10.魔物の餌やり場…その名は処刑室
【登場人物】 | |
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サーロイン | ロイヤルレンジャーズのリーダー。サーは敬称。 |
三洲次 | 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。 |
桃 | 接近戦最強のくノ一。でも細かい事は大嫌い。 |
ロース | こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。 |
ランプ | 財宝一筋なエルフの司教。パーティーの知恵袋。 |
ブリスケット | 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。 |
読了時間 (目安):約10分(動画無)、約13分(動画込)
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前回の冒険を終えて、忍者の桃もやっとレベルアップに必要な経験値を獲得!!

うん、まぁ......桃にしてはすげぇ普通な内容だ。
しかもH.P.は1しか上がってないし........、
肝心の「素早さ」はアップしてねぇし..........。
シナリオ1の頃は成長のスタートダッシュに驚かされていただけに、
普通過ぎてコメントに困る内容だ。
まぁ、仕方ない........。
【目次】
1巡目:魔物の餌やり場
━━━━ 地下迷宮 入り口.....

今回も迷宮入り口の真正面にある扉に入り、その先を探索しようと思います。


前回、左側(南側)の扉の中の調査が三洲次の死亡で途中になったので、
再度挑戦します。

サーロイン | 「今回こそ、この部屋の奥へ進むぞ」 |
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三洲次 | 「いいですけど……ちょっとトラウマ………」 |
ブリスケット | 「ま、慎重にいきやしょうや」 |
三洲次 | 「やれやれ………」 |
ギィィィィ......ッ ← 扉を開けた音
三洲次が扉をゆっくり開けると、6人は慎重に部屋の中へと足を踏み入れる........
サーロイン | 「どうだ? 何かいるか?」 |
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三洲次 | 「えぇと………、 とりあえず例のドロドロした奴は居なさそうですね」 |
ロース | 「アナコンダもこの前片付けたし、もう大丈夫じゃないかしら?」 |

これまでと打って変わり、部屋の中は閑散としていた。
ランプがランタンを部屋の中にかざすと、壊れた木製のテーブルやイス、
割れた瓶の破片や布切れなどが床に転がっているのが見えた。
ブリスケット | 「なんすかね、この部屋?」 |
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サーロイン | 「何かに使っていたようだが………なんだろう?」 |
ランプ | 「探索の役に立つと思って酒場で情報収集をしてきましたが、 ここら辺は昔……昔といっても相当前ですが、闇市だったそうです」 |
ロース | 「闇市?」 |
ランプ | 「えぇ、ご禁制の品々を扱う闇商人たちの市場だったとか」 |
ロース | 「へぇ……でも、薄暗い洞窟で商売するなんて、後ろ暗い奴らのやりそうなことね」 |
ランプ | 「しかもですね……ガサ入れが入った時に逃げやすくするために、 部屋同士が入り組んだ通路で繋がった構造をしているそうです」 |
三洲次 | 「なんか探索が大変そうだな」 |
サーロイン | 「ま、まずはこの部屋の中を調べてみよう」 |
ブリスケット | 「そうっすね」 |
桃 | 「待ちな!」 |
サーロイン | 「え?」 |
桃は部屋の天井の方を指差した。

三洲次 | 「え? また天井に、あのドロドロした奴がいるの?!」 |
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ランプ | 「いえ! 違います! あれは……」 |

ランプ | 「…ポルターガイストです!!」 |
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ブリスケット | 「まさか先日倒したアナコンダの霊だったりしねぇっすか……?」 |
サーロイン | 「どっちにせよ、襲って来るなら戦うしかないな。 よし、ランプ、こいつらを寝かせてくれ」 |
ランプ | 「分かりました」 |


では、いってみましょう!!
サーロイン | 「眠ったら攻撃するか」 |
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ブリスケット | 「ロイン殿、部屋の中央っす!!」 |
サーロイン | 「え?」 |
部屋の中央付近を見ると、テーブルの脚だった尖った木片や、瓶の鋭い欠片が次々と浮上を始めた......。
サーロイン | 「悠長に詠唱が終わるのを待ってはくれないか……」 |
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三洲次 | 「まぁ、それはそうかと」 |
サーロイン | 「では、今の内に数を減らしておこう! でやあああぁぁっ!!」 |

サーロイン | 「…………………………………(汗)」 |
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ロース | 「ねぇ? 何を減らすって?」 |
サーロイン | 「えぇと………(汗)」 |
三洲次 | 「じゃ、桃、俺たちがいくぞ!!」 |
桃 | 「任せなっ!!」 |


三洲次 | 「おっけぃ!」 ← ハイタッチ |
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桃 | 「うーす!!」 ← ハイタッチ |
ブリスケット | 「このお2人は、相変わらずさすがっすな」 |
ロース | 「前衛は実質2人ね」 |
サーロイン | 「おまえらっ!! ゴチャゴチャ話してる暇があるなら、早く行動してくれっ!!」 |

ブリスケット | 「ありゃ? ディスペルできなかったっす」 |
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ロース | 「あら? 寝なかったわ」 |
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サーロイン | 「おまえらっ、人のこと言えた立場かあああぁぁっ!!!」 |
ランプ | 「ロイン、ロインっ!」 |
サーロイン | 「え?」 |
ランプ | 「あれ、あれ!」 |
サーロイン | 「へ?」 |
先ほど浮いた鋭い硝子の破片や、尖った椅子の脚の欠片が飛んで来て......


サーロイン | 「くほぉっ!!」 |
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三洲次 | 「ぬおっ!!」 |
...あっさり前衛が攻撃を喰らう。
ランプ | 「せっかく教えたのに……」 |
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ロース | 「ダメねぇ……」 |
─── 2ターン目

三洲次 | 「ロインっ!! やり返してやりましょう!!」 |
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サーロイン | 「あぁっ!! 俺達の怒りの反撃を喰らうがいいっ!! てりゃあああぁぁっ!!」 |

スカッ!
三洲次 | 「とやあああぁぁっ!!」 |
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スカッ!
桃 | 「死ねえええぇぇっ!!」 |
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ポルターガイストC | シィパパパパパパパパ…ッ! |
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サーロイン | 「まだまだあああぁぁっ!!」 |
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スカッ!
三洲次 | 「うりゃあああぁぁっ!!」 |
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スカッ!
桃 | 「おら!おら!おら!おらぁっ!!」 |
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ポルターガイストD | シュパパパパパパパパ…ッ! |
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桃 | 「楽勝ぉっ!!」 |
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ロース | 「前衛は実質1人ね!」 |
サーロイン | (;T皿T)………………………………… |
三洲次 | (;T皿T)………………………………… |
もうちょっと頑張ってくれ......、
前衛男性2名よ........
ランプ | 「では、邪魔者も片付いたところで、宝箱を探しましょう!!」 |
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ブリスケット | 「宝箱は全然見当たらねぇっすぜ」 |
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三洲次 | 「前回のアナコンダが守っていたのが全てだったのかも」 |
ロース | 「でも、土ボコリの中に結構コインが落ちてるわよ。 前回これは見落としていたわね」 |
サーロイン | 「これで我慢するしかないな」 |
ランプ | 「そうですか……、しゅん………」 |

サーロイン | 「さて、この部屋の中はこんなものか?」 |
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三洲次 | 「左側がまだ未確認です」 |

ブリスケット | 「まぁ、壁で行き止まりっすが……」 |
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ランプ | 「そっちの方にも金貨とか落ちてないですか?」 |
三洲次 | 「見てみますが………、う~ん………」 |
ロース | 「ダメね、特に見当たらないわ。 こっちも割れた木片や瓶の破片ばかりよ」 |
ランプ | 「そうですか……、残念………」 |
サーロイン | 「では……」 |

サーロイン | 「…残るは、目の前の扉だけだな」 |
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三洲次 | 「開けますよ」 |
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サーロイン | 「慎重にな……」 |
ギィィィ……ッ

中に入ると、通路が奥まで続いているのが見えた。
この通路も使われなくなって長いようで、床も壁も土ボコリで薄汚れている......。
三洲次 | 「奥へつづいてますね」 |
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サーロイン | 「進んでみよう」 |
6人がランタンの灯りを頼りにゆっくりと前進を始めると......、

...すぐに行き止まりに突き当たった。

サーロイン | 「ここ、これだけ?」 |
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ランプ | 「これだけっぽいですね」 |
ロース | 「何のために作った通路なのかしら?」 |
ブリスケット | 「もしや扉とか隠されてたりしねぇっすか?」 |
サーロイン | 「なるほど、その可能性はあるな。 探してみよう」 |
三洲次 | 「どれどれ………」 |



三洲次 | 「いててて……ダメですね、3方向とも壁で先に進めません」 |
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ロース | 「なんでぶつかりながら確認するのよ……?」 |
サーロイン | 「じゃ、本当にこれだけなのか」 |
ランプ | 「戻りますか?」 |
サーロイン | 「そうだな、戻るしかないな」 |

行き止まりの通路を引き返し......、

...先ほどの部屋を出て......、

...3方向に扉のある地点まで戻りました。
今度は反対側の扉に入ります。
ガチャッ...! ← 扉を開けた音

中は先ほどと同じく壊れたテーブルの破片や瓶の欠片が辺りに転がっているが、
物静かで動くモノの姿は見えなかった。
三洲次 | 「こっちはもぬけの殻っぽいですよ」 |
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ブリスケット | 「誰かおらぬかぁ~~?」 |
声をかけるが、返事は無かった。
本当にモンスター1匹居ないようだ。

ブリスケット | 「空っぽっすね」 |
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ランプ | 「床に転がってる物も、どれもガラクタばかりです」 |
ロース | 「さっきと違って、コインが埋まってる様子も無いわ」 |
サーロイン | 「じゃ、通路に戻るか」 |
特に敵とエンカウントしなかったので、部屋の形状だけ確認したら出て......、

...いよいよ残った真西の扉へ入ることに。
三洲次 | 「では、開けますよ」 |
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ガチャッ...!

三洲次 | 「お……! こっちは通路ですね」 |
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サーロイン | 「周囲はどんな様子だ?」 |

ロース | 「左側(南側)はすぐに行き止まりだわ」 |
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ブリスケット | 「右側(北側)はT字路っぽいですぜ」 |
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サーロイン | 「じゃ、北側に進んでみよう」 |
まずは目の前に見えるT字路まで進むと.....

ランプ | 「直進方向に扉が現れましたよ」 |
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三洲次 | 「左側(西側)は……」 |

三洲次 | 「…さらに通路が奥へとつづいてます」 |
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ロース | 「2つの扉と通路……、実質3択ね」 |
サーロイン | 「扉の中は後回しにして、まずは通路全体を確認しよう。 この奥へと進むぞ」 |

この辺りの通路も使われなくなって大分経っているせいか、壁も床も大量の土ボコリが堆積していた。
ランプが掲げるランタンの薄明りを頼りに、6人はゆっくりと通路を進んで行く........。

こういう通路を歩いている時の独特の緊張感......、
どこに繋がっているのか......?
このまま進んで大丈夫なのか......?
何かアクシデントが起きたりしないだろうか......?
......こういう感覚は、やはりダンジョン探索系ゲームで味わえる醍醐味の1つであろう。

ランプ | 「道が左に折れて、さらに先へ続いてますね」 |
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サーロイン | 「この道の形状は……」 |
ロース | 「あら、何か知っているの?」 |
サーロイン | 「聞いた話しだが……この先の通路に異変があれば引き返し、 異変が無ければそのまま進むと抜けれる場所……に似ている……」 |
ブリスケット | 「何すか、それ?」 |

三洲次 | 「また扉です」 |
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サーロイン | 「よし、そこを右に曲がってからが肝心の通路のはずだ」 |
ランプ | 「肝心の通路…?」 |

ブリスケット | 「もひとつ扉がありやしたぜ」 |
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ロース | 「これで扉は4つ目ね」 |
サーロイン | 「何か異変は無いか?」 |
三洲次 | 「異変って何です?」 |
サーロイン | 「いつもと異なる状態だ」 |
ロース | 「ここ、初めて通る場所よ? そもそもいつもの状態を知らないわよ」 |
ランプ | 「ちなみに、例えばどんなのですか?」 |
サーロイン | 「中年のおやじはどうだ?」 |
ブリスケット | 「え?…誰っすか? 誰もいねぇっすぜ?」 |
サーロイン | 「そこのドアが少しだけ開いて、誰かが覗いてないか?」 |
三洲次 | 「普通に閉まってますよ」 |
サーロイン | 「あるいは扉の内側から誰かがドンドンと叩いてるとか?」 |
桃 | 「叩いてたら、あたいが叩き返してやるぜ!!」 |
サーロイン | 「天井のシミが顔になってるとか?」 |
ロース | 「恐いこと言うわね……、いつもの岩肌だけど」 |
サーロイン | 「奥から血の川が流れて来るとか?」 |
ランプ | 「来てないですし、水の音も聞こえないです」 |
サーロイン | 「よし、異変は無さそうだから、先へ進もう」 |
5人 | 「「ホントになんなんだよ!」」 |
前進すると........、


ランプ | 「L字の角を曲がった先に、さらに扉が2つ」 |
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ブリスケット | 「これで6つですな」 |
ロース | 「しかも、まだ先があるわ」 |
サーロイン | 「ダメなら無限ループだが、無事に抜けれれば、ここで終着のはず……」 |
三洲次 | 「…??」 |
2つの扉に挟まれた通路をさらに奥へ進むと........

...ここで行き止まりであった。
サーロイン | 「うむ、抜けたようだな」 |
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ロース | 「さっきから何の話しよ?」 |
三洲次 | 「なんにしろ、ほぼ一本道でしたね」 |
ブリスケット | 「じゃ、次は扉の中を調べるっすか?」 |
サーロイン | 「そうだな」 |
ロース | 「扉は全部で6つもあったわよ。 どこから調べるの?」 |
サーロイン | 「入り口に近い方から順番に調べよう。 なので、また入り口付近まで戻ろう」 |

とりあえず、来た道を引き返します。
ランプ | 「また何か異変を探すんですか?」 |
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サーロイン | 「帰り道は別にいいんじゃないかな?」 |
ブリスケット | 「なんかテキトーっすな……」 |
そして......、

...先ほどのT字路まで戻って来ました。

今度は、ここにある扉へと入っていきます。
ランプ | 「どちらの扉に入りますか?」 |
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サーロイン | 「とりあえず正面の扉からだな」 |

ブリスケット | 「この扉っすね」 |
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サーロイン | 「中が分かる様な看板とか付いていないか?」 |
ロース | 「えぇと………ザッと見た限り、特に無いわ」 |
サーロイン | 「じゃ、一応慎重に入ろう」 |
三洲次 | 「では、開けますよ…」 |
ギィィィッ......
扉を開けて中へ入ると........、

うわぁぁぁ......、
これは面倒くさくなってきたぁ......。
サーロイン | 「いきなり全方位に扉か……」 |
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ブリスケット | 「こいつを調べるんは、ちぃと手間ですぜ」 |
ロース | 「扉に違いとか無いかしら?」 |
ランプ | 「そうですね、入る順番を決める手掛かりがあるかも知れません。 1つ1つチェックしてみましょう」 |
三洲次 | 「どれどれ……」 |
ランタンの明かりを頼りに、ランプが東側、三洲次が北側、
そしてブリスケットが西側の扉をそれぞれチェックする。
ランプ | 「右側(東側)の扉は取っ手の付近の板に凹みがたくさん付いています。 多分、鍵を使っていて付いた跡ではないでしょうか?」 |
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サーロイン | 「このエリアが闇市だったことを考えると、何か重要な物をしまっていた倉庫かも知れないな」 |
三洲次 | 「正面(北側)の扉は特に目立った特徴は無いですね。 入って来た扉と同じ感じです」 |
サーロイン | 「ふむ………通路が続いているのかな?」 |
ブリスケット | 「左側(西側)の扉は、ここら辺じゃぁ比較的小奇麗なんで、あんまり使ってねぇ感じっすね。 ただ……」 |
サーロイン | 「ただ……?」 |
ブリスケット | 「扉のアチコチに剣か何かで傷付けた跡がたくさんありやす」 |
サーロイン | 「ふ~~ん………、 ガサ入れの時に逃げるのに使っていた裏道かもな」 |
ロース | 「それで、どこから入るの?」 |
ランプ | 「それはもちろん、倉庫だった扉でしょう!!」 |
三洲次 | 「……だと思った」 |
サーロイン | 「まぁ、入り口の方向だし、しらみ潰しに調べるなら、まずは東側だろうな」 |
ランプ | 「ですよね! さぁ、何が入っているのか?!」 |
ロース | 「これまでを考えると、期待なんか出来ないわよ」 |
ブリスケット | 「ま、入ってみやしょう」 |
三洲次 | 「じゃ……」 |

三洲次 | 「…入りますよ?」 |
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サーロイン | 「うむ」 |
ガチャッ...!

サーロイン | 「中の様子はどうだ?」 |
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ランプ | 「アイテムが入っていそうな箱とか棚はないですか?」 |
三洲次 | 「えぇと…………げ!?」 |
辺りを見渡すと、すでに白骨化した死体が幾つも転がっているのが見えた......。
ロース | 「ちょっと、死体ばかりじゃない!!」 |
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ブリスケット | 「ここ、倉庫じゃねぇっすよ!! 囚人とかを閉じ込めておく部屋ですぜ!!」 |
サーロイン | 「だから鍵をかけていたのか……」 |
ランプ | 「ロイン!! 部屋の中央に何かいます!!」 |
サーロイン | 「なに!?」 |

部屋にはランタンの灯りを隔てる物が無く、そのモンスターはランタンの明かりをモロに受けて......、

...その姿をハッキリと現した!!
ロース | 「あれは……?」 |
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ブリスケット | 「なにか見たことある気がしやすぜ……」 |
三洲次 | 「しかも、何かイヤな感じが………」 |
ランプ | 「あれは……『ジャイアントスラグ(巨大なナメクジ)』です!!」 |
サーロイン | 「ちょくちょく戦っていた『ドロドロしたモノ』にそっくりだが、もしかして……」 |
ロース | 「毎回倒すと潰れてよく分からなくなっていたけど、 正体は巨大なナメクジだったのね……」 |
ランプ | 「こいつなら、かつて遠征の途中でも戦ったことがありましたね」 |
三洲次 | 「そんな昔に戦ったことあったっけ??」 |
ブリスケット | 「また何か似たモンと勘違いしてんすよ」 |
三洲次 | 「だよな…」 |
ランプ | 「いえ、戦ったことありますって!!」 |
サーロイン | 「俺がパーティーを外れた後の話しか? どこに生息している、どんな奴だ?」 |
ランプ | 「ローレシ○という王国に生息していた……」 |

(※) 諸事情により、一部隠しています。
ランプ | 「…こいつです!」 |
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三洲次 | 「あぁ~~……、まぁ、確かに………」 |
ブリスケット | 「大きなナメクジだったすね………」 |
ランプ | 「でしょ?! 今回は合ってますよね!?」 |
ロース | 「でも、ちょっと形が違わない?」 |
三洲次 | 「主に目とか……」 |
ブリスケット | 「あとは目とか……」 |
ロース | 「その他に目とか……」 |
ランプ | 「あっちは明るい外でしたけど、こっちは暗い迷宮ですから、 きっと目よりも他の器官が発達したんですよ!」 |
サーロイン | 「あのぉ…………とりあえず戦闘準備、してくれない……?」 |

スラグA | 「……シュイイィィィ……ッ」 |
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サーロイン | 「さて、噛む力は尋常じゃないから、噛まれないように戦わないとな」 |
ロース | 「誰かさんが噛まれて、一撃で死んでるしね」 |
三洲次 | 「トラウマだから、そういうの止めて……」 |
ブリスケット | 「ん? そう言われやすと……」 |
サーロイン | 「え?」 |
ブリスケット | 「あやつ………口の周りがやたら赤黒くねぇっすか?」 |
サーロイン | 「え~と……あぁ、確かに……」 |
ロース | 「あれって血じゃないの?」 |
サーロイン | 「ここの囚人を栄養にしていたんだろ」 |
三洲次 | 「じゃぁ、ここにある死体は、あいつを養うために入れられた人たちってこと?」 |
ランプ | 「そう言われると、幾つかの死体は比較的新しい様にも見えますね」 |
ロース | 「それ……今でもここを使ってる人たちが居るってこと?」 |
サーロイン | 「ここに住んでる奴らと言えば、もう海賊しかいないだろ。 逆らった奴などを、ここで処刑していたのだろう」 |
スラグA | 「フシャアアアァァッ!!」 |
サーロイン | 「…へ?!」 |
三洲次 | 「うわぁあっ?! こっちに来たぁあ!!」 |

三洲次 | 「ひぃぃいっ!!(ひょいっ!)」 |
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ランプ | 「またナメクジに襲われてますよ……」 |
ブリスケット | 「あのナメクジ、久しぶりに食事にありつけるとか思ってんじゃねぇっすか?」 |
ロース | 「三洲次って、絶対にナメクジには美味しそうに見えるのよ」 |
サーロイン | 「ま、お喋りはここまでだ。 熟練の冒険パーティーを襲ったらどうなるか、思い知らせてやろう!!」 |

サーロイン | 「う~~む………」 |
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ブリスケット | 「いまいちっすなぁ……」 |
ロース | 「相変わらず一撃で倒せないのね……」 |
三洲次 | 「ぜぇ…ぜぇ……、こいつに喰い殺されるなんて、二度とご免だ!! 逆に殺り返して、雪辱を晴らしてやるっ!!」 |

三洲次 | 「う~~ん………」 |
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ブリスケット | 「ダメっすなぁ……」 |
ロース | 「どうしてウチの男たちって、こうも頼りないのかしら?」 |
サーロイン | 「うるさいっ!! いいから早く寝かせてくれっ!!!」 |

ロース | 「あら?」 |
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サーロイン | 「ロォ~~スゥ~~?」 |
ロース | 「あらあらあらぁ~…」 |
サーロイン | 「おまえ、人のこと言えた立場かぁ~~?」 |
ロース | 「こ、このナメクジ、お昼寝直後で、きっと眠たくなかったのよ!」 |
桃 | 「じゃ、代わりにあたいが寝かせてやるぜっ!!」 |

桃 | 「永遠に、だがなっ!!」 |
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ランプ | 「この差は何ですかね……?」 |
ロース | 「当然実力よ!」 |
ブリスケット | 「与えてるダメージ量を見るに、攻撃順の気もしやすが……」 |

ま、勝利です。

ランプ | 「………………………………」 |
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サーロイン | 「どうした、ランプ?」 |
ランプ | 「いえ………宝箱が無いのはもう仕方ないとして………、 せめて金貨ぐらいないかと……」 |
サーロイン | 「こいつが囚人を喰っていたとしても、そもそも囚人が金を持って投獄される訳ないだろ」 |
ブリスケット | 「まぁ、ワイロ用に隠し持ってたりするケースもあるんでは?」 |
三洲次 | 「そういうのって、牢主とかが居る場合じゃないの?」 |
ロース | 「死体の方は………どれも白骨化してて、何も無いわね」 |
サーロイン | 「これは金貨も期待できないな」 |
ランプ | 「ええぇぇぇ………」 |
おい、また金さえ無しかよ。
このフロアの敵って、ホントにいろいろ醜いな........。


サーロイン | 「さすがにこんな場所では何も無いか」 |
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ロース | 「期待外れね」 |
三洲次 | 「じゃ、もう出ますか」 |
サーロイン | 「うむ」 |
ここは行き止まりだったので、先ほどの扉だらけの部屋へ戻ることに。

ランプ | 「で、ここに戻ってきましたが……」 |
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三洲次 | 「…扉だらけの光景を見ると、気が萎えますね」 |
ブリスケット | 「通路の方にも扉が仰山ありやしたし、先は長そうっすな」 |
ロース | 「次はどの扉に入るの?」 |
サーロイン | 「そうだなぁ………このエリアを探索するのはちょっと大変そうだから、 一旦ここまでにするか」 |
ランプ | 「え? 探索を止めるんですか?」 |
サーロイン | 「俺たち、まだレベル2だぞ? 奥へ行くにはまだ実力不足だろ」 |
三洲次 | 「まぁ、奥の方で誰かさんがガス爆弾なんて暴発させたら、全滅は避けられないですしね」 |
桃 | 「誰かって誰だっ!?」 |
三洲次 | 「さぁ………」 |
ロース | 「でも、ここで止めてどうするの?」 |
サーロイン | 「行動範囲を広げるために、そろそろレベルアップに専念するのが良いだろうな」 |
ブリスケット | 「じゃ、今日はもう町に戻って、飲みやしょう!!」 |
サーロイン | 「うむ。 英気を養って、明日から修行を開始だ!!」 |


本日の探索は、ここまで。
とりあえず今時点でのマップは......、
...こんな感じです。
では、次回から経験値稼ぎの修行を始めます!!
> 動画に戻るにはここをクリック
ところで..........
━━━━ 町外れの小道
桃 | 「モグモグモグ……」 |
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三洲次 | 「なぁ、ロイン?」 |
サーロイン | 「ん?」 |
三洲次 | 「ずーーっと気になってるんだけどさぁ……」 |
サーロイン | 「なんだ?」 |
三洲次 | 「この迷宮って『友好的な敵』って居るの?」 |
サーロイン | 「え?」 |
三洲次 | 「桃の性格を『悪』から『善』に治したいのに、全然『友好的な敵』が出て来ないんだけど……」 |
ロース | 「そう言えば友好的な敵って、1回も遭遇したことないわね」 |
サーロイン | 「まぁ、『友好的なクローリングケルプ』とか、 『友好的なポルターガイスト』とか出て来られてもイヤだけど」 |
三洲次 | 「そうですけど、だとしてもちょっと居なさ過ぎじゃないですか?」 |
サーロイン | 「う~~ん………、 まぁ、今のところ困ってないから、しばらくはこのままでもいいかなぁ……」 |
桃 | 「モグモグ……」 |
旅の人 | 「すいません、道をお訊ねしたいのですが……」 |
桃 | 「ぁあ~? あたいも最近来たばっかだから、よく知らねぇよ。 他の奴に聞いてくれ」 |
旅の人 | 「でも、冒険者っぽい恰好をされているので、訓練所への…」 |
桃 | 「てめぇに道を教えて、あたいに何の得があるってんだ?!」 |
旅の人 | 「え? それは……、そのぉ………」 |
ロース | 「桃が道を訊かれてるわよ」 |
ブリスケット | 「にしちゃぁ、冷てぇ対応っすな」 |
サーロイン | 「さすが『悪』の性格……」 |
三洲次 | 「道ぐらい教えてあげればいいのに、減るもんじゃないし」 |
桃 | 「てめぇに関わってたら、あたいが美味いモン食う時間が減るだろ!」 |
旅の人 | 「えぇぇ……」 |
三洲次 | 「減るもんなんだ……」 |
旅の人 | 「あの……道を教えて頂ければいいだけですので………」 |
桃 | 「あたいが美味いモン食ってイイ気分でいるのに、 それを邪魔する気かぁあ??!」 |
旅の人 | 「いや、別にそんなつもりは……」 |
桃 | 「あたいの邪魔をする奴ぁっ、誰だろうと許さねええぇぇっ!!」 |
旅の人 | 「いやいやいやいや、私はただ道を…」 |
桃 | 「覚悟しろぉぉぉっっ!!!」 |
旅の人 | 「うわああぁっ!!! なんかすいませんんんっっ!!!」 |
ブリスケット | 「ロイン殿ぉっ!! 桃っちが暴れだしやしたぁぁっ!!」 |
ランプ | 「三洲次ぃっ!! 早く取り押さえてっっ!!」 |
三洲次 | 「やれやれ…(ダダダダダダ…ッ)」 |
サーロイン | 「………………………………(汗)」 |
ロース | 「早く性格治した方がいいわよ」 |
サーロイン | 「そだね………」 |
名前 | 職 | LV | H.P. | 力 | 知 | 信 | 生 | 早 | 運 | 吸 | 死 | コメント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サーロイン | 君 | 2 | 17 | 15 | 16 | 16 | 14 | 16 | 13 | 0 | 1 | レベル1→2になったぐらいでは大差無いか…。 |
三洲次 | 侍 | 2 | 14 | 16 | 16 | 16 | 16 | 16 | 15 | 0 | 1 | おまえ、いっつもジャイアントスラグに狙われるな…。 |
桃 | 忍 | 2 | 13 | 16 | 16 | 15 | 16 | 15 | 16 | 0 | 0 | 迷宮に2回入る操作も慣れたので、困ってはいないが……。 |
ロース | 魔 | 2 | 13 | 14 | 16 | 16 | 16 | 16 | 12 | 0 | 0 | 最近呪文が効かないことが多いぞ…。 |
ランプ | 司 | 2 | 13 | 13 | 16 | 16 | 14 | 16 | 16 | 0 | 0 | なんか全然アイテムが手に入らないんだけど…。 |
ブリスケット | 僧 | 2 | 13 | 16 | 16 | 15 | 16 | 16 | 11 | 0 | 0 | おまえ、ロースより運の強さが低いのかよ…。 |
アイテム入手:5/109
【更新履歴】
2024年 5月 4日:次ページへのリンクを設定。
2024年 4月20日:本公開。
2024年 4月13日:プレ公開。