25.そんなバカがいるか?

【登場人物】  
サーロイン ロイヤルレンジャーズのリーダー。サーは敬称。
三洲次 元盗賊だった日本男児の侍。発音は「みすじ」。
接近戦最強のくノ一。でも細かい事は大嫌い。
ロース こんな名前だが細身で美人なエルフの女魔法使い。
ランプ 財宝一筋なエルフの司教。パーティーの知恵袋。
ブリスケット 日本オタクのエルフの僧侶。あだ名は「ブリ助」。

読了時間 (目安):約10分(動画無)約17分(動画込)
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━━━━ ギルガメッシュの酒場
     早朝.....

珍しく一番遅れて店に入って来たランプは、仲間のテーブルまで来ると、いきなり叫んだ。

ランプ 『そんなバカがいるか?』だそうです!!
   


5人があっけに取られた顔をする中、
ランプは溜息を付きながら、テーブルについた。

ランプ 「はぁ……」
サーロイン 「どうしたんだ?」
ランプ 「論文を審査に出したんです」
ブリスケット 「え!?
 呪文とラム酒の相関に関する論文っすか?!」
ランプ 「えぇ」
三洲次 「それで…?」
ランプ 「ラム酒を100杯飲むとカティノへの耐性が付くと書いたら、
 『ラム酒を100杯も飲むようなバカがいるか?』ってデータの信頼性を疑われ、
 却下になりました」
ロース 「当たり前でしょ」
サーロイン 「海賊の言った100杯を信じたのか?」
ブリスケット 「ちぃったぁ常識ってもんが……」
ランプ 「世紀の大発見だと思ったんですがねぇ」
三洲次 「まぁ、ちゃんとデータを取り直………取らなくていいです」
サーロイン 「まぁ、論文は何度でも出し直せるから、今日のところは朝食でも食べて、元気を出せって」
ランプ 「はぁ……」


6人は、テーブルに並べられた焼きたてのパン、良い色に焼かれた牛肉やソーセージの盛り合わせ、野菜のスープなどを
手元の皿に取り分けて食べ始めた。

サーロイン 「ところで、前回は砦をどこまで攻略したかな?」
三洲次 「作っている地図を……ムグムグッ……出しますね」



ブリスケット 「砦の北側の構造が判明した感じっすな」
三洲次 「北に16、東に11のエリアが前回行った食堂ですが、
 南側に扉があったのを書き忘れていました。
 その扉から、さらに南へ進むことが出来ます」
サーロイン 「では、今日はその食堂から南側へ侵攻しよう」

 




ところで、前回の冒険から戻ると(忍者)レベルアップをしました!


おぉ!!
能力アップだけの上に、H.P.の伸びも申し分無し!!



ついに全能力17~18になるまで成長!!

一番優秀な成長ぶりは、さすがである!!

相変わらず頼もしいキャラだぜ!!(罠の解除を除く)

 



【目次】

1.そんなバカがいるか?

2.そんな役立たずがいるか?




1.そんなバカがいるか?


(※) 動画は1.~2.までノンストップです。



━━━━ 迷宮 入り口.....


本日も海賊の砦に向かって出発します。







モンスター達 「「シャアアアァァァ…ッ!!!」」
   
サーロイン 「3匹なら……」
三洲次 「前衛が1人1匹ずつ倒して……」
「楽勝だなっ!!」






いきなりカティノが効いて敵が全て寝てしまい、順当に勝利!!






モンスター達 「「キィアアアァァァ…ッ!!!」」
   
サーロイン 「さっきより1匹多いが……」
三洲次 「まだまだ前衛が順番に倒して……」
「やっぱり楽勝だぜっ!!」







またまた速攻でカティノが効いて敵が寝てしまい、またまた順当に勝利!!

モートモンスターも、もうザコですな。


 


………………………………


……………………


…………




━━━━ 海賊の砦の中
     ハイコルセアの部屋.....

ハイコルセア 「あいつら、帰ったか?」
キャプテンA 「あぁ、戻られましたか」


ガリアン海賊団首領であるハイコルセアこと通称レッドが、部屋の南側にある扉から姿を現すと、
彼の片腕のガリアンキャプテンが彼を出迎えた。

ハイコルセア 「例のパーティは帰ったのか?」
キャプテンA 「はい。
 食堂まで来たのですが、理由は分かりませんが、そこで引き返したようです。
 ガリアンレイダー達が帰って行く彼らと遭遇したので、間違いありません」
ハイコルセア 「そうか。
 俺が目当てではなかったのかな?」
キャプテンA 「どうもラム酒が目当てだったようです」
ハイコルセア 「ラム酒?
 どういう事だ?」
キャプテンA 「分かりません。
 アンケートも取っていました」
ハイコルセア 「アンケート…??
 何の?」
キャプテンA 「ラム酒を何杯飲んだか?だそうです」
ハイコルセア 「なんで?」
キャプテンA 「そこまでは……」
ハイコルセア 「海賊の本拠地に乗り込んで来て、ラム酒を何杯飲んだか聞いて帰って行く……、
 そんなバカがこの世にいるか?」
キャプテンA 「しかし、事実いたので……」
ハイコルセア 「んなアホな……。
 それは他に狙いがあったと考えるべきだ。
 奴らはきっとまたやって来る。
 指示した通り、爆薬は集めたのか?」
キャプテンA 「はい。
 ただ、倉庫には爆弾3個分の量しか残っていませんでした」
ハイコルセア なにぃ?!
 こんな時に、なんてことだっ!!」
キャプテンA 「迷宮内に宝箱を散らす時に結構使ったので、それで……」
ハイコルセア 「くそっ……!
 爆弾を3個しか作れないなら、もうその3個でなんとかするしかない!!」
キャプテンA 「はい、仕掛ける場所は厳選しないといけないので、
 とりあえず設置場所を考えておきました」
ハイコルセア 「どこにするんだ?」
キャプテンA 「まず、北側にある食堂と南側の酒場に仕掛けます。
 ラム酒が目当てならば、また食堂や酒場に来る可能性が高いですから」
ハイコルセア 「ふむ………残りの1つは?」
キャプテンA 「この部屋へ通じる廊下に仕掛けようと思います。
 そうすれば、奴らの接近を察知することが出来ますので」
ハイコルセア 「なるほど……いいぞ!
 その3ヶ所でいけ!」
キャプテンA 「では、さっそく」


そう言うと、ガリアンキャプテンは爆弾を仕掛ける為、部屋から出て行った。


…………


……………………


………………………………





━━━━ 海賊の砦 入り口.....


サーロイン 「今回も監視や見張りは居なさそうか?」
三洲次 「桃?」
「ん~~~…………、
 まぁ、気配を感じないから、大丈夫だろ」
サーロイン 「じゃ、今回もこのままお邪魔しよう」


ガチャッ...!        ← 扉を開けた音


まずは、前回到達した部屋まで向かいます。




その途中で、今回も......


ロース 「また『ガリアンメイジがお届けする本日の職業占い』が壁に掛かってるわよ」
ブリスケット 「せっかくなんで、今回も見ていきやしょう」
ロース 「じゃ、読むわね」
三洲次 「さて、本日の結果は?」
ロース 「『本日のラッキー職業』は………ジャジャン!『君主』です!!」
サーロイン 「俺じゃないか」
ランプ 「これって、ガリアンロードが居るってことですか?」
ブリスケット 「海賊王のことなんでは?」
三洲次 「もし居るのなら、ほぼ1人を狙い打ちにした結果だな」
サーロイン 「で、何がラッキーなんだ?」
ロース 「『いつもはダメな事も、今日は奇跡的にうまくいでしょう』」
ランプ 「そう言えば、いつも直接攻撃を外しますが、今日は絶好調ですね」
サーロイン 「実力だって!!」
三洲次 「まぁ、アンラッキーの方も見てみましょう」
ロース 「じゃ『本日のアンラッキー職業』は………『ごめんなさい、僧侶です』!」
ブリスケット 「あっしっすか?
 何がアンラッキーなんすか?」
ロース 「『役立たず』」
三洲次 「身もフタもない言い方だな……」
ロース 「続きもあるわ、
 『しかも、悪い意味で期待に応える』」
ブリスケット 「ケチョンケチョンじゃねぇっすか……」
三洲次 「ケチョンケチョンなんて日本語、どこで覚えてきた?」
ブリスケット 「凹むっすぅ~……」
サーロイン 「ま、たかが占いだ、気にするな」
ランプ 「先へ進みましょう」


とりあえず砦に入った後は、特に戦闘とかは無く、
スムーズに前回到達した部屋まで来ました。

サーロイン 「また来たな、この食堂に」
三洲次 「では、入りましょう」
ランプ 「えぇと、紙と筆記具と……」
!!!


ま、突入しましょう。


バンッ!!



パーティーが食堂に突入すると、鉄製のテーブルや石造りのカウンターに座って食事を取っていたガリアンガード達は、
驚いて入り口の方を向いた!
そして、部外者の侵入と分かるや、食事を取る手を止め、全員が手元に置いていたカットラスを手にして立ち上がった!!

ブリスケット 「これまた大勢っすな」
サーロイン 「酒のある場所に自然と人が集まるのは、どこも一緒だな」
ロース 「それで、どうするの?」
サーロイン 「後ろのカウンターの所にいる6人はロースに任せた」


ロース 「オッケー!」
サーロイン 「念のため、ブリ助はマニフォ、ランプはカティノで敵を足止めしてくれ」
ブリスケット 「承知!」
ランプ 「良いデータが取れそうです!」
サーロイン 「まぁ……いいけど………」




では、戦闘開始!!



ガードA ぐはあああぁぁっ!!
ガードB ぐひゃあああぁぁっ!!
   
三洲次 「よし!!」
サーロイン 「うむ、今日は調子がいいぞ!!」
ロース 「奇跡的に、ね!」
サーロイン 「一言多いって…」
   
ガードC 「くそっ!!」
ガードD 「やり返せっ!!」
   
サーロイン 「ブリ助、マハリトまでのつなぎに、カウンターの所にいる奴らの動きをとめてくれ!」
ブリスケット 「任せてくだされ!!」


さっそくマニフォが飛ぶ!!




ブリスケット 「ちょ?!
 ロイン殿!!
 またマニフォが全然効きやせん!!」
サーロイン 「なに?!」
ランプ 「やはり!!
 ラム酒を飲むと、マニフォへの耐性が付くんですよ!!」
サーロイン 「前回から連続でこの結果とは……では、本当に耐性が付くのか?!」
ランプ 「それ以外に理由がありますか!?」
三洲次 「俺、ブリ助の呪文がヘボい説を唱えます」
ブリスケット なんて?!
三洲次 「だって、それならこの台詞が言えますから」
ブリスケット 「なんすか?」
サーロイン
& 三洲次
& ロース
!!!
ブリスケット うるせぇっすっ!!!
ランプ 「そうですよ、ヒドイですよ!!
 ブリ助はレベル6ですから、呪文の威力は充分強力です!!
 なのに、こいつらにはマニフォが全然…」


ロース 「効きいたわよ」
ランプ 「は?」


ロース 「とりあえず2人には」
ランプ 「へ?」
三洲次 「ほら、やっぱりヘボいから、数人にしか効かないんだ」
ブリスケット 聞き捨てならねぇっす!!
ランプ 「あ、じゃぁ、あの2人はラム酒以外を飲んでるですよ!」
ブリスケット 「あっしはランプはんのラム酒説を全面的に支持するっす!!」
サーロイン 「う~~む……」
ランプ 「その証拠に、テーブル側の奴らはラム酒を飲んでます!!
 つまり、カティノをかけても……」




ガード達 「「ZZZzzz……」」
   
ランプ 「……………………………………」
三洲次 「メッチャ爆睡したな」
ランプ 「分かった!!
 100杯飲んでないからです!!」

  
   
ガードF 「あいつら仲間割れを始めてるぞ!!」
ガードG 「野郎ども、今の内だっ!!」
   
サーロイン 「おっと、マニフォが効かなかったカウンターの奴らが襲って来るぞ」
ロース 「任せて!!」


ガード達 「「ふぉがあああぁぁっ!!」」
   
ロース 「余裕ね!」
三洲次 「よく考えると、室内で火炎をぶっ放すって、けっこう危険じゃない……?」
サーロイン 「鉄製のテーブルと石造りのカウンターだからギリギリできる攻撃だな……」


とりあえず、1ターンで敵を一気に減らす。


─── 2ターン目


もう楽勝ですね。




見事ノーダメージで勝利です!!

そして戦いに勝利したメンバーは、食堂の中を探索する......。

サーロイン 「鉄製のテーブルとイスはマハリトで余熱を持ってるから、迂闊に触るんじゃないぞ」
ランプ 「ほら、マニフォが効かなかった2人はラム酒じゃなく、エールを飲んでいましたよ」
ブリスケット 「やはりランプはんのラム酒説は正しいっすな!!
 さすがはランプはん!!」
三洲次 「おまえは自分を正当化したいだけだろ」
ロース 「ねぇ!
 カウンターの裏に、また宝箱があったわ!」


サーロイン 「じゃ、桃、頼むよ」
「うぃ~す」



………………………………


……………………


…………


━━━━ ハイコルセアの部屋.....

爆弾を仕掛けた宝箱を設置し終わったガリアンキャプテンが部屋に戻って来た。

キャプテンA 「食堂と酒場とこの部屋の前の通路に、爆弾入りの宝箱を配置してきました」
ハイコルセア 「そうか………」
キャプテンA 「あれ?
 どうしました?
 浮かない顔をして?」
ハイコルセア 「いや、俺たちの考えは少し甘いのかも知れない、と思って……」
キャプテンA 「甘い?
 どういう意味ですか?」
ハイコルセア 「あいつら、曲がりなりにも国王専属の戦闘部隊なんだろ?」
キャプテンA 「はい」
ハイコルセア 「と言う事は、それなりに優秀な奴らで構成されているはずだ」
キャプテンA 「まぁ、多分……」
ハイコルセア 「そんな奴らが……」
キャプテンA 「そんな奴らが……?」

…………


……………………


………………………………



「ふ~~ん………ま、『爆弾』だな」
サーロイン 「三洲次、合ってると思うか?」
三洲次 「前回も仕掛けられていたし、まぁ、合っているのでは?」
サーロイン 「よし、爆弾で解除してくれ」
「任せな。
 えぇと………」




………………………………


……………………


…………


━━━━ ハイコルセアの部屋.....

ハイコルセア 「そんな奴らが、同じ過ちを何度も繰り返すだろうか?」
キャプテンA 「そう言われると……」
ハイコルセア 「何度も何度も爆弾の解除に失敗して痛い目を見ているのに、
 これっぽっちも学習をしないなんて、
 そんなバカがいるか?!」


…………


……………………


………………………………




「あ………」


ドガアアアアァァァン!!!


………………………………


……………………


…………


━━━━ ハイコルセアの部屋.....


........ドガァァァァァ........


ハイコルセア 「…………………………………(汗)
キャプテンA 「…………………………………(汗)
ハイコルセア 「いるんだ………(汗)
キャプテンA 「いるんですね………(汗)
ハイコルセア 「……………………………………」
キャプテンA 「……………………………………」
ハイコルセア 「あいつらさぁ……」
キャプテンA 「はい?」
ハイコルセア 「いくら何でも爆弾に引っ掛かり過ぎじゃね?
 爆弾を仕掛けろと指示しておいて言うのもなんだが……」
キャプテンA 「まぁ」
ハイコルセア 「爆弾は、もう完全にあいつらの侵入検知装置だな」
キャプテンA 「えぇ」
ハイコルセア 「じゃ、あいつらが来たから、俺はまた避難しておくよ」
キャプテンA 「お気を付けて」


…………


……………………


………………………………




「あがが……
ランプ 「いぢぢ……
ロース 「宝箱の側にいた2人が、5ダメージも喰らってるわよ」
サーロイン 「ディオスで治療だな」
ブリスケット 「じゃ、あっしが……」
サーロイン 「いや、ブリ助は戦闘中の治療に備えてくれ。
 今は俺が治療する」


サーロイン 「ところで、箱の中には何が入っていたんだ?」



ランプ 「お、また『鎧』が入っていましたよ」
サーロイン 「俺と三洲次がまだ『鎖帷子』だから、装備を交換しよう」
ロース 「久しぶりの新装備ね」
サーロイン 「どっちが装備する?」
三洲次 「ロインに譲ります」
サーロイン 「そうか?
 別に良いけど、なぜ?」
三洲次 「その鎧、爆発でどこか損傷したかも知れないから、
 怖くて装備したくないです」
サーロイン 「う~~む……」
ブリスケット 「過去にそういう事例は無かったんで、気にしなくて良いんでは?」
ランプ 「宝箱の爆弾が爆発しても中のアイテムが無事なのは、
 世界の7不思議の1つに数えても良い気がしますね」
サーロイン 「ま、使いながら様子を見よう」
ランプ 「では……」


まぁ、実際はサーロインの方がH.P.が低いから、という理由で選びましたが。




サーロインAC2ダウン

三洲次の分として、もう1個ほしいところです。


さて......、


サーロイン 「この食堂はこんなところか?」
ランプ 「そうですね」
サーロイン 「じゃ、いよいよこの食堂の先……新しいエリアへと進むぞ」
   
「パンに(ひょい)…、チーズに(ひょい)…、ソーセージに(ひょい)……」
三洲次 (がしっ!)
「くほっ!」
三洲次 「ほら、行くぞ(ずるずるずる……)
「カウンターの裏に食い物がいっぱい……(ずるずる…)
三洲次 「意地汚い真似をするなって(ずるずる…)







2.そんな役立たずがいるか?


━━━━ 海賊の砦 北西のエリア.....


サーロイン 「今朝話していた南側の扉はこれだな」
ロース 「扉の向こう側の様子は分かるかしら?」
ブリスケット 「どれどれ……」


ブリスケットが扉に耳を当てて外の様子を探るが、特に物音は聞こえず。

ブリスケット 「静かなもんです」
サーロイン 「じゃ、そのまま開けて入ってみよう」


ガチャッ...!




サーロイン 撤退っ! 撤退っ!!
 バック! バックだっ!!


バタンッ!        ← 扉を閉めた音


サーロイン 「はぁ…はぁ……」
ランプ 「あいつら、大した音も出さずに動くから厄介ですね」
ロース 「そして、どこにでも現れるわね」
ブリスケット 「にしても、ここ、海賊の砦でっせ?
 大勢の人がいるってぇのに、なんで生息してんすか?」
三洲次 「ゴキブリみたいなもんじゃね?」
サーロイン 「とりあえず、どっかに消えるまで待とう」


入り直します。

ガチャッ......


サーロイン 「よし、あいつらはどっか行ったぞ」
三洲次 「そして、扉が2つか……」
ランプ 「ワードナの迷宮の地下2階のエレベーター前も、こんなでしたね」
ロース 「どっちから入るの?」
サーロイン 「どっちの扉も同じ様な感じだな。
 とりあえず手前から確認しよう」


ガチャッ...!


扉の中はこれまでと同じ石壁で造られた部屋で、壁際の棚には大量の木箱が積まれていた。
その様子から、どうもここは倉庫の様であった。

そして部屋の中では......、



...ガリアンガード達宝箱に何かを詰め込んでいた。

ガードA 「むっ?!」
ガードB 「誰だ、おまえらっ!?」
ガードC 「こいつら、例の侵入者だっ!!」
ガードD 殺っちめぇ!!
   
サーロイン 「問答無用で襲って来るなら、仕方ない」




ま、あっさりと勝利です!!

ランプ 「それにしても、今日は……」
ブリスケット 「…ロイン殿の攻撃がよく当たりやすな」
サーロイン 「実力だって言ってるだろっ!!」


ランプ 「あいつらが作業をしていた宝箱です」
ロース 「ちょうど閉じ終わったところね。
 これだと罠も仕掛け終わってるかも」
サーロイン 「じゃ、桃の出番だ」
「お!
 いい物見つけた!!」
サーロイン 「え?」
「棚に『爆薬』って書かれた木箱があるぜ!」
ブリスケット 「海賊の倉庫だけあって、ロクでもねぇ物があるっすな」
「あたい、いい事思い付いたんだけどさぁ」
三洲次 「絶対ロクでもない事だ……」
「どうせ爆弾が爆発しても中の物が平気なら、
 宝箱なんて片っ端から爆薬でブッ飛ばせば、罠を外す手間が省けるぜ!」
三洲次 「ほら見ろ……」
サーロイン 「罠が爆弾だったら威力が2倍になって、被害が2倍になるだけだろ。
 ダメだ」
「物は試しだって!
 えぇと……(がさごそ…)
三洲次 「……………………………………」
「……………………………………」
ブリスケット 「……………………………………」
「……………………………………」
サーロイン 「どうした?」
「箱が空っぽだ……。
 爆薬を使い切ってんぞ、これ……」
三洲次 「じゃあ、諦めて、普通に開けるんだ」
「ぅ~~………」



「『毒針』だな」
サーロイン 「合ってると思うか?」
三洲次 「まぁ、妥当な範囲かと」
ランプ 「爆弾じゃないんですね」
三洲次 「爆薬は空だからな」
サーロイン 「じゃ、毒針で開けてくれ」
「うぃ」




「あ………」
三洲次 「~~……!!(怒)


サーロイン 「罠自体間違えてるとは……」


「あがっ……、ぐぎっ………」
三洲次 「おまえなぁ~……」
サーロイン 「まぁ、治療をしよう。
 ディアルコ(麻痺治療の呪文)は僧侶がレベル5から習得出来る呪文だったな。
 ブリ助はレベル6だっけ?」
ブリスケット 「へい」
サーロイン 「じゃ、ディアルコは覚えてるか?」


ブリスケット 「まだっす」
ブリスケット 言うと思ったっす………


「おごっ……、がっ………」
サーロイン 「治療が出来ないなら仕方ない。
 一度城まで戻るか」
三洲次 「なんか……宝箱は片っ端から爆破した方が、実は確実な気がしてきた……」
ランプ 「そう言えば、宝箱の中は何だったんでしょう?」
ロース 「えぇと………」


ロース 「『コブの付いた杖』が入ってたわ」
三洲次 「あ~…、これは……」


ランプ 「『メイス』ですね」
三洲次 「だな」



サーロイン 「じゃ、城に戻るぞ」
ランプ 「いえ、ここは倉庫ですから、探せば武器の1つぐらいあると思います。
 こんなチャンスを逃す手は無いですよ!」
ロース 「ここだと、いつまた敵が来るか分からないわ。
 主力の桃が動けない状態でまた戦闘になったら、危ないわよ」
サーロイン 「何を言う!
 今日の俺の腕前を見ただろ!!
 海賊が何人来ようと、楽に始末してやるさ!」
三洲次 「奇跡って、いつまで続くか分からないですよ?」
サーロイン 「実力だって言ってるだろっ!!!」
ブリスケット 「まぁ、またここに来れば良いんで、
 今日のところは一旦撤退しやしょう」
ロース 「撤退する原因になったの、あなたのせいよ?」



帰還を余儀なくされたので、今日はここまでとなります。




三洲次 「しかしブリ助って、昔から肝心な時に呪文を覚えてないことが多いですよね」
ロース 「ディアルコを覚えて無くて、桃が麻痺して帰還することになったの、これで2回目よ」
ランプ 「カルフォを覚えた途端、宝箱が全然出なくなった、なんてのもありました」
サーロイン 「ワードナの迷宮の時も、ワイバーン戦で三洲次が毒にかかったのに、まだラツモフィスを覚えていなかったことがあったな」
三洲次 「メイジブラスターでロースが石化した時もマディを覚えておらず、帰還せざるを得なかったこともありましたね」
ランプ 「しかも、その時なんて、帰還した直後に覚えてましたよ」
ロース 「もしかして、今回も帰還した途端にディアルコを覚えたりしない?」
サーロイン 「あり得そうだな」
ブリスケット 「あぁ、はいはい、なんとでも言ってくだせぇ……」


まぁ、ともかく......、


...町まで帰還しました。



━━━━ カント寺院



も無事に完治


━━━━ 冒険者の宿

そして、ここで......、


...ブリスケット(僧侶)レベルアップ!!


ディアルコ習得!!!

ブリスケット 悪かったっすなっ!!!

 


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名前 LV H.P. コメント
サーロイン 6 47 18 18 18 16 18 16 0 1 さすがに力18にもなると攻撃が安定してくれている。
三洲次 6 50 18 18 18 18 18 16 0 1 たまには呪文でも使ってみるか?
6 42 18 17 18 18 17 18 0 0 能力パーフェクトまであと1歩!一番乗りできるか?!
ロース 6 33 17 18 18 18 18 12 0 0 カティノとマハリトしか使わず、行動がマンネリ化。
ランプ 6 22 13 18 18 13 18 17 0 0 マジで新アイテムが出ねぇ~。つまらねぇ~。
ブリスケット 7 56 18 18 16 18 18 16 0 0 ディアルとラツモフィスは良い意味で期待に応えてるよ。

アイテム入手: 9/109


【更新履歴】
2024年11月30日:次ページへのリンクを設定しました。
2024年11月16日:本公開。