかめ、普通、かため、バリカタ、針金、湯気通し、粉落とし、があります」
ロース 「粉落としって何よ?」
ブリスケット 「針金って素材が違わねぇっすか?」
プリーストD 「炎の濃さは濃いめ・普通・薄めから選べます」
サーロイン 「それ、何か意味あるの……?」
プリーストA 「藁にかける油の量もお選び頂けます」
ロース 「むしろそっちで炎の濃さを調整するんじゃないの?」
ランプ 「さっき湯気通しがありましたけど、やってること矛盾してません?」
プリーストB 「よろしければ背脂もいかがですか?」
三洲次 「おまえは何を言っているんだ……?」
「じゃ、柔らかめ、普通、油多めで」
プリーストC 「『柔らかめ』を選ぶとは、"通"ですねぇ!
 普通は『かため』を選ぶ人が多いんですよ!」
ブリスケット 「"通"とかあるんすか、これって……」
プリーストD 「では注文もお受けしたところで、
 いよいよおまえらを呪い殺してやろう!!
サーロイン 「……………………………………」


ガリアンプリーストの1人が床に藁人形を置くと、手荷物から小瓶を取り出し、
その小瓶から藁人形へとを大量に注ぎだした......。

プリーストA 「ふふふ…………」
三洲次 「……………………………………」


次に別のガリアンプリーストが、手に持ったカンテラからを移すと、
藁人形はメラメラと燃え出す........。

プリーストB さぁ!! 苦しむがいい!!
「……………………………………」


そしてはあっと言う間に藁人形を焼き尽くし、床には真っ黒な消しカスだけが残された........。

プリーストC どうだっ?!
サーロイン 「いや、別に……」
ランプ 「なんともないですよ」
プリーストD 「あれ??」
三洲次 「俺、日本人だから知ってるけど、藁人形を呪う対象に仕立てるには、
 髪とか爪とか、相手の身体の一部を人形に入れないとダメだよ」
ブリスケット 「ただ燃やすだけで、なしてあっしらが苦しむことになるんすか?」
プリーストA 「そ……そうなの?」
「んなこったろうと思ったぜ」
ロース 「いい加減な人たちね」
プリーストB 「そ、そうだったのか……」
プリーストC 「だが、そうだと分かれば、てめぇらの髪をいただくまでだっ!!
プリーストD 野郎どもっ!!
 奴らの髪を切り取れええぇぇっっ!!!
ランプ 「それって、もう普通に攻撃した方が早いのでは……?」


戦闘開始っ!!!

海賊たち 「「ひょおおおぉぉおっ!!」」
サーロイン 「返り討ちにしてやるっ!!」


海賊A うぎゃあああぁぁっ!!!
   
ザコはとっと消えなっ!!!


海賊B ぐぎゃあああぁぁっ!!!
   
三洲次 「バカの考え、休むに似たりだぜ!!


海賊C 「………………………………」
三洲次 「………あれ?」
   
ランプ 「相変わらずロインと三洲次って、片方は外しますね……」
ロース 「いつになったら成長するのかしら……」
   
海賊C 髪を頂きだあぁっ!!!
三洲次 「うわっ!!」
   
サーロイン 「ランプっ!!」


海賊たち 「「ZZZzzz……」」
三洲次 「ふぅ……助かった」
   
プリーストA 「ぜ…全員寝おった…!?」
プリーストB 「や、やばいっ!!」



プリーストC 「あっ?!
 こらっ!! 逃げるんじゃないっ!!」
プリーストD 「ひ、ひるむなっ!!
 こうなれば実力行使じゃ!!
 人形などに頼らず、実力で呪い殺すのじゃっ!!
   
三洲次 「できんなら最初っからそうすりゃいいのに……」
サーロイン 「ブリ助っ!!」
ブリスケット 「お任せくだせぇっ!!」



プリーストC 「(……ふぉ?……むむ?!)」
   
サーロイン 「よし! これで脅威は……」


サーロイン 「……あれ?」


ロース 「いたっ…!」
サーロイン この前から進歩無しぃっ!!!
ブリスケット 「いやぁ~…、久しぶりなんで、勘が戻り切ってねぇのかと……」



─── 2ターン目.....


海賊C 「うぅ…っ!」
海賊D 「く……くそっ…!」
   
三洲次 「もう起き出しやがった」
サーロイン 「しょうがない、繰り返しカティノをかけるしかないな。
 今度はロースが頼むよ」
ロース 「オッケー!」


ま、こんなところでしょう。
では、2ターン目です。


海賊たち 「「ZZZzzz……」」
   
ロース 「あらあら、あっさりと…」
三洲次 「早っ!!」
ブリスケット 「さすがロースはんっすな」
サーロイン 「よし!
 この隙に倒すぞ!!」


海賊C ふぃぎゃあああぁぁっ!!!
   
死ねえええぇぇっ!!!


海賊D ぐひぃやあああぁぁっ!!!
   
三洲次 今度こそ倒してやるぜ!!


海賊E ZZZzz………」
三洲次 「………あれ?」
ロース 「また外したのっ!?」
三洲次 「すいません…っ!!」
   
プリーストC 「く、くそっ…!!
 とにかく、奴らの髪を切り取らなければっ!!」」
プリーストD 「女なら少しは簡単に切り取れるだろ……、
 あの小娘を狙うぞっ!!」
   
「…!?
   
プリーストC ちょえええぇぇぇっ!!


(ばっ!)
プリーストC 「………あれ?」
「おめぇらさぁ、さっきからやってることが…


 …ほごぉっ!!
   
ランプ 「桃って、油断するとすぐやられますね……」
ブリスケット 「っちゅうか、髪を切るんじゃなかったんすか?
 なして突いてくるんすか……?」
ロース 「敵も敵で、何がしたいのよ……」



─── 3ターン目.....


サーロイン 「なぁ?
 今度は一人も起きてこないんだけど?
 今のレベルのカティノでも、充分寝かしつけられるじゃないか……」
ランプ 「いや、まぁ、そこはさすがロースと言いますか……」
   
ぶっ殺すっ!!!


プリーストD ぎひゃあああぁぁっ!!
あたいになめた真似したらどうなるか、
 分かったかああぁぁっっ?!!
   
サーロイン 「よし、三洲次!!
 敵が寝ている内に、残った海賊どもを倒すぞ!!」
三洲次 「任せて下さいっ!!
 3度目の正直ですっ!!



サーロイン (; ゚_゚) ……………………………………
三洲次 (; ゚_゚) ……………………………………
   
ランプ 「いや、相手寝てますよ……?」
ブリスケット 「2度あることは3度あるっすな」
ロース あなたたち、いい加減にしなさいっ!!
サーロイン
& 三洲次
「「ごめんなさいいぃぃっ!!!」」



───まさかの4ターン目.....


ロース 後ろの海賊2人は、あなた達が責任持って倒しなさいっ!!
サーロイン
& 三洲次
「「はい………」」
   
ランプ ひそひそ…(もう、これ…)
ブリスケット ひそひそ…(ロースはんがリーダーっすよね…)


いい加減、このターンで終わらせたいんだけど......

サーロイン 「三洲次、狙いはいいか?」
三洲次 「えぇと………このコースを一直線に行けば………はい、多分大丈夫かと」
サーロイン 「ちょ……ちょっと緊張してきたな………」
三洲次 「深呼吸して、少し落ち着きません?」
サーロイン 「そ、そうだな。
 すぅーー……、はぁーー……」
三洲次 「すぅーー……、はぁーー……」
サーロイン 「すぅーー……、はぁーー……」
三洲次 「すぅーー……、はぁーー……」
ロース チンタラしてないで早く行きなさいっ!!!
サーロイン
& 三洲次
「「はいいいぃぃっ!!!」」



サーロイン 「倒しました……」
三洲次 「なんとか当てました……」
ロース 「よろしい」
   
ランプ ひそひそ…(やっぱりリーダーって実質…)
ブリスケット ひそひそ…(ロースはんすよね……)


プリーストC ひぃぎゃあああぁぁっ!!!
あたいを狙った時点で、
 てめぇの死は決まってたんだよっ!!!



やっとこさ勝利!

...って言うか、男性陣のヘボさばかりが目立った戦闘であった......。

やっぱり頼りになるのは女性陣だけだな。



ブリスケット 「こやつらも宝箱を持ってやしたぜ」
三洲次 「トンカチやら五寸釘やら出て来ないだろうな……」
サーロイン 「桃、とりあえず調べてくれ」
「メンドくせぇなぁ………」


「ん~………ガス爆弾っぽいな……」
サーロイン 「そうか。
 じゃ、解除してくれ」
「うぃ」


女性陣だけええぇぇぇ??!


お~~~い......またかよぉぉぉぉ........。


このパーティー、レベル1の頃からまったく成長していない気がするのは気のせいか......?

 

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2.誰1人成長していない




地上に戻って毒を治したので、バラックでの経験値稼ぎを続けます。


━━━━ バラック.....


バンッ!        ← 扉を蹴破った音



三洲次 うわぁっ?!(ひょいっ!)


「おっと!(ささっ!)


サーロイン ぐほぉおっ!!
   


サーロイン 「おのれっ!!
 やられたら、やり返すっ!!


サーロイン 「………あれ?」
   


三洲次 「………あれ?」


ブリスケット 「………あれ?」
   
ロース あなたたち、やる気あるの?!
三洲次 「いやぁ~……」
ブリスケット 「いやぁ~……」
サーロイン 「ランプ、それよりさっきのダメージを治療してくれないか?」
ランプ 「はいはい…」


ランプ 「………あれ?」
サーロイン 1は止めろとあれほど言ってるだろおおぉぉっ!!!
ランプ 「いやぁ~……」
ロース あなたたち、本当にやる気あるの!?
サーロイン 「いや……ロース、それより早く寝かしつけてくれない?
 このままじゃ、あいつら攻撃してきちゃうから」
ロース 「本当にしょうがない人たちね!」


ロース 「………あら?」


ダスター達 「「シャアアアアアアァァァッッ!!」」
三洲次 うわああぁぁあ?!(ひょい!ひょいっ!)
サーロイン ひえええぇぇえ?!(ぴょん!ぴょんっ!)
   
ロース 「あらあらあらぁ……(汗)


やっぱりさぁ、このパーティーってさぁ、
ここに来た頃から全く成長してなくね ??!




おらおらおらおらああぁぁっ!!
 死ねええええぇぇぇっ!!!
ダスター達 「「フォガアアアアァァァッ!!」」
   
サーロイン 「好調なのは桃1人だけだな………」
ランプ 「このパーティーって、桃1人で持ってるところありません……?」
ブリスケット 「否定できねぇところが………、なんとも………」


        ・

        ・

        ・


──── 別の戦闘.....

てやあああぁぁぁっ! ! !

見えざるモノ  …バシュウウウゥゥゥッ!!



三洲次 「とりあえず宝箱を開けましょう」
サーロイン 「じゃ、桃、調べてくれ」
「うぃ~す……」


ぁああ?!



桃1人だけ........??


サーロイン 「ブリ助?」
ブリスケット 「やっとあっしがカルフォ(罠識別の呪文)を覚えた意義が出て来やしたね!」



う゛~………



いってぇっ?!!
()



誰1人成長してねぇぇぇぇぇっ!!!



ロース 「『毒消し』はまだ持っていないし……」
ランプ 「ラツモフィスはまだ覚えてないですし……」
サーロイン 「また地上に戻るしかないか……」


三洲次 「あの奥の右手の扉が、城へ戻るドアですね」
ブリスケット 「ま、H.P.は充分あるんで、余裕で戻れるっしょ」


ガチャッ!





ほぅごぉお?!!
()


ってか、ダメージでかあああぁぁっ!!!



死亡寸前にいいいぃぃっ!!!

城までまだ何歩あると思ってんだよおおおぉぉっ!!!

ってか、よりにもよってのキャラをピンポイントで狙ってくるなあああぁぁ!!!

「あ………が…………っ」
三洲次 「桃が死にかけてます……」
ランプ 「珍しいこともありますね………」
ロース 「あれに次の攻撃を許したら、やばいわよ………」
サーロイン 「しょうがない。
 ディオス(治療呪文)が使える者は、全員で桃を援護だ」
ブリスケット 「呪文が充分残っていたのは、不幸中の幸いでっせ」
三洲次 「やっぱり余裕がある内に地上へ帰還するってのは、この世界の鉄則だな」
ランプ 「まぁ、今回は帰還せざるを得なかっただけですどね……」


緊張の通常ターン......

ブリスケット 「スピード重視なら、あっしにお任せあれ!!」


サーロイン もしかしてウケると思ってやってんじゃないだろうな?!!
ブリスケット いやいや、それはねぇっす!!!
 たまたまっす!!
   
三洲次 「だとすると、いくら早くても……」
ロース 「あれじゃぁねぇ………」


サーロイン 「ディオスってのは、こうやるんだ!」


さすがリーダーだ。
ってか、やっぱりサーロインってスペルユーザーの方が向いてるよな。

さて、これで桃も復活したので......、

ぶっ殺す!!!


あたいに牙を剥いてえええぇぇ、
 生きていられると思うなよおおおぉぉっっ!!!
スラグ グギィヤアアアァァッ!!

ランプ 「依然問題無しですね……」
サーロイン 「じゃ、城に戻ろう………」


 


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まぁ、そんなこんなで......、





......ひたすら敵を倒しては、経験値を稼いでいきます。

かくして......、


━━━━ 冒険者の宿.....

...ここでブリスケット(僧侶)レベルアップ!!


ここに来て、さらにH.P.が大幅アップ!!!

すげえぇっ!!

さすがH.P.の伸び定評のあるブリスケットだ!!!

そして、覚えた呪文は......、


...常駐呪文

ロミルワ(照明呪文)

ラツマピック(敵識別の呪文)

...を習得!!!


ついにここまで来たかっ!!!


この2つの呪文を習得すると、
いよいよ一丁前の冒険者たちになった気分になりますなっ!!!

 



…………………………………………


………………………………


……………………


…………


━━━━ 迷宮1階 砦の外周.....

ガリアン海賊団が根城にしているは広大で、その広さはこの巨大なフロアの1/4も占めるほどである。

そして今、その砦の外周を囲む堀りに沿って、若いガリアンキャプテンを先頭に、
20数人の海賊外の町へ向かって歩いていた。
彼らはいずれも町の訓練所を卒業後に海賊団へ勧誘されて加わったものの、
待遇に不満を抱いて脱走してきた者たちだった。

彼らは全員が10代から20代の若者で、中には過酷な労働環境の中で怪我を負った者や、
鞭打ちの罰などで衰弱した者なども見て取れた。

そうした身体が弱った者たちを庇う必要もあり、また堀りに住む魔物を刺激しない為にも、
全員がゆっくりと壁に沿って歩いていた。

だが......その集団の中にいた日本人の少女・心々(しんしん)が、
突如全員に向かって、大きくならない程度の音量で声を出した。

心々 「待ってくれ!」


心々は後方を向くと、背後の闇を睨みつけた........。

キャプテンZ 「どうした、心々?」
心々 「何かがこっちに向かって来る……」
キャプテンZ 「なに?!」


全員がそれまで通って来た方を向くと、息をひそめて後方に広がる漆黒の闇に神経を集中し始めた。

すると暗闇の遥か奥から、微かに金属同士がこすれる音が1つ、2つ、3つ......と聞こえてきた。

元新米冒険者A 「ほ、本当だ………」
元新米冒険者B 「何か金属同士がこすれる音ね……」
元新米冒険者C 「この音は………鞘に納めた剣が揺れる音だぞ……」
心々 追手だっ!!
元新米冒険者D 「しかも1人や2人じゃないわ!!」
キャプテンZ 「しまった……!!
 もう気付かれたのか………」
元新米冒険者E 「早く逃げないと…!!」
元新米冒険者F 「走るんだっ!!」
キャプテンZ 「いや、怪我人もいるから、そんなに早くは動けない」
元新米冒険者G 「でも、こんなペースだと、町に着く前に捕まってしまうわ!!」
キャプテンZ 「仕方ない……、
 一旦バラックの奥の方へ逃げて、奴らをやり過ごそう。
 追手は、俺たちが迷宮の出入り口へ向かっていると考えてるはずだ。
 だから違う方向へ逃げて、ほとぼりが冷めるまで隠れていよう」
心々 「そうと決まれば、早く行こうぜ!」
キャプテンZ 「あぁ…」



脱走してきたメンバーは、身体が弱った者の肩を支えるなどしながら....、


....バラックの奥の方へと方向を変え、逃避行を続けた..........。









 



3.レベル5の呪文




さて、引き続き経験値稼ぎを続けるのですが、今回から......、


...とうとう......、


...ロミルワと......、


...ラツマピックを唱え......、


...常駐魔法と共に冒険です!!

いやぁ~、我がパーティーもバッチリ成長しているって感じですね!!(主に後衛が)


前半と言っていることが真逆な気もするが、気にしない。



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━━━━ バラック.....

では、バラックでの経験値稼ぎを続けます。

ロミルワを唱えたので、迷宮内を大分先まで見通せるようになったけど......、


...ここの廊下、長っ!!

この眺望なら、まさに宿舎って感じで納得ですな。


ま、順番に部屋へ入って行きましょう。

バンッ!



三洲次 「アナコンダがいますよ」
サーロイン 「こいつはもうザコだ。
 パッパッと片付けよう」


サーロイン (; ゚_゚) ………………………………



「ザコだなっ!!」
三洲次 「ザコだよなっ!!」
サーロイン (; T_T) ………………………………


サーロイン 「なぁ~に、ちょっと手元が狂っただけさっ!
 もう寝てるし、今度こそ大丈夫だっ!!」


サーロイン (; TT) ………………………………



ロイン、おまえがザコだ。



まぁ、ノーダメージで勝利!!



ブリスケット 「お、宝箱がありやしたぜ!
 また海賊どもがアナコンダに宝を守らせてたっぽいですぜ」
ランプ 「やりましたね!
 さっそく開けましょう!!」
サーロイン 「じゃ、桃、調べてくれ」
「あんな海賊どもの罠なんて、楽勝だぜっ!!」


ふぎぃいっ!?


ってか、「調べる」だけで罠を発動させやがった......。


「あ………が………っ!」
サーロイン 「ブリ助、さっきレベル3僧侶呪文を覚えただろ。
 ディアルコ(麻痺治癒の呪文)は?」
ブリスケット 「すいやせん、習得できなかったっす」
サーロイン 「おまえ、相変わらず呪文を覚えるタイミングが悪いな……」
ブリスケット 「いや~……」
ロース 「仕方ないわ、地上に戻りましょ……」



やれやれ...。

とりあえず......、


...地上に戻り......、


...桃を治療したら........、


...ここでロース(魔法使い)が......、


...レベルアップ!!

ってか、おまえ、相変わらず運の強さがダメだなあっ!!!

まぁ、いいや。
新しく呪文を覚えたようだから、許してやろう。

で、覚えた呪文とは......、


マハリト(グループ攻撃の火炎呪文)
モリト(グループ攻撃の無属性呪文)習得!!!

やった!!

とうとうグループ攻撃が可能になったぞ!!

これは頼もしい!!!


いやぁ~、我がパーティーはバリバリと成長してますねぇ!!!(主に後衛が)



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…………………………………………



………………………………



……………………



…………


──── 迷宮 入り口付近.....

海賊団の幹部であるガリアンキャプテンは、配下のガリアンガードたちを引き連れて、脱走した者たちの追跡を続けていた。

しかし、目指す逃亡者たちは途中で別のコースへ逸れたため、結局は誰とも遭遇しないまま、迷宮の入り口まで来てしまったのであった。

キャプテンA 「入り口まで来てしまったな……」
ガードA 「あいつら、もう外へ逃げやがったのか!!」
ガードB 「町には衛兵どもがいるから、無理やり捕まえたりしていると、逆に俺らが捕まっちまうぞ」
ガードC 「くそっ!!
 逃したかっ!!」
キャプテンA 「いや……あいつらの中には怪我人もいたから、そんなに早く移動ができるとは思えん。
 きっと途中で別の方向へ逃げて、一旦隠れたに違いない」
ガードA 「ちっ!
 手こずらせやがって!!」
ガードB 「仕方ねぇ……探索隊を組んで、しらみ潰しに探すしかないな」
ガードC 「おい、誰かこのことを砦へ報告しに行け!!」


その声と共に、ガリアンガードの1人が砦へ向かって走りだした。
その姿を見ながら、追跡隊を率いるガリアンキャプテンは吐き捨てるように悪態をついた。

キャプテンA 「どこまでも手間をかけさせやがって!!
 見付けたらただじゃおかねぇからなっ!!



そして、しばらくの後........行方をくらました脱走者たちを探す為、
砦から大勢の海賊たちが迷宮内へと放たれたのであった!

 



4.ハンティング・ラビリンス




引き続き経験値稼ぎを続けます。


━━━━ 迷宮 入り口.....


サーロイン 「じゃ、出発しよう」


と、バラックへ向けて移動を始めた途端......、


...通ろうとした扉がいきなり開いて......、

バンッ!



...ガリアンレイダーの集団が雪崩れ込んで来た!!

サーロイン 「な、なんだっ?!」
レイダーA 「お?! 見つけたか!?」
レイダーB 「いや、こいつらは別人だ」
レイダーC 「ちっ………ぬか喜びさせやがる」
サーロイン 「…え?」
三洲次 「いきなり何の話しですか…?」
レイダーD 「脱走した奴らがいるんで、そいつらを探してるだけだ」
サーロイン 「はぁ……、それはそれは………」
レイダーE 「くっそ~…、全然見つからねぇな……」
レイダーA 「こんだけ探して居ないってことは、もう魔物に喰われてんじゃねぇのか?」
レイダーB 「なぁ、こいつらが行方を知ってたりしないか?」
レイダーC 「そうだな、ダメ元で聞いてみようぜ」
レイダーD 「おい、おまえら!
 脱走してきた俺たちの仲間を見なかったか?」
サーロイン 「え?」
ブリスケット 「あんさんらの仲間ってぇ、やっぱ海賊ってぇことかい?」
ランプ 「何度か遭ってますけど、誰が脱走してきたとかまでは……」
「…片っ端からブッ殺してるから、分からねぇぜ!!」
三洲次 「桃、黙ってろ」
レイダーE 「なにぃ? 片っ端から殺してるだとぉ?!」
ブリスケット 「聞こえちまいやしたね……」
ロース 「せっかく穏便な空気だったのに……」
レイダーA 「おい、こいつらって、最近ここらで俺たちの仲間を殺して、宝を強奪してる奴らじゃねぇのか?」
レイダーB 「あぁ、そういう目をしているぜ」
三洲次 「どういう目だよ……」
ランプ 「三洲次は鏡を見たことないんですか?」
三洲次 「ランプはそういう目だって自覚があるの……?」
レイダーC 「迷宮狩りをしていて、思わぬ獲物に遭遇したな」
レイダーD 「あぁ、ついでだ!!
 こいつらも消してしまえっ!!
サーロイン 「おいおい、そんな乱暴な……、
 俺たちも脱走者を探すのを手伝ってやるから、勘弁してくれって」
レイダーE 「けっ! 言い逃れようっていう魂胆がバレバレだぜ!!
 ウソをつくなら、もっと上手いウソをつくんだなっ!!」
サーロイン 「いやいや、ウソじゃないって。
 なぁ、桃?
 逃げた奴らが魔物に喰われて、あの世に行ってるかも知れないそうだ。
 探すのを手伝ってやってくれないか?」
「だったらっ!!!」


レイダーA ふぎゃあああぁぁっ!!
あの世で探せるように、手伝ってやるぜ!!!
レイダーB 「なっ…?! きさまっ!!」
レイダーC 「ふざけやがってっ!!
 てめぇは絶対にぶっ殺してやるっ!!」
「へっ…!」
レイダーD 「こいつらは1対1で相手にすると分が悪いらしい!!
 全員で一斉にかかるんだっ!!」
レイダーE 「狙いは、あの小娘だっ!!
 4人いっぺんには相手はできまいっ!!」
レイダー達 「「殺っちめええぇぇっ!!」」
「む……!?」
サーロイン 「ほぉ……、少しは機転のきく攻撃を思いつくようだが………タイミングが悪かったな。
 集団攻撃への対抗手段は手に入れたばかりだ。
 ロース?
 さっきの奴1人だけじゃ、広い地獄を探すのは大変だろうから……」
ロース 「オッケー!
 4名様、ご案内ねっ!!」



レイダー達 「「ぬほおおおおぉぉぉっ!!!」」
   
ロース 「大丈夫、腕は落ちてないわ!」
サーロイン 「うむ、さすがだ」


サーロイン 「そうそう、一言だけ。
 脱走者が死んでるかもって言っていたのはおまえらなんで、あっちの世界に居なくても恨まないでくれよ」
ブリスケット 「皆死んじまって、誰も聞こえてねぇですぜ……」


ランプ 「さて、もうお金は不要でしょうから、根こそぎ頂いちゃいましょう!」
三洲次 「そういう目って自覚がありそうだな……」
ランプ 「お! ありましたよ!
 ひぃ、ふぅ、みぃ……」
三洲次 「ホント、金に目が無いよな……」
ランプ 「何か言いましたか?」
三洲次 「抜け目が無いよな、って言ったんだ」



サーロイン 「思わぬエンカウントがあったが、
 まぁ、予定通りバラックで修業をしよう」


ってな訳で......、


...入り口の受付を抜け、ロビーを通ろうとするが......、

ガチャッ!



??? 「愚かなる裏切者どもめ」
??? 「ついに見つけたぞ」
サーロイン 「え?」



初エンカウントの敵、登場!!

サーロイン 「な、なんだ?!
 こいつら!?」
三洲次 「キョンシーだ!」
メイジたち 「「誰がキョンシーだっ!?」」
ブリスケット 「顔から垂れ下がってるのは、お札じゃなくて、フェイスベールですぜ」
ロース 「どっちかって言うと、占い師っぽいわね」
ランプ 「彼らは………噂に聞くガリアンメイジですね」
サーロイン 「ガリアンメイジ?
 海賊どもには魔法使いまでいるのか?!」
三洲次 「これってその内、ガリアンサムライとか、ガリアンバブリースライムとか出て来るのかな?」
ブリスケット 「どんなスライムっすか、それ……?」
メイジA 「こいつら……人数は少ないし、身に付けてる物が全然違う。
 脱走した奴らではない」
メイジB 「人違いだったか」
サーロイン 「え?
 おまえらも人を探してるの?」
ロース 「海賊総出で脱走した人たちを探してるのね」
三洲次 「その内、御庭番とか出て来ないだろうな……」
ブリスケット 「それ、ワードナの迷宮にいた徳川ファミリーでっせ」
メイジC 「だが最近、我らの宝を奪っている奴がいると聞く。
 こいつらではないのか?」
メイジD 「確かに、聞いている人相にそっくりだな」
メイジE 「せっかくだ、こいつらも消してしまおう」
サーロイン 「え?
 おまえらも襲ってくるの?」
メイジA 「我らの財産を奪う不敬な者どもめ!!
 覚悟するが良い!!」
サーロイン 「まぁ、待て、待て。
 ここは交換条件といこうじゃないか」
メイジB 「我らは貴様らが死んで宝が戻れば、それで充分だ。
 こちらには交換に応じるメリットは無い」
サーロイン 「おまえらは脱走者を探しているんだろ?
 俺たちは脱走者がどこに行ったか、情報を持ってるぞ。
 知りたくはないのか?」
メイジC 「う~む……、そうきたか………」
メイジD 「情報の内容次第だな。
 『この迷宮のどこかに居る』とか、そういうくだらない情報などは要らん」
メイジE 「確かに。
 交換に応じるかは、情報次第だ」
サーロイン 「心配するな。
 脱走者が居るらしい場所へ連れてってやる」
メイジA 「ほぉ、それなら応じる価値はありそうだな」
サーロイン 「よし、交渉成立だな!!
 桃っ!!


メイジA うがあああぁぁぁっ!!!
サーロイン 「もうあの世に行ってるらしいんで……」
「…あの世に連れてってやるぜっ!!
メイジB 「なっ?!
 貴様らなんてことを!?」
メイジC 「おのれっ!!
 ふざけた真似をしたらどうなるか、タップリ教えてやる!!」
サーロイン 「おいおい、こちらはそっちから教わることなど無いよ。
 なので……、ブリ助?」
ブリスケット 「お任せあれ!」


メイジたち 「「(……ふがっ……もごっ……!)」」
サーロイン 「黙っててもらえるかな」


メイジB 「(…ほがっ…ほがっ…!)」
三洲次 「じゃ、残りの方々もお連れしますか」


メイジB 「(…ふぉがあああぁぁっ!!)」
   
メイジC 「(……ひっ?!)」



メイジD 「(……ひいいぃぃぃ……!!)」
ブリスケット 「逃げ出しやしたぜ」
サーロイン 「交渉は成立しているんだ。
 ちゃんと交換条件には応じてはもらわないとな。
 ロース!!」


メイジE 「(……ぐぅ~~……)」
ロース 「足止めしたわ」
サーロイン 「見事だ」
三洲次 「別に逃がしても良かったのでは?」
サーロイン 「何を言う。
 こちらを襲ってきた以上、徹底的にやり返すべきだ」
ランプ 「先に手を出したのって、正確にはこちらでしたけどね……」
Vサイン!
三洲次 「得意がるなって」



─── 2ターン目


メイジE 「うぅっ………」
ロース 「あら、もう起きだしたわ」
サーロイン 「三洲次、彼もお連れしろ」
三洲次 「やれやれ……」


メイジE ぐぅぼわあああぁぁっ!!
三洲次 「はい、いっちょ上がり!」


サーロイン 「しかし、今日は海賊によく遭遇するな」
ロース 「海賊総出で脱走者を捜しているみたいね」
ブリスケット 「ってか、こんだけ魔物が跋扈してる迷宮じゃぁ、脱走者はやっぱ死んでんじゃねぇっすか?」
サーロイン 「さぁな……、俺たちにはどっちでもいい話しだ」
ランプ 「えぇと、お金、お金………あった、あった!
 お? 珍しい金貨を持ってますよ、こいつら」
三洲次 「そういう目が光ってるな……」
ランプ 「何ですって?」
三洲次 「目が肥えてるな、って言ったんだ」





ま、本日はここまで!



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………………………………



……………………



…………



━━━━ 迷宮1階
     バラックの一番奥.....

そこには海賊砦から脱走してきた元新米冒険者たちの姿があった。

彼らは心々(しんしん)という少女のアイデアで、バラックの中央にある直線の廊下ではなく、
並走する別の通路を使って迂回しつつ、迷宮の奥へ奥へと逃避行を続けていた。
遠回りのコースにしたのは、比較論とは言え、その方が追手に見つかり難いから…という理由であった。

だが、そのかいもあり、彼らは追手に見つからずに......、


...バラックの一番奥まで辿り着いたのであった。

元新米冒険者A 「はぁ……はぁ……、バラックの一番奥まで来たぞ」
元新米冒険者B 「ここまで来れば大丈夫なんじゃないか?」
キャプテンZ 「心々、追手が来てないか?」


心々は後方を見ると、追手の気配がないか探った。

心々 「いや、誰もいないぜ」
キャプテンZ 「よし、今の内に一番奥にある部屋に入って、しばらく身を隠そう。
 全員早く入るんだ!!」


彼らのリーダーであるガリアンキャプテンは、一番奥の部屋の扉を開けると、
全員にその部屋へ入るように手招きで指示した。

その指示に応じ、脱走してきた全員が部屋の中に雪崩れ込むように入った。


その部屋は元々集団で生活するための大部屋だったようで、
住む者もいなくなった今は、破れた紙片や割れた食器類が転がっているだけであった。

脱走してきた者は思い〃に壁際の場所を取ると、壁を背に座り込み始めた。

リーダーのガリアンキャプテンは全員が部屋に入ったのを確認すると、
廊下で見張っていた心々にも声をかけた。

キャプテンZ 「心々、おまえも入るんだ」
心々 「あぁ」


最後の2人が部屋に入ると、リーダーの男は音がしないように扉を静かに閉めた。




バラックに......、


  ...いつもの静寂が戻ってきた........

 

 




 

 

 

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名前 LV H.P. コメント
サーロイン 4 22 17 16 18 15 18 15 0 1 立ち上がりは調子良かったけど、途中からボロボロに…。
三洲次 4 31 18 18 18 18 18 15 0 1 前半は外しまくっていたけど、後半は立て直した。
4 27 18 17 17 18 15 17 0 0 珍しく死にかけたな…。あと、罠解除の失敗、多過ぎ…。
ロース 5 27 16 17 18 18 18 11 0 0 ついにマハリトを習得して一気に戦力アップ!!
ランプ 4 16 13 18 18 13 18 15 0 0 新アイテムが全然出ない。1階のは出尽くしたのかな?
ブリスケット 5 40 17 18 15 18 18 14 0 0 常駐魔法を覚えると冒険も波に乗ってきた感じです。

アイテム入手: 7/109


【更新履歴】
2024年 7月13日:次ページへのリンクを設定。
2024年 6月29日:本公開。
2024年 6月22日:プレ公開。