23.砦と竜とヘッポコ君主
【登場人物】 | |
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サーロイン | ロイヤルレンジャーズのリーダー。サーは敬称。 |
三洲次 | 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。 |
桃 | 接近戦最強のくノ一。でも細かい事は大嫌い。 |
ロース | こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。 |
ランプ | 財宝一筋なエルフの司教。パーティーの知恵袋。 |
ブリスケット | 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。 |
読了時間 (目安):約15分(動画無)、約23分(動画込)
※ページが正しく表示されない場合はこちら。
リルガミンの上に陽が登り、太陽の白い光が街を照らしだす。
リルガミンにいつもの朝がやって来た。
━━━━ ギルガメッシュの酒場
早朝.....

サーロイン | 「三洲次、前回の探索の成果を見せてくれ」 |
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三洲次 | 「はい、こちらですね」 |
サーロイン | 「海賊たちの訓練所は、マップが一通り埋まったようだな」 |
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ブリスケット | 「するてぇっと……」 |
ロース | 「…いよいよ残すは……」 |
ランプ | 「…右上の広大なエリアですね」 |
三洲次 | 「確か巨大な砦があって、入り口に警告の看板が立っていましたね」 |
サーロイン | 「ここの砦は海賊たちの住処らしいからな」 |
ブリスケット | 「ついに奴らの本拠地に乗り込むってぇ訳ですな」 |
三洲次 | 「もう関わりたくないんだけど、あいつらとは……」 |
ロース | 「うざいだけなのよねぇ……」 |
サーロイン | 「だが、他の階へ行く階段が見付かっていないから、 ここを探索をしないことには、先へは進めないだろうな」 |
ランプ | 「それに本拠地なら、きっと良いアイテムを仕舞い込んでいますよ」 |
ブリスケット | 「そいつぁはどうっすかねぇ……」 |
サーロイン | 「とりあえず様子見がてらに行ってみよう!!」 |
三洲次 | 「気軽に散歩へ行くみたいに言わないで下さいよ……」 |
今回は、いよいよ海賊の砦があるエリアを探索します。
レベル5もあれば、あのモンスターは苦労せずに倒せた記憶があるけど......。
【目次】
1.砦と竜
(※) 動画は1.~2.までノンストップです。
━━━━ 迷宮 入り口.....

お馴染みの常駐魔法を唱えて、いざ出発!

バラックに入り......

...途中で......、

...遭遇したアナコンダを倒しつつ......、

...バラックを通り過ぎて......、

...さっそく、以前見た看板のところまで来ました。
━━━━ 海賊の砦 周囲.....

目の前には壮大な砦が建っている
城壁の周りは堀で囲まれ
堀の横には警告が記されている
”堀に棲む竜に気を付けろ!”
三洲次 | 「堀に棲む竜って、どんなモンスターなんでしょうね?」 |
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サーロイン | 「ランプは何か知らないか?」 |
ランプ | 「そう来ると思い昨晩、酒場で情報を仕入れてきました。 冒険者たちはその竜を『モートモンスター』と呼んでいるそうです」 |
サーロイン | 「『モートモンスター』…? どんなモンスターなんだ?」 |
ランプ | 「昔読んだ本に解説がありました」 |
三洲次 | 「本……?! 嫌な予感が………」 |
正式名称 :モートモンスター
不確定名称:きょだいなへび (巨大な蛇)
モートモンスターとは、堀に生息するサーペント(大蛇)の一種である。
全身を固い鱗で覆われ、細長い身体を持ち、鋭い牙を持っている。
大抵はいつも同じ場所に群れをなして潜み、侵入者が来ると集団で襲う性質をもっている。
その為、かつてはアジアの城塞都市がこの獰猛な蛇(へび)を城壁の門や戸の側の堀に住まわせて、
近づく外敵を撃退してきたのは有名な話しである。
そして、門や戸の近くの中州に棲む獰猛な蛇ということで、
この蛇たちはいつしか「猛戸門洲蛇 (もうともんすだ)」と呼ばれるようになった。
遠い西洋で、その姿形が竜やサーペントなのに「モートモンスター」という大雑把な名前で呼ばれているのは、
前記の「猛戸門洲蛇」が由来であることは、想像に難くないであろう。
─── ニューシティー文書館 刊行『防衛戦術大百科 - 世界の城塞都市編』より
三洲次 | 「想像に難ぇよ」 |
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ランプ | 「なんですって?!」 |
三洲次 | 「途中までは良い感じだったのに……、 この手の話しって、アジアがどうとか言い出したらヤバイよな」 |
ランプ | 「ヤバイってどういう意味ですか?!」 |
三洲次 | 「だいたいさぁ、どう考えても『モート(堀の)モンスター(怪物)』だろ?」 |
ランプ | 「反証も無く、なんでそんなことが言えるんですか?!」 |
三洲次 | 「だって、おまえ、ワードナの迷宮の頃から、 伝説の忍者『俳 升太(はい・ますた)』とか、テキトーな事言ってたじゃん」 |
ランプ | 「それも間違いという反証は無かったですよね?!」 |
三洲次 | 「日本に住んでいた俺が『俳 升太』なんて変な名前の日本人は居ない、って言ってるんだよ!!」 |
ランプ | 「日本人の名前を全部知っているとでも言うんですか?!」 |
サーロイン | 「あの……そういうのは、酒場に帰ってからにしない?」 |
ブリスケット | 「どっちにせよ、さっきの情報じゃぁ強さとか全然分からねぇっすよ……」 |
ロース | 「とりあえず出発しましょう」 |
サーロイン | 「その前に、まずは周囲のチェックだ。 左右はどうなっている?」 |
ブリスケット | 「左(南側)は……」 |

ブリスケット | 「…警告にある『堀』が奥まで続いてやす」 |
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桃 | 「右(北側)は……」 |

桃 | 「…1本道が西側へ続いているぜ」 |
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サーロイン | 「堀に魔物が棲んでいるなら、一本道の方が調べやすそうだな。 よし、まずは北側へ進んでみよう」 |

と、言うことで、まずは左手に砦の城壁を臨みつつ、北側へと向かう。
サーロイン | 「その曲がり道の先はどうだ?」 |
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三洲次 | 「えぇと……」 |

三洲次 | 「こっちも奥に堀が見えますよ」 |
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サーロイン | 「こっち側にも堀があるのか」 |
ブリスケット | 「どうやら看板にあった竜との戦いは、避けられそうにねぇっすね」 |
サーロイン | 「仕方ない。 こっち側に来たついでに、こっちの方から調べるか。 前進だ」 |


1本道を進んだ先は、左側の砦の城壁に沿って堀が続ていた。
その堀は迷宮の闇と同じ暗い色の水を湛(たた)え、洞窟の静寂さと同じ不気味な静けさを見せている。
ロース | 「竜が棲んでいる割には、波一つ無いわね」 |
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サーロイン | 「息を潜めて獲物を待ち構えているだけかも知れない。 慎重にゆっくりと、音を立てずに進もう」 |


パーティーは砦の城壁側にある堀の様子を見ながら、反対側の壁沿いに伸びる土手をゆっくりと前進していく。

閉じた空間にある堀のせいで、辺りの空気は絡みつくような湿気に満たされていた。
その不快な湿りっ気は、そこを通る人たちの不安感を増し、鼓動を早くするには充分であった。
ロイヤルレンジャーズの6人は出来る限り音を立てないよう、時間をかけて壁際に沿って静かに進軍する......。

サーロイン | 「特に海賊も竜も居なさそうだな」 |
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ブリスケット | 「他のパーティーが根こそぎ倒しちまったんじゃねぇっすか?」 |
三洲次 | 「堀の中が他と繋がっていないなら、固体数も有限でしょうから、あり得ますね」 |
ブリスケット | 「では、もう気にせずに進んで良いのでは?」 |
ロース | 「海賊も見当たらないし、いいんじゃない?」 |
サーロイン | 「そうだな。 じゃ、もう普通に進もう!」 |
桃 | 「竜ならそこに居るぜ」 |
5人 | 「「は??」」 |



ついに登場!!
1階の目玉モンスター、
モートモンスター!!!
が........、先制で遭遇しちゃった......。
ゲーム的には幸運だけど、物語的には盛り上がるに欠けるなぁ........まぁ、仕方ないけど。

(再掲)
三洲次 | 「相変わらず敵をあっさり見つけるな」 |
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サーロイン | 「あれがモートモンスターか……」 |
ランプ | 「ただ、全然動きませんね……」 |
ブリスケット | 「寝てんじゃねぇっすか?」 |
ロース | 「じゃあ、もうこのまま横を通り抜けちゃわない?」 |
サーロイン | 「油断して通った後に、背後から襲って来るタイプかも知れないから、 今の内に片付けられるだけ片付けておこう」 |
桃 | 「うーしっ! 久々の新しいモンスターで、やる気が出てきたぜぇ!!」 |
ブリスケット | 「桃っちがやる気満々ですぜ」 |
ロース | 「本当に戦うのが好きね……」 |

サーロイン | 「いくぞっ!!」 |
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水面に見える敵の胴体めがけ、前衛達が一気に攻撃を仕掛ける!!!
桃 | 「とおっ!!」 |
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モンスターA | 「フギャワアアアァァァッ!!!」 |
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モンスター達 | 「「ギィ…?!」」 |
三洲次 | 「とりゃあああぁぁっ!!」 |

モンスターB | 「ギィシャアアアァァァッ!!!」 |
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三洲次 | 「よし!」 |
サーロイン | 「うむ、どうやら楽勝そうだなっ!! てやあああぁぁぁっ!!」 |

サーロイン | (; ゚_゚) ………………………… |
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ロース | 「はあああぁぁぁ……(怒!)」 |
ブリスケット | 「ロイン殿、マジで昔から変わってねぇっすな……」 |
ランプ | 「この前衛としてのセンスの無さは、もう個性ですね……」 |
─── 通常ターン.....

モートモンスター達は水中から次々と姿を現し、
冒険者たちの背丈の倍以上の高さにまで上体を持ち上げると、
暗闇を切り裂く様な咆哮で闖入者たちを威嚇した!!!
モンスターC | 「シャアアアァァァッッ!!」 |
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モンスターD | 「キィアアアァァアッッ!!」 |
三洲次 | 「で、でけぇ……」 |
ブリスケット | 「これまでの敵と違って、迫力がありやすな……」 |
サーロイン | 「とりあえず戦おう。 奴らが気付いたこのターンからが、本番だっ!! いくぞ、三洲次っ!!」 |
三洲次 | 「はいっ!」 |

三洲次 | 「くそっ…! 気付かれると動くし、でかいしで、当てるのが難しいっ!!」 |
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サーロイン | 「こいつは強敵だな……」 |
桃 | 「おーしっ! そうこなくっちゃなっ!!」 |
三洲次 | 「え?」 |
桃 | 「久しぶりにやる気が出てきたぜぇっ!!!」 |
サーロイン | 「へ?」 |

モンスターC | 「グヒィヤアアアァァァッッ!!!」 |
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三洲次 | (; ゚3゚) :∴!!! ブッ |
サーロイン | (; ゚3゚) :∴!!! ブッ |
桃 | 「なんでぇっ!! 楽勝じゃねぇかっっ!!!」 |
三洲次 | (; ゚□゚) …………………… |
サーロイン | (; ゚□゚) …………………… |
ランプ | 「久々のクリティカルヒットですね」 |
ロース | 「桃が本気を出すと、どんな敵も一撃よね」 |
モンスターD | 「グィシィィィ……ッ、 フシャアアアァァァッッ!!!」 |
ブリスケット | 「桃っちが驚異と知って、殺しにきやしたぜっ!!」 |

桃 | 「よっと!(さっ!)」 |
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モンスターD | 「グッ…ゥ?!」 |
桃 | 「へっ! ま、この程度だな!」 |
三洲次 | 「さすがですね」 |
サーロイン | 「やる気が出ると、やっぱり桃はスゴイな……」 |

残りはロースのカティノでおネンネして、このターンは終了。
─── 通常2ターン目.....

三洲次 | 「残りは3匹!」 |
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サーロイン | 「よし! 1人1匹ずつ狙って、このターンで片付けよう!!」 |
ブリスケット | 「こいつぁ……」 |
ロース | 「1匹残るわね……」 |

モンスターD | 「ヒィギャワアアアァァッ!!」 |
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三洲次 | 「よしっ!!」 |

モンスターE | 「ギィワアアアァァッッ!!!」 |
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桃 | 「ザコだなっ!!」 |

モンスターF | 「フギュアアアァァァッ!!!」 |
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サーロイン | 「勝負あり、だっ!!」 |
ロース | 「えーーーっ!?」 |
ブリスケット | 「倒したんすかっ?!」 |
サーロイン | 「倒しちゃいけないのかぁあっ?!!」 |

モートモンスター戦、
初戦闘は見事にノーダメージで勝利!!
今のレベルなら、問題無く倒せそうだな。

ザパァッ...!
桃 | 「よいしょっと! なぁ、堀の底に金貨が沈んでいたぜ」 |
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ランプ | 「おぉ! 桃、グッジョブです!!」 |
サーロイン | 「見込み通り、倒された冒険者たちの持ち物が水の中に落ちていたな」 |
ロース | 「桃って、泳ぎも得意だったのね」 |
桃 | 「小っちゃい頃から素潜りや遠泳をして過ごしていたからな」 |
ブリスケット | 「さすがっす」 |
ランプ | 「ともかく、このお金は私たちが有効活用しましょう!」 |
ロース | 「でも、1人頭たった6ゴールドなのね」 |
桃 | 「底がぬかるんでるから、見付けるだけでも大変だったぜ。 探せばまだあるかも知れねぇけど、もう1度潜るか?」 |
ブリスケット | 「ま、一旦これで良いんじゃねぇっすか」 |
三洲次 | 「では、先に進みましょう」 |
モートモンスター達を倒したパーティーは...、

...再び堀の横を静かに進み始めた。

ドドドドドド......

ドドドドドド......

ドドドドドド......
ロース | 「ねぇ?」 |
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ブリスケット | 「えぇ、なんか音が聞こえやすな……」 |
ランプ | 「何の音でしょう?」 |

ドドドドドド......

ドドドドドドドド...

ドドドドドドドドッ!!

スラグA | 「ガブウウウゥゥッ!!!」 |
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三洲次 | 「ぐぅわあああぁぁっ!!」 |
5人 | 「「……………………………(汗)」」 |

桃 | 「ほっと!(ひょい!)」 |
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スラグB | 「………グ??」 |
スラグA | 「ガウッ!ガブッ!ガブゥッ!!」 |
三洲次 | 「いだだだだだだっ!!!」 |
ブリスケット | 「三洲次っちが喰われてやすぜ……」 |
ランプ | 「こいつらって、いつも三洲次に喰いつきますね……」 |
ロース | 「やっぱり三洲次が美味しそうに見えるんじゃないかしら……」 |
サーロイン | 「そして、桃はさすがだな……」 |
桃 | 「~~♪」 |

三洲次 | 「ぜぇっ…ぜぇっ……、 な……なんだよ、こいつら……?」 |
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桃 | 「ジャイアントスラグだろ」 |
三洲次 | 「いや、それは見れば分かるけど、なぜこんな所で……?」 |
ランプ | 「神出鬼没ですから」 |
三洲次 | 「いや、そうかも知れないけど、ちょっと唐突過ぎない……?」 |
ロース | 「あれだけ大きな音に、むしろなんで気付かないのよ?」 |
三洲次 | 「いや、そう言われても……」 |
サーロイン | 「なに、返り討ちにすればイイだけさ! さっそく倒すぞ!!」 |

スラグA | 「グワギャアアアァァッ!!!」 |
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三洲次 | 「人間様に手を出すとどうなるか、思い知ったかっ!!!」 |

桃 | 「ほいよっ!」 |
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スラグB | 「ギィヒャアアアァァッ!!!」 |

三洲次 | 「やれやれ……」 |
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ブリスケット | 「海賊どもって、こんな危険な場所をどうやって通ってるんすかね?」 |
ロース | 「ワードナの迷宮みたいに、どこかに抜け道があったりするんじゃない?」 |
ランプ | 「あるいは飼い慣らしているのかも知れません」 |
サーロイン | 「とりあえず、先に進もう」 |

サーロイン | 「お?」 |
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サーロイン | 「堀の端っこが見えて来たぞ」 |
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三洲次 | 「土手側の道は続いていますから、このまま進みましょう」 |
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ブリスケット | 「道が左へ曲がってますぜ」 |
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ランプ | 「つまり、砦の北西の端まで来たのですね」 |
サーロイン | 「で、そこを左側へ曲がると……」 |

サーロイン | 「さらに先があるのか……」 |
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ロース | 「あら……」 |
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ロース | 「こっちにも堀があるわ」 |
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サーロイン | 「砦の壁際にも、人が通れる幅の土手があるな。 あっちに飛び移ってみよう」 |
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三洲次 | 「よっと………、あれ?」 |

三洲次 | 「なんか前方に扉が見えますよ?」 |
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ブリスケット | 「この砦の入り口じゃねぇっすか?」 |
ランプ | 「そのようですね」 |
サーロイン | 「よし、扉の前まで行ってみよう」 |
パシャッ…… パシャッ……
サーロイン | 「ん?」 |
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バシャッ…! バシャッ…! バシャッ!!
??? | 「「ギシュワアアアァァァッ!!」」 |
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サーロイン | 「な、なんだっ…?!」 |

モンスターA | 「シャアアアァァッ……!!」 |
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モンスターB | 「シュウアウゥゥッ……!!」 |
サーロイン | 「こっちにも居るのかっ?!」 |
ロース | 「扉の前に居るって、まさに門番ね」 |
さて、1グループで多数出現ということは......、

...マハリトの出番だな!!

では、戦闘開始です!!
三洲次 | 「先手必勝っ!!」 |
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モンスターA | 「グィギィイ……ッ!!」 |
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三洲次 | 「くそっ! やっぱり動きまくられると、当てにくい!!」 |
桃 | 「おら!おら!おら!おら!おらあぁっっ!!!」 |

モンスターB | 「フォガアアアァァァッ!!」 |
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桃 | 「やっぱ楽勝だぜっ!!」 |
ロース | 「楽勝だって」 |
三洲次 | 「あいつは例外なんだよ……」 |
サーロイン | 「いいから、早くマハリトで倒してくれ」 |

モンスター達 | 「「グギィヤアアアァァッ!!!」」 |
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モンスターC | 「グッギィッ…!」 |
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ロース | 「あら、1匹耐えたわ」 |
サーロイン | 「なに?!」 |
モンスターC | 「ギギギッ……キシュアアアァァッ!!」 |
サーロイン | 「ランプッ!!」 |
ランプ | 「任せて下さい!!」 |

サーロイン | 「よし! これで勝負があったなっ!!」 |
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お見事っ!!

モートモンスター相手にノーダメージで2連勝!!
三洲次 | 「看板にあった竜は、どうやら問題無く倒せそうですね」 |
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サーロイン | 「うむ」 |
目論み通り、今のレベルなら余裕で勝てるな。
レベルを上げてから来て、正解だった。

バシャァッ...!
桃 | 「よっと! ここの底にも金貨が落ちてたぜ」 |
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ランプ | 「さすが桃です!! 素晴らしい!!」 |
ロース | 「でも、やっぱり1人頭1桁ね」 |
桃 | 「底がドロドロだから探し難ぃんだよ」 |
ブリスケット | 「ま、ちぃとでも手に入りゃぁ良いんじゃねぇっすか」 |
サーロイン | 「そうだな。 じゃ、門番も片付けたところで……」 |

サーロイン | 「…入り口のところまで行ってみよう」 |
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2.ヘッポコ君主


砦の扉は木製で出来ており、測らなくても厚めであることが想像できる重厚さを見せている。
取っ手や蝶番部分は銅で出来ており、湿気のせいでいずれの表面にも青緑色の錆びが付いていたが、
その錆びが逆に防腐の役割を果たし、むしろ扉の堅牢さを長年保っているのが見て取れた。
三洲次 | 「これが海賊どもの砦の入り口ですね」 |
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ランプ | 「なんで扉が2つもあるんでしょう?」 |
ロース | 「どう違うのかしら?」 |
ブリスケット | 「こっちからじゃぁ、さっぱりですな。 ところでロイン殿、いよいよ討ち入りやすか?」 |
サーロイン | 「いや、中に入るのは外周を一通りチェックしてからにしよう」 |
三洲次 | 「じゃ、もうちょっと回ってみますか」 |

6人は2つ並んだ扉を横目に、堀に沿って再び前進を始めた。

ランプ | 「ここで、また堀が終わってますね」 |
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サーロイン | 「じゃ、元の道に飛び移って、先に進もう」 |


ロース | 「また道が左に曲がってるわ」 |
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ブリスケット | 「ちょうど左右対称になってやすな。 今までとは違って、砦らしく規則的な構造っすね」 |
サーロイン | 「曲がった先はまた堀かな? 三洲次、確認して来てくれるか?」 |
三洲次 | 「はい、では……」 |










三洲次 | 「ダダダダダ、ダスターがあぁぁっ!!」 |
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サーロイン | 「落ち着けって……(汗)」 |
ダスターA | 「ニニニニニ、ニンゲンガアァァッ!!」 |
ダスターB | 「オヂヅゲッテ……(汗)」 |
ランプ | 「なんと!? ダスターも驚くんですねっ!!」 |
ブリスケット | 「今月のどうでもいい知識 第1位っす、それ」 |
ランプ | 「しかも喋るんですね!!」 |
ブリスケット | 「第2位」 |

ダスター達 | 「「ゥシャアアアァァァッ!!」」 |
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ロース | 「落ち着きを取り戻して、威嚇してきたわ」 |
ブリスケット | 「威嚇の仕方はいつも通りなんすね……」 |
サーロイン | 「ま、敵対的な態度を取るなら仕方ない」 |


サーロイン | 「申し訳ないが、消えてもらおう」 |
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三洲次 | 「あ~~、ビックリしたぁ……」 |
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サーロイン | 「じゃ、先に進もう」 |

ランプ | 「こちら側も砦に沿って堀がありますね」 |
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サーロイン | 「と言うことは……」 |



サーロイン | 「やはり……」 |
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モンスター達 | 「「キシャアアアァァ…ッッ!!!」」 |
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サーロイン | 「…こいつらが居るんだな」 |
ブリスケット | 「なんとなくこのエリアの構造が分かってきやしたぜ」 |
ロース | 「それぞれの堀に竜が住んでいるのね」 |

サーロイン | 「ま、こいつらの特徴と強さはもう分かった!! あっさりと倒してやろうじゃないか!!」 |
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ランプ | 「あ~~、これは……」 |
ブリスケット | 「…倒せねぇ……」 |
ロース | 「…パターンね………」 |

後衛3人 | 「「やっぱり」」 |
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サーロイン | 「おまえら本当に仲間かっ!?」 |
三洲次 | 「しょうがない。 桃、俺たちがいくぞっ!!」 |
桃 | 「任せなっ!!」 |


三洲次 | 「おっしゃー!!」 ← ハイタッチ |
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桃 | 「うーしっ!!」 ← ハイタッチ |
ロース | 「どう思う?」 |
ブリスケット | 「桃っちはともかく……」 |
ランプ | 「…三洲次がカッコよく終わると思えませんね」 |
三洲次 | 「なんだ、そりゃああぁっ?!」 |
サーロイン | 「無駄話ししてないで、さっさとカティノをかけろっっ!!」 |
ロース | 「いいけど、何匹かは寝ないと思うわよ」 |
サーロイン | 「…………なんで?」 |


ロース | 「ほら」 |
---|---|
サーロイン | 「…………どうして分かった?」 |
ロース | 「だって、三洲次が……」 |
ブリスケット | 「まだ鈍くせぇ姿を晒してねぇんで……」 |
ランプ | 「敵の攻撃を受ける運命にあるでしょ?」 |
三洲次 | 「そりゃどういう意味だああぁっ!!?」 |


三洲次 | 「ぐほおおぉぉっ!!」 |
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サーロイン | 「ぐわああぁぁっ!!」 |
後衛3人 | 「「だよね」」 |
サーロイン & 三洲次 |
「「おまえら、本当に仲間かああぁっ!??」」 |
─── 2ターン目

サーロイン | 「おのれ!! このままでは終わらないぞっ!!」 |
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三洲次 | 「キッチリやり返してやる!!」 |


サーロイン | 「どうだっ?!」 |
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三洲次 | 「見たかっ!?」 |
ロース | 「どう思う?」 |
ブリスケット | 「このお2人がカッコいい姿で終わるとは思えねぇんで……」 |
ランプ | 「…帰るまでに、絶対に鈍くさい姿を晒しますね」 |
サーロイン & 三洲次 |
「「おまえら、マジで仲間かああぁっ!!??」」 |

バシャッ!
桃 | 「今回はけっこう多めに見つけたぜ」 |
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ランプ | 「素晴らしいです!! さすが桃!!」 |
サーロイン | 「じゃ、探索を続けよう」 |


サーロイン | 「こっちの堀はここまでだな」 |
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三洲次 | 「そして、また細い道……」 |
ブリスケット | 「4隅の構造は同じぽいっすね」 |



サーロイン | 「また開けた場所に出たぞ」 |
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ランプ | 「砦の周りをグルッと回って来たので、ここは警告文の所から見えた堀ですね」 |


サーロイン | 「ここの堀にはモートモンスターは居ないのかな?」 |
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ブリスケット | 「桃っち、分かりやすか?」 |
桃 | 「ん~~………水が全然汚れてねぇし、居ないんじゃねぇのか」 |
サーロイン | 「そうか。 じゃ、もうこのまま直進してしまおう」 |



サーロイン | 「最初の看板の所に戻って来たな」 |
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サーロイン | 「これで砦の外周は一通りチェックできた訳か」 |
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三洲次 | 「入り口は反対側にあった2個の扉だけですね」 |
ランプ | 「まだ戦力には余裕がありますけど、どうしますか?」 |
サーロイン | 「敵の本拠地には、さすがに可能な限り万全な状態で行きたいから、 今日はここまでにしよう」 |
ロース | 「じゃ、戻りましょ」 |



サーロイン | 「うわああぁ?!!」 |
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三洲次 | 「ビビらせるなぁ!!」 |
ブリスケット | 「敵が出てきやしたぜ」 |
ランプ | 「これはアレですね…」 |
ロース | 「ここにツケが回って来たのね」 |
サーロイン & 三洲次 |
「「そんなに鈍くさい姿が見たいかあぁっ??!!」」 |




前衛3人 | 「「余裕っ!!」」 |
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後衛3人 | 「「ええぇぇ~~??!」」 |
サーロイン & 三洲次 |
「「敵をあっさり倒して何か文句があるのかああぁぁっ!!?」」 |
ロース | 「絶対にツケが回って来たと思ったのにぃ……」 |
ブリスケット | 「面白くねぇっす……」 |
ランプ | 「ですよねぇ……」 |
サーロイン & 三洲次 |
「「おまえら、ぶん殴るぞっっ!!!」」 |

ま、本日はここまで!
お城に帰りましょう。


ガチャッ...!

サーロイン | 「ぎゃあああああぁぁぁぁぁっっ!!!」 |
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ブリスケット | 「やっぱ鈍くさい姿を……」 |
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ランプ | 「晒しましたね……」 |
ロース | 「避けられない運命なのねぇ」 |




ブリスケット | 「桃っちはさすがとして……」 |
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ランプ | 「三洲次は粘りますね……」 |
ロース | 「運命に逆らうわね……」 |
ブリスケット | 「まぁ……」 |
ランプ | 「それはそれで良いとして……」 |
ロース | 「あの人だけは……」 |


─── 通常ターン.....

サーロインだけダメージを喰らいやがった。
まぁ、この数の奇襲なら、むしろ三洲次と桃がノーダメージだった方がスゴイのかも知れないけど。
サーロイン | 「ぜぇっ…ぜぇっ……、 な……なんだ、こいつら……?」 |
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桃 | 「ダスターだろ」 |
サーロイン | 「いや、それは見れば分かるけど、なぜこんな所に……?」 |
ランプ | 「神出鬼没ですから」 |
サーロイン | 「いや、そうかも知れないが、ちょっと唐突過ぎないか……?」 |
ロース | 「唐突だったとしても、あなただけよ、ダメージ喰らってるの」 |
サーロイン | 「いやいやいや! 我々をあっさりと襲撃してくるとは、こいつらはきっとダスターの中でもエリートに違いない!! 厳しい戦いになるかも知れんぞ!!」 |


ランプ | 「前列は寝かせました!!」 |
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ロース | 「後列なんて全部倒したわよ!!」 |
サーロイン | (;T_T) ………………………… |
ブリスケット | 「ロイン殿、もういいっすから。 治療するんでこっちに来てくだせぇ」 |
サーロイン | 「あぁ……。 ところで、1だけは止めてくれよ」 |
ブリスケット | 「分かってやすって」 |

サーロイン | 「だと思ったわああぁぁっ!!!」 |
---|---|
ブリスケット | 「いやぁ~~……」 |
サーロイン | 「『分かってやす』って、もしかしてネタって意味だったかああぁぁっ??!」 |
ブリスケット | 「いやいやいや、それは誤解っす!!!」 |



サーロイン | 「絶対に鈍くさいままで終わらないぞっ!!」 |
---|---|
三洲次 | 「前衛だってみんなが活躍できるんだっ!!」 |
桃 | 「~~♪」 |
─── 2ターン目.....

サーロイン | 「よぉーしっ!!」 |
---|---|
後衛3人 | 「「…………………………………」」 |
サーロイン | 「どうだ?! これで満足だろ!?」 |
ロース | 「えぇ……」 |
ランプ | 「まぁ……」 |
サーロイン | 「なんだ、その納得しかねる返事はああぁぁっっ?!!」 |
ブリスケット | 「まぁまぁ、ロイン殿、残りを治療しやすから」 |

サーロイン | 「おまえ、絶対わざとやっているだろっっ!!!」 |
---|---|
ブリスケット | 「いやいやいや、誤解っすっ!!!」 |
サーロインの苦心は絶えないな......。

今度こそ、本日はここまで!
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名前 | 職 | LV | H.P. | 力 | 知 | 信 | 生 | 早 | 運 | 吸 | 死 | コメント |
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サーロイン | 君 | 5 | 37 | 18 | 17 | 18 | 16 | 18 | 15 | 0 | 1 | やっぱり攻撃がヘボい方がロインらしいよな…。 |
三洲次 | 侍 | 5 | 49 | 18 | 18 | 18 | 18 | 18 | 15 | 0 | 1 | 攻撃は当たる方だが、奇襲には弱い。あ、全員そうか。 |
桃 | 忍 | 5 | 33 | 18 | 16 | 18 | 18 | 16 | 18 | 0 | 0 | 新しい敵でやる気が出たのか久々のクリティカルヒット。 |
ロース | 魔 | 6 | 33 | 17 | 18 | 18 | 18 | 18 | 12 | 0 | 0 | モートモンスターはマハリトだと若干確実性に欠けるな。 |
ランプ | 司 | 5 | 20 | 12 | 18 | 18 | 13 | 18 | 16 | 0 | 0 | アイテムが出ないと、目立った活躍の場がほぼ無いな。 |
ブリスケット | 僧 | 6 | 51 | 18 | 18 | 16 | 18 | 18 | 15 | 0 | 0 | ディアルマ、ラツモフィス、ディアルコ…早く覚えてくれ! |
アイテム入手: 9/109
【更新履歴】
2024年11月 2日:次ページへのリンクを設定しました。
2024年10月19日:本公開。