21.右へ左へてんやわんやの大騒ぎ

【登場人物】  
サーロイン ロイヤルレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
接近戦最強のくノ一。でも細かい事は大嫌い。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ 財宝一筋なエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約15分(動画無)約25分(動画込)
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前回の冒険から帰還したら、ブリスケット(僧侶)レベルアップしました。


おぉ!!

驚愕のH.P.11アップ!!


さすが、#1の時からH.P.の伸びに定評のあるブリスケット!!

今回もパーティー最大のH.P.に成長!!

パーティーの生命線を支えるキャラだけに、この調子で行ってもらいたいものです!!


まぁ、#1では......そのH.P.も最後は魔法使いに抜かれていたけど......




━━━━ ギルガメッシュの酒場
     早朝....

パーティーの6人はいつも通り一緒に朝食を済ませると、その日の冒険の計画を検討することにした。

サーロイン 「前回までの冒険で、マップはどの程度完成した?」
ロース 「そう言えば闇市のエリアを散々歩いたけど、どこも中途半端な所で折り返していたわね」
三洲次 「作ってきた地図を確認しましょう」



ブリスケット 「へぇ、湖の近くまで行ってたんすか」
ランプ 「まだ入っていない扉が5つありますけど、
 左下にある4つの扉は、1本道で繋がっていそうですね」
サーロイン 「奥へ続いていそうなのは、北向きの扉のみか」
ロース 「じゃ、今日はその残った扉を1つ1つ確認しましょう」
三洲次 「そうですね」



それでは、本日も1階のマッピングを続けていきます!!

 


【目次】

1.右へ左へてんやわんやの大逃走

2.右へ左へてんやわんやの大乱闘




1.右へ左へてんやわんやの大逃走




━━━━ 迷宮 1階.....


まずは1番南側に位置する扉を確認するため、
前回まで何度も出入りを繰り返した、あの大きな部屋へ向かいます。



ガチャッ...!        ← 扉を開けた音


扉に入って先へ進もうとした途端......、



三洲次 「またかよ……」
ブリスケット 「アナコンダに縁のある日々っすね……」


ネタも尽きたので特筆することも無く、無難に倒す。




5マスもの大きさの部屋へつながる扉の前まで到着。

三洲次 「まさか、また海賊達が居たりしないですかね?」
サーロイン 「仕返しの為に待ち構えてる可能性はあるな。
 その可能性も考慮して、雪崩れ込んで一気に敵を片付けよう」
三洲次 「了解です。
 ほんじゃ、行きますよ」


バンッ!!


6人は部屋の中に雪崩れ込んだが、人の姿は一切見当たらなかった。

代わりに、これまでと同じ小さな木製のテーブルとイスが残っていたが、
テーブルは天板をこちらに向けて倒れていた

サーロイン 「前回来た時、テーブルを倒して行ったっけ?」
三洲次 「いいえ」
ランプ 「誰かが倒して行った可能性がありますね」
ブリスケット 「あの宝箱を持って来たご仁が倒して行ったんでは?」
サーロイン 「は?」


6人が倒れているテーブルの奥を見ると、そこにはお馴染みの赤色の箱が少しだけ覗ていた。

サーロイン 「あんな所に宝箱が……」
ランプ 「おぉ!!
 これはさっそく頂いていくしかないですね!!」
ロース 「何言ってるのよ。
 どうせ、また海賊たちの罠に決まってるわ」
三洲次 「まぁ、その可能性が高いですよね」
ブリスケット 「ロイン殿はどう思われやすか?」
サーロイン 「もし罠だとすると、餌にする宝箱はもっと目立つ様に置くだろ。
 罠にしては配置がおかしい」
ランプ 「そうですよ!
 罠じゃないんだから、さっそく開けましょう!」
ロース 「ちょっと待ってよ。
 あれだけ罠を仕掛けてきたんだから、今回も罠の可能性は十分あるわ」
サーロイン 「う~~ん………」
三洲次 「じゃあ、桃の意見も聞いてみましょう。
 桃はどう思う?」
「前回倒した奴らを探しに来た海賊が、ここでダスターに襲われて、
 持って来た宝箱だけが残った、ってだけだろ」
サーロイン 「なるほど、あり得……ん?
 ちょっと待て!!
 なんでダスターってとこまで断言できるんだ?!」
「だって背後から近付いて来てるぜ」
サーロイン 「なに?!」


6人が振り向くと......、



...そこにはダスターたちの姿がっ!!

サーロイン 「ホントだ……、
 いつの間に………」
ブリスケット 「宝箱に気を取られてて、気付かなかったですぜ……」
ロース 「相変わらず桃は注意力がすごいわね」
三洲次 「まぁ、油断している時は、その注意力がウソの様に散漫になるけど……」
ランプ 「ま、さっさと倒して、宝箱を頂いちゃいましょう!!」




ランプ 「はいはい、さっさと消えて消えて」


見事、今回も1ターンで敵を撃破!!

もうこの階の敵は楽勝ですな!!

ランプ 「それでは宝箱を開けましょう!」


6人はテーブルの裏側に回ると......、


...さっそく宝箱の周りに集まった。

ランプ 「では、桃、頼みますよ!」
「うぃ~す」


「爆弾っぽいぜ」
サーロイン 「……どう思う?」
三洲次 「どう思うって?」
サーロイン 「爆弾だと思うか?」
三洲次 「あいつらがよく仕掛けている罠ですから、まぁ、合ってるのでは?」
サーロイン 「よし、桃、爆弾で解除してくれ」
「うぃっす」



「あれ?」
三洲次 「ちょっ…?!」
サーロイン 全員、防御態勢ぇっ!!
ブリスケット 「ひぃ…!?」


ダメージを覚悟した、その瞬間......、


ジリリリリリリリリリリリッ! ! !

サーロイン 「え?」


ブリスケット 「ちょ…!?」


三洲次 「しまった!!
 構えてる暇が…っ!?」


三洲次 ぐおっ!!


サーロイン ぐほっ!!


ふぎぃっ!!

ブリスケット 「ありゃりゃりゃ……」
ロース 「総崩れね……」
ランプ 「ってか、クローリングケルプって警報で駆けつけるんですか……?」


サーロイン 撤退っ!!
 撤退ぃーー!!

 

 




サーロイン こっちもなのぉ?!


サーロイン ぐおぉっ!!


三洲次 ぎゃぁっ!!


ほごぉっ!!


サーロイン バックっ!!バックっ!!
 部屋へ戻れえぇーー!!

 

 




サーロイン うそおおおぉぉ!!?


ふぉごっ!!!


ひぎぃっ!!!

 

 

ロース 「なにやってんのよ……」
ブリスケット 「ボロボロっすな……」
ランプ 「でも、どれも警報で駆け付ける魔物じゃないんと思うんですが……」



てめええぇらああぁっ!!!
 あたいを狙ってくるたぁ、
 いい度胸じゃねぇえかああぁぁっ!!!
スラグA グシュワアアアァァァッ! ! !



サーロイン 「やれやれ………」


アイテムを持っていない敵ばかり出て来るので、逃げまくっているのに、
その都度奇襲してくるとか、嫌がらせかよ......。

さすがにジャイアントスラグ限界が来て、とうとう倒してしまったが、
アイテムが無いのはもう仕方無いとして、お金さえ無いとは......。

ランプ 「あの箱……空っぽだったんですけど……」
ロース 「ほらぁ、やっぱりただの罠だったのよ」
ブリスケット 「今回は、してやられましたな……」



ランプ 「それにしても、魔物がたくさん居ましたね」
ロース 「私たちが倒した海賊の死体を嗅ぎつけて集まって来てたんじゃない?」
ブリスケット 「身から出た錆っすな」
三洲次 「皮肉はいいから、治療してくれよ」




ランプ 「一気にディオス(治療呪文)を消費しました」
サーロイン 「しょうがない、一旦城に戻ろう」
三洲次 「何しに来たんだか……」






某探偵小説のパクリ真似事で誤魔化していた感もあるけど、
実はここ最近マップが全然進んでいないんだけど......。




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━━━━ 冒険者の宿

ここでブリスケットに続いて、ロース(魔法使い)レベルアップ!!


まぁまぁ、じゃないでしょうか?



魔法使いなのに、前衛職の桃と同じH.P.になってしまった。

さすが#1で、魔法使いなのに最後はパーティー最大のH.P.になったキャラだけはある。


まぁ、その分、運が悪過ぎるんだけどさ、彼女は......。

 



2.右へ左へてんやわんやの大乱闘




━━━━ 迷宮 入り口.....


さて、今回こそマップを開拓するぞっ!!



とりあえず、お馴染みの大広間の前まで到着。


三洲次 「蹴破って雪崩れ込みます?
 ゆっくり開けます?
 それともノックします?」
サーロイン 「死体に集まるモンスターがまだ居る可能性があるから、
 ゆっくり開けて中の様子を見よう」
三洲次 「では……」



ギィィィィ......ッ      ← 扉を開けた音


三洲次 「どれどれ……」


部屋の中は先ほどほぼ同じで、木製のテーブルとイスは倒れたままで、
前回の蓋の空いた空箱も残っていたが......

ロース 「ねぇ……?」
ブリスケット 「えぇ、言いたいことは分かりますぜ……」


...その隣には新しく宝箱がもう1個増えていた。

三洲次 「なんで宝箱が増えているんだ……?」
ロース 「どうなってるのよ……?」
ブリスケット 「こいつぁ、部屋に入る毎に宝箱が増えていくんでは?」
ランプ 「それは素晴らしい!!」
三洲次 「無邪気に喜ぶなって……」
ブリスケット 「『罠が増えていく』って意味でっせ、これ」
ロース 「それよりも、さっきのことを考えると、またダスターが居るんじゃないの?」


6人は周囲を見渡したが、部屋の中に魔物の姿は見えなかった。

ブリスケット 「モンスターの姿は、これっぽっちも見当たらねぇですぜ」
三洲次 「じゃあ、今回はもうどっかに行ったのかも」
ランプ 「では、あの宝箱はタダで頂けるのですね!」
ロース 「止めときなさいよ。
 どうせまた海賊の残した罠よ」
ランプ 「いえいえ、見てみなければ分かりません!
 さ、さ、桃、一緒に来て」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


三洲次 「なんだ……あれ……?」
「知らねぇよ……」






ロース 「もしかして、あれが今回の海賊の罠なのかしら……?」
ブリスケット 「新しいタイプの罠っすね……」
三洲次 「まぁ、あんなことができるのは……」
サーロイン 「…ポルターガイストだけだろ」
ロース 「ここに居るってこと?
 どこかしら…?」
「あっちの天井付近に集まってるぜ」
サーロイン 「え?」



ロース 「相変わらず、すぐ見付けるわね……」
ブリスケット 「また仰山居やすなぁ」
ランプ 「ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ……、
 そ……そういうことでしたか……はぁ…はぁ……」
サーロイン 「じゃ……」


サーロイン 「…片付けるか」
ランプ 「えぇ!!
 人の心を弄ぶなんて、絶対に許せません!!」
三洲次 「別に心は弄んでないと思うけど……?」




ランプ 「人を翻弄するとどうなるか、これで分かりましたね!?」
三洲次 「後列を根こそぎ消したな……」


こんな感じであっさりと片付けていき......、


...余裕で撃破!!


ランプ 「では、今度こそ宝箱を開けましょう!!」


ランプ 「よしよし、やっと捕まえましたよ~」





「ふ~~ん……ま、ガス爆弾だな」
サーロイン 「……どう思う?」
三洲次 「どう思うって?」
サーロイン 「ガス爆弾だと思うか?」
三洲次 「あいつらがよく仕掛けている罠ですから、まぁ、合ってるのでは?」
サーロイン 「前回と同じ回答だぞ、それ」
三洲次 「他に何と言えと……」
サーロイン 「しかも、それで外れだったぞ」
三洲次 「じゃ、カルフォしたらどうですか?」
サーロイン 「そうだなぁ……まぁ、まだ奥に行くことを考えると、レベル2の僧侶呪文は温存しておきたいし、
 さすがに3回連続で失敗していると、桃も慎重になっているだろうから、大丈夫だろ!
 よし、桃、ガス爆弾でいけ!!」
「うぃっす!」
三洲次 「あ、ロイン、桃ですから……」



ふぉごおっ!!!
   
三洲次 「…4回連続で失敗とか普通にあります」
サーロイン 「言うのが遅いよ……」



ほんとうに桃は......戦闘は一流だけど......罠の解除は四流だ........。


サーロイン 「それで、中は何だったんだ?」



ランプ 「ただの段平でした」
サーロイン 「なんだ……」
ブリスケット 「労多く、糧は少なし……ですな」
ロース 「レベル2の呪文を温存するより、今はディオスを消費するリスクの方を考えるべきよ」
サーロイン 「そう言われると、まぁ、そうなんだけど……」



さて、アイテムの鑑定も終えたら、次は......、


...前回ガリアンメイジたちと戦った部屋へ入りましょう。

ガチャッ...!


三洲次 「例の木箱が大量に積んである部屋です」
サーロイン 「敵は居るか?」
ブリスケット 「えぇと………いや、敵の姿は見えねぇっす」
ロース 「床に血糊が残ってるわ」
三洲次 「前回倒したガリアンメイジ達のものですね」
サーロイン 「ここの死体も埋葬の為に移動したっぽいな」
ランプ 「みなさん!!
 重大な事を忘れていませんか!?」
三洲次 「え?」
ロース 「何かしら?」
ランプ 「この木箱の中の調査が終わっていません!!」
ブリスケット 「あぁ、そう言やぁ、疲れて途中で止めやしたな」
三洲次 「半分ほど調べて空箱しかなかったから、もう残りも空箱でしょ。
 止めとこうよ」
ランプ 「何を言うんです!!
 こういうのは、お宝がある直前で止めてしまうことが多いんですよ!!
 ほら、最後に調べた次の箱には…パカッ!



ランプ うわあぁっ?!!
ロース 「なんてモノを見つけるのよ……」
三洲次 「だから止めときゃ良かったんだ……」
サーロイン 「海賊たちが相手を調べるのに使っていた蛇の生き残りかな?」


アナコンダ達 「「シャアアアァァァッ!!」」
ブリスケット 「めっちゃ攻撃的ですぜ」
ロース 「餌をくれる人が居なくなって、お腹が減ってるんじゃない?」
サーロイン 「ま、食べられる訳にはいかないから、返り討ちにさせてもらうか」




1人1匹ずつ倒し、見事1ターンで撃破!

レベル5になると、本当に前衛がキッチリ仕事をするようになる。


ランプ 「では、めげずに残りの箱も調べましょう!!」
ロース 「またアナコンダが出て来たらどうするのよ?」
ランプ 「その時はその時で、また倒すんです!!」
三洲次 「またここで消耗して、先に進めずに終わりそう……」


かくして、全員で片っ端から箱を調べていくと......


ランプ 宝の箱だ!!
ロース 「え?!
 あったの!?」
三洲次 「マジか……」
ブリスケット 「ランプはんの執念勝ちっすな」


ランプ 「さぁ、さぁ、桃、さっそく調べて!」」
「うぃ~す」


無いっ!!
サーロイン 「どう思う?」
三洲次 「絶対間違ってると思う」
ぁあ?!
 天才盗賊だったあたいの判定に文句あんのかぁあ?!
三洲次 「おまえ、さっきので4連続で失敗しているんだぞ!!」
5度目の正直って言うだろ!!
三洲次 言わねぇよっ!!
サーロイン 「じゃ、先ほどの反省を活かして、
 ブリ助、カルフォを頼むよ」
ブリスケット 「しょうがねぇっすなぁ…」



まだ文句あんのかぁあ?!!
三洲次 「いや……、その……、
 で、でも、ブリ助も前回カルフォに失敗していたし……」
ブリスケット あっしのカルフォに難癖を付けるんすか?!
てめぇ、これ以上文句言うとぶっ殺すぞっ!!
三洲次 「ひぃ……」
ロース 「どうするのよ?」
サーロイン 「まぁ、同じ結果なら、大丈夫だろ………多分



さすがに罠は掛かっておらず、問題無く開けることが出来た。

三洲次ぃぃっ!!!
 この落とし前、どう付けんだっ!?
ブリスケット 謝罪の一言でも無ぇと、納得いかねぇっす!!
三洲次 ごめんなさい!ごめんなさい!!ごめんなさいぃぃ!!!


ランプ 「アイテムは、またもただの段平でした……」
サーロイン 「ボルタックの表に置いてあったパチ物か」
ロース 「倒された他の冒険者たちも、みんな使っていたのね」



さて、今回はそれほど消耗せずに終わったので......、


...やっと、この部屋の奥へと進めます。

ブリスケット 「扉が2つっすね」
ランプ 「どちらから入ります?」
サーロイン 「三洲次、作っている地図を見せてもらえるか?」

(再掲)

三洲次 「今居る場所は、東へ10、北へ2の場所です。
 左手(西側)にある扉2つが、今見えている扉です」
サーロイン 「下側の扉は、さらにその下の扉と繋がっていて、さっきの部屋に戻りそうだな。
 まずはそっちから確認してみるか」
三洲次 「では……」


三洲次 「…この扉ですね。
 開けますよ?」
サーロイン 「うむ」


ガチャッ...!


扉を通ると、通路は左側(南側)にのびていた。
左側(南側)を向くと......、


...その先にが見える。

サーロイン 「あの扉に入ってみよう」


ガチャッ...!


サーロイン 「予想通り、さっきの部屋に戻ったな」
ブリスケット 「なしてこんなグルッと回る通路があるんすかね?」
ランプ 「以前も言いましたが、ガサ入れがあった時の逃げ道が幾つもあるらしいので、
 ここもその為の迂回路なのでしょう」
三洲次 「なるほどね。
 じゃ、今度は北側の扉を調べましょう」


再度、先ほどの部屋に入り......、


...今度は、その部屋の中で北側(奥側)にある......、


...に入ってみます。

ガチャッ...!


こちらは右側(北側)へ通路が延びており、そっちの方を向くと......、


....真正面にが見えた。


三洲次 「地図を見ると、この先は以前来たことがある長い廊下ですね」
サーロイン 「入ってみよう」


ガチャッ...!


三洲次 「想定通り、先日折り返したエリアです」
サーロイン 「そうか。
 すると、まだ入ったことが無い扉は、左手(北側)にある扉だけだな」


三洲次 「じゃ、入ってみましょう」


ガチャッ...!


三洲次 「まだ奥へ進めますね」
サーロイン 「よし、次はあの扉に入ってみよう」


ガチャッ...!


扉の中は2x2マスの部屋になっていた。
そして、その部屋はなんと......、



...クローリングケルプの巣窟であった!

部屋の中の床という床にクローリングケルプが自生し、あちこちで蔦の様な身体を不気味に揺らしている。

三洲次 「うわぁ……」
ブリスケット 「これまた仰山居やすなぁ」
ロース 「こんなに居ると、気持ち悪いわね」
サーロイン 「こんな奥の方まで来る冒険者は少ないだろうから、繁殖し放題なんだろ」
ランプ 「まるでカビですね」
三洲次 「どうします?
 素直に通してくれるとは思えませんよ?」
サーロイン 「しょうがない、根こそぎ刈り取ろう」
ブリスケット 「こんだけいりゃぁ、刈り取るよりも、呪文で焼き払った方が早くねぇっすか?」
サーロイン 「こいつら呪文が効きづらいから悩みどころだな……。
 まぁ、この数なら多少なりとも減らせるだけでも違うから、試してみるか。
 ロース?」
ロース 「分かったわ、マハリトで焼き消してみるわね」
サーロイン 「今回はモリトにしてみないか?」
ロース 「どうして?」
サーロイン 「いや、なんとなく……」
ロース 「相変わらずテキトーな人ね」


いやぁ、まぁ、テキトーなのはプレイヤーの方ですけどね。
(ってか、ホントに、なんでモリトにしたんだろ、この時の俺...?)



サーロイン 「では、『草刈り大作戦』!!
 いくぞっ!!」
三洲次 「作戦名もテキトーだな……」


戦闘開始っ!!


さて、さっそくモリトの威力に期待がかかるが、
相手は呪文が効き難いから、あまり期待は出来ないか...?


まぁ、そうなるよね......。


お?


お! お!!

意外とイケるんじゃね!?


......と、思ったが、その2匹しか通用しなかった

ロース 「2匹しか倒せなかったわ!」
サーロイン 「今は少しでも数を減らしたいから、上出来だ!
 残りは剣で刈り切るぞ!!」


バシュッ!


バサッ!

三洲次 「1匹、2匹を剣で刈り取ったところで、大差無いですよ!!」
サーロイン 「いいから黙って刈り取れ!!」

 

 

 

 

 


サーロイン 「もしかして………怒ってる……?」
三洲次 「そりゃぁ……仲間をやられてるんだから……」
サーロイン 「って、ことは………」



サーロイン ぬぉわあああぁぁっ!!


三洲次 ひぃえええぇぇっ!!


なんだぁ?!おめぇらあぁ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




三洲次 いでええぇぇっ!!
ふごおぉっ!!!
サーロイン ぐわあああぁぁっ!!


 

 


てめぇらっ、ざけんじゃねぇよっ!!!


サーロイン こんちくしょうっ!!


三洲次 くそっ!!







サーロイン 「はぁ…はぁ…はぁ……な、なんとか……」
三洲次 「ぜぇ…ぜぇ……か、片付けましたね……」


ランプ 「お!
 床にそこそこ金貨が転がってますよ!」
ロース 「ここでやられた冒険者の物かも」
ブリスケット 「ま、頂いちゃいやしょう!」
ランプ 「ロインや三洲次も突っ立ってないで、あっちにも転がっているから取って来て!」
サーロイン 「ふぅ…ふぅ……、後衛は気楽だな………」
三洲次 「ひぃ…ひぃ……、ちょっとは休ませてよ………」




ランプ 「さて、これで奥へ行けますね」
サーロイン 「その前に、部屋の中はどうなっている?」


ブリスケット 「そこそこ広ぇっすが、家具の欠片一つ無ぇっす」
三洲次 「これまでは何か木片なり布切れなりあったのに、それすら無いですね」
ロース 「何に使っていた部屋なのかしら?」
ランプ 「これほど奥にある部屋ってことは、闇市を支配していた元締めとかの部屋では?
 それに相応しい広さですし」
ブリスケット 「それにしちゃぁ、何も無さ過ぎじゃねぇっすか?」
サーロイン 「むしろ何も無い方が自然だろ」
ブリスケット 「なぜっすか?」
サーロイン 「元締めともなれば部屋の家具は高級品ばかりだったろうから、
 闇市が終焉したら、盗賊や冒険家が片っ端から持って行くだろ」
三洲次 「俺たちって、いつも根こそぎ取られた後に活動していますよね」
ランプ 「口惜しいです……」
ロース 「もう次へ行きましょ」
サーロイン 「そうだな。
 扉は目の前のあれだけか」


三洲次 「開けますよ?」
サーロイン 「うむ」


ガチャッ...!



??? 「「フシャアアアァァァッ!!!」」
サーロイン 「え?」


サーロイン 「へ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



サーロイン ぐわあああぁぁっ!!!


 

 

 

 

 

 


三洲次 てりゃあああぁぁっ!!
スラグA グギャアアアァァァッ!!


「よっと!!」
スラグA ギギャアアアァァァッ!!

 

 

 


サーロイン 「た……助かった………」
ロース 「あなた、逃げ惑ってるだけで情けなかったわよ」
サーロイン 「い、いきなりだから、お、驚いただけだっ!!」
ランプ 「とりあえず先へ進みませんか?」


ランプ 「…と、思いましたが、ここで行き止まりなんですね」
三洲次 「抜け道とか無いかな?」


ブリスケット 「調べてみやしたが、特に無さそうっす」
三洲次 「じゃ、本当に行き止まりなのか」
ロース 「でも、これでこのエリアで行けれる場所は、全て調べたことになるわ」
ランプ 「特に目ぼしいアイテムも階段も無かったですね」



サーロイン 「じゃ、なんかすごく疲れたし、今日はもう帰ろう……」
三洲次 「えぇ、早く帰って休みたいです………」

 

 

 

 

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名前 LV H.P. コメント
サーロイン 5 37 18 17 18 16 18 15 0 1 今回は奇襲に翻弄されっ放しだった男。
三洲次 5 49 18 18 18 18 18 15 0 1 ってか、3連続奇襲とかヒド過ぎた。
5 33 18 16 18 18 16 18 0 0 そう言えば最近クリティカルヒットを見ていないな。
ロース 6 33 17 18 18 18 18 12 0 0 知恵がやっと最高の18。H.P.も魔法使いとしては十分!
ランプ 5 20 12 18 18 13 18 16 0 0 次のレベルアップでH.P.が一気にアップしないかなぁ…
ブリスケット 6 51 18 18 16 18 18 15 0 0 相変わらずH.P.の伸びが素晴らしい!!

アイテム入手: 8/109


【更新履歴】
2024年10月 5日:次ページへのリンクを設定しました。
2024年 9月27日:誤字を修正しました。
2024年 9月21日:本公開。
2024年 9月14日:プレ公開。