34.安物狩りの銭失い

【登場人物】  
トライチップ 悪パーティーのリーダーを務める悪徳神官。
テール 金の為にはあらゆる悪事を躊躇わない悪徳司教。
心々 人々を護ることを志す用心棒チームのリーダー。
沙賀里 用心棒チームの1人。心々の幼馴染の変な巫女。
羅無市 用心棒チームの1人。剣の道に生きる男。
ネック 冒険に巻き込まれた気弱な呪文マニアのエルフ。

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━━━━ ギルガメッシュの酒場
     店の片隅で...

テール 「ご神官様、新しい悪事を考えて参りました」
トライチップ 今度こそちゃんとした悪事なんだろうなっ!?
テール 「ご安心下さい」
トライチップ できない
テール 「まぁまぁ、まずはこのテールの話しをお聞き下さい」
トライチップ 「むぅ…」
テール 「我々は前回、『カツアゲ』を通して悪事の基礎を学んでまいりました」
トライチップ 「おまえにカツアゲのセンスが無いことしか学んでなかった気がするけど?」
テール 「『カツアゲ』については充分な経験を積みましたので、もう卒業しても良いでしょう」
トライチップ 「卒業じゃなく中退だろ」
テール 「そこで今日からは、『カツアゲ』を進化させた悪事を始めたいと思います」
トライチップ 「カツアゲを進化させた悪事……?
 何だ、それは……?」
テール 「『オヤジ狩り』です」
トライチップ 「『オヤジ狩り』……??
 イチゴ狩りの親戚?」
テール 「いえ、違います」
トライチップ 「じゃあ、どんな悪事なんだ?」
テール 「ご説明致しましょう。
 『オヤジ狩り』とは、そこらを歩いているオヤジを脅して、金品を強奪する行為です」
トライチップ 「え…?
 カツアゲと大して変わんなくね?」
テール 「いえ、カツアゲと比べると、オヤジ狩りはより優れた悪事になっております」
トライチップ 「どこら辺が?」
テール 「カツアゲは、ターゲットの年齢・性別などは問いません。
 一方のオヤジ狩りは、働き盛りのオヤジだけを狙っていきます」
トライチップ 「それのどこが優れた点なんだ?」
テール 「よろしいですか?
 若者とか女性とは違い、オヤジとはそれなりに地位と収入のある年齢層です。
 つまりオヤジならば高い収入が期待できるので、コスパに優れた悪事が可能です」
トライチップ 「こういう時にコスパって使うかな…?」
テール 「悪事においては、より効率的に金を稼ぐ方法があれば、それを選択しない手はございません」
トライチップ 「そうなの?」
テール 「故に今回は、アッと言う間に大金を手にすることをお約束致します」
トライチップ 「それはいいんだけどさぁ……」
テール 「はい?」
トライチップ 「…おまえのやろうとしている事って、やっぱり悪事じゃなくて、ただの軽犯罪だよね?」
テール ご神官様ともあろうお方が、何を仰ってるのですか?!
トライチップ 「何か変なこと言った?」
テール 悪事と犯罪は50歩100歩!!
トライチップ 「おまえこそ何を仰ってるの……?」
テール 悪事とは言わば犯罪であり、犯罪とは言わば悪事なのです!!
トライチップ 「毎回、無理矢理悪事にしようとしてない……?」
テール 悪事を遂行することは、これすなわち犯罪の遂行!!
 よって犯罪で当たり前なのです!!
 ですので、今回は『オヤジ狩り』でいきますぞ!!
トライチップ 「『ですので』の繋ぎ方がちょっとおかしい気がする……」
テール 「では、オヤジ狩りに出発を…」
トライチップ 「待て待て、ちょっと待て」
テール 「はい?」
トライチップ 「出発する前に確認したいことがある」
テール 「何でございましょう?」
トライチップ 「さっきの優位点だが、むしろ懸念点でもあるぞ」
テール 「どういうことでしょう?」
トライチップ 「いいか?
 オヤジは若者や女性と違って金は持ってるかも知れないが、
 一方で若者や女性とは違い、脅しには屈しない奴が多いだろ」
テール 「ご安心下さい。
 このテールに抜かりはございません」
トライチップ 「多分今回も抜かってる」
テール 「その点については、ちゃんと対策を考えております」
トライチップ 「どんな?」
テール 「殺してしまえば良いのです」
トライチップ 「うん、過去の経緯から、そんな気がしてた」
テール 「これなら問答無用で金品を強奪できます」
トライチップ 「でも、それだと『辻斬り』と同じじゃね?」
テール 違います!!
トライチップ 「どこが?!」
テール 辻斬りは相手を選びません!!
 しかしオヤジ狩りはオヤジだけを狙うのです!!
トライチップ 「それを50歩100歩って言わない…?」
テール 言いません!!
 よろしいですか!?
 女・子供を襲うのは無差別な犯行であり、それは無法者のやること!!
 しかし、女性や子供には手を出さず、オヤジだけを狙うのは、
 実に紳士的な行動ではありませんか!?
トライチップ 「カツアゲの時点で紳士からほど遠くね…?」
テール これはまさに『辻斬り』の上位バージョン!!
 あえて名付ければ『オヤジ斬り』と言えるでしょう!!
トライチップ 「あえて名付けてどうする……」
テール 「いかにオヤジ狩りが優れた悪事か、これでご理解頂けましたでしょうか?」
トライチップ 「どこに理解できるポイントがあったのか教えて」
テール 「ですので今回こそ、必ずや大金を手にすることをお約束致します」
トライチップ 「人の話しを聞けよ」
テール 「それでは今宵も獲物を求めて、迷宮へと出発致しますぞ!
トライチップ 「いつもそれじゃん。
 ここまでの会話、もうどうでもよくね?」

 



【目次】

1.オヤジ狩り

2.薄汚れたオヤジ狩り

3.小汚いオヤジ狩り

4.若者狩り

5.逆・オヤジ狩り




1.オヤジ狩り


━━━━ 迷宮 入り口......


心々 「今度は何をすんだ?」
テール 「『オヤジ狩り』でございます」
心々 「『オヤジ狩り』……?
 魔女狩りとか、そんな感じ?」
テール 「全然違います」
沙賀里 「私には分かりますわ!!
 ナンパのことですね!!」
心々 「なるほど!」
テール 「男がオヤジをナンパして何が面白いんですか……」
沙賀里 「見てる分には面白いですわ!」
心々 「だな!」
テール 「そっちが面白いだけではないですか……」
心々 「まぁ、1割冗談として…」
テール 「1割…?」
心々 「…実際は何をやるんだ?」
テール 「オヤジを脅して、金品を強奪するのでございます」
心々 「……………………………………」
テール 「……………………………………」
心々 「それってカツアゲのこと?」
テール 「なぜご神官様と同じ反応ばかりするのですか?」
トライチップ 「それが普通の反応だからだ」
心々 「要は今回もカツアゲなんだな」
テール 「違います」
心々 「どこが?」
テール 「よろしいですか?
 オヤジは他の奴より多くの金品を持っているので、効率的に金を稼ぐことができます。
 つまりターゲットをオヤジだけに絞るのです」
心々 「そういうのを50歩100歩って言うんだよ」
トライチップ 「同じこと言われてやんの」
テール 「いえいえ。
 オヤジ狩りなら効率的に金品を手に出来るので、今回こそアッと言う間に大金を稼いでみせますぞ」
心々 「まぁ、いいけど、また言うことを聞かない奴を痛めつける……と見せかけて、
 どうせぶっ倒せって言うんだろ?」
テール 「よくお分かりに」
心々 「毎回そうだからな」
トライチップ 「だよな」
テール 「それでは、張り切って出発致しますぞ!」
トライチップ 「たまには違う悪事をしてみてぇなぁ……」
テール 「何を仰られてるのですか?
 毎回悪事を変えてるではありませんか」
トライチップ 「その割に、なんでやってる事が毎回同じなんだ……?」



━━━━ バラック......


トライチップ 「なんで行く先が毎回バラックなんだ……?」
心々 「ここが一番いろんな魔物に遭遇しやすいからな」
トライチップ 「今回狙うのはオヤジなんだけど……。
 そう考えると、なんでわしは迷宮に居るんだ?」
心々 「今さら遅ぇよ」
トライチップ 「『引き返す』という選択肢は……?」
テール 「何を仰ってるのですか。
 さぁさぁ、入って行きますぞ」
トライチップ 「迷宮でオヤジを探すのって、非効率だよね……?
 町に戻って探した方が、絶対に効率が良いと思うけど……?」
テール 「効率ばかりが全てではございません」
トライチップ 「酒場で言ってたことと真逆じゃない?」


ガチャッ...!        ← 扉を開けた音


??? 「む…?!
 誰か来たぞ!?」
??? 「なに…?!」


テール 「さっそくカモのオヤジ共を見付けましたな。
 オヤジ狩りを始めますぞ」
トライチップ 「マジでやるの?」
テール 「まぁ、ここはこのテールめにお任せを」
   
ガードA 「なんだ、てめぇら?!」
テール 「よぉよぉ、おっさんたち、いいところで会ったな」
ガードB 「誰がおっさんだ……」
テール 「なぁなぁ、金を持ってねぇかなぁ?」
ガードC 「はあ??」
テール 「ちょっとでいいからよぉ~、金を貸してほしんだけどよぉ~」
   
心々 「前回と全く同じだな……」
トライチップ 「要はカツアゲだからな」
   
ガードD 「なんだ、てめぇ?」
ガードE 「ふざけたこと言ってんじゃねぇよ」
テール 「いいから早く財布ごと寄越しなって!」
ガードF 「なんだ? こいつ…?」
ガードG 「頭がおかしいんじゃねぇのか?」
   
心々 「あいつ、一度たりとも相手にされたことねぇよな」
トライチップ 「まるで成長していない……」
   
ガードA 「うぜぇから、どっか行きなっ!!」
テール 「おいおい、そんなこと言っていいのかなぁ~?」
ガードB 「あ?」
テール 「素直に金を出さねぇと、イタイ目を見ることになるぞ」
ガードC 「はぁ…?」
ガードD 「いつまでもふざてると、てめぇの方こそイタイ目を見るぞ!」
テール 「後悔しても、後の祭りだぜ?」
ガードE 「いいから早くどっか行けって!!」
ガードF 「しっ、しっ!」
   
心々 「今回も相手にされなかったな……」
トライチップ 「そして、今回も成果無しで戻って来やがった」
テール 「やれやれ、まったく相手になりませんな」
トライチップ 「基礎からやり直したら?」
テール 「とは言え、ここまでは予想通りです」
トライチップ 「まぁ、ある意味予想通りだけど」
テール 「抵抗は想定内のこと。
 それでは、心々、あいつらを軽く痛めつけてやって下さい」
心々 「しょうがねぇなぁ…」
トライチップ 「たまには拒否したらどう?」
心々 「まぁ、海賊どもなら、頼まれなくてもぶっ倒すけどな」
トライチップ 「それが事態を悪化させてる気がしてきた……」


心々 「やいやい、おめぇらっ!!」
ガードG 「え?」
心々 「素直に応じねぇなら、どうなるか見せてやるぜっ!!」
ガードA 「あ!!
 こいつ、脱走した心々じゃねぇかっ!?」
心々 覚悟しなっ!!
ガードA 「なに…!?」


ガードA 「ぬおっ…?!(ヒョイッ!)
心々 「ちっ…!
 避けやがった…!」
   
ガードB 「こいつ…!?」
ガードC おめぇら、殺っちめええぇっ!!
ガード達 「「おぉっ!!!」」

トライチップ 「ほら見ろ………」


心々 「うおっと?!(ぴょんっ!)
沙賀里 おほほほほほほほほっ!!(ぶん!ぶん!)
ガードD 「へ……?」


ガードD 「ひぇぇっ!!(サッ!)
ガードE 「な…なんだ、こいつ!?」

トライチップ 「そして、沙賀里がそれに拍車をかけるんだよ……」
テール 「また混迷してきましたな」
トライチップ 「元はと言えば、おまえのせいだぞ?」
ネック  ((\(;><)/)) ワタワタワタ……
トライチップ 「おまえは少し落ち着け」



トライチップ 「ってか、敵も味方も外しまくってね…?」
テール 「全部スカッてますな……」
ネック  ((\(>m<;)/)) ワタワタワタ……
トライチップ 「そろそろカティノ(催眠呪文)唱えてくれないかな……?」
ネック  ((\(;>O<)/))カティノ!カティノ!カティノ!!
トライチップ 「乱発するなって……」


トライチップ 「まぁ、相手が全て寝たからいいか」
テール 「それは、逆にまずいのでは?」
トライチップ 「なんで?」
テール 「なぜなら、まだ攻撃してないのは先生だけですので」
トライチップ 「あ………」


羅無市 「寝ている者を…」
トライチップ それはもういいって!!!



─── 2ターン目


トライチップ あのなぁ、先生っ!!
 何度も言うけどさぁ…!!
羅無市 「…………………………………………」
トライチップ  ガミガミ ガミガミ………
   
ガード3人 「「うぅ……、くそ……っ!」」
   
テール 「オヤジが3人ほど起きてきましたぞ」
トライチップ ェェェェッッ!!!
ネック  (/;>Д<)/)))カティノ!カティノ!!カティノ!!!



羅無市 「寝た者を…」
トライチップ なにを聞いてたんだぁっ!!!
テール 「こうなると、むしろ頼れるのは心々ですな」


心々 「ありゃ…?」
トライチップ 誰が頼れるって??!
テール 「すると、最後の砦は沙賀里ですが……」


沙賀里 おほほほほほほほほっ!!(ドガッ!)
ガードB うごぉっ!!
   
テール 「攻撃が当たりましたぞ」
トライチップ 当てただけかいっ!!?



─── 3ターン目


なんと2ターンかけて1人も倒せず......。

これが低レベル命中率ってやつか.........?

トライチップ こいつら、本当に用心棒としてやっていけるのか?!
テール 「ま、敵は全て寝ましたし、これで何とかなるかと……」
トライチップ 「何気に一番活躍してるのはネックだな……」



トライチップ 当てろよっ!!!


マジで攻撃が当たらねぇ......。


心々 「いや、ちょっと待てくれ」
トライチップ なんだっ!?
 言い訳か?!
心々 「うちらってカツアゲをしに来たんだよな?」
テール 「オヤジ狩りです」
トライチップ おまえは黙ってろ
心々 「あいつらが全員寝たんだったら、後は金だけくすねてトンズラすれば良くね?」
トライチップ 「あれ…?」
心々 「無理に殺す必要は無ぇだろ?」
トライチップ 「そ……そう言われると、そうだな………」



残念ですが、それは出来ません

なぜなら「リルガミンの遺産」には「ぬすむ」というコマンドが存在しないので。

オール・オア・ナッシング

全て倒して手にするか、収穫無しで去るかです。


頑張って倒せ。


テール ダメですっ!!
 奴らが訴えたら、我々は終わりですぞ!!!
心々 「海賊が訴え出る訳ねぇだろ。
 むしろ自分らが捕まっちまうのに」
テール 「分かりませんぞ。
 世の中には常識を持たぬバカもおりますので」
トライチップ 「おまえだ」
テール 『目撃者は全て消せ!』
 これは犯罪者の鉄則でございます!!
トライチップ 「犯罪によるだろ」
テール 「と言う訳で、奴らを生かして帰してはなりませぬ」
心々 「だってよ、先生?」
羅無市 「寝ている者に刃を立てるなど、卑劣漢のやること」
トライチップ あのさぁ、先生っ!!!
 毎回言ってるけどさぁ!!!
 生きるか死ぬかの戦闘に卑劣も卑怯もねぇんだよっ!!!
 変な騎士道精神なんか持たなくいいからっ!!!
心々 「騎士道精神じゃなくて、武士道精神だと思うぜ。
 武士道にそういうのがあるのかは知らねぇけど」
トライチップ どっちでもいいよ!!!
 いいか、先生?!
 戦闘ってのは殺るか殺られるかだ!!!
 分かったら、一撃必中でやってくれ!!!
羅無市 「だが………」
心々 「まぁまぁ、先生。
 チップはこれでも一応は依頼者なんだから」
トライチップ 一応って何だよ?!
心々 「ここは一発、きっちり倒してくれよ」
羅無市 「…………………………………………」
トライチップ 「本来ならおまえもだぞ、心々?」


ガードA ぐぅぼわあああぁぁっっ!!!
羅無市 「無名流………疾風の太刀!」
   
テール 「やっと1人」
トライチップ 「やりゃぁできんだから、先生もあれが無けりゃあなぁ……」



─── 4ターン目


ガードB 「な、なんだっ…?!(ガバッ!)
ガードC 「悲鳴が聞こえたぞっ…!?(ガバッ!)
   
テール 「今のでオヤジどもが起きてきましたな」
トライチップ 「やっぱり金だけくすめて逃げるのが正解だった気がしてきた……」
   
ガードD 「あっ!?
 仲間が殺されてるっ!?」
ガードE 「くそっ!!
 絶対に許さねぇっ!!」
   
トライチップ ネック!!!
ネック  \(;>Д<)/)))カティノ!カティノ!カティノ!!カティノ!!
トライチップ 「カティノって何発撃てるの……?」
心々 「連続で叫ぶ分には1回でカウントされるのかもな」


起きてきた奴らは、みんな再びおネンネへ。
やっぱりネック一番優秀だよな。




ガードB うぎゃあああぁぁっ!!
ガードC ぐぼわぉっ!!
羅無市 「無名流…………逆・突風刺し!」
ガードD ぐぎゃあああぁっ!!!
   
テール 「先生が働き始めましたな」
トライチップ 「ってか、"逆"って何……?」
心々 「逆手持ちのことかも……推測だけど」
トライチップ 「なんで逆手持ち?」
心々 「足元に倒れた敵に刀剣を突き刺す時って、
 順手持ちより逆手持ちの方が力を入れやすいからな」
トライチップ 「そうなんだ……」


ってか、やっと攻撃命中し始めた。


───おいおい5ターン目だぜ......


トライチップ 「もう贅沢は言わないから、1ターンで最低1人は消してくれねぇかなぁ……」




トライチップ 「なんかダメそう………」


ガードC 「覚えてろよっ!!」
   
心々 「1人消えたぜ」
トライチップ 逃げただけじゃんっ!!!



───もう6ターン目だよ......


トライチップ 倒せと言ってるんだっ!!!


トライチップ ちゃんと1人は消せよっ!!!


心々 「消えたよ」
トライチップ 人の話し聞いてた?!!
テール 「やはりカティノで足止めをすべきですが…」
ネック  (;◎□+)=3=3 ぜぇ…ぜぇ……
テール 「…ネックが限界っぽいですぞ」
トライチップ 「こんだけ戦闘が長引きゃ、弾切れも起こすだろ……、
 しょうがない、テール、おまえが唱えるんだ」
テール 「承知致しました」


テール 「全員寝かせました」
トライチップ 「やればできるじゃん」
テール 「金がかかっておりますからな。
 やる気が違います!」
トライチップ 「でも攻撃は外しまくるんでしょぉ?」


テール 「ちゃんと当てましたぞ」
トライチップ 「寝てんだから倒せよ……」


ガードF ぐほわあああぁっ!!
羅無市 「無名流・必殺………疾風刺し!」
   
テール 「倒しましたぞ」
トライチップ 「疾風刺しって、馬刺しみたいな名前だな」
テール 「少しは褒めたらどうですか?」



─── 7ターン目とかマジかよ......


ガードG 「くっ……(ふらふら…)
   
トライチップ 「残り1人か……、
 テール、もう1度眠らせろ」


テール 「いかがですか?」
トライチップ 「よろしい。
 さすがにこれで終わるだろ」




テール 「終わりませんでした」
トライチップ 「わし、あっちで昼寝してくる」



─── 8ターン目とかありえねぇ......


ガードG ひぃぎゃあああぁぁっ!!
沙賀里 おほほほほほほっ!!
   
テール 「いきなり沙賀里が終わらせましたぞ」
トライチップ 「人が寝ようとすると、そう来るんかい……」


何気に沙賀里が一番攻撃を当ててた気もする......。


テール 「では、身銭を頂きましょう」
トライチップ 「それが目的なら、やっぱり別に殺す必要はなかったのでは?」
テール 「先ほども言ったではありませんかっ!!
 『目撃者は全て消せ』!!
 悪事を遂行する者の鉄則でございます!!」
トライチップ 「2人ほど逃げたけど……?」


心々 「おーーい!
 あいつらが運んでた宝箱があったぜ!」
   
テール 「おぉ!
 これは思わぬ収穫!!
 やはり『オヤジ狩り』は効率的に稼げますな!!」
トライチップ 「カツアゲの時と変わらなくね……?」


心々 「ふ~~ん………、
 これ、罠は掛かってねぇな」
トライチップ 「ホント?」
心々 「あぁ、本当だぜ」
トライチップ 「違う可能性は…?」
心々 「ま、罠があっても50歩100歩だ」
トライチップ 「あの地獄を見たガス爆弾だったら…?」
心々 「最悪、生きて帰れねぇ人が出る」
トライチップ 「それって天と地の差って言わない?」


いや......これ.....信じていいのか......?


なんかヤバイ気もするなぁ~........。


まぁ、出された物は(ネタ的に)美味しく頂く方針なので、
ここは解除に挑戦してみよう。



心々 「万一に備えて、罠がある前提で開けてみるか……」
   
   
トライチップ 「頑張れー!」
沙賀里 「応援してますわよー!」
   
   
心々 「相変わらず信用無ぇなぁ……(カチャカチャ…)


さて、こういう時に解除に挑戦する罠は、
過去の経験からもう決まっている


ガス爆弾

これが一番被害が酷いので、これを回避できれば、後の罠はなんとかなる


なお、賢明な読者諸氏におかれましては、こういう時は
「開けずに立ち去る」を選ばれますよう、宜しくお願い致します。



心々 「む~~……(カチャカチャ…)
   
   
トライチップ 「……………………………………」
沙賀里 「……………………………………」
   
   
心々 あっ!
   
   
トライチップ  …ビクゥッ
沙賀里 「どうなさいましたぁー?!」



心々 「やっぱ罠は無かったわ!」
トライチップ 「なんだよ、驚かせるなって……」
沙賀里 「さっそく中を確認致しましょう」
心々 「いつの間に側に戻って来たんだよ……(汗)


トライチップ 「なんかオノが入ってたぞ」
テール 「さぁさぁ、オヤジ狩りの成果を見せて下され」



また「いくさオノ」! ! !


これで3本目だよ!!!

メインパーティーの時には1本も出てこなかったくせに、なんだ、これ?!



テール 「では、これは早速売り飛ばし、金に致しましょう!」
トライチップ 「それ、『盗品の転売』と同じじゃない?」
テール 「何を仰ってるのですか?
 これは盗んだのではなく、強奪したのですぞ」
トライチップ 「実質同じだろ……」



帰還します。




 



さて、ここで先生(羅無市(戦士))心々(盗賊)レベルアップ!!!


━━━━ 羅無市(戦士)


おぅ...前衛で大切な生命力が落ちてしまった......。

他はいいけど、これはちょっとイタイな。


━━━━ 心々(盗賊)


こっちも重要な素早さが落ちやがった!!!


このパーティー(いろんな意味で)大丈夫か?!

 




2.薄汚れたオヤジ狩り


━━━━ 迷宮 入り口


テール 「では、悪事が良い感じのスタートを切ったところで、
 どんどんオヤジ狩りをしてまいりましょう!」
トライチップ 「最初は調子いいんだよな、最初は……」


最初が調子いいのは、作者がそこで区切ってるからです。
ま、それはどうでもイイとして、今回もバラックを巡回していきましょう。



ガチャッ...!


敵が出てくるまで、部屋を1つ1つ回って行く。


ガチャッ...!


心々 「お?
 誰かいるぞ」
テール 「オヤジですかな?」


ダスター達 「「ホォォォ……」」
   
心々 「いや、こいつらはダスターだ」
トライチップ 「そうか。
 じゃ、今回はスルーだな」
テール 「何を仰ってるのですか?!
 せっかくの獲物ですぞ!!」
トライチップ 「え……?
 だってオヤジ狩りをしに来たんだろ?
 こいつら違うじゃん」
テール よくご覧になって下さい!!
 こいつら、オヤジのダスターではないですか!!
トライチップ 「どう見たらオヤジに見えるの……?」
テール だって、あんな子供がいますか?!
トライチップ 「あんな大人もいないと思うけど…?」
テール あのダスターたちは、どこをどう見てもオヤジでございます!!
トライチップ 「なんかあのダスターたちに失礼じゃない……?」
   
ダスター達 「「フホオォオォ!!!」」
   
トライチップ 「ほら、多分若いのに中年扱いされて、怒ってるんだよ」
テール オヤジと決まれば、もはやオヤジ狩りの対象でございます!!
トライチップ 「無理やりオヤジにするな……」
テール では、さっそく軽く脅してきますぞ
トライチップ 「マジで……?」
   
テール 「よぉよぉ!
 いいところで会ったなっ!!」
ダスター達 「「ホゥオォオッ!!」」
テール 「有り金全部置いていってくれよっ!!」
ダスター達 「「フォオォオゥ!!」」
テール 「……………………………………(汗)」
   
心々 「会話以前の問題だな……」
トライチップ 「あっさり戻って来やがった」
テール 「ダメですな。
 完全に怒り狂ってて、会話になりませぬ」
トライチップ 「多分だけど、おまえの発言のせいだと思う」
テール 「では、心々たち、よろしくお願いしますぞ」
トライチップ 「相手を怒らせるだけ怒らせて他人に任せるって、相変わらずヒデェ奴……」


戦闘開始っ!!

心々 おりゃああぁぁっ!!


ダスターA  ……サッ……!
心々 「おりょ…?」


ダスターA シュォッ!!
心々 おごぉっ!!

トライチップ 「おいおい……」
沙賀里 「では、ここは巫女である、わららの出番でございますわね」
トライチップ 「頼むよ……」
沙賀里 「リルガミンを代表して命令します。
 今すぐ本来いた地獄か最寄りの天国へ移りなさい」
ダスターB 「ソウイウ……オマエハ……神ナノカ……?」
沙賀里 「いいえ」
ダスターB 「ナラバ……死ネェッ!!



沙賀里 ほんごぉっ!!!

テール 「あの身のこなし……あの反撃の的確さ……、
 あれは幾多の戦いを経験してきたモノの動き……、
 つまり年齢を重ねて豊富な経験を積んだ……いわゆるオヤジで間違いございません!
トライチップ 「そんな分析いらない」
沙賀里 「ふひぃ……」
トライチップ 「おい、沙賀里、今度誰かから『神か?』と聞かれたら、
 必ずイエスと答えるんだぞ……」
ネック  (((;⊃m⊂))) ガクガクガク…
トライチップ 「怖いのは分かるけどさぁ、仕事してくれないかなぁ……?
 先生たちがヤバイんで……」



トライチップ 「寝たのは1匹だけか……」
テール 「相変わらずお化けが相手だと、実力を出し切れませぬなぁ」
トライチップ 「しょうがない、先生、頼むよ」
羅無市  …チャキッ…!


ダスターA フォゴ
羅無市 「む……?!」

トライチップ 「1ダメージ……」
テール 「相変わらず人間以外は苦手でございますなぁ」



─── 2ターン目......


相変わらず1匹も減らせられないって.........

トライチップ 「とりあえず、ダメージを受けた者を治療せんとな……」



僧侶2人ディオス(治癒呪文)を。

トライチップ 「後はいつも通り、ネックがカティノを…」
心々 「いや、こいつらも意外と動きが素早ぇから、前回と同じ作戦でいこう」
トライチップ 「前回…?」
心々 「ネックにはハリト(火球呪文)で攻撃に参加してもらう
 いいな、ネック?」
ネック  (((⊃m⊂;))) ガクガクガク……
心々 「聞いてんのか……?(汗)
ネック  (((⊃⊂;)))「わわわわかわかわかわか……」
心々 「多分、"分かった"だな……」
トライチップ 「大丈夫……?」
心々 「で、代わりにテールがカティノだ」
テール 「承知しました」



心々 「ネック、うちの後ろに隠れな」
ネック  ((((;⊃m⊂) コソコソコソ…


心々 このターンで勝負を決…」
   
ダスターA フシャアアアァァッ!!
   
トライチップ おい!!
 ダスターの方が先に襲って来るぞっ!!
心々 「ちっ…!」


羅無市  ……ばっ……
ダスターA 「フォ…?!」
羅無市 「無名流………必殺!」


ダスターA ギャアアアァァ!!!
羅無市 「風車返し……!」

心々 「やった!!」
トライチップ 「それはいいけど、風車返しって何……?」
心々 「"返し"は反撃って意味っぽいけど、なんで風車なだろな……」
トライチップ 「意外と名前テキトーだったりしない…?」
   
ダスターB ギシュワアアアァァァッ!!
   
心々 「お…?」
トライチップ なんて喋ってる内に、もう1体がこっちに来たああぁぁっ!?
心々 「ちょうどいい……決着を付けようぜ!」
ダスターB シャアアアァァッ!!
心々 おい!
 てめぇの方こそ神なんか?!
ダスターB シャア?!
心々 「違うなら………てめぇの方こそ死になっ!!!


心々は一気に身を屈めた!!!

ネック ……ハリトォーー!!!


ダスターB ?!


心々の背後からネックのハリト敵に襲い掛かるっ!!!


ダスターB フォギャアアアァァッ!!!

トライチップ 「お!
 もう1体も倒したぞっ!!」
心々 目論見通りだぜっ!!
トライチップ 「こいつら相手の戦術が固まってきたな」


やっぱりレベルが低い時って、実は命中率100%の呪文がすごく有効なんだな。
こんなにハリトを頼ったの、今回が初めてかも。



後はダメージを受けた者を治療

そして......、


...最後にテールカティノ
こいつ、マジで役に立たねぇ........。


ま、勝利は勝利です。


心々 「あいつらの居たところに宝箱があったぜ」
テール 「おぉ!!
 ささ、心々、さっそく開けて下され」
心々 「オーケー。
 えぇと……」



こいつ、役に立たねぇなぁっ!!!

罠の判定・解除の成功率が低すぎるだろっ!!!


ネック 「あの……前も言いましたけど……、
 1階にプリーストブラスターは無いそうで……」
心々 「………………………………(汗)
トライチップ 「どうすんだよ?」
心々 「えぇと……」


ま、出された物全て(ネタ的に)美味しく頂く方針なので、
やっぱり解除に挑戦します。

そして前回同様、こういう時に挑戦する罠はたった1つ


ガス爆弾


心々 「ガス爆弾の前提で開けてみるか……」
   
   
トライチップ 「頑張れよー!」
沙賀里 「楽しみに待ってますわー!」
   
   
心々 「完全に信用されてねぇな……。
 まぁ、しょうがねぇけど……(カチャカチャ…)


さぁ、開けるぞ!!


開ける........


開け.........




開けるの......?


あ......いや......動画の方もここで暫く動きが無くなりますが......、

その......すいません、ちょっと心の準備が......。





よし!!

心の準備は整った!!

いけっ!!

心々!!!



Aボタンポチッとな!!

心々 あっ!!
   
トライチップ  …ビクゥ…ッ!
沙賀里 「どうなさいましたぁー?!」





心々~~~~~!!!


心臓に悪いから、マジ勘弁してぇ~~~......


心々 「やっぱ、罠は無かったわ!」
沙賀里 「さっきと同じでしたわね」
トライチップ 「もう、なんなんだよ、おまえ……?」
心々 「いつの間に側に来たんだ……?(汗)
トライチップ 「おまえ、罠が無い時に限って、ちょいちょい重い判定をするよな……」
心々 「メッチャ慎重になってるだけだぜ!!」
トライチップ 「ウソつけ」
沙賀里々 「ともかく、まずは中身を確認致しましょう」


また「オノ」?!


まさか......?!




テール 「今回は一番安い普通の斧でございます」
トライチップ 「なんだ……また『いくさ斧』かと思ったぞ」


どっちにせよ、よく「オノ」を引き当てるパーティーだな......。



町に戻ります。


心々 「じゃ、戻ろうぜ」
トライチップ 「そう言や、先生と心々がレベルアップしたってことは、
 わしもそろそろレベルアップかな?」
テール 「レベル3になれば、レベル2僧侶呪文が使えるようになります」
トライチップ 「そうなんだ。
 レベル2僧侶呪文って、どんなのがあるんだ?」
テール 「相手の動きを封じるマニフォ、
 相手の呪文を封じるモンティノ、
 宝箱の罠を見極めるカルフォ……なでどすな」
トライチップ 「おぉ!!
 なんかどれも有用そうだな!!
 特にカルフォってやつ!!」
心々 「なんでだよ?」
テール 「マニフォが使えれば、後衛3人で相手の動きを封じることも可能になります」
トライチップ 「戦術の幅が広がるな!!
 これでわしも大活躍だぞ!!
 特にカルフォでっ!!」
心々 「うっせぇよ……」


 


━━━━ 冒険者の宿

想定通りここでトライチップ(僧侶)レベルアップ!!


素早さが落ちたのはちょっとイタイが、
ともかくレベル2僧侶呪文習得!!!

さぁ、覚えた呪文は......!?



マツだけ........。

(※) パーティーのACを2下げる呪文。


テール 「ご神官様っ!!
 それって誰でも覚える呪文ですぞ!?
 なぜ、それだけを…?」
トライチップ 「いやぁ~~……、
 訓練所時代からいろいろサボッてたからかなぁ~……」
心々 「また、しばらくは見てるだけだな、こりゃ……」



トライチップはトライチップで使えない奴だ......。


なお、同じ僧侶沙賀里1度死んでいる為か、
同時にレベルアップはしませんでした。

 



3.小汚いオヤジ狩り


━━━━ 迷宮 入り口


テール 「では、この調子でオヤジ狩りを続けていきましょう!!」
トライチップ 「いきなり2戦目にして、オヤジ以外を狩っていた気もするけど……?」



━━━━ バラック......


心々 「じゃ、また1部屋ずつチェックしていくぜ」


ガチャッ...!


??? 「「シャアアアァァッ!!!」」
   
トライチップ 「な、なんだ…?!」


心々 「例のナメクジどもだ」
トライチップ 「なんだ。
 じゃ、無視して次へ行こう」
テール 「なぜですか?!
 せっかくの獲物ですぞっ!!」
トライチップ 待て!待て!待て!
 おまえ、まさかアレがオヤジだと言い出す気か?!
テール あれがオヤジ以外の何だと言うんですか!?
トライチップ 人間ですらないけど?!
テール あの薄汚れた体、間違いなく中年ですぞ!!
トライチップ 「おまえ、いちいち魔物に失礼じゃない……?」
テール 「あれは間違いなく、オスの中年のナメクジでございます!!」
トライチップ 「ナメクジに性別なんてあるの……?」
心々 「ナメクジは雌雄同体だ」
トライチップ 「何それ……?」
沙賀里 「ふたなりのことですわ!!」
心々 「こういう時だけ嬉々として発言すんなって……」
トライチップ 「ふたなりって何……?」
沙賀里 「え…?!
 ご存知ないのですか!
 では今度、ふたなり本をお見せして、しっかりと講釈して差し上げますわ!!」
トライチップ 「なんかイヤな予感がするから、いいです」
心々 「要は1匹でオスとメスの生殖器を持ってるってことだ」
トライチップ 「そうなんだ」
テール 「では、オヤジだと分かったところで……」
トライチップ 待て!待て!!
テール 「はい?」
トライチップ 今の会話聞いてた?!
 雌雄同体ってことは、とりあえず男ではないよな!?
テール 「オスの要素があるから、オヤジでも間違いではございません」
トライチップ 「何でもオヤジにしようとしてるだろ……?」
テール 「ともかく、さっそく脅して、金品を巻き上げましょう!」
トライチップ 「ナメクジをどうやって脅すんだよ……?」
テール 「普通に話しかけますが?」
トライチップ 「ナメクジに言葉が通じるの……?」
テール 「例え相手が誰であろうと、誠心誠意を持って会話をすれば、話しは通じるものですぞ」
トライチップ 「それ、人間相手のことじゃなくて……?」
テール 「では、ご神官様はそこで見てて下さい。
 お手本をご覧に入れて参ります」
トライチップ 「ナメクジをカツアゲするの……?
 誠心誠意を持って……?」
   
テール 「これは、これは!
 ご機嫌麗しゅうございます!」
スラグA 「シィィィ!?」
テール 「もし宜しければ、お持ちの金品を全てこちらにお渡し頂けないでしょうか?」
スラグB 「シュゥゥゥ…??」
   
トライチップ 「言葉は丁寧だけど、言ってることはエグイな……」
心々 「ナメクジがどこに金品を『持って』るんだよ……」
   
スラグA キシャアアアァァッ!!
テール 「あ、いや、お手持ちのお財布をこちらにお渡しして頂ければ良いだけで……」
スラグB フシャアアアァァッ!!
テール えぇ~と………(汗)
スラグ達 「「ギシュワアアアァァッ!!!」」
   
テール 「ダメですな、どちらもてんで会話になりませぬ」
トライチップ 「誠心誠意を持って話せば、通じ合うんじゃなかったのか?」
テール 「まぁ、世の中には話しの通じないキチガイってのもおりまして……」
トライチップ 「自分のこと?」
テール 「では、心々たち、頼みますぞ」
心々 「ぶっ倒せばいいか?」
テール 「いえ、軽く脅す程度で良いかと。
 そうすれば、ビビッて金を差し出すかも知れませんので」
心々 「絶対無ぇと思うぞ」
テール 「やってみなければ分かりませんぞ?」
トライチップ 「やらなくても分かれ」



とりあえず脅しましょう戦いましょう。


後衛のテール(司教)とネック(魔法使い)カティノを唱え、
前衛全員でぶっ叩くという、いつもの戦術。

では、いってみましょう。

沙賀里 さっさとお金をお出しなさいませ~~!!
トライチップ 「丁寧語ばかりのカツアゲ集団って初めて見た……」
沙賀里 でないと…」


スラグA フギャワァァッ!!
沙賀里 イタイ目を見ますわよぉ~~!!
スラグA 「フシィィィ……!!
 キィア!!!


沙賀里 いだゅあぁいぃっ!!!
ネック  \(;><)/ ひぃいいぃ…っ!!
   
スラグB ギシュワアアアァッ!!
   
ネック  ((\(>Д<;)/)) ヒャァヒャァヒャァーー…!!
トライチップ 「もう会話どころじゃなくね……?」
テール 「交渉決裂ですな」
トライチップ 「他人事みたいに喋ってないで、早くカティノ唱えろって……」


テール 「ありゃ……?」
トライチップ 役立たずっ!!!
心々 ネック!!
 おめぇが頼りだっ!!


ネック  カティノ!カティノ!!((\(>o<;\)

心々 方向が逆だーーーっ!!!
トライチップ 「もう、何がしたいんだ、このパーティー……」
心々 しょうがねぇ!!
 実力行使だっ!!


スラグA ギィシャアアアァッ!!!
心々 「ざまぁみろっ!!」
   
テール 「おぉ!!
 1匹倒しましたぞ!!」
トライチップ 「もう、これってオヤジ狩りじゃなくて、
 ただの害虫駆除だよね……?」



─── 2ターン目


心々 この調子で、もう1匹片付けるぞっ!!


スラグB ギィシャアァ!!
羅無市 「む…!?」


トップバッターで動いてくれたが、先生をもってしても一撃で倒せず!
ま、こいつはH.P.が高いので、仕方がない。

スラグB シャアアアァッ!!
   
トライチップ 「おいおい、相手の怒りを買っただけだぞ……」
心々 ネック!!
 あいつを眠らせろ!!
ネック  えぇと… > \(>o<;)/

心々&ネック
          クルッ!
 逆だよ! (;`゚O゚)//(;/>o<)/ フエ~!


ネック カティノ!カティノ!カティノ!!


心々 「よし!」
トライチップ 「世話が焼けるな……」
心々 「こうなりゃ、楽勝だぜっ!!」


スラグB グヒィヤアアアァァ!!
心々 「ざまぁ見なっ!!」


勝利!!!

今回は攻撃がよく当たって、良かったよ。


テール 「まったく……、
 大人しく金を差し出していれば、命まで無くさなくて済んだものを」
トライチップ 「まったく……、
 役に立たない奴ほど口だけ達者だな……」


心々 「今ので沙賀里とネックがレベルアップできるだろうから、
 今回はこれで戻ろう」
トライチップ 「一応は波に乗ってきてるのかな…?」










ってな訳で、ここで沙賀里(僧侶)ネック(魔法使い)レベルアップ!!


━━━━ 沙賀里(僧侶)


おぉ!

なかなか良いレベルアップではないでしょうか!?

では、習得した呪文は...?


マニフォモンティノを習得!!

心々 「講義中サボッてばかりだった誰かさんと違い、優秀なレベルアップだな!」
トライチップ 「うっさい」



━━━━ ネック(魔法使い)


全能力アップ!!!

徐々にだがH.P.も上がってきており、
このフロア最大の懸念である「爆弾」にも耐えられるようになってきたぞ!!

このメンバーの中では、やはりネックが一番優秀だな。


レベル2魔法使い呪文2つあり、2つともちゃんと習得

まぁ、どちらもあまり使わない呪文だけど。

暇そうなら、たまにはディルト(敵1グループのACを上げる)でも使ってみるかな?
このパーティーって攻撃が全然当たらないから......。





4.若者狩り




━━━━ 迷宮 入り口......


テール 「オヤジ狩りは実に好調ですな!」
トライチップ 「さっきからオヤジ以外ばかり狩ってね……?
 想像してたオヤジ狩りと全然違うんだけど……」
心々 「ま、出発するぜ」


今回もバラックに入っていきますが......、


...通路に出る前に......。

ガチャッ...!


心々 「待ちな!」
トライチップ 「どうした?」


うわぁ......。

戦っても嬉しくない敵が出て来たぁぁ......。

心々 「また、仰山いるなぁ……」
トライチップ 「もしかして、またオヤジが大量に居るとか言い出す……?」
テール 「あれのどこがオヤジなのですか?」
トライチップ 「おまえの目って、どうなってるの……?」
テール 「あれはまだ幼年の昆布たちでございます」
トライチップ 「しかも幼児なんだ……」
テール 「あんな幼子を襲うなんて、鬼畜生のやる所業ですぞ。
 酒場でも言いました通り、オヤジ狩りは紳士のやる悪事です」
トライチップ 「紳士はそもそも悪事をしないと思うけど……?」
テール 「と言う訳で、今回はスルー致しましょう」
心々 「ま、今のうちらじゃ苦戦するだろうし、それに見合うリターンも無ぇから、
 ここは一旦隣の部屋へ戻るぜ」
トライチップ 「ま、いいけど……」


「逃げる」をポチッとな。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


逃亡に成功した途端......



トライチップ なんで付いて来んだよっ!!!
テール 「この昆布たちは幼いので、きっと初めて見たモノを親と思い込んで付いて来たのでしょう」
トライチップ ヒヨコじゃねぇんだぞっ!!!
 昆布のどこに目が付いてんだよっ!!!
テール 「しかし、この様に……」
トライチップ ただ獲物を追いかけて来たってだけだろっ!!!



なんか逃げた先で、まったく同じ数の敵が出て来た......。


 


再度「にげる」をポチッとな!


先ほどの部屋に再び戻る。



今度は海賊たちエンカウント

海賊A 「む…?」
海賊B 「なんだ、てめぇら…?」
   
心々 「ん…!?」
トライチップ 「海賊だな」
テール 「獲物のオヤジですぞ」
トライチップ 「え……?
 暗くて海賊っぽいことしか分からないんだが……」
テール 「オヤジ狩りの時間でございます」
トライチップ 「本当にオヤジなの……?
 若い人だったりしない……?」
テール 「なぁ~に、海賊と言えばオヤジと相場が決まっております」
トライチップ 「そうかな…?」
テール 「どちらにせよ、海賊は悪賊ですからな。
 どんな悪どいことをしてくるか分かりませぬ」
トライチップ 「そうだけど……」
テール 「負けぬようにしないと」
トライチップ 「勝てそう……?」
   
海賊C やいやい、てめぇら!!
 痛い目に遭いたくなかったら、金目の物を置いていきなっ!!
テール 何を言ってやがるっ!!
 てめぇらの方こそ、全財産を置いていきなっ!!
   
トライチップ 「悪どさで勝とうとしてる……?」
   
海賊D いいから言うこと聞きなっ!!
 怪我をしたくねぇだろ?!
テール そっちこそ、言うことを聞きなっ!!
 死にたくねぇだろ!?
   
トライチップ 「どっちが悪賊か分からんな……」
   
海賊E なんだ、てめぇ?!
 いいから、さっさと金を出せって言ってんだよっ!!
テール そっちこそ、さっさと金とアイテムと貴重品と有価証券と
 不動産とヘソクリを出せって言ってんだよ!!
   
トライチップ 「不動産はどうやって……?」
   
海賊F こいつ、ふざけやがって!!
 もう我慢ならねぇ!!
 おい! 野郎どもっ!!
 こいつら全員、ぶっ殺せっ!!
テール もう我慢ならねぇ!!
 おい! 心々たちっ!!
 こいつら全員、ぶっロストしろっ!!
   
トライチップ 「ぶっロスト……??」


戦闘開始っ!!

沙賀里 おほほほほほほっ!(ブン!ブン!)


海賊A うおっ?!(ササッ!)
沙賀里 おほほほほほほっ!(すかっ!)
海賊A 「あぶねぇなぁ!!」
   
海賊B 野郎ども、ひるむなっ!!
 タコ殴りにしろっ!!
   
テール 「タコ焼きにしろ……?」
トライチップ 「急にどうした……?」


沙賀里 おほほほほほほっ!(ひょいっ!)
海賊B 「あ……あれ……?」
   
海賊C 「なぁ……あいつ、ちょっとヤバくねぇか……?」
海賊D 「あぁ、頭がイカれてるよな……」
   
テール 「イカが何ですって……?」
トライチップ 「いちいち海産物に反応しないでくれる……?」
   
羅無市  …さっ…!
   
海賊A 「ん…?」


海賊A ふぎゃあああぁぁぁっ!!
羅無市 「無名流・必殺………風鈴の太刀!」
   
海賊たち 「「…!?」」
   
トライチップ 「"風鈴の太刀"って何……?」
テール 「そう言えばレベル3になって、先生の必殺技の名前が少し変わりましたな」
トライチップ 「さっきは『風車返し』だったし、とりあえず"風"が付くのは変わってないっぽいが……」
テール 「どうやら名前に"風"の字が付く風以外のモノ……っぽいですな」
トライチップ 「それで、"風鈴の太刀"とは……?」
テール 「清風が吹くと美しい音色が響く様に、疾風の如き攻撃で相手の絶叫が響くからでは?」
トライチップ 「断末魔が鳴り響く風鈴なんてヤダ……」
   
海賊E 「お、おい…!
 なんかやたら強そうな奴がいるぞっ!!」
海賊F 「頭のおかしい奴もいるし、
 こりゃ逃げた方がいいかも知れねぇ!!」



トライチップ 「逃げ出したな」
テール 「ネック!!
 やつらをカティノで足止めするのです!!」
トライチップ 「別に逃しても良いのでは……?」
テール なにを仰るのですか?!
 『目撃者は全て消せ!』
 これは犯罪者の鉄則でございます!!
トライチップ 「もう手遅れじゃね……?」



後は敵を眠らせて、1ターン目は終了。


─── 2ターン目

敵が眠ったので、心々は近付いて敵の正体を確認すると......、


心々 「こいつ、レイダーだな……」
海賊C 「うぅ…!」
海賊D 「むぅ…!」
心々 「おっと、もう気付きやがった」


...すぐに仲間のところに戻った。

心々 「後ろの奴らまでは確認できなかったが、
 まぁ、3人ともガリアンレイダーだろ」
トライチップ 「そのレイダーってのは、オヤジ達なの?」
心々 「レイダーは海賊団で一番の下っ端だ。
 だから若い奴が多いぜ」
トライチップ 「なぁ、テールや、オヤジじゃないんだって」
テール 「先ほども言いましたが、
 『目撃者は全て消せ』は犯罪者の鉄則。
 こうなった以上、奴らには消えて頂くのです」
トライチップ 「完全にただの災難だ……」
テール 「運命のいたずらでございます」
トライチップ 「おまえの誤解の気もするけど……?」
テール 「では、心々たち、片付けて下さい。
 下っ端どもなら、簡単に倒せるかと」
心々 「あぁ、あっさりと片付けてやるぜ!」


心々 先生、沙賀里、いくぜっ!!
さがり おまかせあれぇ~~!


沙賀里 おほほほほほほっ!(ドガっ!)
海賊C うがあああぁっ!!!
   
羅無市 (さっ!)無名流………必殺っ!」


海賊B ぐぃぎゃあああぁっ!!!
羅無市 「逆・風月刺し………っ!」
   
トライチップ 「"風月"って何……?」
テール 「"風月"とは美しい自然の風景を言います」
トライチップ 「聞き方が悪かった。
 "風月刺し"って何?」
テール 「きっと自然の美しさがその人の胸に刺さったのでしょう」
トライチップ 「物理的に……?」
   
海賊D 「あいつ…っ!」


羅無市 「くっ……!」
   
トライチップ 「先生がやり返されてるぞ」
テール 「剣を持ってるのに、引っ掻いてきましたね……」
トライチップ 「もしかして先生って、剣以外は苦手かな……?」
心々 「今度はこっちがやり返してやるぜっ!!」


海賊D 「うわっ!?(ヒョイッ!)
心々 「おりょ……?」
   
トライチップ 「あっさり片付けてやると言ってた本人がそれかよ……」



─── 3ターン目


海賊D 「このままでは絶対に許さんからなっ!!
 覚えてろよっ!!」


心々 「ありゃ……?」
トライチップ 「思いっきり逃しやがった……」



締まらない終わり方だったが、とりあえず勝利である。


心々 「お!
 あいつら宝箱を運んでたぜ」
テール 「オヤジ狩りの成果でございますぞ。
 さ、さ、心々、さっそく調べて下され」
心々 「オッケー」
トライチップ 「それより目撃者をメッチャ逃してたけど、そっちはいいの……?」


心々 「えぇと……(カチャカチャ…)


心々 ウチッ!!
トライチップ  …ビクゥ


心々 オウッ! オウッ!!
トライチップ 「おまえ、罠の調べ方、下手クソ過ぎるだろ……」
沙賀里 「でも、そのお陰で箱の方は開きましたわね」
テール 「中には何が入っておりますかな?」
トライチップ 「えぇと……」


また「オノ」?!

心々 オーーノォーーっ!!
トライチップ 「なんだよ、その痛がり方……」
テール 「それで中には何が?」
トライチップ 「『オノ』」
沙賀里 「またですか?
 最近の宝箱は斧三昧ですわね」
テール 「タカラと言えばオノざんまい!!」
トライチップ 「その両手を広げたポーズは何……?」
心々 「アウチチチチッ…!!」
トライチップ 「その痛がり方だと、毒より針の方がダメージ大きい感じだぞ……」
沙賀里 「この様子では、早く町に戻って治療した方が良さそうですわ」
トライチップ 「珍しく普通の反応だな……。
 まぁ、いいや、とりあえず町に戻ろう」


とりあえず、アイテムの鑑定は後回しにして、町へ戻ることに。


H.P.も大分アップしてるので、回復をせずとも帰還が可能。

以前と比べると、ちゃんと成長していることを感じますね。
こんなことで感じたくないけど......。


無事に帰還

トライチップ 「ところで、さっき手に入れた『オノ』は何だったんだ?」
テール 「えぇと……」



テール 「普通の『オノ』です」
トライチップ 「また『いくさオノ』かと思ったけど、そう次々は出ないか」
テール 「しかしオノざんまいなら、新品でキレ味抜群のオノをリーズナブルな価格でご提供!!」
トライチップ 「だから、その両手を広げたポーズは何…?
 そんなことより、とりあえず売って来てよ」


テール 「実にリーズナブルな価格でした」
トライチップ 「ダメじゃん!!」

 


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━━━━ 海賊の砦
     ハイコルセアの部屋......

キャプテンA 「なにっ!?
 また仲間が殺られただとっ!?」
レイダーD 「はい。
 俺たちはなんとか逃げてきましたが、他の仲間は全員殺されて……」
キャプテンA 「くそっ!!」
レイダーE 「しかも襲って来た奴らの中に、なんと心々が居まして……」
キャプテンA 「またかっ!!
 その前に逃げてきた奴らも、心々のいるパーティーに襲われていたじゃないかっ!!
 心々の奴っ!!!
 脱走しただけで飽き足らず、俺たちに刃向かってくるとはっ!!」
レイダーF 「どうしますか?
 このままじゃ、俺らの面子が丸潰れですぜ」
キャプテンA 「分かってる!!!
 ボスの指示を仰ごう!!」


ガリアンキャプテンは、この海賊団の今のボスである
4代目ハイコルセア・パープルの方を向いた。

キャプテンA 「パープル、お聞きの通りです!
 このまま心々をのさばらせておくことは出来ません!!
 殺っちまいましょう、パープル!!」
パープル 「パァーーーーーー!!」
キャプテンA 「他にご指示は?」
パープル 「プーーーーーーー!!」
キャプテンA 「分かりました!」
パープル 「ルーー!」
   
レイダーD 「今ので分かったの……?」
レイダーE 「マジで……?」
   
キャプテンA 「おい、おまえら!
 ボスからの指示だ!!」
レイダーF 「何を喋ってるか分かったんですか……?」
キャプテンA 「あぁ、長い付き合いだからな」
レイダーD 「そういう問題……?」
キャプテンA 「心々のやつは、まだレベルは低いはずだ。
 だから凄腕のガードを集めて、そこにおびき出すんだ」
レイダーE 「でも、しばらく前に、ガードたちも殺されたのでは…?」
キャプテンA 「分かっている。
 だから今回は奴らの倍以上の人数を送り込む。
 多少は被害が出るかも知れんが、低レベルのパーティーなら、
 長期戦を戦える体力も呪文も無いはずだっ!!
 奴らの呪文が尽きたら、倍以上の人数でそいつらを袋叩きにする!!
 戦いは『数』だっ!!」
レイダーF 「でも、どうやっておびき出します?」
キャプテンA 「そこは俺に考えがある。
 おまえらは仲間を集めておくんだ」
レイダーD 「分かりました。
 では、さっそく」

 



5.逆・オヤジ狩り




━━━━ バラック......


テール 「オヤジ狩りは実に順調でございますな。
 この調子でガンガン稼いでいきましょう」
トライチップ 「ぶっちゃけ、毎回小銭しか稼いでない気がする…」


今回もバラックで稼いでいきます。
ただ、今回も......、


ガチャッ...!



...通路の手前で敵と遭遇

心々 「おっと、また何かいるぜ」
トライチップ 「なに…?」


トライチップ 「なんか、おぼろげでよく見えんな……」
テール 「獲物のオヤジでございますな」
トライチップ 「おぼろな姿で分からないのに、なぜオヤジと言えるのか、問いたい、問い詰めたい、小一時間問い詰めたい」
テール 「あの背の高さ、あの猫背、あのくたびれた姿……間違いなくオヤジでございます」
トライチップ 「おまえ、いちいち魔物に失礼だろ」
心々 「後ろにダスターがいるから、前にいるのもダスターだろ」
トライチップ 「後ろの方がハッキリ見えるって、おかしくない……?」
心々 「迷宮じゃぁ、往々にしてあることさ」
トライチップ 「もう少し納得感ある説明できない……?」
ネック  ((\(゚M゚;)/)) ワタワタワタ…
テール 「オヤジと決まれば…」
トライチップ 「ストップ!
 ダスター・イコール・オヤジって、誰が決めた?」
テール 「過去の経験からです」
トライチップ 「前回も無理やりオヤジにしていただけだろ!」
テール 「まぁまぁ、ご神官様はそこで見てて下され」
トライチップ 「もう、相手が誰でも良いだろ、これ……」
ネック  ((\(;゚w゚)/)) ワタワタワタ…
   
テール 「よぉよぉ、おっさんたち!!
 いい所で会ったな!!
 ちょっと金を貸してくれねぇかな?!」
おぼろな姿A 「イイ……トコロ……デ……アッタ………」
おぼろな姿B 「金ヲ……貸スンダ………」
テール 「え?
 なんだって…?」
おぼろな姿A 「金ヲ……貸セト……言ッタノダ……」
おぼろな姿B 「返スツモリハ……無イガナ………」
   
トライチップ 「なんか前回と同じ展開じゃない……?」
心々 「イヤな予感がするな……」
ネック  ((\(>m<;)/)) ワタワタワタワタ…
   
テール 「おいおい、何をふざけたことぬかしてんでぇ!
 イタイ目に遭わせたろか?!」
おぼろな姿A 「オマエノ方コソ……金ヲ出サナイ……ナラ……」
おぼろな姿B 「痛イ目ニ……合ワセテ……ヤル……!!」
テール 「へ?」
おぼろな姿A 仲間タチヨ……!!
おぼろな姿B 殺ッテシマエ……!!
テール 「は…?!」


羅無市 「ぐほぉ…っ!」
テール うわあああぁぁっ!?


ちょっと待て!!
12ダメージだと?!

あと1ダメージで死ぬじゃねぇかっ!?

1階でこのダメージはおかしいだろっ!!


沙賀里 ぅきゃんっ!!
テール ひいいいぃぃ!?
   
心々 「しまった…!!
 いきなり攻撃を許しちまった!!」
トライチップ テールっ!!
 ネックっ!!
 カティノであいつらの動きを封じるんだっ!!!
ネック  (;/+Д◎)/)))カティノ!カティノ!!カティノ!!!


なんとかネックの方のカティノは間に合ったが......

心々 「前の2匹は寝かせたっ!!」
トライチップ テールはどうしたっ?!
テール ひぃええっ!!(バタバタバタ…)
トライチップ ビビッて逃げるなあああぁぁっ!!!


...後ろの6匹へのテールカティノ全然唱えられず!!


心々 「くそっ…!(ささっ!)


その為、6匹ものダスターの攻撃がつづくっ!!!


そして、ついに......!



羅無市 ぐぅおおおぉっ!!!


先生があああああぁぁぁぁっ!!!


テールのカティノが完全に後手に回りやがったあああぁぁ!!!


心々 テールは何をやってんだっ?!
   
テール 「ひぃ……(ブルブル…)
   
トライチップ あいつ、後ろに逃げて震えてるだけだっ!!
心々 役に立たねぇなぁっ!!!
トライチップ おい!!
 心々っ!!
 数的にも力量的にも不利な状況だぞ?!
心々 「分かってるよ………」
トライチップ 大丈夫なのか?!
心々 「最善は………尽くすさ………」
トライチップ おいおいおいっ!!
 な……なんか返事に力が無いぞっ!!
心々 「……………………………………(汗)
沙賀里 「こうなったら、仕方ありませんわ」
心々 「え……?」
沙賀里 我が秘術を使う時が来たのですね!!
トライチップ
& 心々


沙賀里は1人だけ前に進み出る......。

   
沙賀里 「…………………………………………」
   
ダスター達 「「……………………………………」」
   
心々 おい! 沙賀里!!
 あぶねぇぞっ!!
トライチップ 「な、何をする気だ……?!」



 

トライチップ
& 心々




心々 「マジ……??」
トライチップ 「ろ……6匹まとめて……全部消しやがった………」
心々 「もしかして……ダスターってピュアだったのか……?」
トライチップ 「罪な女だ………」
   
沙賀里 わらわの魅力にかかれば、
 オヤジなんてイチコロですわ!!!
   
トライチップ 「そういや……わしらってオヤジ狩りしに来てたんだっけ……(汗)



なんと......後ろの6匹を一発で消しやがった......。

低レベルでこの成果は驚きだが、おかげで戦況が一気に好転である!!


沙賀里......侮りがたし........!!


トライチップ 「一気に2匹に減ったな……」
心々 「勝機が見えてきたぜっ!!」


おぼろな姿A ギィワアアアァッ!!
心々 あと1匹っ!!!



─── 2ターン目


ダスターB  ……ガバッ……!!
   
トライチップ 「さっきの仲間の絶叫で、あいつが目を覚ましたぞ!!」
   
ダスターB  (゚Д゚ ≡;゚Д゚) キョロキョロ…
   
心々 「このターンで確実に片付けてやるぜ!!
 ネック、いつものいくぞっ!!」
ネック 「ははははいいいい……!!」


心々ダスターの目の前に立った!!

ダスターB  ………!!
   
心々 「どうした?
 来いよ…!」
   
ダスターB キシャアアアァッ!!!


ダスターは目の前に立つ心々に向かって突進してきたっ!!

心々 ネックっ!!
 今だっ!!


心々は一瞬にして身を屈める!!


その背後からネックハリトが飛ぶっ!!

ネック ハリトーーーッ!!!
   
ダスターB 「…!?


ダスターハリトの火球を避け切れず、一気に炎上したっ!!!

ダスターB フギュアアアアァァァァ
   
心々 「やったぜっ!!」


勝利!!!

ってか、ターン開始と同時にいきなりハリトとは、
さすがネックだっ!!
こいつ、マジで優秀だぜっ!!

そしてハリトがこんなに使い勝手の良い呪文だったとはっ!!

トライチップ 「一時はどうなるかと思ったが……なんとか勝てたか」
心々 「今回の立役者は沙賀里だな」
沙賀里 「わらわにかかれば、オヤジなどお手のモノですわぁ~!!」
トライチップ 「そういや、テールは……?」


テールは壁際で、まだ震えていた......。

トライチップ ~~~……!!
テール 「…え?」
トライチップ きさまぁ……そこで何をしている……?!
テール 「あ……いや……(汗)
トライチップ きさまが呪文を唱えなかったせいで、
 何が起きたと思ってるんだっ!!
テール その……あの……(汗)
心々 おい、チップ!!
 それより早く先生を寺院に運ばねぇと!!」
トライチップ 「ちっ…!
 仕置きは町に帰ってからだっ!!
テール 「ふひぃ……」


宝箱は出なかったので、このままへトンボ帰りです!!




一気に帰還!!

 



━━━━ カント寺院


蘇生費用は...?


750G.P.

テール 「また値上げですぞ」
心々 「レベル3に上がったばかりなのが響いてるな……」
ネック 「払えますかね……?」
トライチップ 「い……一旦、酒場に行こう………」


前回、沙賀里の蘇生ほぼ一文無しになったけど......、

......これ......払えるのか......?



━━━ ギルガメッシュの酒場


トライチップ 「とりあえず、みんなの所持金を集めよう」


その結果......


...785G.P.

毎回ギリギリ払えるラインを進んでいる......。

トライチップ 「なんとか足りるな……」
心々 「じゃ、蘇生を依頼しに行こうぜ」



━━━━ カント寺院


では、蘇生します。









先生ええぇぇぇっ!!!

マジかああぁぁ!!!


先のレベルアップで、生命力が落ちたのが
まずかったのかぁあっ?!!





1,500G.P..........(汗)


司祭A 「カドルトでの蘇生には1,500G.P.のご寄付をお願いします」
トライチップ 沙賀里の時から500G.P.もアップしてんじゃねぇえかあぁっ!!!
心々 「おいおい……(汗)
トライチップ おまえら、金をぼるために、わざと失敗したなあああぁぁぁっ!!!
司祭B 「いやいやいや、それはあり得ません!
 死者の蘇生は、例えそれが誰であろうと、常に全員平等に全力を尽くしております!」
トライチップ 先生が灰になったのは、完全にてめぇらの落ち度だろうがあああぁっ!!!
 損害賠償を請求するぅ!!!
司祭C 「いえ、死者の蘇生には失敗のリスクがあると最初に説明しております。
 合意の上での蘇生ですから、賠償請求は成り立ちません」
トライチップ あり得ねえええぇぇぇっ!!!
心々 「まいったな………」





いや............マジで困ったぞ...............。

 



━━━━ ギルガメッシュの酒場......


トライチップ 「全財産が………たった35G.P.…………」
心々 「足りねぇとかそういう次元の問題じゃねぇよ……」
テール 「これは困りましたなぁ……。
 貴重な前衛の…」
トライチップ ぁあ?!
テール 「え…?」
トライチップ 何を呑気に口を開いているぅ?!
テール 「へ……?」
トライチップ おまえ、オヤジ狩りを始める前に、なんて言った?!
テール はい……?
トライチップ 『必ずや大金を手にすることをお約束致します』と言ったよなぁあ?!
テール 「いや……その……オヤジ狩り自体は金を稼いでいて………」
トライチップ だが、この有様はなんだっ!!!
 無一文同然じゃあぁないかああぁっ!!!
テール そそそそれはカントの坊主たちが、それを台無しにしただけであって……(汗)
トライチップ 黙れええぇぇぇっ!!!
テール 「ひぃ…!」
トライチップ 毎回毎回くだらない悪事を思いつきやがってっ!!!
テール 「いえいえいえ……そんな事は………(汗)
トライチップ 今日と言う今日こそは、きっちりと落とし前を付けさせてやるっ!!!
テール
トライチップ 打ち首じゃっ!!!
 打ち首じゃあああぁぁっっ!!!
テール ……そんな……、
 お…お許しおおおおぉぉ!!(だだだだ…)
トライチップ 打ち首にしてやるううう!!(だだだだ…)
テール お許し下されぇぇぇぇぇ!!
トライチップ 待てえええぇぇ!!
テール お許しぉぉぉぉ!!
トライチップ 打ち首じゃああぁぁっ!!
テール 「お許しをぉぉぉ……」
トライチップ 「待てええぇぇ……」
……… …………
……
   
   
ネック 「………………………………(汗)
心々 「打ち首にしたところで、1G.P.にもならねぇだろ……」
沙賀里 「それより、これからどうなさいますの?」
心々 「う~~ん………」

 




まいったなぁ......。

 



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名前 LV H.P. コメント
心々 3 12 11 9 6 11 11 12 0 2 攻撃が当たらない。盗賊に前衛は厳しいか?でも後衛にいられてもなぁ…。
沙賀里 3 16 10 10 12 10 10 11 0 2 まさかの6匹ディスペルの時はちょっとテンション上がった!
羅無市 3 13 14 9 7 10 12 10 0 1 先生ぇ...。
ネック 3 7 8 15 11 10 14 8 0 1 ハリトの使い勝手が良すぎる。もしかして魔法使い2人の方が良かったか?
トライチップ 3 19 7 9 13 12 10 15 0 0 毎回テールを役立たずと𠮟ってるが、実はおまえもあまり役立ってないぞ。
テール 2 8 6 12 13 10 11 8 0 0 今回アイテムがオノ系しか出なかった。オノばかり引き当てるよなぁ…。

アイテム入手:10/109


【更新履歴】
2025年 9月 6日:次ページへのリンクを設定しました。
2025年 7月19日:本公開しました。
2025年 7月12日:第3節まで公開。
2025年 7月 5日:第1節まで公開。